この話での感想や批評で今後の戦車戦の描写をどうするか決めます。
ではどうぞ!
さて、そろそろ試合が始まるな。とりあえず最初はモニターのある広場で観戦するとして、近場に移動して来たら直接見に行くか。
広場に到着し、座る場所を探していると一箇所やけにうるさい場所があった。目を向けるとそこに居たのは聖グロの生徒であった。
「くぅ〜ほんと試合に出られないのが悔しいでございますわ!だけど、ダージリン様達に負けると言う言葉は存在しませんの!早く試合始まらないんですの!?」
…………多分、恐らく、いや絶対あれはローズヒップだ。いや〜側から見れば一瞬で分かっちゃうな。聖グロの生徒なのか?と疑問が沸いちゃう。折角だし、声掛けてみるか。
「本当にダージリン達は大洗に勝てるかな?」
「!?誰でございますの?」
「通りすがりの戦車マニアさ」
「随分と知った口をききますわね……」
「とまぁ冗談は置いといて、君聖グロの生徒だろ?今日の対戦相手の大洗学園の生徒だ。よろしく」
「そうでございますの?まぁ短い間でしょうけどよろしくでございますわ」
え、何この子、純真すぎない?これ俺が変にテンション上げてる人に見えないか?
まぁ、ちょっとした会話をしてるうち試合開始のアナウンスが流れた。それと同時に互いのチームが動き出す。……うん、原作で見た通りの動きだな。
「あんな見え透いた待ち伏せ作戦なんて、ダージリン様達に効くわけあり得ませんことよ!」
「うーん、まぁそうだなーあれは分かりやすいからな〜。実際に乗ってきてくれてはいるんだけど、そこでしっかりと決められるかどうかは話が変わってくるからね」
「貴方はなかなか分かっておられますのね!見る目もありますし、聖グロの一員として私も鼻が高いでございますわ!」
そう言いながら紅茶を一気飲みするローズヒップ。…………。
「ぷはぁ!やっぱいいお茶っぱ使ってるだけあって、紅茶が進みますわね!」
「…………ぷ、ふふふふふ、あははははは!」
「なんでございますの!?急に笑い出したりして、下品でございますわ!」
「いや、無理だろこれ。あははは、笑いが止まらん。君、名前は?」
「……私はローズヒップと言いますわ。あのダージリン様より頂いた誇りある名前でございますわ」
「そっかそっか。俺は島田湊、大洗の三年だ。えっとだな……」
というわけで、淑女としてのいい飲みっぷりと参考になる感想を聞いたので、俺の主観だが、ローズヒップにアドバイスを行った。
「やっぱりそうでございますのね!?作るときはお茶っぱ多めに入れて、次の淹れる時に再度入れる手間を少なくする方が特ですものね!」
「そうそう、それにさっきの飲みっぷりは最高に良かった。見ていて気分が良くなるよ、熱い時に飲んだ方が美味しいからね」
「他に何かありませんの!?」
「そうだな〜。紅茶じゃないけど、ステーキを頂いたりする時は最初に切り分けてから、食べるとかね」
これに関しては間違った事ではない。時と場合、食べる肉の種類によって変わるからな。しかし、純粋すぎて、逆に罪悪感が……けどローズヒップを見た時の凛ちゃんとアッサムさんの反応が見てみたくてやってしまう……
「それは普段からやっている事でございますわよ?」
「あぁ、そうかい。流石淑女だな」
「当たり前ですわよ!私は常に英国淑女を目指してダージリン様やアッサム様より、指導して頂いてますもの!」
「…………」
正直、すまんかった。ローズヒップがいい子過ぎて……。
そんな話をしている時だった。ついに戦闘が始まった訳だが……。
「はぁ〜……やっぱあれ河嶋だよなぁ」
「流石にあれは拙いですわよ?あろうことか味方に撃ち、囮が意味を成してないですわ。
その後の立ち回りだって、あんなバラバラで狙いの定まってない砲撃なんて、この聖グロリアーナには効きませんことよ?」
「その通り過ぎて何も言い返せません」
側から見るとあっちゃーって頭を抱え込みたくなる……ん?
そこで一年生チームが外に抜け出し、生徒会チームの履帯が外れた。てか本当一年の奴ら危ねぇ……あれだけ試合中、しかも砲撃が止んでない状態で外に出るなって言っておいたのに……こりゃ後で説教だな。
すると、リーがやられて戦闘不能に、そして満足に動けない38tも狙い撃ちされ戦闘不能になった。
「……あれ?これって……」
試合の流れ、原作と違くね?
最初のこそこそ作戦が失敗に終わり、こちらは現在包囲され、大ピンチと言っても過言ではない状況だ。
「みほ!残ってるのはあとBチームとCチームだけみたい!」
『隊長、私達は次どうすればいいですか!』
『隊長殿!指示を』
……正直どうすればいいかは思い付かない……どうすればいい?どうすれば切り抜けられる!?
「みほ!私達はみほの言う通りにやって見せるよ!」
「西住殿!我々にもお任せ下さい!」
「みほさん、力を抜いて、リラックスしましょ?」
「操縦は任せろ。私がどこへだって連れて行って見せるぞ」
「あははは!麻子、今の言い方麻子で言う、島田先輩の気障ったらしい言い方に似てたよ!」
「……うるさい」
……あー、私もっとこの試合を続けていたいなぁ、ここにいる皆とまだまだ戦車に乗っていたいなぁ。
それに初めてかもしれない。今まで勝たなきゃ、勝たなきゃって思ってやってたけど……こんなにも「負けたくない!勝ちたい」って思ったのは。
「……はい!まだまだ勝機はあります!皆で勝って島田先輩に報告しましょう!では『もっとこそこそ作戦』開始します!」
「何とか逃げ切れたか……」
そう呟いた。しかしこっからどうする西住。原作から考えると三突が一両撃破するが、その後三突と八九式は撃破されて、Ⅳ号は敵車両の計四両に囲まれる。そこで38tが乱入し、逃げつつも各個撃破し、最後に1vs1に持ち込んでいたが……
てか、凛ちゃんも全く油断してねぇな。原作じゃ38t見落としてたのに、しっかり撃破している。正直今のままじゃ、勝ち筋が見えない。
「流石ですわ!ダージリン様!これは勝ちも決まったようなもんですわね!」
「……ローズヒップ、まだ試合が終わった訳じゃないぜ」
「あら?島田さん、この状況から我々聖グロリアーナに大洗が勝てるビジョンが思い浮かびますの?」
「いやー正直わからん。……けど、このままただで終わる奴らでもないぞ。なんてったって、意外性抜群の奴らだからな」
そう言いつつ俺はモニターに目を向ける。
そこには未だ諦めない西住の姿が映っている。……頑張れよ、俺はここで見ることしか出来ないからな。
『隊長殿!意見具申する!』
エルヴィンさんからの無線が入った。そこには彼女達の考えた案があった。……やっぱり凄いや、初めての戦車道の試合でそこまで考えられるんだから。
『ふふふ、隊長殿、これはあくまでも島田マネージャーの助言があったからこそだ』
『そうだね!島田コーチがいたからこその戦術だ!後は私達の根性を見せるのみだ!』
……こんな時にまで島田先輩に助けられてるんだ。情けないけど、それ以上に嬉しい。島田先輩は私を、そして大洗の皆をしっかり見ててくれる事が実感出来るから。
『あぁ、こんな時に悪いが隊長殿。一つだけ言わせてもらおう』
沙織さんからCチームから伝えたい事があると言われ、何かな?と思った。
『隊長殿は島田マネージャーから愛されてるな、いや好きだの嫌いだのは置いといて、心から気に掛けてもらってる。だから、我々の魂を利用してでも、この勝負を勝ちに行こう』
『隊長にはコーチが付いてるから大丈夫!私達もコーチのように手助けしてあげたいから、バレー部の力を最大限に発揮するぞ!』
……顔が本当に熱い。一体島田先輩はBとCチームの皆になんて言ったんだろう。
「みぽり〜ん、顔赤いよ?」
「さ、沙織さん、今はちょっと見ないで……」
「それに凄い嬉しそうだよ!」
あ〜もう!試合が終わったら聞かなきゃいけないことができたよ!
……だから今は目の前の試合に集中しよう。
「では!これより『もっとこそこそ作戦』実行に移ります!」
『了解です!』
『心得た!』
モニターを見てると、大洗チームが何やら行動を開始しようとしている。これは西住、そろそろ仕掛けに行くか?
「あぁ〜そっちはダメですのー!!」
まずは原作のように、立ち並んだ旗の中に自らの旗を紛れさせ、目の前を横切ったマチルダを三突が撃破。一方でⅣ号と八九式は共に行動していたが、三突の一両目撃破と同時に別行動をし始めた。どうやら八九式は三突と合流するように思える。
三突は……あ!旗外してる!
試合前のお願い、聞いてくれたのか……ありがとう。そのまま車高の低さを利用し、路地裏へ逃げ込みながら次の待機場所へ向かっているそうだ。
そして八九式と合流……したかに思えたが、そのまますれ違った。おい!バレー部!その先には三突を追いかけてきている本体が居るぞ!
案の定会敵し、八九式は逃げる。路地裏と曲がり道を利用した逃げの一手に、聖グロは砲撃を当てられない。どうやら聖グロも別行動を始め、八九式に回り込もうとしている様子だ。
八九式が曲がり道を出て、路地裏と比べ少し開けた十字路に出るが、そのまま直進して切り抜けようとしていた。
そこで聖グロも追いかけつつ、砲撃を仕掛けようとしたが……十字路の左側通路上に、明らかに違和感しかない旗が上がっているのが見えたらしい。そこで、一旦砲撃をやめて、砲塔を旋回しつつ左側通路に向けていたが……
「あぁぁぁ!それも罠ですのぉ!ダメでございますわ!」
「ローズヒップ、うっさい。今めちゃくちゃ良いところだろ!」
「むきー!ちょっと大洗の良いところが見れるからってー!!」
そう、旗を出してた左側通路には旗しか無く、その逆の右側通路より三突が待ち伏せており、砲撃を行った。それにより二両目を撃破したが、八九式を回り込もうとしていた別のマチルダが後方に現れ、三突が撃破された。
「……よくやった。出来れば装甲を抜きやすい三突にはまだいて貰いたかったが、それでもかなりの戦果だ。かっこよかったぞ、Cチーム」
「ダージリン様!マチルダ二両、撃破されました!」
「……なかなかおやりになるわね……」
これは……正直予想外ですわね……。相手が西住流とは言え、復活したばかりで新人だらけのチームにここまでしてやられるとは……。
油断をした覚えはありませんが、だからこそこれは彼女達の実力なのでしょう。
「ダージリン様!前方に合流したと思われる八九式とⅣ号が居ます……が、どうやら別行動に移りました!」
「あら……そうね、なら残りの車両で全員Ⅳ号を追いますわよ?」
「八九式はどう致します?」
「八九式では私達の装甲を抜けませんわ。だから後からでも構いません。
それに履帯を狙われようとも、この局面では我々を抜ける可能性があるⅣ号撃破を優先しましょうか」
「了解です!」
「さて……そろそろ終わらせるわよ?大洗の皆さん?」
「みぽりん!全軍こっちに追いかけてきたよ!」
「大丈夫、沙織さん。八九式の仕事は別にあるし、私達の方に来るのは想定内」
「でもぉ!」
「西住さん、こっからどう動く?」
「壁沿いを沿って移動します。そして別れたBチームと再度合流し、そこで決着を……!?」
目の前に見えるのは、道路整備中の看板とボコ……の看板。どちらにせよここから先は通れない。仕方なく引き返し、別ルートを……
戻ろうとした時には既に遅く、目の前にはチャーチルとマチルダ二両が居た。
「……こんな格言を知ってる?
イギリス人は恋愛と戦争では手段を選ばない。
全車両砲撃用意!」
チャーチルより出てきたダージリンさんが号令をかける。……どうする、どうする、どうする!
『こんじょぉぉぉぉおおおお!!』
真横から八九式が現れ、敵車両の目の前に居座る。
『隊長!先に行ってください!』
その瞬間に砲撃を互いが行い、Bチームは撃破されてしまい、相手には大したダメージが入っていない。が、敵は全車両で砲撃を放った……今しかない!
「皆さん!ここから左の路地に入り込みます!」
モニターのある会場は完全に盛り上がっていた。聖グロが完全に勝利したかと思われたその時に、八九式の乱入。その後撃破されたものの、Ⅳ号がその場から離脱に成功し、その際に一両撃破も成し遂げている。
そのまま路地裏を抜けた後、壁際を移動しつつも、待ち伏せによりまた一両撃破に成功。加えてチャーチルへ1発叩き込んだ。装甲は抜けなかったものの、誰が予想できただろうか、勝負は1vs1のタイマンに委ねられた。
「ダージリン様!いっけぇ!!」
「あー!この試合クソ面白いじゃん!行け、西住!」
会場の熱気が凄まじく、誰もがその勝敗の行方を見守っていた。
その時、Ⅳ号が先に動き出し、チャーチルに接近した上で、そこでドリフトを合わせて回り込んだ。そう、先程砲撃を当てた場所にもう一度当てる事により、装甲を抜こうとしたのだ。
しかし、それを読み切ったチャーチルは、回り込むⅣ号に合わせて砲塔を旋回させる。しっかりとⅣ号の砲撃を正面装甲で受けた上での反撃を行った。結果……
「行動不能確認!
大洗学園全車両行動不能により、聖グロリアーナ女学院の勝利!」
今回の試合、軍配はダージリンへと上がったのだった。
jam project より 限界バトル です。是非聴いてみて下さい。
【】に囲まれている曲名についてはその試合、シーンのイメージにしてみようかなぁと思っております。
……戦車戦難しすぎる…