quest3-1 即刻戦闘あるのみ!
ちょうど俺たちの周囲に魔物が現れた!人間の白骨が皮手袋とブーツ、赤いマントを身につけ、弓術を使う魔物、ガイコツ・アロー。それが少なくとも5体。
相良 勝磨
「よっしゃ、シャル!一気に終わらすぞ!」
ここで掴むんだ、コネクトスキル!
シャルロット
『あー、はいはい』
相良 勝磨
「
爆炎を振り払って、共鳴接続...完了!
高尾 真楠
「マジかよ...ショーマ変身した!?てかあれって白猫のシャルロットの鎧じゃない?なんかちょっと違うけど...」
大輪田 時雨
「それよりどうする?委員長。逃げた方が良いんじゃない?」
玉木 翔
「逃げた先で鉢合わせると一巻の終わりだ。近くにいた方が、あいつも守りやすいんじゃないかな?」
MISSION START
スケルトン種お得意のその弓に、矢を継がせぬ間に四体を斬り、残り一体を幹竹割りで真っ二つにする。
目の前の個体が光と消えたその時、彼の背中に鋭い痛みが連続で走る。
相良 勝磨
「後ろから!?…何で…」
いくらか鎧に防がれてはいたが、倒れているはずの敵から、矢傷を受けてしまっていた。
ー ー ー
司令室でも巽、田村、佐野たちオペレーター陣が驚く。
巽 静流
「あれ、致命傷だったはずなのに!」
この状況に対して黙っていられたのは司令のみであった。
佐野 なでしこ
「赤鬼さん、シャナオウさん、今どこですか!?」
ゲドー
『あと最長で三十秒で現着する。状況と後続の敵の数を伝達しろ』
佐野 なでしこ
「スマートフォンで確認してください」
ー - -
急行中のゲドーとシャナオウ。懐から取り出したスマホを確認すると、数分前の戦闘状況、現在の状況など多様な情報が送信、表示されていた。
確かに、真っ二つに斬っている。ただやられているのは、唐竹割りを喰らった個体だけ…
そのとき俺は映像の、ある一点が目に入り...
ゲドー
「あのバカが!...あと三秒で現着する!紫電と護送車をポイントF6にまわせ!早急に民間人を保護する!」
二人とも、走っていた脚に一度急ブレーキをかけて
ゲドー
「シャナオウ、
シャナオウ
『パターンDにコミットだろう?』
ゲドー
「上出来だ」
胸にたまった緊張と強ばりを、息と共に吐き出す。
ゲドー
「
彼の前に、光の壁が現れ、彼の前に迫る。何となく飛行船のような模様も見える。壁が俺を通り抜けると、俺はローブを着て、紫電とどろく雷雲の中、飛行船に立っている。
そこから一気に飛び降り、そのまま重力に身を任せて落下、稲妻が身に打つほどに俺の肉体は、黒鉄の装甲をまとっていく。
ゲドー
「
シャナオウ
『コンバージョン!コンプリート!』
ゲドー
「
言い終えたかわからないほどのその刹那、残像すら残さず地面を蹴って ーーー
ー ー ー
相良 勝磨
「さっきは不意討ちだったから喰らったけど、あいつらの攻撃は予備動作の時間が長い…」
走りながら、弓の有効射程から距離を詰める。
相良 勝磨
「今度は念入りに斬り込む!シャル!」
シャルロット
『しゃーない!受けよ!』
相良 勝磨
「燎焔斬!」
炎の刃が炸裂!
相良 勝磨
「やったか!?」
一体として倒れていない。残り四体が矢を放つ。しかしその方向は、俺のいる向きではない。
相良 勝磨
「どこを狙って…」
シャルロット
『おい、あの方向ってまさか!』
相良 勝磨
「あっ、しまった!」
玉木たちがまだ避難していない!しまった!…間に合わない...!矢が彼らに迫る!
相良 勝磨
「みんな...!」
と、その時。八発の銃声と共に、放たれた矢と魔物の手足が、ベタベタと磔にされた。
音の先を見るとそこから白い煙を吐く銃口と、普段の数倍の殺気を向けた...
シャルロット
『ゲドー...』
ゲドー
「如月のやつ、いい仕事をしてくれたな...」
✳ ✳ ✳
ー 弾丸の使用テスト中 -
的には茶褐色の何かがべったり張り付いている。
訝しげに坂上がピンセットで触れるとピンセットがくっついてしまった。無理やり取ろうと引っ張ったが、ピンセットが手から抜けて坂上が尻を打った。
坂上 蒼
「いったいなぁもう...しりもちついちゃったよ...」
ゲドー
「...トリモチ弾か...」
如月 緑
「それだけじゃなくて...」
一緒に持ってきていたらしいドライアイスを触れさせると、べったり張り付いたそれが、ピンセットごと簡単にとれた。
如月 緑
「『ガムボール』といいまして、魔物だけのほかにも、対人の拘束にも使えるってやつです。といってもこれができた訳が結構生々しいんだけどね」
名前の通りガムの性質を参考にしたこの素材、(ベタベタした不快感とともに)対象を足止めできると同時に、手錠等で身動きを制限すれば凍らせると楽に剥がせる。
その製作のきっかけがというと、戦闘後の舗装装置の小型軽量化に難航してるから、元から絶ってしまおうという、やっつけ極まりない発想だったらしい。最初はペイント弾のような使い方が想定されていたが、坂上が協力して弾丸に仕上げたらしい。
シャナオウ
『ルーツメディックに近いが...』
ゲドー
「使い勝手は良さそうだな...もし使えたら試してみよう。二人とも、感謝する」
* * *
Quest.3-2 諸行無常の証明
シャナオウ
『如月によきレポートができそうだな』
ゲドー
「ブレイズ、一般市民を避難させろ!」
相良 勝磨
「でも、やつら攻撃効かないんだぜ!?二人で協力して...」
シャナオウ
『すまないがここはチェンジしてもらう』
ゲドー
「ポイントF6、そこに連れていけ!それで貴様の仕事はそれは終わりだ!正体も神気共鳴もばらしやがって...さっさと動け、のろまの浮かれトンチキ!」
めちゃくちゃディスられたけどそう言われて、やっと玉木たちを遠くへ避難させることになった。
玉木 翔
「なあ、やっぱりショーマなんだろ?そのかっこは...」
大輪田 時雨
「あのひと大丈夫なの?あのガイコツ...再生したように見えたけど...」
相良 勝磨
「...今は避難が先だ...ついてきてくれ...」
ー ー ー
さて、
ゲドー
「パターンA、ミッションは三分!」
シャナオウ
『近くば寄ってセンサーで見よ!』
ゲドー
「一切合切...台無しにしてやる...」
腕と壁をガムで付けられたガイコツに向かっていく。現場に向かうときよりはさすがに遅いが、間合いを詰めるにはいい速度をそのままに、
ゲドー
「腰骨から…」
ピンポイントに一発で、骨身を粉にしていく。するといっぺん節が外れたと思えばまた接合して動き出した。
シャナオウ
『これは…置きヒール!しかしリカバーがあな早し!』
置きヒール。読者様方の世界における白猫プロジェクトのテクニックで、プレイヤーキャラのHPがゼロになっても、戦闘不能扱い(ゲームではそれらしい言葉と共にひっくり返って気を失う)になるまでに、何らかの方法で回復できれば、戦闘不能状態を回避できるというもの。
スケルトン種は、多大なダメージを食らうと体がバラバラになり、動かなくなるが、油断してそのまま放っておくと、HPを大幅に回復して体を組み直す。
HPがゼロになるまでに、そのテクニックを使用することによって、不死身とも言える生命力を持っていたのである。
しかし『諸行無常』、形あるものいつか壊れる。不滅のものなどない。それを今、俺は証明しようとしているのかもしれないな。
奴が唐竹割りで斬った五体目、人間で言う正中線を見事に真っ二つにしていた。後続の数を考えると、弱点の位置を個体ごとにバラバラにするには、たとえ
ゲドー
「仙骨...腰椎...」
背骨の一個一個を殴る。砕けた骨が再生した瞬間にまた次の骨を砕く。数発攻撃を入れた段階から、足元に光る円が走っていく。
シャナオウ
『
首、顎の骨を砕く。そして…
ゲドー
「『
頭を蹴り砕く。頭蓋骨が粉々に砕け散り、本体が光となって弾けた。
シャナオウ
『ヒット!ネクスト!』
次に、数瞬前に放たれたらしい後ろからの矢3本を、空で握り折り、払い落しつつ、残りのガイコツに肉薄。勢いのまま頭を砕く。再生...確認されず...!
ー - -
アレックス
「...勝ったな」
佐野 なでしこ
「当然です。ラセツは赤鬼さんは、強いですから」
ー - -
シャナオウ
『条件クリアー!一気にシャットダウンなり!』
ゲドー
「白骨がァ...まとめて成仏しやがれ...チャージ...!」
肉体の気を集中しながら、身に緊張を走らせる。足元の円がその身に更なる力をともし...放つは...正真正銘の「必殺」...!
ゲドー
「アクション・コードα02...!」
シャナオウ
『八艘...!アニヒレイトッ!』
構えをとると同時に地面から紫の光に照らされ、俺の体が、敵の頭蓋骨の一点に照準を合わせて、瞬間移動からの鉤爪での強撃。さらに別個体の付近に瞬間移動して今度は左で一撃。あっという間にこの場の残り三体を、頭蓋骨を砕いて撃破。そのままエリアをまたいで後続の二十一体を撃滅、残りの四体を一気に捕捉し、
ゲドー
「カウントストップ」
シャナオウ
『2ミニッツ9セコンド、勝利完結、快速ストレージ!』
VICTORY
シャナオウ
『鬨のシャウトを上げよ!』
ゲドー
「All perfectには...まだ遠いな...」
MISSION COMPLETE