Fate /World Record~樹海聖杯探索~ 作:片倉 陸翔
GWも終わり、忙しくなりました。
頑張ります。では、どうぞ('ω')ノ
駅の改札を出て、二人はガーネットのいる大学に向かった。
向こうに見える赤いレンガの建物がそれらしい。
「あの」
隣でカバンを持ってついてくるロザリアが、恐る恐る口を開いた。
「なんだ」
「....いえ、なんでもありません」
「ちゃんと言え」
「は、はいでは、あの今回は情報を得ると言ってましたが、具体的には...」
「主になぜそこにあるのか、どうしてそれが分かったのか、だな」
「なるほど、しかし...」
ロゼリアが周囲を見る。向かう途中多くの若い人を見る。恐らくはあの大学の学生なのだろう。だが...
「ああ、魔術師ではない。一般の人間だ」
講師をしているウェイバーでさえ、彼らから、魔術師を思わせるものや、彼らにあるはずの魔術回路を見つけられない。
「つまり、あいつは魔術を教えるためにここにいるわけではないということ」
「変わった方ですね」
「ああ、彼女は変わっている」
「彼女?今回会うのは、女性の方なんですか?」
「そうだ、言ってなかったか」
「はい、初耳です」
「変に思うなよ。あいつとは知人の関係だ。不埒な関係ではない」
「す、すみません」
「...まあいい。そろそろ着くぞ」
赤煉瓦の建物が目の前に迫る。近くだからか、この大学の広さはどうやらそこまでではないようだ。
しかし、いくら小さいとは言え大学だ。簡単に彼女が見つかるわけではない。
しょうがなく、近くにいた学生をつかまえ話を聞くと、来客は中央塔というところで、受付をするそうだ。
早速、そこに向かい、受付の人に今回の事情を話す。
「わかりました。先生に連絡します」
受付の女性は内容を聞くと、受話器を執った。
「あ、ガーネット先生。はい、先生のお知り合いで...わかりました」
話が終わったらしく、受話器をおいてこちらを向きなおした。
「先生は今、研究室にいます。場所は二号館の最上階で、一番奥の部屋です」
「こちらが地図になります」と受付の人から地図をもらい、その研究室を目指した。
中央塔を出て、言われた通りの道を進む。すると、縦に長い建物が見えてきた。
「ここか」
「そのようですね」
「行くぞ」
二人はエレベーターを上がって奥に進んだ。
すると、ちょうど廊下の先に一人の女性が立っていた。
「やあ、ウェイバー。彼女ずれとは、君もやるじゃないか」
赤いショートカットの髪と、その自信に満ち満ちた顔は相変わらずである。
「やめろ、ガーネット。ロザリアがおかしくなってるだろ」
そういうウェイバーの隣でロザリアが一人顔を赤くしておろおろしていた。
「ははは、ごめんごめん。ほら入って、時間がもったいない。狭いが多少は寛げるだろう」
彼女に勧められ、二人は研究室に入った。
「そこに座って、紅茶はいる?ああ、ウェイバーは砂糖はいらなかったね」
「あ、いえ、その」
「好きにさせてやれ、ああ見えてかなりの世話好きだ」
「ははは、いや~わかってるね。さすが私の親友だ」
「お前の親友になった記憶はないがな」
因みにさっきから彼女が彼をウェイバーと呼ぶのは、昔からの付き合いで、こちらのほうが呼びやすいからだ。
手紙はさすがに空気を読んだらしい。
「それで、ここに来たからには、聞きに来たんだろ?あそこのこと」
「ああ、具体的な情報が聞きたい。いろいろとな」
「OK。私が持っている情報をできる限り教えようじゃないか」
と、彼女は二人が座るソファーの向かい側に座り、足を組んだ。
「ところで、そちらのお嬢さんは...」
「はい、ロザリア・オーギュストです」
「オーギュスト?おかしいな...」
ガーネットが深刻な顔になる。それと同時に、ロザリアの顔も青くなった。
「?。なんだ。ガーネット何かあるのか」
「あれ?ウェイバー、君は知らないのか」
と、ガーネットはロザリアの方をちらりと見る。
目を向けられたロザリアは、表情をさらに曇らせた。
「まあ、秘密主義のオーギュスト家なら、ありえるか。ロザリアといったね?」
「...はい」
「君のところの今は元当主か、彼が三か月前に亡くなったのは本当かい?」
「なんだと!?」
ウェイバーも驚いてロザリアの方を見る。
「はい、間違いありません」
暗い表情のまま、ロザリアが答えた。
「つまり、今の現当主は彼の子供がなっているはずだ。だが、彼に子供がいたとは聞いたことがない」
「よくご存じですね。...その通りです。叔父は跡を誰に継がせるか誰にも告げぬまま亡くなりました。一族の長老たちは誰に継がせるか話し合いましたが、決着がつきませんでした」
「なるほど、見えてきたぞ。君がここにいるのは...」
「そうです。私を含め、叔父と親戚となっているのは三人います。私たちに課せられたのは世界のどこかで開かれる亜種聖杯戦争に参加すること。それに生き残り、帰ってきたものに跡を継がせると」
「かなり難易度が高いな。拒否できなかったのか?」
ウェイバーの質問に対して答えたのはガーネットだった。
「彼女の家は、何ていうか原始的でね。辞退する。つまり、逃げ出すような者は一族の人間ではないと、追放最悪は殺されるんだよ」
「はい、ですから、私たちは受けるしかなくて...」
「だから、証明、か」
「はい、私は死にたくない。こんなことで、こんなところで、まだやりたいことはたくさんあるんです」
言葉を紡ぐたび彼女の目から涙があふれ、ぽろぽろ落ちていく。
「だから、私に近づいたのか」
「すみません。ウェイバーさんは聖杯戦争の経験がありそうだったので、あと、同郷の人っぽかったんで」
「まあ、確かに彼ならいいかな。ねえ、どうなの?」
「私に判断しろと?」
「当たり前じゃん。彼女の魔術と、このあたりは相性がいい。それに一人より二人の方が、安全だし探す時間も短縮できる。君だって今回は聖杯の調査だろ?願いあるなら別だけど」
「・・・・・・・・・」
しばし考える。彼女の方を見ると、不安でいっぱいの顔だ。ああ、なるほど、通りで自分とは似て似つかないわけだ。自分と彼女では見ているものが違う。あの時の自分はすぐ目の前を見ていたが、彼女は未来を見ている。普段自分が教える学生と同じ目をしているのだ。ならば...
「...今回だけだぞ」
途端ロザリアの顔がぱあっと明るくなる。
「あ、ありがとうございます」
「だが、私は私の目的で動く、仕事はちゃんとしてもらうぞ」
「はい。頑張ります」
「うんうん。いいね~いいね~。お姉さん感動したよ」
にこにこと笑顔を向けてくる彼女にいら立ちを覚えたが、こんな空気の中でデコピンをお見舞いするわけにもいかず、話を本題に戻す。
「それで。聖杯の話はどうなった?」
「ああ、そうだね。その話をすると長くなるかな」
「かまわない。頼む」
「了解した。それじゃ、どこから話そうか...」
話し始めようとする彼女の表情は先程までとはまるで違っていた。
ロザリアのこと、もっと書けたらなあと思います。
え? サーバントの召喚はいつか?
え~~~~とですね\(゜ロ\)(/ロ゜)/
何とか近いうちに。
あ、よろしければ予想してみてください。
エクストラクラスはありません。