この世界で伝えられる事を探して   作:かささぎ。

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主人公回も終わった事だし、原作までガンガン行きますよ!……まだまだ長いなぁ……

あと、番外編として少し先の話の内容にして主人公が歌った歌、というか厳密には好きな歌の話をキャラにしてもらうという、完全な私の独断と偏見で割り当てた話をやってみても楽しそうかなと思いました。が、それだと予定しているストーリーで使う曲まであるので難しいかなぁ……



17話 『スライド』

 

 

 

あの後数曲演奏し、早めに切り上げた。周りからは拍手まで貰えてしまい、かなり恥ずかしかったが、久々の高揚感と清々しい気持ちで胸が溢れた。愛里寿も再び抱きついてきて、母さんからは頭を撫でられる。あのー、流石にこんな大勢の前でそれは……

 

愛里寿のチームメンバーからは「いつでも来てね!また聞かせて!」「ファンになっちゃったわ〜」「ねぇねぇ、連絡先教えて?」などと言われたが、最後の人愛里寿に睨まれてすごいびびってた。まさかの大学生達とこうなるとは……

 

ルミやアズミ、メグミ達とも一言交わして、3人で家に帰る。

 

夕飯を食べ、愛里寿にボコの歌を聴かせてから疲れていたのかいつのまにか寝てしまっていた愛理寿をベッドに寝かせて、自分の部屋に戻る。そしてベッドに入り、目を瞑る。

 

 

 

「うぉぉぉぉおおお!恥ずかしー!!」

 

今更になって羞恥の感情が芽生え、それが大きくなる。あんな大勢の前で、なんであんな泣いちゃったの!?愛里寿に大人しく抱きしめられてたし、こっちも抱きついちゃったよ。それに愛里寿に怒鳴っちゃったし、兄として情けなさ過ぎる。

 

てか何で角谷は母さんと話してんだよ。これ未来的に大丈夫なの?てか角谷はどうやって俺の楽器送ってこれたの?

 

聴きたい事がありすぎて困る。いや、結果的に本当に助かったし感謝してるんだけどね?

 

そんな時ノックが響く。

 

「湊起きてる?」

「起きてますよ」

「そう、ちょっと話したいことあるんだけどいいかしら」

「勿論いいですよ、今行きます」

 

母さんもよく時間作ってくれるよな。自分も忙しいっていうのに。ベッドから起き上がり、母さんとともにリビングへ行く。互いに椅子に腰掛け、母さんが口を開く。

 

「どう湊?これからやって行けそう?」

「えぇ、これまで以上にやる気に満ち溢れていますよ」

「それならもう心配は要らないわね……ほんと世話のかかる子なんだんだから」

 

母さんは笑いながら息を吐く。心配かけ過ぎてすいません。

 

「あら、お礼なら愛里寿に言うべきよ?あの子だから貴方を立ち直らせられたんだから」

「もういっぱい言いましたよ……ところでなんですが」

「何かしら?」

「大洗学園の生徒会長と知り合いなんですか?」

「あらあら……あちらから連絡が来たのよ、大洗学園のものですがってね」

 

簡単に言うと、俺の学園にある緊急連絡先から母さんに連絡し、俺が福岡に行くと伝えてたらしい。そして、偶然愛里寿が見つけたものの連絡が無ければ、母さんから理由をこじつけて俺に連絡をする予定だったらしい。

 

楽器に関しては、自動車部が俺の家を知っていた為、侵入して必要なものを揃えたという。おい、プライバシーどうなってんだ、あと鍵してあっただろ。

 

しかし、完全に用意周到な流れだなぁ……角谷凄くね?

 

「しかしあの会長の子、こちらを探って来てたらしいけれど……まぁあの程度じゃバレないわね」

「え?何の話?」

「貴方は何でか知らないけれど、島田流のこと隠しているんでしょ?そう言うことよ」

 

な、何で大洗でのバレないようにしてるの知ってるんですかねぇ……そもそもまず俺をあの島田流って思う人が居ないけれど。それにさらっとあの程度って言ったけど、何かしたの!?怖いんだけど。

 

「けど、あの会長さんのお陰で貴方があんなにも悩んでる事が分かったこと、早く手を打てた事も事実なのよねぇ」

「……その通りですね。すごい感謝してます」

「だから、湊にはこれ持って帰ってもらいたいんだけど」

「え?……こ、これは!」

 

干し芋だ!なんかめっちゃ種類あるんだけど。明日買おうと思ってたのに。

 

「話してる時に貴方を此方へ行かせた理由に、干し芋を買って来させるとか何とか言っててね。その後も妙に干し芋を連呼するから成る程ってね」

 

俺=干し芋みたいな交換条件にしか聞こえねぇ!

 

「そう言う事で、湊は元気になった、用事は既に済ませてるから、これからの休みは愛理寿と遊んであげなさい」

 

そう言うと母さんは今日はもう寝なさいと付け加えた。俺は頭を大きく下げ部屋に戻った。……なんかもう、母にも妹にも頭上がらねぇな……

 

 

 

 

 

 

 

「おかえりー島田ー、干し芋買って来てくれた?」

「確かにそう言う体になっているけど、最初に聞くのそれか?まぁ持って帰ってきたよ」

「ありゃ?頼んだのはそれだけっしょ?ほら早くはやく」

「はいはい……」

 

GWを精一杯愛里寿と遊び、母さんの仕事で手伝える事は手伝ったりして、とても有意義な連休になった。勿論、ライブをする為に街に繰り出していた。帰る際には名残惜しそうにしていたけど、まぁ、今回は休みも長期休暇程じゃなかったしな。

 

現在河嶋と小山は別件で離れているらしく、生徒会室には俺と角谷しかいない。角谷は早速渡した干し芋の中から、美味しそうな物を選んでいる。

 

「角谷」

「んー?」

「本当に、ありがとうな。感謝してる」

「えー何のことか分かんないなぁ」

「何となくだよ、何となく」

「ふーん、まぁいいや。どういたしまして」

 

全く、こいつは……誤解されやすい奴だけれど、本当にいい奴だ。大洗の皆の事を心から大事に思ってる。その中に俺を入れてくれているのは予想外だったけれど。

 

「そうだな、俺に出来ることなら何でも手伝うぞ」

「えぇ〜そんなこと言っちゃっていいの〜?」

「あぁ、何となく、だけどね。そこまで感謝してるからさ」

「……おっけー、分かったよ。じゃあ夏休みの後半空けといて」

「え……?」

「おっと、もう取り消せないよ。言質は取ったからねぇ〜」

「あぁ、了解した」

 

一体何をさせられるんだ……?しかも夏休み後半て、結構な期間あるよな?

 

「いや〜助かった助かった。私1人だったからめんどくさくてねぇ〜」

「生徒会の仕事なら河嶋と小山もいるじゃないか?2人とも用事が入ってんなら仕方ねぇけど」

「うんやー、単純に会長としての要件がね〜。まぁ島田は男子生徒代表って事で連れて行けるっしょ〜」

「何とも行き当たりばったりな……」

 

角谷がそう言うんなら連れて行けるんだろうけども。……しかしまさかこんな期間を取られる事とは。凛ちゃんからは無いけれど(あっちは俺が戦車道好きなの知らないし、言ってないからな)、ケイやカチューシャからは応援来て!とか遊びに来てもいいのよ!なんて言われてたんだが……まぁ戦車道の会場に行けば2人とも会えると考えてた。

 

前半は自動車部や、地域のボランティアとかに参加(強制)があるからしょうがないにせよ、後半に行こうと予定してたんだよなぁ。

 

他にも黒森峰……は最悪いいにしても、アンツィオには行っておきたかったが、冬休みかな?

 

「ちなみに何すんの?」

「内緒〜楽しみにしといて。多分面白いとおもうからさ〜」

「そうか、まぁ仕事だろうけど期待しておくよ。手伝うって話だから楽しみにしておくってのはちょっと違うと思うけど」

「仕事だけど仕事させて貰えるかねぇ島田は」

「おい、なんか嫌な予感がするんだが」

「まぁまぁ、気にしない気にしない。取り敢えず泊まりで行くから準備はしといて、まだまだ先だけど」

「……2人で泊まりって色々誤解が生まれると思うんだが」

「島田が思ってる事にはならないよ、てかそれならアンタ誘うわけないじゃーん」

 

と、角谷に笑いながら言われた。そりゃそうか。その後もしばらく他愛ない話を続けた。

 

 

 

 

 

 

 

「おっ、自動車部の王子様完全復活じゃん」

「よっ!男前!」

「何だその意味分からねぇあだ名は!それに取り敢えず色々と話があるぞ、三人とも」

「私何も言ってないぞ!」

 

俺は自動車部に訪れた。いつも通りの三人組から軽口を叩かれる。ホシノは特に何も言ってなかったが。

 

「あの〜」

 

と、そこに見知らぬ生徒がいた。って新入部員!?とすればツチヤか?

 

「そうそう、ミナトが落ち込んで元気無くて家族に慰められてる時に丁度入って来たんだよ!凄い有望だよ!」

 

おいナカジマ。すげぇトゲあんぞ、実際その通りなんだから言い返せないが。しかしそうかぁ〜、これで自動車部は原作全員揃ったのか。感慨深い物があるな。

 

「ツチヤって言います!よろしくお願いします!先輩!」

 

すげぇ礼儀正しい。いつものんびりとしていて楽観的なイメージだったんだが。まだ最初だからかな?

 

「気楽にしてていいぞ〜、これからよろしくな」

「はい!」

「ちなみにツチヤがミナトの家開けたんだよ」

「な、ナニィ!」

「ちょ、先輩なんで言っちゃうんですか!?」

「いやー私達って多分バレてるし、それが話だと思うし」

「まぁ、そうなんだけどな」

「先輩も軽いよ〜」

 

早速ツチヤが疲れてる。徐々に慣れるさ。

 

「そうだな、取り敢えず……4人共ありがとう、感謝してる」

 

勢いよく頭を下げた。ツチヤはオロオロし始めてる。他の三人も驚いてる。

 

「てっきり怒られると思ってたんだけどね」

「まぁ、確かに他人の家に侵入してるし、其処は普通に問題なんだけど。けど、それで俺の元に楽器が届いて、大事な物を思い出す事が出来たんだ。感謝はすれど、怒るのはお門違いって話だ」

「ミナトがそう言ってくれるんならいいけどね」

「私達はミナトが悩んでる時何も出来なかったからな」

 

そんな事ないさ。本当に助かった。これは断言出来る。

 

「さて、そうと決まればレースだ!5人だけど、まぁ大丈夫っしょ!」

「私達の相棒は伊達じゃない!ってね」

「じゃあ復活したし、ミナトの歌聴きながらでもさ」

「……恥ずかしいから少しだけにしろよ?よし!俺もやってやるぜ」

「何か島田先輩が想像と違う……それは置いといてレースなら負けませんよ!」

 

とまぁ、いつも通りの自動車部に戻った所でレースをした。ちなみに俺は5位だった。三人は置いといて、ツチヤお前も早すぎるだろ……

 

ちなみに、三人から聞いた事だが、自動車部への入部希望者は沢山居たみたいだが、ツチヤを除いて全員が脱落したらしい。その時はレースを見せたし、やらせたらしいんだが……いや、あんな暴走車に乗せたら怖すぎてそら無理だわ。

 

 

 

 

 

そして帰り道、久々にライブ準備をする。道行く人達から次々に声を掛けられる。

 

「湊くん、最近調子悪かったんでしょう?大丈夫?」

「島田くんライブするんだね!楽しみに待ってたよ!」

「わ、私初めて島田先輩のライブ見るかも……」

「おー!久々に見るな!元気してたか、坊主!」

 

それぞれに挨拶をする。あぁ、こんなにも楽しみにしてくれてる、待っていてくれる人達が居る。俺のしている事は確かに真似事かも知れない。けど、確かに意味はあったんだ。

 

「お騒がせしてすいません!島田湊、完全復活して参りました!拙い演奏となりますが、良ければ聴いて行って下さい!」

 

さて、……何を歌わせてもらおうかな。どの曲もいいけど……よし、この曲だな、これが一番しっくりくる。

 

 

「じゃあ、一曲目行きます!」

 

 

 

『スライド』

 




超飛行少年 より スライド です。良ければ是非聴いてみて下さい。
うーん、しかし、予定していた曲がありますが、考えていく中でこれもいいかも・あれもいいかもと悩んできました笑

聞きたいのですが、キーを変更してる扱いにして、女性の曲を出すのは抵抗ないですかね?一応予定曲の中にも入れているのですが……
何か意見等あればお願いします。
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