今日、私と楓ちゃんは翌日の幕張メッセでのイベントに参加するため、会場近くのホテルに宿泊することになりました。そこで楓ちゃんが宿泊費を安く済ませるため一緒の部屋に泊まろうと提案し、知らない仲でもないし何より楽しそうだと思ったので私は賛同しました。
ところがホテルの部屋を借りるのに楓ちゃんがうっかりダブルとツインを間違えてしまい、大きな1つのベッドになってしまいました。
しかしまあ同性ですし、ダブルの方が多少安いのでそのまま宿泊することにしたのですが…。

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樋口楓はダブルとツインを間違える

今日、私と楓ちゃんは翌日の幕張メッセでのイベントに参加するため、会場近くのホテルに宿泊することになりました。そこで楓ちゃんが宿泊費を安く済ませるため一緒の部屋に泊まろうと提案し、知らない仲でもないし何より楽しそうだと思ったので私は賛同しました。

 

ところがホテルの部屋を借りるのに楓ちゃんがうっかりダブルとツインを間違えてしまい、大きな1つのベッドになってしまったのです。

しかしまあ同性ですし、ダブルの方が多少安いのでそのまま宿泊することにしたのですが…。

 

「うわー!ベッドでかっ!」

「2人用ですからねー、流石の大きさですね。」

部屋に入り真っ先に目に付くのは大きなベッド、控えめに見積もっても部屋の6割を占領しています。他には壁にはめ込まれた大きな鏡が印象的です。鏡の前には机と椅子が二脚、机の上にはテレビの有料放送の使い方やら何やらの書類が置いてあります。

 

私たちはとりあえず荷物をベッドに投げ出し、備え付けのインスタントコーヒーを飲みながら少し休むことにしました。椅子に座ると鏡が目の前なので少し落ち着きませんが、隣に座る楓ちゃんの姿が良く見えます。

「あ、美兎ちゃんお湯湧いたよ、先飲みな」

「ありがとうございます。……うぐっ、砂糖はこれですかね?」

「んー?えーと、す、すがー?」

「シュガーですよ、Sugar。多分これですね」

「いやいや冗談やって!流石に読めるって!」

 

楓ちゃんは笑いながら言ってましたが正直怪しいですね…。でも私も英語が特別得意な訳では無いのであまり刺激しないでおきます。

「それより美兎ちゃん!この紙に書いてある有料チャンネルって何?テレビって無料なんちゃうの?」

「えっ、いや、あの、普通のテレビは無料ですから安心してください、それはなんというかその…おまけみたいな物です…」

「へー、そんなんあんねや、気になるなー。ちょっと見てみない?」

「いやいやいや!お金を払ってまで見るものじゃないですよ!やめといた方がいいです!」

「えー…まあ美兎ちゃんがそこまで言うならやめとくわ」

「ほら、コーヒー入れてあげますから、砂糖どのくらい入れます?」

「ああ、いらんよ」

「へー、楓ちゃんブラック飲めるんですか?以外ですね、甘くないとダメなのかと思ってました」

「それどこ情報?私むしろ苦いの好きよ」

「力也さんから聞きました」

「あの顎…」

 

楓ちゃんがコーヒーを飲んでる間、せっかくなので鏡越しに楓ちゃんの目を見つめてみます。楓ちゃんこうするとすぐ目を逸らすんですよね、ほら。

「もー、なぁーんでこっち見てるのー?」

「んー、楓ちゃんが可愛いからですよー?」

「…………本気にするよ…?」

「はい?楓ちゃんなんて?」

「いや、なんでもないよ、それより鏡目の前なの恥ずかしいからベッドに座ろ?」

「いいですよ、この椅子ちょっと固くてお尻痛いですし」

 

 

 

「案外椅子よりベッドの方が座り心地いいかもだね」

「そうですねー、それより楓ちゃん、なんでわざわざ隣に?」

「…………いや、離れて座るのもなんか冷たいかなーって、もしかして嫌やった?」

「いえ、そんなことは……あれ、楓ちゃん熱でもあるんですか?顔が赤いですよ?」

「そっ、そうかな、気のせいやない?」

「んー、えいっ!」

「わっ!」

コツンっ、体温計がないので漫画でよく見るおでこをくっつけるアレを試してみました。……でもこれあんまり意味無いですねー。正直よく分かりません。

 

「多分大丈夫だと思いますけど…体調悪かったらすぐ言ってくださいね?」

「う、うん…大丈夫…」

「息もなんだか荒いですねー。本当に大丈夫ですか?」

「……………」

「あの、楓ちゃん、だんだん近づいてないですか?それになんだか目が怖いですよ?」

「美兎ちゃんの目ってなんか、見てると吸い込まれそうになるんよね……綺麗…」

「はい?急にどうしたんですか楓ちゃん、やっぱり熱でもあるんじゃないですか?」

「……ごめん美兎ちゃん!」

 

一瞬何をされたか分かりませんでしたが、気づいた時には私は肩を掴まれて押し倒されていました。

楓ちゃんのアメジスト色の瞳がジッとこちらを見つめています。そのまま顔が近づき、止める間もなく私は唇を奪われました。私を強く求めるかのような必死で、しかしつたないキスに、私は混乱よりも先に愛おしさを感じました。

 

「ぷはっ、美兎ちゃん、これが私の気持ち、ごめんね、本当はずっとこうしたかったんだ…好き…大好き美兎」ちゃん…」

「はぁ、はぁ、楓ちゃん、一つだけ言ってもいいですか?」

「うん…嫌いになったよね…」

「それがその、全然嫌じゃなかったんです。おかしいですよね、私たち女の子なのに」

「えっ、それって美兎ちゃっ!?」

今度は私から、楓ちゃんの思いに答えるように、楓ちゃんとは違って濃厚なディープキス、知識の浅そうな楓ちゃんに教えてあげるように舌を絡ませる。

 

どれくらいの時間そうしていたのかは分かりませんが、呼吸も忘れお互いを強く求め合い、口を離した時には糸が引きました。それを見た瞬間なんだか急に恥ずかしさがこみ上げ、二人揃って黙りこくってしまいました。

 

「美兎ちゃんごめん、私嘘ついた。ほんとは私ダブルとツインの違い、知ってたんだ」

「そうだったんですか…。悪い人ですね、楓ちゃんは」

「うぅ…嫌いになった?」

「ふふっ、そんなわけないじゃないですか、冗談ですよ冗談」

 

「その、美兎ちゃん」

「なんですか楓ちゃん?」

「これからもずっと、一緒にいてくれるよね…?」

どこか不安そうな表情の楓ちゃんを見て、私は彼女を強く抱きしめて囁くように答えました。

「ふふっ、当たり前じゃないですか、むしろ離してあげませんよ?」

 

——うん。

 

小さな小さな返事を最後に私たちは眠りに就きました。




ほんとはホテルじゃなくて委員長の家でやる予定だったんですけど、昨日見たホテルの一室からのかえみと同室配信の尊さにやられ急遽変更しました。

あと最初R-18書こうとして自分の下手くそさが分かったので途中でやめたボツ案です。せっかくなので供養しときます。本編の1部を差し替えれば繋がったり繋がんなかったりします(適当)。
pixivにも投稿してます。

5/1 話が急展開過ぎると思ったので加筆修正しました。
「あー!今日なんか暑っついなー!ごめん美兎ちゃん、汗で気持ち悪いからちょっと脱ぐわ!」
「えっ、ちょっ楓ちゃんっ!暑いからって女子がそんな簡単に肌を晒しちゃダメですよ!」
「女の子同士だし大丈夫やって!ほら美兎ちゃんも脱いで!汗すごいで!」
「いえ、私は…清楚系委員長として超えられない一線がですね…」
「清楚だと思ってるの美兎ちゃんだけやで!いいから脱いで!一人だとなんか恥ずかしいから早く!」
「ちょっと人が気にしてることを言わないでくださいよ!全くもう…じゃあ下着までですよ?」

それから私と楓ちゃんが下着でべッドに並んで座るという気まずい時間がそこそこ続き、私が何か話題がないか頭を捻っていると、楓ちゃんの方から話しかけてくれました。
「あー…その、み、美兎ちゃんの下着、案外かわいいね」
「ちょっと、案外ってなんですか、私はいつでもかわいいですよ!はい私かわいい!」
「…そやな、美兎ちゃんはいっつもかわいいもんな」
「えっ、あっ、楓ちゃん、そこ突っ込むところですよ?」
「あっ、ごめん…」
「いえ謝ることでは…」
気まずい空気が晴れるかと思ったらむしろ悪化してしまいました…それより今日の楓ちゃんはなんだか変ですね?気のせいでしょうか…。

「あの、楓ちゃんの下着、思ったより色っぽいんですね、レースの黒ですか…」
「美兎ちゃん目付きがおっさんくさいで?今日はその…気合い入れてきたから」
「えっ、なんでですか?」
「いや…その…なんでもない!」

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