抹殺された神の愛し子   作:貴神

24 / 37
ようやく出来上がった…
自分の中では、それなりの出来
あとは、皆さんが面白いと思ってもらえれば万々歳

あと、評価が上がっていたので嬉しいです

それでは、お楽しみください


20話

達也『待たせてすまない、レオ。』

 

レオ『気にすんなって、それより早く始めようぜ。取扱説明書は読んであるからいつでもOKだ。』

 

達也『了解した。早速始めるかーー。』

 

ここは、軍の演習場

 

普段は立ち入り禁止なのだが、九校戦で軍も誰も立ち入らないと踏んでいるのか理由は不明で警備は無いに等しい

 

おかしな話である

 

とは言え、許可は得ているためこの場を使用できている

 

しかし、今回はこれ以上無い最高の警備が居るため詮索はしないこととする

 

 

達也『…よし、基本のデータはこれで良いだろう。ありがとう、レオ。』

 

一通りのデータは得たため満足気な達也

 

硬化魔法の使い手がこの場にいて良かったと思う

 

 

レオ『もう、終わりか?…仕方ねぇな。もう少し体を動かしたかったんだが。』

 

レオは残念そうに小通連の刀身を元に戻す

 

このCADは硬化魔法用の剣型の武装一体型CADである

 

当然、起動式は硬化魔法が組み込まれている

 

レオが想子(サイオン)を流し、起動式を読み込むとCADの一部が離れる

 

離れると言っても、ふわふわとさまようわけではない

 

表現としては、剣先が延び、その間は何もない空間というわけだ

 

硬化魔法の定義はモノの相対位置の固定だ

 

刀身と柄の部分を硬化魔法で固定する

 

ある意味、変則的な武器と言えるだろう

 

 

達也『(フッ)焦るな。何もこれで終わりとは言ってないぞ?』

 

そんなレオを見て、少し笑う達也

 

まるで、今日の餌は無いと言われたペットのようだ

 

レオ『え?データは取ったって。』

 

レオは何故、達也が笑ったのかが解らなかった

 

そんなに自分の表情がおかしかったのか

 

達也『基本的なデータはな。ここからは、お前の報酬と合わせてになるが、戦闘データ(※大嘘)を取る。付き合ってくれるか?』

 

レオの報酬、それは達也と手合わせをしたいというものだった

 

春の達也の立ち回りを観戦してから達也と戦ってみたいと思っていたが、中々そんな機会は巡ってこなかった

 

しかし、今回エリカに無理矢理連れてこられた九校戦のバイトのお陰で達也と戦えることになったレオ

 

データを取る一環でも構わない、達也の実力を知れるなら

 

レオ『!あぁ、いいぜ!達也もCADを用意してあるんだろ?』

 

早く、戦ってみたい

 

達也『いや、素手だが?』

 

CADを持ってきていると思われた達也から予想外の回答にレオは目が点になる

 

模擬戦でも途中は素手だったが、最終はCADを持っていたから使っている筈

理由が知りたかった

 

レオ『大丈夫か?』

 

本当に持って来なくても良いのか確認をするレオ

 

達也『イヤ、アブナイダロウナ。スコシ、ホンキをダサナイトマズイナ…』

 

特別サービスなのだろう

 

自分の無理を聞いてもらった礼として、実力の一端を見せると

 

何故、海外の人のようにカタコトで話したのかは謎だが

 

レオ『…サンキューな。じゃあ、行くぜ!』

 

達也の言わんとしていることを理解し、嬉しそうなレオ

 

心置きなく戦える

 

 

こうして、非公式の達也VSレオが始まった

 

 

 

 

達也『(流石というべきか。硬化魔法なら、其処らのプロよりも上だ。良い師匠に出逢えたなら、更に上に行くだろう。)』

 

このCADを渡して数時間で自分の手足とまではいかないまでも使いこなすレオに達也は感心する

 

これで、レオと相性の良い師匠に出会えたらレオは更に飛躍するだろう

 

と、のんびりとした思考でレオの攻撃を分析していると

 

レオを勢いづかせていたようだ

 

レオ『おらおら、どうした達也?意外と速くて動けねえか?』

 

今のレオの出力は八割といったところで

 

更に上げることは可能で、レオの目からは達也が避けるに精一杯のように見えていた

 

達也『どうだろうな?もしかしたら、単調過ぎて避けるのも簡単なのかもしれないな?』

 

一方の達也はそうでもないようだ

 

レオに出し惜しみするなと言外に告げる

 

 

レオ『!?…OK、出し惜しみしてるのが間違いってか?これなら、どうだ!』

 

達也の言葉で漸くスイッチが入ったレオ

 

ここからがいよいよ本番だ

 

達也『(…そこそこだが、実験に付き合ってくれた礼もある、真剣に応えよう。)』

 

縦横無尽に飛翔体が達也目掛けるも達也の表情は全く動かない

 

それどころかわざと髪を掠めたり、躓くようにして避けたりと第三者が見ればおちょくっているようにも見えないでもない

 

結局のところ、レオの本気の攻勢でさえ、遊んでいると言ったところである

 

対するレオは全力のためか達也の表情を窺う余裕は無いようだ

 

しかし、達也も少しは体を動かしておきたい

 

表情を引き締め、一瞬のうちにCADを指先で掴む達也

 

ガッ!

 

レオ『(なんだ?指先で掴まれてるだけなのに、ビクともしねぇ。)』

 

暗闇で表情はよくわからないが、達也の纏う空気が変わったのをレオは辛うじて感じる

 

その時、レオは直感する

 

達也が仕掛けてくるとー

 

達也『レオ。』

 

レオ『?なんだ、達也。』

 

不意に達也がレオに声を掛ける

 

達也が掴んでいるCADが全く動かないことと声音が少し低いことにレオは混乱する

 

達也『CADから手を離すなよ?』

 

手を離すなとはどういうことなのか、言われた通りにしっかりと握る

 

 

レオ『どういういっm…!?』

 

 

刹那

 

いつも感じている重力が無くなり、気持ちの悪い浮遊感を味わうレオ

 

次いで、暗闇のためハッキリとは判らないが星空が下に見え、建物が上に見える

 

所謂、天地が逆転した状態である

 

そしてー

 

 

ドゴォッ

 

凄まじい轟音と共にコンクリートである地面が蜘蛛の巣状に砕け、陥没する

 

レオ『カハッ、(…投げられたのか?えげつねぇぜ。)』

 

レオの予想通り

 

達也は刀身を支点としてレオを地面に叩きつけていた

 

人を媒介として、コンクリートを砕いた達也も達也だが、人対コンクリートでそれに耐えたレオもあり得ないほどに頑丈である

 

しかし、レオは自分の状況を理解し、予想出来たのは十数秒を要していた

 

達也『…立てるか、レオ?』

 

達也はレオが起き上がってこないことに少し心配になった

 

力の加減を間違えたかと

 

レオ『なんとかな。それにしても、とんでもない怪力だぜ。これが、達也の全力か。』

 

言葉とは裏腹に体に残るダメージは嘘をつかない

 

頑丈な部分である背中が悲鳴をあげている

 

鍛えている筈の自分がここまでダメージを受けたのは久し振りだ

 

達也『何を言っているんだ?全力は出してないぞ?そんなことをしたら、レオお前は死ぬからな。』

 

レオは達也の全力に改めて舌を巻く

 

しかし、達成は全力ではない

理由は二つ

一つは、上記の通りレオを殺める事になること

もう一つは、達成の体に負担が大きいことだ

 

まだ高校生で成長途中の達也

精神面もだが、肉体が悲鳴をあげる

もし、全力を出したとしたら、時間的には一時間が限度だろう

そのあとの事は予想がつかない

 

一時間もあるならと考えるかもしれないが、戦場での一時間は微々たるものだ

 

何日も続く戦闘なんていくらでもある

 

そのために修行で底上げをしているのだがーー

 

 

話が横道に逸れたが、達也が全力を出すのはまずありえないということだ

 

 

 

レオ『…嘘だろ?』

 

人間を介してコンクリートを砕くなんていう化け物じみたことをしているのが全力ではないらしい

 

模擬戦はともかく、今のが全力ではなかったのかと疑うレオ

 

 

達也『さぁ、サービスだ。白兵戦に移ろうか。』

 

唖然としているレオに達也は愉快な表情をしていた

 

 

 

レオ『ぐっ!』

 

レオ『かはっ!』

 

 

急所を外しているも一発一発が重い達也の打撃

 

攻撃を受ける度に鈍い音が響く

 

無論、自身を硬化魔法で強化しているにも関わらずである

 

二の腕、太腿、鳩尾とダメージを受け、息も絶え絶えなレオ

 

こんな経験は初めてだろう

魔法ではなく、肉弾戦で自分がここまで追い詰められたのはーー

 

達也『(…頃合いか。)レオ、最後の一発だ。耐えろよ?』

 

手加減しているとはいえ、攻撃に耐えたレオ

 

しかし、精神・肉体的にも限界だろうことは達也は判っていた

 

ならば、最後は決まっている

 

 

レオ『え?…!』

 

わざと大きなモーションで右の拳を振りかぶる達也

 

それがスローモーションのように見えるレオだが、避けれるわけではない

達也の右の拳が自分の左頬に吸い込まれる

 

ドゴンッ

 

あまり聴きたくない鈍い音とともにレオが遥か後方数十メートル程吹っ飛ぶ

 

 

レオが吹っ飛び、数分経っても起き上がる様子がないため達也は少し慌てる

 

レオの脈を測り、生きていることは確認する

 

達也『…気絶しているな。しまった、やりすぎたか?』

 

端から見れば、一方的ないじめというか一方的な暴力にに捉えられてもおかしくない状況

 

このまま放置しておくのはよろしくないため、レオを肩に担ぎホテルへ戻る達也

 

途中、生徒に見られなかったのは不幸中の幸いか

 

しかし、数名の人間に奇異な視線と心配な表情で話し掛けられたが

 

勿論、相部屋の幹比古に驚かれたのは言うまでもない

 

 


 

 

九校戦 五日目

 

新人戦女子ミラージ・バット

別名 フェアリー・ダンス

 

空中に投射されたホログラムを魔法で飛び上がってスティックで打ち、制限時間内に打ったホログラムの数を競う競技

4人一組で予選6試合を行い、各予選勝者の6人で決勝戦を行う

 

予選も順当に勝ち進み、達也の担当する選手三名とも決勝戦進出を果たす

 

これだけを見れば、誇るべきなのだが、達也の心中は他のところにあった

 

達也『(仕掛けてこなかったところをみると、タイミングとしてはこの試合だが…。もしくは、明日か。)皆さん、決勝戦なのでアレを解禁します。タイミングは各自でお任せします。想子(サイオン)切れには注意して下さい。』

 

達也の言うアレとは何なのか?

解っているのは、選手であるほのか、深雪、里美と摩利以外では鈴音くらいだろう

 

深雪『ようやくね、待ちくたびれたわ。』

 

少し、嬉しそうな深雪

 

達也との関係は険悪ながらも、仕事に関しては完璧と言わざるを得ないためそこは認めている

 

その達也から使用しても構わないという言葉に不快感を示さないのは、アレという物が達也が関係しているという事とアレが深雪と相性が良かったということだろう

 

里美『そうだね、想子(サイオン)切れだけは避けたいね。』

 

この口振りからすると、この里美達三人はアレというもののために何かしらの練習をしていたということだ

勿論、摩利も含まれている

 

想子(サイオン)切れするほどということは皆さんお分かりだろう

 

答えはCADである

 

ほのか『でも、何故今なんですか?』

 

薄々、答えは解っているものの達也の口から聞きたい

 

三人の目が達也に向けられる

 

達也『そうですね。アレを使わずとも優勝は余裕で出来るとは思いますが、使わないのは勿体ないと思いまして。』

 

もう少し、深い意味の言葉が出るかと思いきや普通な回答である

 

最後だから、全力を出しても問題無いといったところのようだ

 

 

深雪『意外と陳腐な考えね。』

 

予想外の回答に落胆する深雪

 

達也『そうかもしれませんね。結局のところ、本選では使う予定ですから。今、見せびらかしても問題ありません。他校へのリークが遅いか早いかだけのこと。…後は貴女方三人の内、誰が優勝するかだけですから。』

 

達也の脳内では、本選では使う予定で組み込まれている

 

本来、そこまで勿体ぶるものならば隠しておくものだ

一度、出してしまえば無かったことには出来ない、だから隠すのだ

 

しかし、達也にとっては隠す必要も無いらしい

 

そういった思考も達也にとってはどうでもよい

勝つのは一高の誰か、その想定で十分なのだ

 

 

『『『!?』』』

 

達也のその言葉に各々が何かを感じ取る

 

前向きな思考なのか、煽られていると捉えるのか、それの感情は十人十色

 

良い悪いという次元の話ではない

 

 

深雪『ふーん、私が負けるとでも?』

 

こちらは、挑発と受け取ったようだがーー

 

達也『…然程、脅威にも感じていなかった北山さんにあわや…』

 

深雪『!?その口を閉じなさい!続きを言おうものなら氷漬けにして差し上げるわ!』

 

ふと、何かを閃いたのか

達也は深雪を更に挑発する言葉を発する

 

しかし、言い終える前に部屋がすべてを凍らせるような冷気が深雪から放たれる

 

深雪も昨日の出来事から気持ちの切り替えが出来ていないためか、表情も歪んでいる

口調は激しいものの、汚い言葉遣いをしないのは教育の賜物なのか流石である

 

ほのか『深雪!』

 

このままでは達也が危ないと思ったのか、ほのかは深雪を止める

 

深雪『ふん!』

 

しかし、深雪は注意されたのが気に食わなかったのか部屋を出ていく

 

里美『おやおや、守夢君は空気を読まないねぇ。そんなだと嫌われるよ?』

 

扉が閉まり、気まずい沈黙が支配するも里美は気にしない

 

達也を批難し、深雪と同じように部屋を出ていくのだった

 

ほのか『…達也さん。どうしてあんな言葉を?』

 

しん、と一気に静まり返る部屋

 

ほのかはその沈黙に耐えられず達也に問い掛ける

 

達也『おかしいかな?まぁ、彼女はあれくらいで丁度いい。氷の女王と評される位が良い結果は出る。あとはほのか、この決勝で優勝出来るかは君自身の努力次第だ。』

 

何も言わないという手段はあったが、少し興味があった

 

ほのかに与えたきっかけがどのような魔法に仕上がったのかを

 

それには深雪が全力でなければならない

 

ほのか『そ、それは…。』

 

達也『俺の凄さを見せつけるには司波さんに勝つことだと言ったんだ。あれは、嘘だったのか?』

 

ほのか『ち、違います!』

 

嘘な訳ではない

 

本心からの言葉だ

雫のためにも必ず勝たなくてはならない

 

達也『御膳立てはした、勝ってこい。』

 

ほのか『はい、勝って来ます!』

 

ほのかを突き放すような厳しい口調の達也

 

弱気のほのかに発破をかけたともとれるが、真意は解らない

 

しかし、ほのかにとって深雪に勝つことは絶対条件

 

達也から【勝ってこい】という言葉に決意を新たにするのだった

 

 


 

 

 

 

摩利『決勝で、一高(ウチ)が半分を占めるとはな。しかも、担当は守夢か。あいつの不敗神話はどこまで続くんだ?』

 

決勝の面子を確認していると、六人中三人が第一高校の選手という少しおかしな状況

 

いくら一高が魔法実技が優れているとはいえ、他高の選手が優れていないわけではない

 

走りが得意が人間がいれば、泳ぎな人間がいる

その要所要所で実力を発揮する人間が必ずいる

 

今回の一高はそれが二人いる訳だ

 

一人が光井 ほのか

彼女の得意魔法は光派振動系魔法、光という分野においては比類なき実力を発揮する

 

もう一人は里美 スバル

彼女は相手に自分を視認させない認識阻害のBS魔法師だ

相手の目を掻い潜るならお手の物だろう

 

 

もう一人は?と疑問に思うかもしれないが、深雪はこれといった特長はない

 

否、無いというのは語弊がある

彼女の場合は魔法力だろう、それもとびきりの

 

体力、知能、魔法力、想子(サイオン)全てにおいて他者と比較にならないものを持っている

 

何故、これほどの才能を持って生まれたのかは後に知る事になる

 

鈴音『訂正です。クラウド・ボールは優勝出来ていませんよ。』

 

摩利『あれは、相手が師補の嫡子だったんだ。他者を圧倒する才能という面では勝てないさ。』

 

鈴音の訂正に摩利は達也を擁護する

 

そもそも、一般人が師補の一員に勝てる訳もない

 

真由美『そういう意味では、摩利もずば抜けた才能の持ち主よね。』

 

真由美や十文字と肩を並べる実力を備える摩利

言葉にすれば容易いが、中身は恐ろしいものだ

 

摩利『私の事はいいだろう?それよりも誰が勝つと思う?私は司波だ。』

 

自分が話題の中心が嫌だったのか、話題変更する摩利

 

鈴音『そうですね、期待も籠めて光井さんでしょうか?』

 

真由美『あれ?この流れだと、里美さんを応援するべきかしら?』

 

摩利はこういった状況では感情を持ち出さない

ハッキリ言って、実力で判断する

 

実技試験や練習と普段がその人物の実力だと思っている

 

だから、魔法力の無い達也でも風紀委員での活動ではずば抜けているためそこが摩利の中では評価の対象になっているのだ

 

鈴音『そういうことでは無いかと。誰が勝つのかという予想ですので、実力的にそれなりに拮抗している司波さんか光井さんかどちらというだけですから。』

 

摩利『相変わらず、冷静というか冷酷というか。』

 

摩利と鈴音が別々の選手を選んだため、困惑する真由美

 

しかし、鈴音の言う通り里美には悪いが、実力的に言って深雪かほのかが優勝する

 

素直に実力で選択すれば良いのだから鈴音の言葉は間違いではない

 

 

中条『み、皆さん。始まりますよ!』

 

議論が白熱するのは良いが、もうすぐ試合が始まる

 

こういった状況では、後輩である中条は止めるか静観するかジレンマに陥るため少し可哀想ではあった

 

 

 

ーーーー

 

 

達也『(三人とも流石だな。自分の得意分野で得点を重ねている。…しかし、里美さんはワンテンポ遅れる。)やはり、優勝は二人のどちらかか。』

 

他校の選手よりも三人は能力として、数段上にいるのは違いなかった

 

しかし、その中でも深雪はトップでその一段下にほのか更に数段下に里美と三人の中でも序列はあった

 

 

 

 

深雪『(凄いわ、ほのか。微弱な光の兆候を読み取り、誰よりも真っ先に飛び上がる。私は、研ぎ澄まされた感覚のお陰で光が現れた瞬間を逃さずに得点出来るけど。このままでは、ジリ貧。…カードは先に切らせて貰うわ!)守夢さん、使うから。』

 

 

第1ピリオドを終え、この競技では、ほのかの得意魔法が有利に働いていることに改めて感じる深雪

 

深雪自身、魔法力はあっても、この競技との相性はごく普通なのだ

 

現に、ほのかに得点でリードされている

 

のんびりと構えていたら、負けるのは確実だった

 

 

達也『…ご健闘を。』

 

深雪が本気になったと理解した達也

 

ここからは、ほのかと深雪の策のタイミングが優勝を左右すると判っていたのは達也だけだった

 

 

 

 

真由美『?ねぇ、摩利。深雪さんのミラージ・バットのCADってあんな形状してたっけ?』

 

第2ピリオドが始まり、各選手がホログラムの光めがけて飛び上がる

 

しかし、深雪だけは地面にいる

その様子を訝しんだ真由美だけが気付けた

 

深雪が手に持っているCADの形状が違うことに

 

 

摩利『あ~、すまない真由美。あれは…』

 

何故か、ごにょごにょと口ごもる摩利

 

あまり答えたくないのかそれとも後ろめたいのか

 

話が進まないのを直感したのか鈴音が引き継ぐ

 

鈴音『守夢君が用意した秘策です。答えを言いますと飛行魔法専用のCADです。』

 

何を勿体振る必要があるのか

 

達也が用意しているため達也の許可なしに発言を控えた摩利だが、深雪が使おうとしているのだ

つまるところ、達也がOK発言しているに近い

 

全員『飛行魔法!?』

 

現在、真由美達は天幕にいる

そのため彼女達の会話はこの場にいる一高の生徒全員に筒抜けなのだ

 

鈴音の口から出た飛行魔法という単語に驚きを隠せない

 

何せ、超が付くほどの最新の技術だ

 

 

 

 

 

ほのか『…(使うんだね深雪、私は想子(サイオン)の保有量を考えて、ラストの試合だけ。けど、私も出し惜しみしている余裕は無いかも。)』

 

第2ピリオドが開始されて数秒、深雪の姿がまだ下にあるのを目視で確認する

合わせて、彼女の手に握られているCADが達也から手渡された飛行魔法用のCADだということに

 

ほのかは通常よりも多い想子(サイオン)を保有しているが、深雪には及ばない

 

それでも、3ピリオド分を飛行出来るほどの想子(サイオン)は有している

 

しかし、それは何の障害や別の魔法を行使しなかったらの場合であり、一試合のみの場合だ

 

このミラージ・バットはそんな生易しい競技ではない

 

達也が効率よく調整したところで限界はある

 

 

 

 

吉祥寺『なっ!あれは、飛行魔法なのか!そんな、先月発表されたばかりなのに。』

 

深雪が着地もせずに飛行している姿に使用している魔法が飛行魔法だということに見当をつける

 

当たり前の如く最新技術を駆使してくるとは思いもよらなかった

 

将輝『つまり、あれを使いこなせるのか、司波さんは?』

 

深雪が飛ぶ姿に見惚れる将輝

 

 

吉祥寺『そうじゃないと、エンジニアだって許可を出さないさ。守夢 達也め、何が凡人さ。高校生の皮を被ったプロだ。』

 

重要なのは、選手だ

選手が出来なければ、エンジニアも選手の得意分野を探してそれに合わせた調整を施す

 

それが、最新技術であっても

 

 

愛梨『(なんて代物を用意していたの?司波 深雪専用?けど、三人共担当は守夢 達也。一人だけにそんな特別を用意する筈がない。となると、三人いえ、四人ね。本選の渡辺選手も彼が担当だったわね。)何が魔法力が無いよ、無い以上のものを持ってるじゃない。』

 

愛梨は本選のミラージ・バットの選手のため、新人戦には出場していない

 

しかし、一方的に深雪をライバル視している

 

だから、この同じミラージ・バットという競技に出場する深雪が気になっていた

 

もっとも、アイス・ピラーズ・ブレイクでの深雪を目の当たりにし、恐ろしく感じたのは愛梨だけの秘密だ

 

 

 

 

 

 

ほのか『(だめ。いくら、光を感知出来るといっても飛び上がって、降りるだとタイムロスが大きい。光を把握していても、飛行魔法を使う深雪に残りを取られてしまう。…やるしかない。)』

 

第2ピリオドも残すところ5分を切る

 

深雪が飛行魔法を使用してからほのかと深雪の得点差は第1ピリオドとは逆で深雪がリードしている

 

ほのかとミラージ・バットの相性のおかげで深雪を大きくリード出来ていたが、深雪が飛行魔法を使用してからはそのアドバンテージも無い

 

迷っている場合ではない

想子(サイオン)切れを気にして、出し惜しみしていると勝てるものも勝てない

 

ほのかは気を引き締め直した

 

 

◇◆◇◆◇◆◇◆

 

 

きっかけをもらって数日も経たずに達也の許を訪れたほのか

 

達也『ほのか、その相談の解決策は持ち合わせていない。』

 

ほのかの相談に達也は仁瓶もなく突っぱねる

 

ほのか『そうですよね。あはは、ごめんなさい。』

 

淡い期待を持って達也の許を訪れたもののここまでハッキリと言われるとは思っていなかった

 

けれども、自分の不甲斐なさというのも自覚はしている

 

 

達也『…何度も言うが、俺はほのかの魔法については知識としてしか知らない。ほのかが感じる感覚は解らない。こればかりは、自分の感覚頼りだ。それに、光のエレメントの末裔であるほのかは他の光を操る魔法師とは違う。光波振動系の魔法をどうしたいかを考えるんだ。』

 

しょんぼりといった表現が合っている位の落ち込みようのほのか

 

行き詰まっているのは理解出来た

 

思考が変われば何かは見つかるだろうと、冷たくも律儀にアドバイスをする達也

 

そして、このアドバイスがほのかに影響を与えた

 

 

 

 

◇◆◇◆◇◆◇◆

 

 

ほのか『(あれから悩んで悩み抜いて、やっと自分のものにした。今から使って、ギリギリ持つか解らないけど、これ以上離される訳にはいかない!)』

 

CADを操作し、起動式を読み取り魔法式を構築する

 

すると、ほのかの瞳の色が紫から黒曜石の色に変わっていた

 

 

達也『少し遅かったが、ここで使わなければ手遅れになっていたかもな。』

 

ほのかが生み出した魔法が発動したのを眼で確認した達也

 

ここからの試合は少しの行動の躊躇いも許されない

 

 

 

深雪『?(あら、外した?消えかけのホログラムを捉えようとしていたのね。)』

 

ほのかが魔法を発動したのを知らないが、妙な感覚を憶える深雪

 

けど、それは一過性のものだと自身を納得させる

 

 

 

 

しかしそれは、主観での思考であり多角的、俯瞰的や第三者の視点という観点からでしか判らないことは多く存在する

 

 

真由美『ねえ、おかしくない?』

 

摩利『ああ。ホログラムの光を捉えようとしても全員が空振りをしている。』

 

真由美『違うわ。光井さんは得点出来ているわ。ということは、これは光井さんの仕業?』

 

 

天幕でモニター越しにその状況を観戦していた真由美達だからこそ違和感に気づけた

 

ほのか以外の選手がこの数分間得点出来ていない事に

 

体力勝負のこの競技だが、体力だけでは勝ち抜けない

試合の最中に他者を分析したり、ペース配分を考え、どうすれば勝てるのか等の思考・状況把握も必要になってくる

それには経験値や直感という副産物も勝利の鍵になってくるかもしれない

 

 

 

 

深雪『(…違う。消えかけじゃない。誰かにホログラムの光を操られている?)!?まさか…。』

 

少なくない時間という犠牲を払いつつもこの違和感に気づけた深雪は何かの副産物を持っているのだろう

 

 

ほのか『(流石、深雪。気づかれた、もう少し得点出来れば良かったんだけど。ここからは、焦らずに光を操っていくしかない。)あと、三十秒』

 

この数分間で深雪に逆転したかったほのか

しかし、それには達也から貰った秘策の飛行魔法が必要不可欠だった

ホログラムで空中に点在する光にも時間の制限はある

 

飛び上がり、降りるのこの工程で光が消えてしまう

 

それをカバーするためには、一早く光を把握し、纏めて得点出来る位置に飛び上がり空中で二つ、三つと得点するしかない

 

が、それでも時間という抗いようのない存在には勝てない

 

 

 

真由美『ねえ、鈴ちゃん。あれってどういう魔法なのかしら?』

 

鈴音『私も彼からは何も聞いていません。おそらくですが、昨日の北山さんと同様に光井さん自身が作られたのではないでしょうか?』

 

今回、達也は競技会場にいるため解説を頼めない

 

唯一、解っていそうな鈴音に尋ねた真由美だが、あっさりと覆される

 

しかし、前回と同様ならば、ほのか自身で作ったというのが推察できる

 

摩利『今年の1年女子は凄まじいな。しかし、結局のところ守夢が形にはしているんだ。それも訊けなかったのか?』

 

摩利の認識では雫にほのかと魔法を新たに作り出すという偉業を成した人間が今年は二人(正確には三人だが、能動空中機雷(アクティブ・エアー・マイン)は登録では雫の為、達也は除外)

 

もいるが、影の功労者は達也だ

 

真由美『そうよね、どういう魔法にするかは本人が決めれるけど、起動式まで作ろうとするのは難しいと思うわ。そうなると、彼が一枚噛んでる筈。』

 

鈴音『しかし、それを彼が素直に白状してくれるでしょうか?』

 

摩利の言葉に真由美の他にも肯定する一高スタッフ達

 

だが、鈴音の言葉に否定できる要素は無かった

 

 

 

クシュッ

 

達也『(第2ピリオドが終わったな。休憩と残すところは第3ピリオドのみ。もし、天幕にいたなら飛行魔法とほのかの魔法の解説を問い詰められるところだった。今回は、この競技に感謝か。)』

 

ーーという、噂をされている達也だが、問い詰められるという予想は当たっているのだった

 

 

 

第3ピリオド

 

ラスト十五分で優勝者が決まる

 

光のエレメントのほのかか圧倒的な魔法力と想子(サイオン)の保有量の深雪か

 

この二人のどちらかだ

 

 

 

ほのか『(やっぱり最初は取られた。試合開始時には魔法を使えないから光を消すことも出来ない。覚悟はしてたけど…。)』

 

開始直後、深雪は速攻をかけ空中を飛び回り得点を重ねる

予想していたとはいえ、少しショックなほのか

 

彼女もこのピリオドから飛行魔法を使用している

 

ほのかが使用している魔法の内容は一言で言うなら【光を支配する】魔法である。

 

支配すると言っても、発生源までを自身の支配下に置くものではない

 

光っているという人間の認識する光を明るくしたり、暗くしたり、存在させたり、無いことに出来るということだろうか

このミラージ・バットの場合だと、ホログラムの光を誤認させたり、見えなくさせるといったようにしている

 

効果範囲はほのか自身が認識出来る範囲、現在は半径5m程だ

しかし、この競技では十分賄える範囲だ

 

 

深雪『(なんとなく、理解出来たわ。ほのかの魔法は、光を誤認か、光を認識させなくする魔法。そしてそれは、ほのか自身がその光を認識していなければその魔法は使えない。)』

 

深雪の短時間で、ある程度まで分析する能力は中々のものである

 

正確には、効果の範囲内全ての光を操る魔法だ

 

では一体効果はどのようなものなのか

 

 

ほのか『(…やっぱり疲れるねこの魔法は。魔法力は問題無いけど想子(サイオン)は深雪みたいに多くはないから、どうしても最後まで持たせるためには自動(オート)ではなく、手動にして都度、光を認識して発動しないといけない。けどその分、認識不足でミスが起こりやすくなる。…自動(オート)ならこんなこと考えずに勝手に全てに発動してくれるから便利なんだけど、想子(サイオン)の消費が激しい。ジレンマだよぅ…。)』

 

開始して五分、ほのかに疲労の色が見え始めていた

 

ほのかはこの魔法を二つの役割を持たせて魔法を構築していた

 

一つが自動(オート)で半径5mの光を操ることが出来る

これは魔法力も然ることながら、想子(サイオン)の消費が著しく激しいため、違う魔法と併用は難しい

 

もう一つが手動という方法で、半径5m以内の認識した光を操ることが出来る

 

これに関しては、想子(サイオン)の消費も認識時に消費使われるだけのため効率は良い

だが、その場合、認識漏れの光が出てくることになり、それが相手の得点になるという半面もでてくる

 

 

深雪『(動きながらだと、ほのかにミスが起こりやすいことは解ったわ。ミスを誘発させるには、私が動き回って得点をすれば良い。ほのかが勝つためには自分も得点する必要がある。何処に光があるのかを確認しようと焦ってほのかが光を見落して認識を疎かになれば優勝は限りなく近付く。さあ、行くわよ。)』

 

深雪の想子(サイオン)量vsほのかの精神という剛vs柔の勝負が始まった

 

 

達也『やはり、無理があったか。まあ、一朝一夕で身に付くものなど無いことは判っていたことだ。(ほのか、雫。これで解った筈だ。いくら策を弄したところで、天性の才能に等しい人物に勝てないことに。)』

 

達也の言葉通り

終盤に向かって、ほのかのミスが連発

思うように点差が縮まらず、逆に差が開く

また他の選手にも得点を許してしまい、さらに優勝に遠退いた形となった

 

敗因を挙げるとするならば、自分の身の丈にあった魔法ではなかったということだろう

 

誰かに勝ちたいという純粋な思いは決して無意味ではない

しかし、そこに邪な思いや、何かに縋ろうとすればそこで破綻する

 

雫やほのかの思いはそれだとは言わないが、純粋とまでは言えない

 

達也の凄さを証明する、それは身勝手なものでしかない

なぜなら、達也本人がそれを望んでいないからだ

深雪に達也の凄さを認めさせる云々の前にほのかと雫が達也に認めてもらえなければならなかったのだ

 

もしー

 

もしも、司波 深雪に勝てる者がいるのだとすればそれは同等の才能もしくは、何かをとことんまで極めた達人だろう

 

 

試合終了のブザーが鳴り響く

 

優勝者は司波 深雪

 

途中、ほのかに逆転を許しこのままズルズルと得点出来ないかと思われたが、ほのかのミスから突破口を見出だした観察眼にはプロに優るとも劣らないものだろう

 

 

鈴音『やはり、優勝は司波さんでしたか。』

 

摩利『そうだな。もし、司波が本選に出場していたとしてもおそらくは、優勝していただろうな。』

 

真由美『異論は無いわね。私も同意見ね。守夢君がエンジニアだった状況だったらという前提条件もあるけど。』

 

摩利『そうか?苦戦するかもしれないが、あの魔法力と想子(サイオン)量があればそれなりの腕のエンジニアならいけると思うが。』

 

鈴音『私も摩利さんと同じです。』

 

真由美『二人の意見が正解だと思うけど、彼の助力無しには彼女の実力が発揮出来ないということも忘れてはいけないと思うの。北山さんや光井さんとの勝負、守夢君の手によって最適化されたCADがあったからこそ勝てた。…こういうのを鬼に金棒?っていうのかしら?』

 

 

 

 

達也『残念だったな。』

 

ほのか『…』

 

達也『負けて悔しいのか、思うように実力を発揮出来なかったのかは知らないが、結果は変わらない。全力でやりきったなら、そこが現在のほのかの実力だ。』

 

ほのか『…解っていました。深雪は私達より遥か高みにいることを。そして、達也さんも。…けど、それでも勝ちたかったんです!凡人にだってやれば出来ることを証明したかった。達也さんが努力してCADの調整技術を身に付けたように。私達と達也さんの三人でなら、深雪を越えられると…』

 

達也『まあ、解らないわけではないが。だが、それは他力本願というものだ。勝ちたかったら、自分の才能を磨くことだ。』

 

つまり、悪い言い方をすれば、達也はほのかや雫にとって深雪を負かすための駒だったというわけで

 

そんなことに付き合ってやるほどに達也も暇ではない

 

勝ちたければ、どうやって勝てるかを考える

何かに頼ることも一つだが、自分一人の力でどう乗り越えていくかということの方が重要だ

 

そうしなければ、見えてくることも見えてこない

 

 

 

ーーーーー

 

 

『明日は、新人戦モノリス・コード。必ず第三高校に勝ってもらわなければならない。そのためには…』

 

『解っている、明日から三日間は第一高校には晴れ舞台からはご退場願おう。』

 

どうやら、第一高校には明日以降の競技に出場させる訳にはいかないようである

 

優勝ではなく、出場が出来ないようにするまでとは危険な予感しかしない

 

願わくば、死者が出ないことを祈るばかりである

 

 

ーーーーー

 

所変わって、ここは守夢家が借りているホテルの一室

 

一族揃って絢爛豪華を嫌うためシンプルな部屋を借りているが、素材は超一級品を使用しているため

安物のイメージはなく、それが返って借りる人間を際立たせる

 

そんな雰囲気の部屋だが、今回はそんな雰囲気を気にしていられる余裕が達也にはなかった

 

凛『…』

 

結那『…』

 

加蓮『…』

 

感情的に怒ることよりも静かな怒りの方が時として効果的だが、これは違った意味で恐ろしい

 

双子を何度か怒らせた(達也自身自覚は無い)ことはある達也だが、そこまで怒り心頭ではなかったということもあり、恐怖は感じることもなかった

 

達也『…すまないと思っている。』

 

しかし、今回は下手な発言は命取りだと警鐘を鳴らす

 

加蓮『何が?』

 

達也『魔法を赤の他人に使ったことに。』

 

理由も無く怒る双子達ではないため、ここ最近の行動を振り返り、謝罪の言葉を述べる

 

結那『他には?』

 

達也『?』

 

思い当たった節は自分の秘密を他人に使ったことだ

 

家族としては更に達也に注目の的が集まることを懸念しているのでは?と考えていたがどうやら違うようだ

 

ほのかと雫にはその事を思考すると、靄がかかるように術を施しており、問題は無いためその懸念は必要ないのだが、もう一つ理由があるようだ

 

解らないといった表情をすると、怒気があがった気がする

 

加蓮『本当にそれだけのことで怒っていると思うの?』

 

結那『加蓮、本当にわかっていないようだからはっきり言う必要があるみたい。』

 

加蓮『そうかもね。』

 

一体自分が何を解っていないのか

 

家族と自分との間に齟齬が生じている

 

 

達也『他になに…加蓮『昨日と今日、二人の女を抱いてたわね?』…いや、あれは。』

 

問い掛けようと口を開いた瞬間、女を抱いたと加蓮に問い詰められる

 

抱いたとは誤解にも程がある

 

結那『問答無用です。達也さん、魔法もそうですが、女の嫉妬は恐ろしいですよ?』

 

結那も同様のようで誤解を解く事も出来ない

 

母親の凛も同様で終始真っ黒な笑顔だ

 

達也『恭也』

 

四面楚歌に近い状況に一縷の望みを義弟の恭也に託す

 

しかしー

 

恭也『兄上、反省してください。』

 

義弟にまで裏切られた達也

 

凛『達也?』

 

ここまで終始笑顔で何も言ってこなかった凛が声音も穏やかで達也を呼ぶ

 

達也『はい。』

 

しかし、達也の経験則上では嫌な予感しかしない

 

凛『今日は、貴方の部屋に二人を向かわせますから。』

 

笑顔で宣う凛

 

間違いを起こせと言わんばかりである

 

言葉も出ない達也

 

浩也『(誰彼構わず、人を惹き付けるとは。流石義息子(我が子))…バレないようにな。』

 

傍観に徹していた浩也は達也を可哀想に思いつつも、自分達もそんな時代があったなぁと現実逃避していた

 

 

 

 




如何でしたか?

ほのかの魔法は作りにくかったです
原作のパクリでないことを祈るばかりです

①レオにも達也の化け物具合を体験してもらいました
②ほのかの魔法って、攻撃性が無いから悩みました
③今回は、摩利が無事のため深雪さんは新人戦の出場のため、本戦を期待されていた方申し訳ありません

次回は、新人戦モノリス・コードです
どうなることやら

また、次回も見ていただければ嬉しいです

それでは
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。