ハイスクールB×B 蒼の物語   作:だいろくてん

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新しい章が始まります。



進路迷走のヘルロード
起床、別世界にて《He Got Lost》


 

 光が網膜を焼くように熱く、視界が酷くぼやけている。まるで久しぶりに光を受けたような眩しさに目蓋を閉ざした。片目だけを薄く開いて光を調整する。

 

「あー、どこだ、ここ?」

 

 見知らぬ天井だ。

 寝そべっているベッドも天幕付きで渚の部屋にある物じゃない。サイズといい質感といい、王族などが使っていそうな寝具である。

 体を起こすが異様に重くてならない。すると額からパサリと湿(しめ)ったタオルが落ちる。

 熱でもあったのだろうか? 

 どうやら誰かに看病されていたみたいだ。

 ゆっくりと周りをみれば学校の教室くらいはある広さの部屋にいる事が分かった。

 

「西洋造りだな……」

 

 ボヤっとした思考でそんな感想をこぼす。

 家具や間取り、カーテンなど豪華絢爛(ごうかけんらん)な物々が目に入る。明らかに自室ではない。

 

「リアス先輩の持ち家か? 違うな、グレモリーの魔力気配が一切感じない。……おいおい、どんな状況だよ?」

 

 全くと言っていいほど置かれた状況が分からない。

 最後の記憶はなんだったか。渚は脳内に検索をかけた。

 確かコガビエルとヴァーリを倒して気を失って……。

 天井を眺めながら考えていると部屋の扉が開く。

 入って来たのはトレイを持った一人の少女だ。

 銀白の長髪からアリステアかと思ったが違った。同じ髪色だがストレートヘアーなアリステアとは異なり、眼の前にいる彼女は少しウェーブが掛かっている、何より気配が人間ではなく、悪魔だった。

 白いブラウスに黒のボックスプリーツスカート。清潔感と清楚さを併せ持つ服装のお嬢様。そんな印象を受ける少女と目が合う。

 

「ふーん、起きたんだ」

 

 どうでも良さそうな口調。

 可憐な見た目から令嬢を彷彿させるのに、冷めた態度が台無しにしている。

 令嬢が渚のいるベッドまで来る。

 小棚にトレイを置くと渚の額から落ちたタオルを回収して近くにあったタライに浸ける。

 渚はその令嬢を覗き見た。

 初めての見る顔だ。品のある美少女で目を奪われる。

 しばらく視線を外せずにいると真っ赤な瞳が怪訝そうに細まる。

 

「……なに?」

 

 不機嫌な声音で問われる。

 渚は不躾な目を向けた事に罪悪感を感じて慌てて話題を探す。

 

「あー。君は?」

「シアウィンクスよ」

 

 それだけ言って黙ると令嬢──シアウィンクスは膝にトレイを載せてお粥らしき食べ物をレンゲで掬うと差し出してくる。

 

「食べて」

「くれるのか?」

「じゃないと持ってこない。……バカなの?」

 

 キレイな顔して結構な毒舌家らしい。

 

「じゃあ、ありがたく……」

 

 レンゲを取ろうとすると避けられた。

 なぜ……? 

 

「なんでそうなるの? レンゲの向きから食べさせるに決まってるじゃない。だからあたしの膝にお粥があるのよ? やっぱりバカなの?」

「いや、いくらなんでも……」

「黙って口を開ける事すら出来ないとか……」

 

 なんか呆れられた。

 渚は観念して口を開ける。すると黙ってレンゲをツッコんできた。……少し熱い。

 

「よく噛んで」

「……あい」

「食べながら喋らない、汚いから」

「……」

「ほら、ボケッとしてないで飲み込んだら口開ける。残しでもしたら、その無礼な食欲に無理矢理叩き込むから」

「(アンタは俺のおかんか)」

 

 見ず知らずの他人に超怒られる。

 お粥が熱いのを察して、わざわざフゥ~フゥ~と冷ましながら食べさせてくれる辺り、悪い人じゃないのかもしれない。

 この状況の説明がほしいが今は黙って従う。

 やがてお粥がなくなる。かなり美味しかったと思う。

 

「食べ終わったね、じゃ少し寝て」

 

 有無を言わさず寝かされそうになる。まだ少しだけ熱があるようで体はダルいがそうも言ってられない。ベッドから離れようと動く。

 

「もう大丈夫だ。だから状況の説明──おぅ!?」

 

 ビチャリと額にタオルが押し付けられる。ダラダラと流れ出た水がすごい勢いで顔面を濡らす。

 シアウィンクスがタオルを強く抑えながらニコリと笑う。

 

「寝て?」

「うん、分かった。だから、せめて(しぼ)ってね?」

 

 今度は絞ってくれた。

 どうやら逆らえれないようだ。仕方無しに寝るとした。

 その間、銀白の少女は渚をジッと見ていた。

 視線を感じつつも眠気に逆らえず渚は目を閉じるのだった。

 一体、この人はなんなんだ? 

 

 

 

 

 ○●

 

 

 

 

 丸一日も経てば熱は下がった。

 渚はベッドから出て背伸びする。どうにも体が訛っている気がしてならない。

 ガチャリとドアノブが開く音がする。

 立ち上がっていた渚を見るなり、シアウィンクスは何故か目付きを悪くして大股で近寄ってくる。

 凄い迫力に半歩ほど後ずさる。シアウィンクスの手が渚の額に当てられた。

 

「……まぁ許す」

「あ、ありがとう?」

「少し待ってて」

 

 (きびす)を返して部屋を出ていくシアウィンクスだったが、すぐに帰ってきた。その手には衣服がある。

 

「着替えよ、はい」

 

 ほいっと優しく投げ渡してくる。

 渚は寝間着である黒いジャージ姿だ。そのままでも良かったが、服を貸してくれるようだ。

 渚は服を見る。

 白いYシャツに黒いズボン。生地やら肌触りといい高価な衣類じゃないかと勘ぐる。本当に使って良いのだろうか。

 いつまでも動かない渚にシアウィンクスは嫌そうな顔をした。

 

「……手伝わないわよ?」

「そこまでさせねーよ」

 

 思わずタメ口を使ってしまい不味ったかと思う。

 

「そ、なら早くして。あたしは部屋の外にいるわ」

 

 シアウィンクスは気にした様子もなく再び部屋を出た。

 

「着替えるか」

 

 待たせても悪いし、ジャージを脱いで高そうな服に袖を通す。なんとも着心地の良い衣服に感動した。

 着替えを終えて部屋を出ると待っていたシアウィンクスが歩き出す。

 

 ──付いてこい。

 

 シアウィンクスの背中はそう言っている。

 その後ろ姿を追う。長い廊下に石造りな壁。屋敷と思っていた場所はまごうこと無き城だった。廊下の窓から城壁が見えているから間違いない。しかも空が紫色で空気に浸透する魔力密度が嫌に高い。

 渚は背中に嫌な汗をかいた。使わせてもらっていた部屋の窓から見た外の風景が妙に薄暗いのは気づいていたが、まさか駒王町ではなく冥界にいたとは思いもしなかった。一体、我が身に何があったのだろうか?

 

「……意味が分からん」

 

 ますます置かれた環境に困惑する。

 やがて一際立派な扉が見えてきた。シアウィンクスは真っ直ぐの前に歩を進めるや両手で押した。

 開かれた扉の奥な現れたのは玉座だ。そばには一人の少女が立っており、渚へ会釈してきた。

 

「魔女?」

 

 服装こそ何処(どこ)かの学生みたいだが、とんがり帽子とマントのせいで物語の魔女もしくは魔法使いみたいである。

 現実離れした光景の数々に渚が呆然(ぼうぜん)としている中で、シアウィンクスはコツコツと靴を鳴らして誰もいない玉座の前に立つと反転して座る。

 そして足を組み、片腕で頬杖を作ると至極冷めた様子で渚を見つめた。

 

「改めて名乗らせて貰おうか。私はシアウィンクス。旧魔王であるルシファーの血を継ぐ者。ようこそ、我が城へ」

 

 シアウィンクス・ルシファーが尊大な口調となり、不敵に笑う。

 

 ──なんだ、これ……。

 

 目の前にいるシアウィンクスの(まと)うオーラが変わる。その全てが先程とはまるで別人であり、対面するだけで足がすくみ、目を合わせれば背筋に冷たいものが流れる。あまりに馬鹿げた威圧感はコカビエルやヴァーリすらも軽く上回っており、正に強者のソレでしかない。

 これには流石に色々と驚かされた。

 旧魔王のルシファーと言えばあのヴァーリと同じ血だ。年齢的にはヴァーリの姉か妹だろうが妙な奇縁である。

 渚は困惑を一度捨ててシアウィンクスを見返す。

 なんとも強烈な威圧に膝を折ってしまいそうだが耐えきる。威圧に萎縮してしまうのは気が弱いからだ。なるば気を強く持てば問題はない。

 瞑目(めいもく)して直ぐに目を開ける。

 よし、もう大丈夫だ。シアウィンクスの威圧に苦労しつつも質問をする。相手は王族、出来るだけ礼節を弁えるよう努力した。

 

「俺、……自分は何故、ここに?」

「説明を」

 

 シアウィンクスが言うと隣に立つ魔女が前に出た。

 柔らかな印象を受ける魔女だ。穏やかな雰囲気はアーシアによく似ている。

 

「初めまして。私はルフェイ・ペンドラゴンと言います。一応、魔法使いです」

「蒼井 渚です。よろしく、ペンドラゴンさん」

 

 丁寧にお辞儀するルフェイに習い、渚も頭を下げた。

 クスッと可愛らしくルフェイは笑む。

 

「長いのでルフェイとお呼び下さい。敬語や敬称もいりません」

「あー、うん。なら俺も渚でいいよ」

 

 物腰がとても丁寧で品があるルフェイ。いいトコのお嬢様なのだろうか。

 

「では渚さまと呼ばせてもらいますね。早速ですが本題に入ります。私たちは、とある事情のため城に人を招いています。渚さまもその内のお一人です」

「あ、そう。へぇ……」

 

 なんかルシファーさん()は変な事をしてるみたいだ。起きたら異世界に拉致(らち)られてるとかヤバくないか?

 

「俺以外の人もいるのか?」

 

 ここまでで会った人物はシアウィンクスとルフェイだけだ。今思えば人が居なさすぎる。こんな立派な城だ、給仕係の一人や二人いてもおかしくないのに見ていない。

 

「いいえ。現在のところ、人間は私と渚さまの二人です」

「招いたんじゃなかったのか?」

 

 渚が疑問をぶつけると玉座にいるシアウィンクスが頷く。

 

「ルフェイ以外の人間には帰ってもらった。適正が無かったからな」

「適正?」

「戦力と人格がそれに当たる。私たちは強制転移による召喚で人を集めていた。味方が少なくてこのような形を取っているが悪意はない」

 

 渚は口を引くつかせた。悪意はないと言うが、やってることは正真正銘の拉致(らち)である。

 渚の表情から察したのかシアウィンクスが弁明する。

 

「強引なのは重々承知している」

「もちろん、適正がない人や協力を拒否した人は元の場所に帰しています」

 

 いきなり拉致られて協力するのは抵抗あるだろう。まぁアフターケアもしているようだから強くは言わない。

 

「ルフェイ……も召喚されたのか?」

 

 一瞬、さん付けで呼ぼうとしたがやめた。この子の事だから敬称もいらないと言いそうだ。

 

「彼女は私が呼んだ第一号の人間だ。もう直ぐ一ヶ月ほどになる」

「一ヶ月って。……大丈夫なのか、ほら家族とか」

「多分、探してます。けどこっちも放っておけなくて」

 

 言いにくそうに笑うルフェイ。

 

「帰れない理由があるのか?」

 

 ルフェイがシアウィンクスを見た。目で話して良いか訪ねている。シアウィンクスは視線を逸しながら肯首した。

 

「えーと、召喚に使用された転移陣がなんと言いますか……」

「取り繕う必要はない。要するに私が組んだ術式が酷かったんだ。一歩間違えば城ごと周辺が消え去っていたそうだ」

「何それ、怖い」

「本来なら地域や人物を限定する強制召喚の陣をシアさまは地球全土を対象にしていました。魔法は条件を大きくするほど失敗の反発も大きくなります。あのまま陣を行使していたらと思うと……」

 

 そこまで言って濁したルフェイが「あはは」と笑う。

 あぁこれ本当に笑えなかった話なんだと渚は思った。ルフェイという少女は結構面倒見が良い方なのだろう。

 

「そういうこともあってルフェイには転移陣の操作と術式改善を頼んだ。最初は完全ランダムだったが今はある程度は相手を絞れる」

 

 ルフェイは魔女っぽい見た目の通り魔法関連に明るいようだ。

 

「最初にルフェイが来てくれて良かったですね……」

「……感謝してるわよ」

 

 シアウィンクスの威圧感が(ほど)けて砕けた口調になる。どうやらコッチが素のようだ。

 

「今までどれくらいの人が来たんですか?」

「渚で158人目だ」

「やたら多いですね」

 

 初めての召喚が一ヶ月前としたら一日5人は召喚している計算だ。

 

「ルフェイの術式で問題点が改善されたから最初の内は一気に数人呼んだの。失敗したけど……」

「失敗?」

「呼び過ぎたんです。シアさまは強い人間をお望みだったので術式に英雄の子孫や神器持ちを選ぶように細工しました。……成功はしたんですが英雄の子孫などは我が強くて危うく反乱されちゃうトコでした」

「よく無事だったな……」

「それに関してはルフェイ様々って感じね」

「召喚された人はいつでも強制送還出来るようにマーキングしてあります。それに記憶も消える仕様ですから復讐も出来ません」

 

 勝手で申し訳ないですが……とルフェイは付け加えた。

 安全対策もバッチリだそうだ。この子、かなり凄い子なのでは……? 

 恐らく年下であろう魔女の有能ぶりに感心する。

 

「そんな訳で量より質を求めたけど良い人材がこなくてね。あんたの少し前に来たヘラクレスの子孫は中々良かったんだけど荒くれ者だったから帰した」

「実力はあったんですけどね」

 

 相当暴れたのか、シアウィンクスとルフェイは困り顔だった。

 

「あれは良質だが人格に問題アリね。だから今回は更に厳選して特定の人物を呼ぶことにしたんだけど……」

 

 チラリとシアウィンクスが渚を見る。どこか落胆混じりの視線。渚自身を軽んじている様子はないが少しだけショックだ。

 

「あんたはこちら側のようだが戦えるの?」

 

 不安げに尋ねられた。

 

「戦力が必要だから呼んだんですよね?」

「こう言ってはなんだけど召喚された者も全てが戦える訳ではなかったのよ」

 

 あ、これ、ハズレだと思われてる。

 

「いや、その、ね? 召喚時に倒れていた相手は初めてだったから病弱か病持ちなのかなぁて。……熱、あったし」

 

 後ろに行く度に声が小さくなるシアウィンクス。

 どうやら虚弱体質と見られているようだ。まぁいきなり熱出して看病されていたんだから、そう思われても仕方ない。

 さてどう答えるか……。

 ここで違うというのは簡単だ。しかし彼女たちは戦力を求めている。つまり何かと戦わされる。正直、あまり関わりたくないのが渚の本音だった。

 考え込む渚の態度を肯定と取ったのかシアウィンクスは深い溜息を吐いた。

 

「申し訳ないことをしたわ」 

「シアさま、私のミスです。確実にあの方を呼べるように陣を書き直したのに慢心していました」

「元々ランダムで召喚する陣を無理矢理改造したんだこら仕方がないわ」

「本命がいたのか?」

 

 興味本意で聞くと、ルフェイは渚の表情を窺いながら口する。

 

「……私の兄、アーサー・ペンドラゴンです」

 

 なんか凄いビッグネームが出てきた、しかも兄と来た。

 

「アーサー王かぁ。それなら知ってる。英雄の子孫のなかでもとびきり優秀だって資料で見た。すごいな、ルフェイってアーサー王の血縁者なのか」

「はい。だから陣を調整して血まで触媒にしたのですが」

「それで結果がこれじゃな」

 

 渚が自分を指して苦笑した。伝説の英雄を呼んだと思ったら冴えない高校生がきたんだ、さぞ落胆しただろう。

 それでもルフェイは嫌な顔をせずに頭を下げた。

 

「巻き込んですいません」

「別に帰れるんだったら構わないさ。それにもう一回召喚してルフェイのお兄さんに来てもらえばいいんじゃないか?」

 

 渚の案に二人の顔が曇る。

 

「実は渚さんの召喚時に陣が壊れまして……」

「はい?」

「原因もわからない。いきなり陣の魔力が暴走して耐えきれず自壊したの。元々が急造品だし、いつかこうなるのは分かってた……」

「(え、笑えないんだが?)」

 

 深刻そうな二人の顔から修復は出来ないのだろう。

 こ、壊したから弁償とか言わないよな? 家にいくらあったかな? 

 渚は被害者なのに加害者のような気分になる。

 

「気にしないで。こちらの不手際だし、無理に戦力扱いはしないから安心してほしい。ただ……」

「ただ……?」

「転移陣が破壊されたから簡単には帰れないわ」

「あの、こっちにも生活があってですね? あまり離れると面倒になると言いますか……」

 

 あまり長い時間の滞在はしたくない。冥界にいる間、学園は欠席扱いになる。やっと地獄の"はぐれ悪魔"討伐マラソンから開放されて普通の学園生活を送れるようになった身としてはキチンと授業は受けておきたい。

 最悪、徒歩でも帰るつもりだ。出来るかは不明だが……。

 渚がその(むね)を伝えようとした時だ。

 

 ──玉座の壁が爆発した。

 

 壁だった残骸の数々がシアウィンクスとルフェイへ真っ直ぐ跳んでくる。当たれば怪我では済まない物もある。

 考えるよりも先に体が動いた。

 渚は二人の前に立ち、迫る残骸から守るため霊氣を込めた拳で床を殴り付ける。その一撃によって床から霊氣が間欠泉のように吹き上がり、残骸を粉々に砕く。その威力は凄まじく玉座の天井辺りまで伸びていた。

 

「……加減を間違ったか?」

 

 やっておいてなんだが渚は驚く。

 本当はもっと威力が小さくなる筈だったからだ。霊気の扱いに慣れてきたから分かる、これは異常だ。

 

「(そういえばコカビエルに殺され掛けた時、ティスが"蒼"を使うため肉体を最適化したとか言っていたっけ)」

 

 その影響だろうか。

 気になるが今は襲撃者へ意識を向ける。

 崩れた壁を見れば複数の悪魔が入ってきた。

 全員が白いローブで姿を隠した怪しい集団であり、友好的な雰囲気ではない。

 

「へぇ〜。なかなかいい駒を見つけたね、ルシファーどの?」

 

 そう言ったのはリーダーらしき中性的な顔立ちの子供。仮面のような愛想笑い浮かべているが渚は警戒する。

 幼い見た目に惑わされそうだが尋常じゃない魔力を内包していた。量と質から考えて最上級悪魔だ。

 なんだコイツらは? 

 渚が謎の集団に警戒しているとシアウィンクスが再び威圧感を身に(まと)い乱入者を忌々しそうに見た。

 

「……エルンスト・バアル」

「やぁ遊びに来たよ」

 

 エルンストと呼ばれた悪魔が玉座に歩み寄るとルフェイの前で足を止めた。そして下から上まで眺めると目を細める。

 

「君がルフェイ・ペンドラゴンだね。英雄の血統らしい上質な魔力、それに……。ねぇ君、シたことある?」

「した? なんのことですか」

 

 ルフェイが眉を潜めた。

 

「うんうん、今ので納得したよ」

 

 嬉しそうに頷くとエルンストは更にルフェイへ近づく。その様子を見たシアウィンクスが玉座から立ち上がり、鋭く叫ぶ。

 

「エルンスト!」

「服、邪魔だね」

 

 エルンストがルフェイの服の襟元(えりもと)に掴むとそのまま下に切り裂く。あらわになる下着と腹部。

 

「え?」

 

 いきなりの事にルフェイは一瞬固まる。

 その姿を見て舌舐めずりをするエルンスト。ローブの集団も嗤っていた。

 

「成長具合も悪くないね」

「……っ!」

 

 ルフェイは叫ばなかった。ただマントで体を隠してエルンストを涙目で睨む。その見た目に合わない気丈な態度を気に入ったのかエルンストは愉悦を口に浮かべる。

 

「悲鳴も上げないのかぁ、ますます可愛いなぁ。ほら次は下だよ、マントから手を離すんだ」

「……おい」

 

 エルンストが声の方を見ると渚の拳が叩き込まれた。

 だが防御壁に阻まれる。なんとも硬い魔力の壁に腕全体が痺れてしまう。

 

「チッ!」

「やめてよね、今は見聞中(けんぶんちゅう)なんだ。あぁもしかして君も彼女(ルフェイ)を抱きたいの? じゃあ僕が飽きたら譲ってあげるね」

 

 無垢な笑いで下衆(げす)めいた事を言う。

 渚が無言で霊氣を更に込めて防御陣を砕く。

 エルンストは「へぇ」と無防備なままで動かない。しかし気にせず首根っこを掴んで投げつけた。

 渚はルフェイを背に庇うように立つ。

 

「ごめん、ルフェイ」

「いえ、渚さまが謝ることでは……ない、です」

 

 男たちの前で恥を()かされたにも(かか)わらず健気に耐えている。あんなヤツをルフェイに近づけた自分の迂闊(うかつ)さに苛立つ。

 元凶のエルンストは身を(ひるがえ)し着地すると歪んだ服の(えり)を直していた。

 

「乱暴だなぁ」

「事案だと思ったからな」

 

 悪びれずに言ってやる。また変な事に首を突っ込んだ気がしないでもないが震えるルフェイを見たら殴りたくもなる。

 渚の行動に対してエルンストの取り巻きどもが殺気立つ。渚も間違ったことをした覚えが無いので軽蔑混じりで見返してやる。

 エルンストは投げられた事に怒りは無いようで笑っていた。仮面のような笑みを崩さない薄気味悪い子供だと思う。

 シアウィンクスがルフェイに寄り添い、エルンストへ嫌悪の目を向ける。

 

「なんの用だ、敵情視察か?」

「敵? ははは、馬鹿だなぁ。君は勝てない。負けてバアルの所有物になる。だから僕が来たのは提案だよ。シアウィンクス、君は僕のものになりなよ。他の兄弟たちより可愛がってあげるよ?」

「ふざけないで」

「真面目さ。君は美しい、僕のものになる資格がある、そこのルフェイも一緒に飼ってあげるよ」

 

 今まで色んな悪魔を見てきた渚だったが、ここまで嫌悪した奴は初めてだった。あのエルンストはシアウィンクスとルフェイを性欲を満たす物としか見ていない。

 こんな場合はこう言ってやるのがベストだろう。

 

「0点だな、出直せ」

 

 アリステアに(あやか)って採点してやる。エチケット不足どころか人生やり直しを(すす)めたい。

 告白にしてもエルンストの言葉は下の下だ。

 とりあえず、あの色情魔にはお帰り願おう。

 

「なかなかやるようだけど、君は少し無礼だよ?」

「特大のブーメランかましてんじゃねぇよ。迷惑がられてるのを察して帰れ」

 

 エルンストが笑顔で手を(かざ)すと黒い波動が放たれた。

 渚はその魔力の気質を見抜き、目を見開く。ソレがなんなのか知っていたからだ。

 ──"滅び"。

 リアスと同じ能力。

 リアスは母方がバアルの血を引いているから使えると言っていたから本筋はエルンストの方なのだろう。

 その威力を間近で見てきた渚は刀を召喚しようとするが反応がない。

 

「譲刃?」

 

 いつもは空間を裂いて手元に来るはずの"御神刀(ゆずりは)"が来ない。刀で受け止める気だったので回避が間に合わず"滅び"の直撃を受けてしまう。

 爆発が轟く。

 

「くっ!」

 

 反射的に左腕でガードしたが受けた上腕は血塗れだ。苦悶に歪む渚の顔を見てエルンストが感心した素振りで見下す。

 

「頑丈だなぁ」

 

 渚自身も驚いている。

 肘から先が消し飛ぶと覚悟していたからだ。さっきの残骸を吹き飛ばした時といい体の頑強さといい、間違いなく今までの渚ではない。"蒼"への最適化でかなり霊氣が上がっている。異様なパワーとタフさもソレが原因だろう。また少し人間離れしてしまったようだ。

 

「別にいいか」

 

 後悔はない。望んだ結果がこれなら受け入れる。

 お陰で負傷した腕も動く。痛みはあるが付いてるだけマシだ。

 渚が痩せ我慢しつつエルンスト見る。それを挑発と受け取ったのか、笑みを深くして次々と"滅び"の波動を撃ち込んで来た。恐ろしい子供だと内心で悪態(あくたい)()きながらシアウィンクスとルフェイから距離を取るよう逃げ始める。

 渚が1秒前にいた場所が消し飛ぶ。止まれば餌食になってしまうので動き続ける。

 

「クソ、遊ばれてるな」

 

 じわじわと殺すつもりなのか、威力が低い。敢えて弱めているのだろう。一撃必殺には遠いが連続での被弾は避けたい。"滅び"で手加減するなど間違った使い方だと思う。

 ともせず状況を打開するため自身の深奥にいるピスティスを呼び起こす。

 

「(ティス──)」

 

 心臓辺りが小さく脈動すると彼女の存在を知覚する。

 

『──汝が声に応え参上した。我が器して我が君よ、命令(オーダー)を』

 

 渚の呼び掛けに即答するピスティス。

 

「その前に一つ聞く。刀が来ない、なんでか分かるか?」

『譲刃の判断。予測するに御神刀の所有権が他者へ移っている』

 

 まさかの言葉に少し焦る。

 

「もう使えないのか?」

『譲刃が永続的かつ簡単に所有権を移したとは思えない。理由があるのは明白であり、恐らく一時的な処置。ただ現状で"譲刃"の使用は不可能』

 

 なんでそうなってるのかは分からないが、とにかく今は刀が使えないというのは分かった。慣れた武器が使用不可能となれば不安も大きくなるものだ。

 

「なら残りの2つはどうだ」

『"洸剣"と"魔拳"の使用可能」

「なら"洸剣"を使う」

『了解。譲刃不在のため媒体を使わず"蒼"による鍛造を選択。顕現現象を付加するための"言霊詠唱(コード)"入力へ移行。──謳え、光を求めんとする者よ。汝が信念に応え、刃は羽ばたき舞い降りる』

 

 渚は思考を切り替える。ここからは戦いの時間だ。

 

"洸天(こうてん)より(まばゆ)き光、()はあらゆる罪を浄化し正義を()す剣撃なり。そして()たれ純白なる執行者(しっこうしゃ)、──"聖天斬堺の洸劒(シュベアルト・フリューゲル)"

 

 渚の詠唱により、3対6の輝く洸剣が展開される。

 洸剣は騎士のように前面に出て、降り注ぐ"滅び"を次々と斬り伏せた。

 その光景にエルンストは笑みを消すと注意深く"聖天斬堺の洸劒(シュベアルト・フリューゲル)"を観察する。

 

「僕の"滅び"を斬った? 特殊な金属もしくは祝福を受けている? ……そうか、その武器は悪魔、いや魔に属する者へ対しての特攻持ちなんだね。つまり──」

「──聖剣?」

 

 シアウィンクスが驚いた顔をしている。

 力を見せてしまったな、と渚は内心で肩を落とす。

 これで無能だから帰してくださいとは言えなくなった。

 

「いや、今はアイツらをなんとかしないとな」

 

 宙を自在に舞う洸剣の一つを手元へ手繰(たぐ)り寄せて"蒼"を込めた。

 

「……ん?」

 

 (わず)かな違和感に渚は首を(かし)げた。

 全身を巡る霊氣の流れが激しい。かなりの速度で霊脈経路を循環(じゅんかん)していた。

 

「"最適化"ってすげぇな。前の三倍くらいのパワー出せるぞ」

 

 別に悪いことではない。寧ろ戦闘中ならば都合が良い。循環率の高さは戦闘力の向上と同義だからだ。

 しかし渚は本当の意味で"蒼"に最適化された己が身を見謝った。常に側にありながら楽観的な観点でしか見ていなかったのだ。

 瞬間、手の中にある洸剣の力が渚の予想を遥かに超えて増大した。渚の"蒼"を吸い上げて光と熱の塊になって行く。余剰なエネルギーは稲妻となり、天井や壁を切り裂くように走る。玉座全体を破壊し尽くす勢いだ。

 

「ちょ、まっ!! えぇ~っ!?」

 

 こんなものを解放したら大変なことになる。

 

「ティ、ティス、なんか暴走してないかっ!?」

『……? 出力は()()()()()。やはり"炉"の不完全さが露呈している』

 

 この幼女、なんて言った!? 

 解放してない状態で周囲に破壊を()き散らしているのに不足と断言したぞ。

 渚と違って気にしていない様子のピスティスは平然と言う。

 

『以前の洸剣は渚の負担を考えて御神刀 "譲刃"を媒介にした。その副産物として譲刃が"蒼"の制御を肩代わりしていた』

「お、おい。それじゃあこの状態は……」

『譲刃の不在によるモノ』

 

 驚嘆の事実だ。

 前までは譲刃が出力調整をしていたようだ。

 強力な武器の力を渚の身の丈にあった力に抑えてくれていた。かなりのおんぶに抱っこである。

 渚が唖然とする中、ピスティスは更には続けた。

 

『本来なら"聖天斬堺の洸劒(シュベアルト・フリューゲル)"は堕天使コカビエルとの戦闘で扱った"冥天崩戒の魔拳(シュバルツ・ゲペニクス)"と同格の力を発揮する。──これが通常状態に近い』

「理由は分かったから、もっと弱められないのか? 流石に、これは不味い」

 

 情けないが無知な渚は"蒼"を上手く使えない。(しぼ)り出すのが精一杯で抑えるなど出来る気がしない。"蒼"初心者のバカ(自分)よりはマシだろうと提案してみる。

 

『元々"蒼"は個人に対する力じゃない。出力を上げるは容易(ようい)く下げるは難解』

 

 諦めんなよ! お前が出来なかったら誰が出来んだい!?

 渚は外面は冷静な素振りを見せるが内心では焦りまくりだった。

 

「なら、せめて前の"聖天斬堺の洸劒(シュベアルト・フリューゲル)"ぐらいにはならないか?」

『あれは譲刃の精密な霊氣操作から来る賜物(たまもの)。根源からして人と違う規模の私では"蒼"を対人戦闘向けへ落とし込めない。精々がこの玉座ごと弾き消すので精一杯』

「玉座を消し去るのは手加減とは言わない」

 

 もうヤダ、このパワー系幼女……。

 

『6本使えばこの城を3つ程は簡単に消し炭に出来る』

 

 なんだ、その歩く火薬庫みたいな(たと)えは……。

 使っているのは剣なのにミサイルか何かに見えてくる。なんにせよ、洸剣をどうにかしないといけない。

 だがどうするか悩む。

 

「そろそろヤバイか。てかエルンストのヤツ、嬉々として攻撃を(ゆる)めないな!?」

 

 雷光が迸る爆弾みたいな洸剣を振り回して"滅び"を切り伏せる。その斬擊は渚の意思を無視して光を放ち玉座を大きく割いた。

 城が衝撃で轟く。

 自衛のために振っただけで馬鹿デカい斬撃を跳ばすなど迷惑(きわ)まりない。下手をしたらシアウィンクスとルフェイを傷付けてしまう。

 扱い難くなった洸剣に舌打ちする。

 

「厄介だな、まるで加減が出来ねぇ! ティス、どうしても出力は落とせないか!?」

『現状不可能』

 

 ティスの話を聞く限り本来の"蒼"は()()()()()()使()()()()()()()()ようだ。一体、なんの為にある力なのか謎が深まる。ともせず、この莫大なエネルギーを()()()()に使う譲刃はティスから見ても凄いらしい。譲刃に頼っていたのは確かだが居なくなって更に()(がた)みを感じる。

 今の渚は戦うだけで余分な破壊を撒き散らす迷惑野郎になっている。しかし戦いは放棄できない。やらなければ"滅び"によって消え去るハメになる。

 正直、色々と辛くなってきた。

 

「シアウィンクスさん、ルフェイ! 身を守れぇ!」

 

 渚は残った洸剣を防御に回して二人を保護した。

 そしてエルンストへ視線を向けると制御困難な洸剣を投げた。着弾点に誰もいないように祈りながら……。

輝く剣は高熱を吐き出しながら城を破壊する。剣の走った場所は(えぐ)り取られて、切っ先が触れた物は引き裂かれながら蒸発する。

 暴虐とも言える光は玉座を間から外へ抜けるや遥かに遠方にある山の天辺に直撃して大爆発を起こした。

 衝撃波が城を襲い、激しく揺れる。

 こうして光は彼方へ去り、音も消えた。ただエルンストたちが開けた穴よりも遥かに大きい空洞と廃墟さながらの玉座の間が残る。

 

「……まだやるか?」

 

 渚がエルンストへ言葉を投げ掛ける。

 あれだけの威力に関わらず死者はいない。わざと大きく外したからだ。

 エルンストが笑みを消すとマジマジと渚を眺めた。

 

「わざと外したね?」

「悪いかよ?」

 

 別に命を奪うことに臆した訳じゃない。

 喧嘩は売ったが殺すのは得策ではないと判断した。仮に殺したとして相手は冥界の名家中の名家であるバアルだ。後が面倒になる未来しか見えない。現状が既に面倒なのだが……。

 

「殺されたくないなら帰れ」

「まさか勝ったつもりかい?」

 

 エルンストが嗤うと魔力が高まり、全身から"滅び"の力が沸き立つ。

 

「え、エルンストさま、どうかお気を沈ませ──」

 

 そう言った悪魔の上半身が消し飛んだ。

 エルンストから溢れた"滅び"の余波が取り巻きを襲い始めたのだ。死んでいく悪魔たちを気にしない様子から仲間意識はなさそうだ。

 リアスよりも強大な"滅び"が渚を押し潰そうとしていた。

 退()いたら殺されるな。

 確信がある。笑ってこそいるが目が本気だ。

 どうやら手加減されたのが余程腹に据えかねたらしい。

 こっちの都合もお構い無しである。

 勝手に来て、勝手に暴れて、気を使いながら反撃したら勝手にキレて仲間を殺す。しかもシアウィンクスやルフェイを欲の捌け口にしようとする。

 勝手過ぎて腹が立つ。 

 

「少し良い玩具を持ってるからって調子に乗らないで欲しいな」

「別に続けても良いぞ。次は4倍でいかせて貰う。──城ひとつは簡単に消し炭になる玩具だ、精々楽しめよ」

 

 2本の洸剣をシアウィンクスとルフェイの守りに付けて、残り4本を集結させて切っ先をエルンストへ向けた。

 

「彼女たちが死ぬよ?」

「下手な脅しだな。どうせアンタが残れば録なことにはならんだろ」

「短絡的だね。少なくとも死なせはしないよ」

「生き地獄にはするんだろ? なら渡せない」

 

 睨み合う。

 渚は一歩も引かずに戦意だけを高めた。

 するとエルンストは小さくため息を吐く。

 

「あーあ。簡単に行くと思って抜け駆けしたのに思いっきり損だよ。いいよ、今日は退いてあげる」

 

 エルンストの魔力を四散させると外へ続く穴へ向かい、足を止めて振り返る。

 

「名前、聞かせてよ」

「蒼井だ」

「覚えておくよ。またね、蒼井さん」

 

 そう言ってエルンストは去って行った。

 背筋に悪寒が残る。

 エルンストが去り際に向けてきた表情が余りに人間離れした顔だったからだ。

 それは今までの仮面のような笑みとはまるで違う。薄暗く粘つくようなモノだった。元々気味の悪い子供のだったが、より一層怖気が走る。ターゲット・ロックされた気分だ。

 

「ふぅ~。行ったかぁ」

 

 強張っていた体から力を抜く。

 どうやら助かったと安堵するが周囲の惨状に顔が青くなった。

 風通しのよくなった壁、地割れしたような床、穴だらけで無数の瓦礫が転がる廃墟みたいな光景。

 冷や汗が止まらない。あまりにやり過ぎである。

 まず土下座から始めようか。

 他人の家であるこの場所で好き勝手やった渚はルフェイと寄り添うシアウィンクスの元に行くと膝を折ろうとした。

 

「……やっと見つけた」

 

 ポツリとシアウィンクスが呟くと手を取られた。

 薄く濡れた瞳が見上げてくる。

 

「えっとシアウィンクスさん?」

「望みのものを与える。だからどうか力を貸して……!」

 

 ギュッと強く握られた手から熱が伝わる。

 渚は訳が分からずルフェイに助けを求めるが彼女もまた頭を下げていた。

 どうせよと……? 

 

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