story2-3 Braze
相良 勝磨
「巽さん、残りの魔物は?」
巽 静流
『反応なし。逃亡した魔物も確認されてないから、ひととおり、片付いたみたい。あとは
「あった、これだな!」
目の前を壺を叩き割った。
相良 勝磨
「任務完了!」
アレックス
『市街地に出したとは言え、被害は最小限!よくやった、
相良 勝磨
「なんか無理やり感ありません?それ?言いたかっただけなんじゃ...」
アレックス
『あ!バレた?鋭いねぇ~』
司令の謎テンションはともかく、気づけば市街地も元に戻り、そこに続々と人が集まってきた。
「お前…今日の号外の!」
「学生くらいかしら...」
「その剣かっこいい!」
老若男女問わず、いろんな人に囲まれてしまった...のだが...
「おにいちゃん、ありがとう!」
すぐ近くにいた小さい子供の、あどけない言葉をかわぎりに、周囲の人々も、拍手と共に、「ありがとう」が溢れかえった。
シャルロット
『良かったじゃん!』
と茶化されつつ、基地に戻ったのだった。
ー ー ー
彼の対応の始終を見ていた
廊下を歩くなか、シャナオウは赤鬼に問う。
シャナオウ
『うらやましいか?あいつが』
ゲドー
「バカを言うな。ヒーローという名声のために戦うほど、俺ががめつく見えるか?」
シャナオウ
『それは失敬エラーコード!』
ゲドー
「いや、気にするな。そんな役回り手に余る...なにより、なろうだなんてもう思わん。俺は鬼で十分だ...」
廊下には、機械の鎧がきしむ音と、二つの足音だけが響いていた。
* * *
基地に戻ると、いきなり医務室に回され、腹と背を見せていた。無論作戦後の検診である。
???
「ほえ~...バッサリいかれたって聞いたから、大変だーって思ったけど、案外きれいに治るもんなんね~!」
相良 勝磨
「そんなまじまじと見ないで...あ、まだ内部施設とかは覗いてなかったな...」
???
「遅れてごめんなさい。藍ちゃん、彼はどう?」
原 藍奈
「手の付けようどこにもないです!傷痕もない」
???
「それ、意味違う...にしてもすごい回復力...ほんとに魔術ってかんじね...」
大人~な女性の声に振り向くと...タイツに強調された健康的な脚!そして、何がとは言わないが周囲にもそうそういないであろうその大きさ!...そして白衣!イメージ通りの女医さんが来ちゃったので俺は文字通り生唾を飲んでしまった...
原 藍奈
「医務室主任の
うっかり吹きそうになってしまったがなんとか堪える。原さん...心にエロガキを飼っていやがる...手際がいいのはこういうことね...んでそのまま検診は進んで...
鷹村 八塩
「はい、おしまい。至って健康体。ゲドーさんもオートスキルで回復して帰ってくるから、あんまり戦闘後の検診は仕事が少なくて楽ね。まあ、実際怪我や病気なんて、誰にもして欲しくないもの」
相良 勝磨
「ごもっとも。あ、オートスキルってやっぱりあるんだ...」
ゲームでは、キャラクターごとに3つ、永続的に効果を発揮するオートスキルが存在する。キャラクターによってその内容は違ってくるし、ものによってはHP量などの条件があるものも存在する。シャナオウのオートスキルというと...ここでは、敵撃破時に回復、のことだろう。試せるなら俺もあとで自分のを試してみよう。とそんなときだった。
シャナオウ
「動くな!ここで何をしていた!」
???
「あいええええ!シャナオウ!?シャナオウナンデ!?」
ゲドー
「ええい、黙らんか!」
という仰々しいシャナオウ、ゲドーの声と、『なんとかリアリティショック』を受けている、やっぱり聞き覚えのある声だった...どうやら基地エレベーターから侵入者が正面突破しに来たらしい。
相良 勝磨
「えーっと...俺も行ってきますね...」
鷹村 八塩
「あ、相良くん、まだ言ってなかったと思うけど...」
と呼び止められ、顔を寄せられる。香水だろうか、きつすぎない良い香りがする...とか思ってたら小声で耳打ちしてきた。
鷹村 八塩
「...仮にこの組織が表沙汰になったとしても、藍ちゃんがここにいることは関係者以外には言わないで。いい?」
相良 勝磨
「はい?ええ、まあ、いいですけど...」
鷹村 八塩
「本当にお願いね。それじゃ、お大事に!」
相良 勝磨
「あ、はい!ありがとうございました!」
原 藍奈
「お疲れさま~!」
story.2-4 乱立するSingularity Point
途中で巽さんと合流し、エレベーターホールに急行すると、そこにはとある珍客がきて…というよりはお縄についていた。赤鬼とシャナオウも拘束にたちあっている。
真木 逸己
「この縄ほどいて銃も降ろしてくれー!怪しいもんじゃないってばさ~!」
シャナオウ
「観念デバッグなり!」
ゲドー
「よりによってなぜ貴様が...」
俺と巽さんはその客の顔を見て二度びっくりした。
相良 勝磨
「マギー!?」
巽 静流
「どうしてこんなところに!?っていうか同じこと昨日も言った気がする...」
真木 逸己
「お!相良少年&巽っち!取り敢えず、経緯は話すからこの状況何とかしてくんない?」
ー ー ー
相良 勝磨
「んで、何でこんなところに?」
二人の説得でなんとかお縄を解いてもらったマギー、ブレザーのポケットから号外を取り出しながら告白する。
真木 逸己
「今日の号外...鎧とかは『白猫』のシャルロットだけど、これ相良少年じゃない?まあ憶測の域を出ないから言ってないけど」
相良 勝磨
「...!」
真木 逸己
「んでそこに照らし合わせたかのように、相良少年呼ばれたわけでしょ?気になったんで
巽 静流
「とはいえ…エレベーターの隠しスイッチは?結構探すのに時間かかるようにしてるけど...」
真木 逸己
「なんか足滑らしたときにカチッと」
相良 勝磨
「ナンバーロックは?10桁はあったろ?」
真木 逸己
「なんかテキトーに押したら開いた!」
相良 勝磨
「いいね!(サムズアップ)」
巽 静流
「いや、よくないでしょ...ナンバーロックの撤廃を打診しなくちゃ...」
シャナオウ
「あな、幸運オーバーフロウ!」
相良 勝磨
「いやあんたはその話し方なんとかなんない?」
ゲドー
「だから...なんで貴様が...」
そこに居合わせていたシャルロットたちもビビるしかない強運であった。
シャルロット
「...幸運...」
相良 勝磨
「どした?シャルさん」
シャルロット
「ん?あー...やっぱなんでもない!」
相良 勝磨
「いいね!(サムズアップ)」
シャルロット
「いや、いいね要素どこにもねーだろ!」
ー ー ー
学校の屋上の縁に、天使のような少女というか、背中に白と黒の羽根が生えてるので、そのまんまな天使が足をぶらぶら、夕日を見ている。高所故、短い金色の髪が、少し風に揺れている。
マール
「いっぱいあの人にラッキーあげたし、きっと喜んでるだろうなー」
ガレア
「こんなところにいたのか、マール」
マール
「あっ、ガレア!」
ガレア
「そうホイホイ使うなとあれほど言ったろう。ブロウはどうした」
鋼色をした重厚な鎧を身に付け、彼女と同じ白と黒の翼をで空に浮いていた。長い髪がかなり風に吹かれているがその声は鎧よりも重厚で落ち着き払ったものであった。
???
「やー、わりぃわりぃ!俺が頼んだんだわ!よっこいせっと!」
屋上のフェンスの上に腰掛けていた、青年がフェンスから屋上床に飛び降りる。
一年B組、
ガレア
「それにしても、屋上は立ち入り禁止なんだろう?また罰掃除を食らうぞ。ブロウ」
神崎 宗次郎
「別に痛くもかゆくもねぇっての。でもま、確かに長居することもねぇな...帰って飯にしようぜ!」
マール
「はーい!先行ってるねー!」
マールは先んじて、学生寮目掛けて飛んでいく。
神崎 宗次郎
「なぁ、ガレア」
ガレア
「どうした?」
神崎 宗次郎
「あのスマホ...どうすりゃ手にはいるかねぇ?」
ー ー ー
冥界。そこは終わりのない深淵...身体を亡くした者たちが、裁きを求める審判の場所。
ヴィルフリート
「やはり、妙な死者たちが増えている...ソウルの質が違いすぎるな...あの探査依頼...一度調べる必要があるか...マリアへの土産も考えておくとしよう...」
ー ー ー
???
「...炎...」
相良くんとシャルさんの戦闘を、別室で見た
???
「ジャスミンちゃん?...顔色、悪いよ?」
ジャスミン・師縞
「...ツキミちゃん...ごめん...」
ツキミ
「...おだんご食べる?」
ジャスミン・師縞
「...うん...もらう...ありがと」
...あの炎...あいつの意趣返しにもなるか...必ず私が...
ツキミ
「...」
ー ー ー
その夜。校舎屋上では男が二人。ひとりは「闇」の道化師エピタフ。彼が話しかけているのは...
エピタフ
「約束はちゃあんと...果たしておりますヨ?デスヨネ?
千石 了人
「...」
ラストの「乱立するSingularity Point」。エンディングテーマの要領で、石原夏織さんの「Singularity Point」流してみてください。個人的にめっさ合うとは思います。
さてもういろいろおなかいっぱいではないかなと思いますが、次回もお楽しみに!