東方神聖魔   作:東来

41 / 68

3月に入り、あと数日後に卒業式……なんか涙が出る気がしない。小学校の卒業式の時も涙なんてものなんか出てきたことが無い。むしろ、卒業していく自分の姿が少しづつ大人に向かっていくから、嬉しいという感情があった気がする。まぁ、そんなことより、おうどん食べたいです。

感想ありがとうございました。
では、ごゆっくり。




幽霊楽団の三姉妹

怨霊との戦いが終わり、また風邪ひいたのでアリスの家に行き、体を温めてから異変解決に乗り込んだ。

ただいま、俺は上空に向け、飛んでいる。

 

「アリスが言っていた、春が来るために必要な『春度』が冥界に集まっているらしい」

 

「なんだ、その『春度』ってのは?」

 

『春度』なんて言葉は、外の世界では聞いたことは無い。かと言って、幻想郷でも聞いたことが無い。ただ単に自分が知らないだけだと思う。まぁ、知識が無い俺でも、春が来ない原因は、その『春度』が足りないからだということはわかる。

 

「まぁ、簡単に話せば、春という季節の概念が一部、具現化したものらしいんだ。それが少ないせいで春が遅れているんだぜ」

 

そうか、そういう意味ね。もしかしたらと思ったがあっち(・・・)の方じゃなくて、よかった。

 

「そうそう、あとは変態度という意味もあるぜ。この場合は具現化した方だな」

 

「いらない情報だったよ……」

 

この現象が、変態度による異変だったら、もの凄いカオスだぜ……どれだけの変質者が大量発生してんだよ……

 

「しかしな、冥界って言ったら少し匂って来たな……」

 

「ん?何だが?」

 

「あそこには、閻魔様の裁判を終え、成仏もしくは転生が決まった霊たちがそれを待つ間過ごすところなんだぜ。だけど、そこに1つの矛盾が生まれるんだぜ」

 

想雅と魔理沙は、方向を変え、ある一点に『春度』が集まってきている場所があったので、移動をその方向に変えた。

そして、魔理沙が先ほどの続きを話し始めた。

 

「その矛盾とやらは、そもそも霊は、現世に出てきても何も触る事も出来ないし、喋る事も出来ない、出てきても意味が無い奴らばっかりなんだぜ。しかし、今回の怨霊どもは違って、話すこともできたし、武器を使って私たちに攻撃してきた。つまり、怨霊の出現は冥界はシロだと思う」

 

「魔理沙にしては最もな意見だな」

 

「想雅……普段お前は私の事をどう思っているんだよ……ま、いいか。何言われてもどうでもいいし……まぁ、さっきの怨霊のことは、あくまで予測だ。何かが冥界で起こって、そこから怨霊が湧いているということもある。もしくは、怨霊じゃなく亡霊ということもある。どちらにせよ、最終的には冥界に行かんといけないしな」

 

と、魔理沙は進行方向を向きながら、真顔で言った。

にしても、寒い。風邪ひいた後の後遺症かもしれん。風邪は治ったのはいいが、進行方向と風の向きがまったく違うので、向かい風+雪という災厄なコンビだった。

 

「ん?魔理沙、あの赤い物体はなんだ?」

 

2人の視界に赤い物体……人らしきものが見えた。その物体は、もう1人の白い服装をした人……羽が生えているから妖精か?まぁ、そんなことはいい。その2つの人影は弾幕ごっこをしているらしく、想雅と魔理沙がいるところまで弾幕が襲ってきていた。

 

「たぶん、霊夢の奴だな」

 

魔理沙はそう言って、霊夢だと思われる人物の方向へ飛んでった。想雅もその後に続いた。

途中で霊夢だと確認できる位置まで行き、まぁ、霊夢だったよ。で、弾幕が終わるまで、魔理沙とおしゃべりしながら、飛んできて来る弾幕を避けていた。数分後終わったのか、白い服装をした妖精はどこかに行ってしまった。

 

「よぉ、霊夢。ご苦労さん」

 

魔理沙は1人笑いながら霊夢に声をかけた。

 

「いたのね……」

 

その霊夢は、疲れた表情を見せながら……と言うより「めんどくさい」と顔に書いてあったような気がするが……その辺は触れないようにしよう。

 

「霊夢の方で何か情報はつかめたか?」

 

「それと言った収穫は無いわ。情報収集でいろいろなところ行っていたら、途中でマヨヒガに入ったり、そこで化け猫に遭遇したけど情報は無し。さっき戦った妖精からも、倒した後すぐどっかに行っちゃったから無しよ」

 

「私たちの方は、ちゃんと情報は手に入れたぜ。途中に怨霊たちの襲撃があったがな、想雅が返り討ちにしてくれたぜ」

 

魔理沙は自慢げに、霊夢にそう言った。霊夢は「自慢話はいいわ、その情報は?」と言い、魔理沙は「まったく、つれないぜ……」と言いながら、しぶしぶと話し始めた。

 

「その『春度』ってのが、冥界に集まっているのね……そうと分かれば、行くわよッ!2人共ッ!」

 

霊夢はさっさと済ませて、こたつに入って……っていうより、春来たらこたついらなくね?

 

「なぁ、さっきより元気出てないか?霊夢の奴……」

 

魔理沙は、「霊夢らしいぜ」と言いながら霊夢の後に続いた。想雅も2人を追いかけるように、いそいで向かって行った。

 

 

 

 

 

-----○●○-----

 

 

 

 

 

『春度』が集まっている場所に向かう途中、大きな雲の中に入り、視界が一気に悪くなった。あと、寒い。寒いったら寒いッ!雲の中にドボーン、寒いと言わずになんという。もし、寒くないと言った人がいたら、その人は人間じゃないか、幽霊などといった感覚が無い奴らだからな。

 

「おいおい、この先にホントに冥界ってやらがあるのか?」

 

「『春度』が雲の中に入って行っているのだから、そうとしか言えないいじゃない」

 

霊夢が、少し怒り気味に言った。

 

「まぁまぁ、とりあえずこの雲を抜けないとな」

 

魔理沙が霊夢をなだめるように、手を動かした。それから、何度も目の中に雪が入りながら雲の中を突き進んでいった。そして、やっとのことで雲を抜け出し、眩しい太陽の光が3人を出迎えた。

 

「久しぶりのお日様だぜ~」

 

「ホント久しぶりだわ」

 

「え?ちょ、俺まだ見えてないんだけど……」

 

想雅は、目に入ってきていた雪などを取り除きながら言った。ホント何にも見えん。目の前が真っ暗……っていうほどじゃないが、少しだけ光が漏れている。

 

「やっと、お日様が拝めr……」

 

想雅はやっとのことで目を開けたが……

 

「あぁぁ、目がぁ、目がぁぁぁぁぁッ!」

 

想雅は目の前ある太陽をまじまじと見てしまったため、ム○カ大佐のような叫びをあげ、また目くらましにあった。

 

「ああ…ああ…目があぁぁぁぁぁッ!」

 

想雅は自分の顔を手で覆い隠し、その場に崩れた。そして、霊力を十分に出すことができず、落下して行くようにも見えた。

 

「おっとッ!危なかったぜ……」

 

間一髪のところ、魔理沙が想雅の腕を掴んでいたため、落ちずには済んだ。

 

「す……すまない、魔理……沙……」

 

「掴んでおくから、その間に目を治せよ」

 

想雅は、言われた通りに目を治すことに精を出した。そして、1分もかからずに目が治った。

 

「お、早いな」

 

「目を中心にして、『聖』の力を流し込んだ。おかげでこの通り」

 

想雅は開けるようになった眼を魔理沙に見せた。

 

「ん?涙が目に浮かんでいるぞ」

 

「おっと、失敬」

 

想雅は慌てて涙を拭いた。魔理沙が腕を離し、想雅はちゃんと霊力が出せるようになったことを確認すると、霊夢の方を向いて言った。

 

「霊夢、想雅の目が治った……ぞ……?」

 

「どうした、魔理沙……?」

 

想雅もその方向に目線を向いたが、霊夢が……なんか3人の少女と弾幕ごっこをしてた。

金髪のショートボブに金色の瞳。その頭には円錐状で、返しのある黒い帽子をかぶっている。 服装は白のシャツの上から黒いベストのようなものを着用し、下は膝くらいまでの黒の巻きスカート。ベストに二つあるボタンは赤。スカートにも同じボタンが二つ付いている。また、ベストやスカートの裾には円や半円を棒で繋いだような赤い模様があしらってある。

身長は低めで、人間でいうと10代前半の少女でも小柄な部類に入ると思う少女。

髪は薄い水色で、全体的に強いウェーブがかかった、ふんわりした感じの髪質。瞳の色は青。 服装は、薄いピンクのシャツの上にこれまた薄ピンクのベストのようなものを着て、上同様薄ピンクのフレアスカートを履いている。 二つあるボタンは青で、ベストやスカートの裾には、視力検査記号を二つ並べて棒で繋いだような形の、青い模様があしらってある。襟の淵にはフリル付き。

そして、円錐状で返しのあるピンクの帽子を被っている。返しの淵には、ここにもフリルが付いている。また、返しは一箇所に切れ目アリ。

ベストの裾、スカートの端、襟の淵フリル手前、帽子の返しの淵フリル手前には黒いライン付きの少女。

髪色は薄い茶色。毛先に行くに従って強い内巻きの癖がついているショートヘアである。また、瞳の色は薄茶色。 服装は、白のシャツに赤のベストのようなものを着て、下は先ほどの2人の少女と違い、赤いキュロットを着用している。二つあるボタンは緑。三人の中では唯一、胸元を第一ボタン上まで開けている。ベストやキュロットの裾には白い模様があるが、妖々夢の時は谷側に点のあるジグザグ模様、花映塚の時には横向きの∫のような模様、となっている。なお、姉妹で唯一これらの模様がベストの肩フリル部にもある。そして返しのある赤い円錐状の帽子を被っている少女。

そして、3人とも、楽器を持っており、金髪の少女はヴァイオリン、薄い水色の髪をした少女はトランペット、薄い茶髪の少女はキーボードを持っていた。

 

「なんかあの3人は無理やり霊夢に攻撃されているみたいに見るんだが……」

 

「あぁ、俺もそう思う」

 

見る限り、霊夢が一方的に攻撃している。なぜそうわかるかって?実質、1対3だぜ。それでも霊夢の方が押している。3人の少女は逃げているように見えている。その中の薄い水色の髪をした少女だけが、弾幕で応戦していた……っていうより、弾幕の動きが滅茶苦茶で暴走しているようにも見えるんだが……

 

「はぁ……霊夢止めてくる」

 

「おう、頼んだぜッ!」

 

魔理沙が想雅に向け親指を立て応援した。その想雅は「やれやれだぜ」と言いながら霊夢の方に行くが……

 

「っとッ!アブネぇッ!」

 

霊夢と薄い水色の髪をした少女の被弾しなかった弾幕が想雅に向けやってきた。

 

「ったく、龍は獰猛である。あらゆるものを挫かせる眼を持つがために。拘束『龍王の威光』」

 

想雅の目が赤く光り、霊夢と薄い水色の髪をした少女、放たれた弾幕の動きを拘束した。

 

「この能力は……想雅なのね……」

 

霊夢が、違う方向に目線をやると、想雅の姿を確認した。しかし、このスペカが発動している間、姿を変えるか、無理やり振り払わなければ解かれることは無い。

 

「剣の乱舞よ。華麗に踊り、月より美しくあれ。無双『斬月』」

 

想雅はすべての弾幕を確認して、無数の斬撃を放った。次々と弾幕は斬られていき、想雅のスペカの斬撃が終わると、そこには何もないスッキリとした空間が広がった。

 

「なぁ、霊夢。あの子たちにいきなり弾幕ごっこを仕掛けただろ?」

 

「わかっていたの?ただ、やりたいからやった。別に後悔していない。むしろ清々しい気分だわ」

 

お前な……反省という文字が1つも入っていないぞ……

想雅は、霊夢の頭に手刀を入れた。霊夢は痛そうにその場にしゃがみ込んだ。

 

「まったく……あの3人はと……」

 

想雅は振り返り、3人の少女がいるところに向かった。

 

「大丈夫か?君たち」

 

想雅は3人の少女に話しかけた。それに返答したのは金髪の少女だった。

 

「はい、おかげで助かりました」

 

金髪の少女は想雅に向け、ペコリとお辞儀をした。

 

「まったく、あの巫女。私たちに向けいきなり弾幕を撃ってきたんだからね」

 

薄い水色の髪をした少女が少し怒りながら、想雅に言った。

 

「俺の連れが迷惑をかけてすまなかった」

 

想雅は3人の少女に謝った。まったく、霊夢が反省という文字を表さなかったから、俺が謝るはめになってしまったじゃないか。

 

「いいんですよ、運が良いことに怪我はありませんでしたし……」

 

薄い茶髪の少女が、助け船をくれた。ありがとう。

 

「そういえば、あなたはここではあまり見かけない人ですね」

 

「見かけないっていうより、1年前からここに住んでるんだがなぁ……」

 

「1年前からですか……そういえば、宴会には来たことはありますか?」

 

金髪の少女から、宴会という言葉が出た。

 

「というより、宴会っていつやっているんだ?」

 

「通常は異変が解決が終わってからですね。この前の紅霧異変が終わった後にやりましたよ」

 

「紅霧異変が終わった後……あいにく、その時は傷の治療をしていた」

 

紅霧異変が終わった後だったのか、宴会やったのは……そりゃぁ、知らないだろうな。

 

「そうですか……あ、私は2人の姉のルナサ・プリズムリバーと言います」

 

「私は、次女のメルラン・プリズムリバーよ」

 

「三女のリリカ・プリズムリバーです」

 

ルナサ、メルラン、リリカ……よし、覚えたぞ。

 

「俺は、天上想雅だ」

 

想雅も、3人に続いて自己紹介をした。

 

「では、想雅さんと呼ばせてもらいます。助けてくれたお礼で、私たちの音楽を聴いてくれませんか?」

 

「音楽か……「いいぜ、聴いていこうぜ。想雅」……わかった」

 

魔理沙……いきなり登場するなよ。心臓に悪い。

 

「ありがとうございます。メルラン、リリカ」

 

「あの巫女にも聴かせるというのは気に障るけど、恩人の願いならしょうがないわ」

 

「わかったわ、お姉ちゃん」

 

ルナサ、メルラン、リリカの3人は自分たちが持っている楽器で演奏を始めた。

その音楽は、素敵なものばかりだった。もうすぐで、異変解決の事を忘れるぐらい、心を許してしまうものだった。

3姉妹が奏でる音楽を数分聴いたところで、想雅、霊夢、魔理沙は3姉妹に別れを告げ、冥界へと向かうのだった。

 

 

 

 

 

 





音楽ねぇ……東方のBGMやボーカルは凄くいい曲ばかりですね。書くときはいつも東方系の曲をかけながら書いています。なんか、聴かないと聴くとではまったく、進み具合が違います。なんかノリノリでかけますのでね。

感想待っています!
次回もお楽しみに!

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。