皆さん本当にありがとうございます!励みになります!
満足できる作品になっているかと不安になりますが、これからもよろしくお願いします!
GWどうでしたか?後半は仕事三昧でしたね……
あのサンダースの一件以降、ケイからのメールが凄い。戦車道大会の様子や結果とか、悔しいだとか愚痴を含めた色んな内容のメールが送られてくる。やはりというか、黒森峰が9連覇を成し遂げたそうだ。しかも同じ一年ながら、西住流後継者である西住まほが率いて(副隊長ではあったみたいだが)。
こっちはこっちで、自動車部や曲の再現と練習とか、まじで自動車部とか忙しいんだが。ちなみに自動車部の事を言ったら、戦車はどうなの!?って文面だけでもわかるのに、絵文字やらいろいろ組み合わされたメールが届いた。戦車についても勉強しとくよって返してたら、すげー喜んでた。まぁ、そもそもその為にやっている事なんだが、確かに自分が好きなものに興味を持ってくれたら嬉しいもんな。
ちなみに、ナカジマ・ホシノ・スズキにメールがバレた時はめっちゃ質問された。彼女だの、出会いだの、どこまで行っただの。そもそも彼女じゃないと言ったら、凄く残念そうな顔をされた。詳しく聞くと、同じ部ってだけで周りから俺の様子をめちゃくちゃ聞かれるそうだ、うざったい程に。その鬱憤を俺で晴らしてるらしい。なんて奴らだ。……凛ちゃんの事はバレてないが。
そういえば、ダージリンという名前を貰ってる事は知ってるが、俺が戦車道について一言も触れていない為、あちらは俺が知ってることを知らない。メールでもお嬢様口調じゃなく、普通の女の子っぽい話し方だ。
しかし電話してた時に一回、後ろから「ダージリン、誰と話してるの?」「アッサム! こ、これは」みたいな会話を聞いた時は面白かった。俺は聞こえなかったふりしたが、お嬢様口調との使い分けで笑いそうになったわ。
そんなこんなしてるうちに夏休みが終わり、学校が始まった。涼しい風が吹き、気持ちの良い秋晴れが続く。
そんな中、今俺はと言うと……
「お、おいナカジマ、ほんとこのスピードで曲がれんのか……ぉぉぉぉぉおおおお!!」
「スズキぃ! 丁寧に運転しろ! 今こっち浮いっ、うわぁぁぁ!」
「やべぇ、吐きそう……なんだホシノ。今きゅうけ……引っ張るな引っ張るな! まて少し休ませろ、なに? 早く慣れろって? じゃなきゃ校長に勝てない? そんな事に命かけられる訳……ギャァァァ!」
自動車部と言う名の何かに取り組んでいます。夏休みに参加できなかった遅れを取り戻すためだそうだが、心折れそう。てか死にそう。原作では整備してるか、ポルシェティーガーに乗ってたイメージしかないが、 そう言えば校長先生と部費を賭けたレースやってたっけな……。
てことで、車に乗せられドライブ()に付き合わされています。
「次ミナトね〜」
ホシノから促されて運転席へと連行される。
原作の時も気になってはいたけど、そういう世界だろうと流してた。しかし、いざ経験してみると思う。なんで高校生どころか中学生や下手したら小学生が車や戦車を運転してんだよ!
実は学園艦自体が公道扱いされないらしい。それは学園艦全体が「学園の敷地内」と扱われていることに繋がる。即ち私道であり、無免許運転はおろか速度制限すら好きに設定できる、という無茶苦茶加減だ。いや、これは俺の前世の常識であるため、ここでは俺が異端なのだが。そもそも免許取得のハードルも下がっており、15歳から取得できる。それでいて事故の数も多くなっていないし、どれだけこの世界治安いいんだよ。そう思いながらも、俺も免許取ってますが。
「もっともっとスピードだしてー!」
「ほら!慣性効かして!」
「もっと細かく! ……あぁ、繋いで行こうよ〜勿体ない」
ふ、ふざけるな! 殺す気か!
おいナカジマ窓から身を乗り出すな。なに? スピード遅いから大丈夫? 俺が怖いんだよ!
スズキー! 耳元で騒ぐな! 集中できん! ホシノ!? 落ち着け落ち着け……オイバカヤメロ!
なんて奴らなんだ……殺す気か? 殺させる気か? こいつらと乗ると命がいくつあっても足りねぇ……
あぁ〜ケイ、凛ちゃん助けてくれー、てかほんとあの時は冷静だったが、今考えるとよく緊張しなかったな。ケイにそのまま抱きつかれてもよかったかも。凛ちゃんに紅茶を注いでもらいたい……
てか愛理寿ぅぅうう! 電話でてくれぇぇええ! お兄ちゃん寂しいんだぞぉぉ!!
「なんかミナト放心してんだけど」
「またいつものじゃない?」
「ほんと小心者だよね……って、お?」
平常心、平常心。意識が懐かしの過去に飛んでいた。……ん?
「なんでこれ流れてんの?」
以前に自動車部に聞かせたDriver's Highが流れてきた。
「いや、パソコン部に編集して貰ったんだよ」
「この曲をドライブする時に流すとテンション上がってさぁ〜」
「ほんといい曲だよなぁ」
それには同感する。やはりこの曲をこいつらに教えて良かった。しかし、何勝手に編集までしてんだよ。
「ミナトの歌は滾るものがあるよね」
「そうそう、将来は歌手にでもなるのかな?」
「じゃあ今の内にサイン貰ってたら自慢できるよね」
ミナトの歌、か……そうだよな、こいつらは本物を知らないんだよな。俺なんかより何十倍もそれ以上に凄い人達を。
『貴方の歌、聴かせてね!』
ケイの言葉が蘇る。いや、俺の曲じゃないんだ。だから褒められるべき人は俺なんかじゃない。
「………ミナトー、聴いてるー?」
「あぁ、聞いてるぞ。因みにプロになるとかは考えてないな」
「えぇ、絶対勿体ないよ!」
「大洗の人達だけじゃなく、色んな人に知ってもらった方がいいって」
「そもそもこれらは俺の曲じゃなくって、教えてもらったもんなんだよ。それにお前たちとかここにいる人達に聞いてもらえるだけでいい」
自分で言っておきながら矛盾している。もっと色んな人達に名曲を知ってもらいたいんじゃないのかよ。何の為に歌ってきたんだよ。その為だろ?
「なんかミナト、真面目に顔色悪いよ?」
「そうだねーさっきとは違った意味で」
「そろそろ休憩しよっか」
やばい、気を遣わせてしまったようだ。なんかこいつらに気を遣わせたのが癪に触る。いつもみたいに、遠慮なく来てくれた方が気が楽なのに。そして、一瞬でもそんな事を考えた俺が嫌になる。そう考えてるうちに、一気にアクセルを踏み込む。
「さっきまで散々やって来たくせに休憩か? させるわけねぇだろ!」
「おぉ! ミナトにしてはなかなか出てんじゃん」
「何か勝手に復活してるし……」
「ミナトがその気ならあそこまで走ろうか!」
そのまま目的地まで車を飛ばしていく。思考を切るようにして、何も考えないように。
因みにゴールしたあと、先程までの心配した様子は見せず、二週目とか言い出しやがった。もう諦めて車に乗り、こいつらが納得するまで付き合った。
次の日、昨日の無茶苦茶なドライブが効いたのか、最低な気分の中登校する。流石に学校への登校は徒歩である。気の合う男子と挨拶し合いながらだが、ここで一つ。俺は基本的に口数は少ない方で、静かに過ごしている為か学校では余り話し掛けられない。男子とは話したりするが、自分は見てる側が多い。実は中学でもやってしまい、高校では注意しようと思っていたんだがやってしまった。
あれだ、よくある「自分が好きなジャンルの話題になるといきなり饒舌になる」って奴だ。初日は挨拶くらいだから良かったが、その日の放課後に初路上ライブをした。結果次の日の話題になった訳だ。その際にちょっとやり過ぎてしまってな……若干の距離を感じる。この学校で親しいと呼べる人は自動車部くらいしかいない。あとは親しいわけではないが……
「おい!貴様!自動車部の部費について聞きたいことがある!」
そう、河嶋桃である。今現在、生徒会ではないはずだが、手伝いをしているらしい。恐らく残り二人も関係しているのだろう。しかし、いきなり教室に入ってきて、問い詰めにくるか? ほら、みんな離れていく。あんま悪目立ちはしたくないんだが……
「それは俺じゃなくナカジマたちに聞いた方がいいと思うぞ」
「あいつらが貴様が全部知ってると言っていたのだ。さっさと白状しろ!」
白状ってなんだよ……取り敢えず持ってきていた資料を見せてもらう。
「こっちは整備関係だな、少なくなってきた潤滑油とグリスについてだ。どうしても複数種類必要になるし、先輩たちの好みもあるからそれぞれ取り寄せて貰いたくてな。こっちは部品関係、そっちは場所・交通関係だな。それから……」
「ちょ、ちょっと待て! 取り敢えずついてこい」
まじかー、普通に説明してただけなんだが、何故逃げる。途中から話について来れてなさそうだったが……。まぁ専門用語出てくるし、しょうがないっちゃしょうがないか。そう思い、彼女について行く。
余談であるが、クラスの女子達からは普段、彼は男子達の中に居ようと一線を引いて不思議なオーラを出している様に見えており、話しかけている河嶋を羨ましそうに見ている。なお、自動車部に対しては湊の情報収集源、且つ最大の警戒対象と見られている。
「なぁ……なんで」
「島田君、こっちもおねが〜い」
「はぁ……」
現在生徒会室にて業務の手伝いをさせられている。角谷杏と小山柚子の二人と現在の生徒会の先輩達を含めた資料整理に、何故か俺が加えられた状態だ。
最初は自動車部だけの話だったのになんでこんな目に……
「君が生徒会に入ってくれたらなぁ〜」
「そうそう、来年の役員の中に。そしたら女子と男子の架け橋にもなるしいいね!」
先輩がそんな事を言って来る。そりゃ多少は出来るけど、ぶっちゃけ学園艦の生徒会って、俺の知ってる生徒会じゃねぇ。なんでこんな資料沢山あんの? しかも普通じゃ扱わないと思われる物まである。これで他の生徒会の仕事まであるんだったら、他のやる事が出来なくなるじゃねぇか。
「島田〜そこの干し芋取って〜」
「そんくらい自分で取れや、角谷」
角谷……それは河嶋の仕事だ。お前の世話までやらされてたまるか。しかし、こいつは事あるごとに俺に絡んで来る。生徒会を手伝わされ始めたのも、こいつが生徒会の下についてからだ。ちなみに河嶋は、また別の部活の人の元へ行っている。たまに手伝う位なら構わないんだが、頻繁に呼ばれると流石にめんどくさい、というか時間がほんと無くなる。
自動車部の活動や偶に生徒会の仕事に応えてながらも、日々ライブ活動をしている。とても充実した日々を暮らしてる一方、先人達の曲が自分の曲として認識されている事に悶々としながら毎日が過ぎていく。
そして、冬休みが訪れる。
そんな長くありませんが……
何万文字と1話で書ける方をすごい尊敬します。
まぁ短くコンスタントに投稿していけたら、いいなぁ