東方神聖魔   作:東来

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高校から思った通りに課題が出ました。はぁ……メンドイ……
まぁ、暇が減るからいいんだけど……

感想ありがとうございました。
では、ごゆっくり。




再封印……そして新王の正体

紫、幽々子の2人が話している間に、想雅は『西行妖』が何か分からないため、紫と一緒に来た藍に『西行妖』に訊いた。

まぁ、分からないのは俺だけじゃなく霊夢と魔理沙、妖夢も同じ状態だったんだけどな。

 

「なぁ、藍。西行妖って奴は何なんだ?」

 

「ん?あぁ、西行妖っていうのは昔、幽々子様の父親を始めとした多くの人間の精気を吸った妖怪桜だ。そいつの強さは私の主である紫様ですら手出し出来ないほどの力を持っていた。 しかし、やっとの思いで封印できた。そのためにはそれなりの代償があった、それは……幽々子様自身だ……」

 

「幽々子自身?どういうことだ?アイツは人間だろ?」

 

幽々子はものに触れるし、語源もはっきりとしている。そこで霊的じゃないことが分かっている。しかし、妖怪と言ったら想雅は納得するしかない。想雅は相手の霊力、妖力、魔力などは感じられないからだ。

 

「気付いていないのか?幽々子様は昔に亡くなられ、今は亡霊となってすごしているのだ」

 

マジすか……ってか亡霊ってなんだ?魔理沙が話していた怨霊騒動の原因の中に似たような言葉があったような、無かったような……

 

「続きを話すぞ。今回の異変の原因は西行妖を封印している亡骸の存在を知った幽々子様が『西行妖の花を咲かせれば封印に使われている者も復活するのではないか』と考えたんだ。そして、あの韓進半霊の子に『春度』を集めさせ西行妖に再び花を咲かせようとした。結果、地上に春が来なくなり霊夢たちが異変解決に乗り出し、復活を止めた」

 

「じゃぁ何でその西行妖が復活したんだ?」

 

そこに疑問を持った。藍が先ほど言ったのが『復活を止めた』ならその西行妖が復活したのか?もしかしたらすでに十分な『春度』が溜まったからなのか?

 

「分からない。だが、『春度』は十分に集まっていないはずだ」

 

分からない……か……。しかも『春度』が完全に集まっていない……だというと……

 

「なら、どこかの誰かさんが意図的に封印を解いた……とか?」

 

藍は少し考えた。

 

「確かに……しかし、紫様がかけた封印を解けるほどの実力を持つ者はこの幻想郷にはあまりいないはず……」

 

あー、これは直接確認しに行くしかないな。しかし、紫が手こずった相手……さすがにヤバい気がする……

さっきまで黙っていた霊夢が口を開き始めた。

 

「それより、その西行妖ってのを封印しないといけないんじゃないかしら?早くしないと地上にも影響が出るんじゃないかしら?」

 

「そうね……話していても何も始まらないわ。行きましょう。それより、覚悟はできているかしら?」

 

紫が笑いながら皮肉そうな顔で言った。

 

「あぁ、問題ない」

 

「えぇ、大丈夫よ」

 

「なんか分からないが、まだ完全に異変が解決したわけじゃないからな」

 

「私のせいでこうなってしまったのだから、私も行くわ」

 

「幽々子様が行くのなら、この妖夢、お供します」

 

7人の覚悟が決まったため、早速、西行妖がいる場所まで急いでいった。

 

 

 

 

 

-----○●○-----

 

 

 

 

 

「ほう……予想異常な妖力だな……封印されていたとはいえまだここまで力を蓄えていたとは……」

 

男は復活し、桜が満開となった西行妖を見ながら、面白そうに笑った。西行妖は力を吸収したいのか男に己の枝の先端を伸ばし攻撃を始めた。

 

「だが、我がお前に勝てるとまではいかぬ」

 

男はすでに抜いてある刀で、自分に向かってくる枝を斬っていった。しかし、向かってくる枝の数は変わらない。男は刀に怨霊を宿らせ枝を斬る。その斬撃は生きているかの如く迫ってくる枝をすべて刈り取った。男は枝が自分の周りに無くなったことを確認し、1歩足を動かした。

 

「さすがに殺しはせぬ、貴様は我が野望のため利用させてもらう」

 

西行妖は枝を斬られても(ひる)まなかった。いや、怯まずにはいられなかった。血を欲しているからだ。しかし、男は人間じゃない。ましてや妖怪じゃない。決して血が流れることがない存在……しかし、男は肉体を持っている。

再び男に枝が襲いかる。

 

「フン」

 

男は次は斬らず、木の幹まで枝を避けながら進んでいった。その途中で枝に当たった鎧はどんどん崩れていき見るからに先ほどまでより装甲が減っていた。

 

「我が手駒となれ妖怪桜よッ!」

 

男はついに西行妖の幹に触れ、怨霊を流し込んでいった。先ほどまで男を狙っていた枝は急に止まり、大人しくなった。

 

「これで貴様は我へ攻撃することができない。その分、貴様は先ほどより強くなった」

 

男は「フッ」と笑い、振り返った。そこにはスキマで移動してきた想雅たちの姿があった。

 

「お前か……西行妖を復活させたのが……」

 

想雅が低い声で言った。これが復活した西行妖……死にたくなるほどの美しさだな。落ちてくる花びらも何とやら……しかも枝が触手のようにウニョウニョしているし……完全に桜の化け物って感じだな。

 

「だとしたらどうするんだ?霊が()、妖怪が()、人間が()、……あと霊なのか人間なのか分からん奴がいるな」

 

男は「まぁいい」と呟き話しを続けた。

 

「で、貴様らは我の野望の邪魔をするというのかぁ?」

 

「野望だと?」

 

「あぁ、野望だ。我は憎き天皇の殺すため蘇った。今の時代その天皇は生きてはおらぬが、その血筋を持つ者がいるはずだ。我はそ奴らを殺し、次は倭国を我の手中に収める」

 

天皇の殺すため蘇った……もしやこいつが……ッ!

 

「お前か、怨霊騒動の首謀者こと新王というのは……」

 

新王という言葉に反応したのか紫が少し想雅に確認をした。

 

「そ、想雅、あなたが先ほど言った新王っていうのは本当なのかしら?」

 

「あぁ、こいつの部下が言っていた」

 

そのことを聞いた紫は「少しヤバいことになったわ……」と顔色を変え、男にも確認をした。

 

「御身は自らを新王と名乗り、朝廷を敵にした。御身はあの平将門でしょうか?」

 

紫は(うやうや)しく男に質問をした。

 

「そうだ。我の名は平将門。生前、関東を治めた新王なりッ!」

 

さすがの想雅も驚いた。想雅だけじゃない、藍、そして幽々子もだ。ほかの3人はあまり話しについてこれていなかった。

 

「まさかここで三大怨霊の一人、平将門と会うとはな……人生いろいろだ……」

 

想雅は苦笑いしながら、刀を抜き始めた。

 

「しかし、今はゆっくり話している場合ではない。これより地上を治めなければならない……」

 

将門は想雅たちから背を向けこの場から逃げようとしていた。

 

「おいッ!コラッ!待てッ!」

 

想雅は手元から霊力弾を将門に向け放ったが、西行妖の枝が将門を守るように束になった。

 

「今のこ奴は我の部下だ。せいぜい楽しませてやれよ」

 

そう言葉を継げると将門はこの場から消えた。

 

「封印で力が弱くなったとはいえ、まさか平将門の部下になるなんてね……予想外だったわ。それほど平将門の力の偉大さが分かるわ」

 

紫は天を仰ぎながら言った。

 

「それより紫様。早く西行妖を封印しなくては、冥界だけでは済まず地上にも影響が出てしまいます」

 

「わかっているわ。霊夢と魔理沙は地上に行って、人里の人たちを非難させたり、他に怨霊を撃退できる人たちを集めて来て」

 

紫が霊夢と魔理沙の2人に言った。まぁ、それが妥当だな。新王の奴は地上に向かって本格的に幻想郷を治めようとしているし、そのことを知らせる人がいないといけない。あと、2人は人間だ。紫でも手こずった相手には苦戦を強いられるだろう。運が悪ければ死の可能性もある。

え?俺。うん、人間だけど……なぜ俺も地上に行かないって?そんなこと紫に訊け。まぁ、アイツの前で英雄神のペルセウスに勝っちゃったし……たぶん、それで俺を高く買っていると思う。

 

「わかったわ。居ても邪魔にあるだけだと思うし。行くわよ、魔理沙」

 

「お、おう……じゃぁな」

 

2人は紫から言われたことを果たすために地上へと向かって行った。

はぁ、今からこんな化け物と戦うのか……霊力はそこそこあるが、『言霊』に加算すると2回しか使えない。修行の後から全く霊力の変動がない。何それ?霊力が俺をいじめているみたいだな……それでも少しづつは増えていると思う……いや、そう思いたい……

何とかあまり『言霊』を使用しないことだな。場合にもよるが……

 

「みんな、作戦を言うわよ。本当は幽々子の屋敷で言うつもりだったけど、ちょっとど忘れしちゃって言いそびれたわ」

 

おいおい……そんな大事な事忘れんなよ……それでも幻想郷を管理している者かッ!?

 

「想雅……あなた何か言いたそうな顔ね」

 

「いいや、何でもない。話を続けてくれ……」

 

「まぁ、いいわ。それで今は簡単に説明しるからちゃんと聞いてね。今から、私と藍が西行妖を封印するための術式を準備するわ。それには4、5分は掛かるわ。その間に私と藍の護衛を想雅、あなたに頼むわ」

 

「2人とはいきなりハードだな……」

 

ははは……2人を護衛って無茶苦茶だな。この最仕方がない事だし別にいいけど……これじゃぁ、『言霊』はほとんどの確率で使いそうだな……

 

「そのことには目を瞑って頂戴。幽々子の護衛は妖夢、あなたよ」

 

「主人を守るのは私の務めです」

 

「頼もしいわ、妖夢」

 

妖夢は少し恥ずかしそうに、幽々子から目線を外した。幽々子は「そういうしぐさも可愛いわ」と言い、妖夢は先ほどより恥ずかしく(うつむ)いてしまった。

 

「それじゃぁ、今から始めるわよッ!」

 

紫の号令と共に、みんなはそれぞれの位置に散開した。紫と藍は封印の術式を作り始めた。西行妖の標的は当然この2人だが、枝は想雅、妖夢、幽々子の3人まで攻撃できるほどの数があるため万遍(まんべん)無く攻撃が良き通ってた。

 

「まぁ、初めはこれだな。龍は獰猛である。あらゆるものを挫かせる眼を持つがために。

拘束『龍王の威光』」

 

想雅の目が赤く光り、生き物のように動いていた枝は急に止まり拘束された。

 

「少しは時間稼ぎは出来るな……」

 

「それって、最後の方に使った方がよかったんじゃないかしら?」

 

あっ……ま、まぁいいだろう。本当に最後に使った方がいいと思ったのは紫に言われた後だったからもう後悔しても遅い。

想雅は紫に向け、苦笑いした。紫は「やっぱり……」と呟いた。

 

「まぁ、こいつは無理やり解くか、俺が他のスペカか解除しないとこの状態は続くからな」

 

想雅はフォローをするように言った。しかし……

 

「想雅ッ!目の前を見ろッ!」

 

藍から声がかかり、目の前に視線を変えた。西行妖から黒い霧のような物が出てきていた。この状況、黒騎士の時にあったな……そして、黒い霧が形を変えていき、人型となった。

 

「想雅ッ!こいつらは怨霊よッ!」

 

なにぃッ!?西行妖って怨霊を作り出すのかッ!?おかしいだろ?奴は妖怪桜のはず……

 

「前に封印した時はこんなことが無かったはずなのに……」

 

紫もこのことは知らず、唇を噛みしめた。その怨霊たちは封印をしている紫たちではなく想雅を集中して攻撃してきた。

 

「想雅、加勢しますッ!」

 

妖夢が想雅に向かって来ようとするが、

 

「待て、今のお前は幽々子を守れッ!幽々子に護衛がいなくなったら怨霊たちが標的を変えるかもしれんッ!」

 

「しかし……ッ!」

 

「大丈夫だ。これでも悪魔やら英雄やらと戦ってきた身だ。簡単には死なない」

 

妖夢は納得したのか、幽々子の護衛に戻った。

さて、集中力が切れないように、怨霊たちと交戦するか。

想雅は少し前へ出て、紫と藍を守れる範囲と、怨霊と交戦し2人に被害が出ないギリギリの場所まで歩いた。

想雅は手に霊力槍を作り出し、怨霊目がけて投げた。その槍は怨霊の体を貫いた。貫かれた怨霊はその場に崩れたが、さすがに消滅とまではいかなかった。

 

「霊力槍では、さすがに威力不足か……」

 

想雅は自分に迫ってくる怨霊たちを見て呟いた。怨霊たちはお互いにフォーメーションを組みながら想雅に攻撃してきた。先ほど崩れた怨霊も今は立ち上がり、想雅へと向かってきた。

 

「霊力は残しておきたいし……一か八かの接近戦か……」

 

想雅は前方へと構え、いつでも戦闘できるようにした。

まず1人の怨霊が攻撃を始め、刀を振った瞬間、想雅は左にそれを避け、背中に『聖』の力を宿した斬撃を入れる。完全に斬撃が入り、浄化されるように怨霊が消えていった。想雅が背中を向けている間、槍を持った怨霊が攻撃してきた。想雅はしゃがみそれを避け、槍の柄の部分を斬り、『魔』の力を込めた足で腹に一発入れた。怨霊はその衝撃で飛んでいき、後方に控えていた怨霊たちを蹴散らしていた。

 

「よっしゃ、ストライクッ!」

 

想雅はよしと拳を握った。って喜んでいる場合じゃないな。

横から来る怨霊2人の攻撃を後方に下がり避けたが、先ほどまでストライクになった場所にすでに怨霊が存在しており、そいつらは弓兵だった。避けたと同時に後方からの援護射撃……想雅に攻撃してきた怨霊も巻き込む範囲だった。

こいつら……死ぬ気できてるな……すでに死んでいるがな。

 

「スペカを使いたいが……チッ、持ち手の霊力で何とか耐えるか……ッ!」

 

想雅は霊力弾で応戦するも矢の数が多いため、迎撃はほとんどできていない。

 

「すまないが、拘束を解かせてもらうッ!剣の乱舞よ。華麗に踊り、月より美しくあれ。

無双『斬月』」

 

想雅は先ほどまで西行妖の枝を拘束していたが、他のスペカの使用により拘束を解いた。しかし、枝も矢、怨霊と同じく想雅のスペカにより一掃されてしまった。しかし、枝の攻撃は止まらない。

 

「封印の方はまだかッ!」

 

想雅は紫に向け、言った。

 

「さっきからやっているわッ!だけど、何かが邪魔して封印が遅れているわッ!」

 

なん……だと……何かが邪魔って……

想雅は考えながら、迫ってくる枝を避けたり、斬ったりしていた。

 

「た、たぶんだと思うが……西行妖には怨霊を作り出すようなことができないはず、ならその怨霊たちが封印を遅らせていると思う」

 

藍がこう想雅に言った。怨霊か……この判断から言うと怨霊は平将門が与えた物ということになる。何強くさせてくれているんだッ!このままでも十分強いわッ!ならここは怨霊を一掃できる『聖』なる槍で……

 

「今から、西行妖の根元に槍を突き刺し、平将門が与えた怨霊の力を浄化する。その時に封印してくれッ!」

 

紫と藍は頷き、想雅はスペカ詠唱に入った。

 

「聖歌を歌え!聖音を奏でよ!故に、悪を挫き邪を砕け!聖槍『ロンギヌス・レクイエム』」

 

刀を地面に刺し、右手に槍の形状をした『聖』の力が出現した。

そして、西行妖の根元に向け、投げた。

ドスという刺さった音と共に、想雅は右腕を斜め下に振り払い、そして拳を握った。

根本に刺さった聖槍はそれに反応して、白く、輝き、神々こうごうしく、十字架の形をした爆発を起こした。

 

「今だぁぁぁぁぁッ!」

 

想雅の掛け声と共に、2人は封印をかけ、見事に再封印に成功した。

 

 

 

 

 

 






さて、三大怨霊の一人、平将門の登場です。
一応、どんな力を持っているかの紹介です。

・怨霊を自由自在に操ることができる。

・自分の後ろから追い風が吹き、飛び道具などの進行方向をずらす。

こんな感じです。
正式に紹介はしません。なんせ出番が少な……ゲフンゲフン。

感想待っています!
次回もお楽しみ!

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