Fate /World Record~樹海聖杯探索~   作:片倉 陸翔

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 忙しい中書くって大変ですね。
 めげずに頑張ります。
 ここからオリジナル設定がわんさか出ます。
 ファンの方はご容赦ください。
 では、どうぞ('ω')ノ


真実と贈り物

 ガーネットは静かに語りだした。

「そもそもだけど、なぜアインツベルンは日本で大聖杯を完成できたと思う?」

「え?」

「それは...確かにそうだな]

「まあ、参加した人たちからしたら、そんなことどうでもいいんだろうけどね。アインツベルンが

 成し遂げた奇跡にしか思わないだろうし」

「なるほど」

「私の場合、それにまず目を付けたのさ。もし創りたいなら、それこそ伝承が残っている中東やイ

 ギリスなどのところにするだろ?そちらのほうが参考となる資料は多いし、早く手に入る」

「今現在伝えられている話では、大聖杯を作るための土地がなく、霊脈と聖堂協会との関係も合

 わさって、日本に遠坂がアインツベルンを呼び完成させたのが通説だが...」

「まあ、普通はね。ただ、いくら彼らに錬金術の才能、技術があって、霊脈のある膨大な土地が

 あっても、まだ足りないと思うんだ」

「そうした場合。答えはどうなるんだ?」

「もっと簡単さ。ようはそれらなんかよりもっと参考になるものがこの日本にあったからだよ」

「それが、今回我々が探すものということか」

 「その通り」とがガーネットはウィンクして見せる。

「どうやって見つけたかは、あとで、話すとして、彼らはそれを見つけ、参考にして大聖杯を完成

 させたんだ」

「だが、それはユグドミレニアに盗まれてしまった」

「そうだね。第三次聖杯戦争後、彼らは大急ぎで新しいのを造ったよ。けど、やっぱり奇跡に近

 かったのかもね。いくら参考の物があるとはいえ、じっくり丁寧に創ったものに、突貫工事で

 造ったものが太刀打ちできるわけがない。だから彼らは、方針を変えたんだ。それまでとは

 違い、小聖杯の依り代であるホムンクルスを聖杯戦争に参加させたのさ」

「...彼女か」

「そうか。そうだったね。君は第四次聖杯戦争の参加者だったか」

「え?そうだったのですか?」

 ロザリアが驚いた表情を向けてくる。

「また、いずれ話そう。ガーネット。続けてくれ」

「了解。結果から言えばそれは失敗に終わる。当然のことだ、参加することで、より早くサーバン

 トを吸収し完成に近づけられると思ったのだろうけど、それが裏目に出た。そこで見た残酷さ、

 惨さ、悲惨さ、人々の欲望。それを目の当たりにして、どういう感情を浮かべただろう。聖杯に

 取り込まれれば、自然とそれが聖杯にも反映されるものさ。結果聖杯は暴走、その時召喚された

 サーヴァントの宝具で一時的に休眠状態にできたけど、十年後に再び起動したんだ」

「スパンが短かったのはそのためか?」

「ああ、最初に比べて、二号機は欠点だらけだったのさ。しかも良くも悪くも、以前の聖杯戦争で

 傷を負った状態だ。正常に起動できるわけがない」

「その後、初めに創られた方はルーマニアへ。聖杯大戦につながるのか」

「第五次聖杯戦争の一年後にトゥリファスで聖杯大戦。その後今になっても各地で亜種聖杯戦争は

 続いている」

「亜種聖杯戦争に使う聖杯はどんなものなんだ?」

「それと、大聖杯は一緒にできない。各地で使われているのは、一時的な願いの再現。そしてサー

 ヴァントの召喚。この二つしかできないんだ。ただ、どこがそれを造っているのか。私もそれは調査中だけどね」

「二号機は?」

「あれはまだ調査を進めているんだけど、恐らく一回はできたと考えるよ。だけどその後繰り返し

 できたかと聞かれると、それはできない。かなり難易度が高い」

「そうか...それで、こっちの聖杯については?」

「こっちは、完全なオリジナル。ただ形も能力も不明。見つかってないからだけど...」

「しかし、なぜ聖杯だと思う」

「昔のここの文献をあさると、こんな史料が出てきたんだ」

 彼女が近くにあったファイルから取り出したのは、絵の描いてある紙と、日記のようになってい

る文だった。

「何に見える?」

 その絵は、鎧を着た二人の戦士が相対していて、双方の後ろにはそれぞれ人がいる。そして片方

の人の手の甲には...

「サーヴァントとマスターだ。左の方にいるの人間の手にあるのは令呪か」

「ここには明暦二年、つまりは江戸時代の初めごろに起きたことが書かれている。この絵を見たと

 き私もすぐにそう思ったよ。それにこっちの日記には『富士の方を見れば、光輝くものあまたあ

 り』と書かれているんだ」

「その光は魔術あるいはサーバントの宝具の可能性があるな」

「このことから、聖杯戦争らしきものは昔から行われていたんだよ」

「しかし、目的は何なんでしょう?願いを叶えるためですか?」

 ロザリアの質問にガーネットは首を横に振った。

「いや、当時の人々の場合これはあくまで階級争いなんだ。誰が一番上か、権力を持つか、跡を継

 ぐかのね。どちらかというと、君に少し似ているかな」

「た、確かのそうですね」

「権力争い?その時代は江戸で徳川が政権を担っていた時代だろう?争う者がいたのか?」

「ああ、日本古来の魔術師達がね」

「そういうことか」

「日本には、外国から来た魔術を使う派閥と、日本古来の呪術を使う派閥が存在する。前者は主に

 冬木と東京に拠点を敷いていた。逆に後者の拠点は京都にある」

「ちょうど外国の勢力が、挟む形になっているな」

「これは二つの派閥で話し合われたことなんだ。冬木と東京の魔術師は仲が悪い。一時期はどちら

 を本拠地とするか、争いの一歩手前まで来たほどにね。そこでもう一つの派閥の方に監視を依頼

 したのさ。どちらかが不穏な動きをしないか見張っててもらうためにね。彼らとしても突然やっ

 てきた者たちのことを快くは思っていなかった から、それを了承したんだ」

「なるほど、しかし、それが富士の麓で争うにはつながらないだろ」

「まあね。本題はこのあとなんだけど、東京は京都から遠い。だから彼らはあの聖杯が東京の魔術

 師達に気付かれるのを恐れたんだ。実際は気付かれていたんだけど、東京の魔術師達は無視した

 んだ。彼らとの対立は避けたかったんだと思う。京都の魔術師たちは話し合いをしたんだけど、

 どうも決着がつかない。彼らからすれば、その場所を抑えているのは、一族からしてもかなりの

 利益になるし、他の一族や派閥とでも話し合いを有利に進められるからね」

「だから、聖杯戦争を...」

「うん。召喚の仕方は変わらないらしい。もともとは彼らの式神を召喚するための術式らしく。そ

 れをマキリが改良したのが今現在使われている召喚の仕方なんだよ」

 「話を戻すね」と彼女は絵をしまってから再びこちらに向き直る。

「このことから、あれは聖杯で間違いない。ただ、願いを叶えるかと言われれば、それは不明だ」

「わかった。情報提供に感謝する」

「なに。君と私の中じゃないか。婚姻届は準備しているから、その気になったらいつでも言ってく

 れ」

「それは一生無いと思うがな」

 最後に爆弾を投下してきたが、かなり有益な情報だった。その隣で、ロザリアが唖然としていた。

「おい。どうした?」

 横から声をかけると、戻ってきたらしく、目をパチクリさせている。

「いや、その、ガーネットさんはなんでそんなにいろいろ知っているんですか?」

「ふふふふ。大人の事情があるんだよ」

「やめておけ。それを聞いたこともあるが、こいつはしゃべらん。ただ言えることはこいつは顔が

 広いということだ」

「は、はあ」

「そろそろ向かうのかい?」

「ああ、長居は失礼だろ」

「君たちなら構わないさ、講義くらいすっぽかしても...ふぎゃ!?」

「それはやめろ」

 デコピンが決まった。

「あ、そうだそうだ。これは言っとかないと」

 おでこを抑えながら、彼女が慌てたように口を開く。

「さっき言った日本古来の魔術師なんだけど、彼らの一族の者たちが動きだしったって情報が来た

 んだ」

「何?」

「ああ、日本の家は大きいのが四つあるんだけど、神宮寺家、安部家、高ノ宮家、一条家の四つだ

 よ。彼らの多分当主かもしくはそれに近い人がそれぞれやってきている。つまり...」

「今回の相手は彼らということか」

「ああ、ただ、いいことにこの四家は互いにいがみ合う仲だ。協力関係はまずないと言っていい」

「そうか、最後に一番いい情報をもらったな」

「はは、そうそう、ウェイバー。これを君に」

 そう言って彼女が渡してきたのは、小さい箱だった。

「触媒ならあるぞ?」

「これは私なりのお守りだよ。必要になったら開けてね」

 すると、突然彼の頬に口づけをしてきたのだ。

「!?」

 急なことで、目を白黒させるウェイバー。

「ふふ、顔赤いな。これはこれで、私なりの送り出し方だよ」

「・・・・・・・・・失礼する。いくぞ」

 そういうと、速足で出て行ってしまった。

「あ、待ってください。あのありがとうございました」

「うん。また来てね。あ、そうだ。まだ言ってないことがあるんだった。また連絡するね」

 「では、失礼します」と、ロザリアはウェイバーを追いかけて出ていった。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

「さあ~~て。仕事も終わったし次の講義の準備しようかな」

 ガーネットは自分のデスクに向かい今日の講義で使う資料を確認していた。すると、

 コンコン

 ドアをノックする音がした。

「ん~?どうぞ」

「失礼します先生」

 入ってきたのは、自分が教えている男子学生だった。

「やあ、どうしたんだい」

「あの、島崎のことなんですが」

「島崎?ああ。前回と前々回の講義も休んだ奴か。そいつがどうしたって?」

「はい、しばらく旅に出るので、講義は休むと」

「旅?まあ、この年だ旅にも出たくなるか。それで、まずはどこに行くって?」

「まずは富士五湖の方に行くと」

「富士五湖、ね」

 単なる学生の欠席報告。それなのに、ガーネットは自分でもわからない不安に駆られるのだった。

 

 




 かなり設定内容をぶち込みました(ぜえぜえ)
 彼女は何を言ってないのでしょうか?答えは文章中にあります。
 それではおやすみなさい。
 読んでいただきありがとうございます。
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