料理は道楽! 作:うおォン
どうも!ある日、虫垂炎拗らせて死んだOLです。
なにやら、神だとか高次元存在だとかを名乗る存在に転生させられました。その時に転生特典なるチート能力を頂きました。
くじ引きから二つ。個人の希望から二つです。
くじ引きからは引いた特典は
1.黒柳亮の能力
2.超高校級の分析能力
でした。
1の黒柳亮は焼きたて!ジャぱんのという料理?漫画の登場人物で超人レベルの味覚を持った審査役であるのだが、いかんせん料理を食べた時のリアクションがやばいのだ、特に後期が。普通料理漫画のリアクションはその料理がどれだけ美味しいかというのを読者に伝えるためのヴィジョン的な物だと思うが、この漫画は違う。詳しくは語らないが、料理のリアクションで肉体的な傷を負う事は勿論、人生の傷まで負ってもリアクションを取ろうとするのはまだ序の口で、周囲の環境を変えるという固有結界やマーブルファンタズム染みた事をしたり、人外になったりするというちょっと人として終わってるような人間です。特に環境の書き換えだとか人外化は読者にイメージで味を表現するのではなく、漫画内の現実でそのまま残留している。そんな人物の能力だ……ちょっと遠慮したい。
そして、2の超高校級の分析能力について、私はよく知らなかったので神様的な生もの聞くと、詳細は規則的なものがあって教えられないが、何の作品に登場した能力かだけは聞けた。 ダンガンロンパシリーズという推ハイスピード推理アクションというジャンルのゲームに登場するある重要キャラの能力らしい。
推理物のシリーズで登場する重要キャラ……なるほど、主人公かヒロインの能力なのだろう。推理物の分析能力、なるほど捜査にすごく役立ちそうだ。きっと劇中すごく活躍した事だろう、残念ながら私は知らないけど。
と、これが引いた特典に対する私の所感である。うん、黒柳さんが濃すぎる、美味しい物を食べて人間辞めるとかちょっとごめんだ。
という訳で、黒柳さんの能力を辞退しようと思ったが、神様的生もの曰くクジの特典は最高神が準備したもので自分の権限では取り外せないとの事、なんという呪われた装備であろうか……だが、能力の多少の改変は可能なようだったので、過激なリアクションや大げさなリアクションを取らないようにして貰った、これが一つ目だ。
もう一つは、某ゲームシリーズに登場するスキル、黄金律というものを貰うことにした。これは人生における金回りの良さを表すもので、要するに金運が半端なく良くなるものだ。これをBランクで貰った、正直Eランクで十分なんだけど、折角だから欲張った。AランクやEXは正直高すぎる。*Bランクでも十分高いです
これらの物を貰って、私は第二の生を再び歩む事になった。
そして、私こと堂島 涼子が生まれて15年が経ったが正直、超高校級の分析能力というのを舐めていた、理解力がありすぎるのは問題だ。超高校級の分析能力は、肉体によるアスリート系をのぞく数多の能力を瞬時に理解しそれにアレンジを加え自分のものにできる能力なのだ。*肉体のスペックが低いとは言ってない
そのせいか否かは定かではないが、酷く世の中が退屈に思えてしまう、そう絶望的に。だが、世の中を悲観的に見るのは全然早い、地球だけで考えるから退屈なのだ、宙にはまだまだ未知があふれている。
そんな訳で、現在の私の職業はマサチューセッツ工科大学航空宇宙工学科に所属している。主な実績として、特異空間における特殊合金の生成の成功を評価されてスットクホルムで前世では縁もゆかりもなかった賞を貰った。
その際にその筋では有名らしい父が晩餐会で料理を振舞っていくれたのだが、晩餐会に出席していた偉い人達が人前に出しちゃいけないような表情をして料理を食べていたのが一番印象に残った。というより、周囲の「あの、ミスター堂島の娘だとは思わなかった」という発言からして、料理界隈で相当な知名度を持っていたようだ。いや、確かに父がとても大きなリゾートホテルの総料理長をしていることは知っていたが、ここまで有名だとは思わなかった。何故なら、その晩餐会の数か月前に、インドでエンカウントした老人の方が知名度が高いと思っているからだ。その時の話をするには、私の趣味の話をする必要があるだろう。
私の趣味は、特典の黒柳さんの影響もあってか美味しい物を食べる事だ、美味しい物を食べているときのみ退屈だとか絶望を感じない、大げさに言うのなら救いなのだ。
だが、並みの美味しい物では満足できない舌だ、勿論父の料理はとても美味しい、よく自分好みにアレンジして自作するくらいには気に入っている。
が、父もリゾートホテルの総料理長を勤めているだけあって自宅に居ることは少ない、(家庭人としてダメな父ではなく、自分たちの誕生日は勿論、小学校の父兄参加型のイベントには可能な限り参加してくれた良い父なのだ)話を戻して、父の料理と比べるとその他の料理は不味い訳ではないのだが、微妙すぎるものばかりなってしまう。
よって、他人の料理を食べるより自分で自作したほうがよっぽど美味しい物が食べられる、幸い自分の舌は超がつくというかヘンタイレベルの味覚を持っているので、材料は勿論、調理過程や調理環境まで解り、更には超高校級の分析能力の力かその料理人が何をしたかったのかが解り、その料理人が頭に思い描いた、しかし実現できていない料理を作れた。だが、いかにチートな舌と頭脳を持っていても実際の物を知らなければ作ることも改良することも出来ない、だから私は暇を捻りだしては世界各国に赴き料理を味わい吸収することを趣味の一つとしている。
そんな趣味が功を奏したのが、インド・タイを中心としてスパイスの探求を目的とした旅行をしている時だった。
なんと、インドで某漫画の至高の陶芸家に出会ったのだ、向こうからしたら日本の女子中学生がインドを放蕩しているのが珍しかったのか話しかけてくれたのだ。 私からしたら、そりゃあとても緊張したものだ、偏屈と頑固の権化のような人だ、誰でも緊張するだろう。だが、そんな私の緊張など知ってか知らずか言葉遣いこそ厳しいものがあったがそれでも懇切丁寧に色々教えてくれ、更には彼の知人のスパイス調合の達人とまで引き合わせてくれ、実際にその技を見せて貰えた、それがどれだけ私の宝になったのか言うまでもないだろう、珍しく興奮した私は失礼にならないようにスパイスの達人と海原先生(もうめんどいから名前だす)に礼を言い、帰国し試作する旨を伝えると海原先生から待ったがかかった。何事かと思うと、なんと私の作ったカレーを食してみたいとの事だった、これだけお世話になっておいて嫌とは言えずに帰国後一週間後に美食倶楽部に調理しに行くことになった。これは半端なものを作るわけにはいかないなと、研究と試作を繰り返し完成したのが、ポークカレーだ、より厳密に言うのなら豚バラ肉のカレーだ、元ネタで海原先生が作ったのと同じじゃないかと言われたら返す言葉が無いが、ある重要な事があったため豚バラ肉のカレーを作った。
それは何かって?私が豚バラ肉のカレーを食べたかったんだよ!
そんな理由で海原雄山に豚バラ肉のカレーを出すなって、思うかもしれないが、私にとってはとても重要な事だ、そもそも私はプロの料理人という訳ではない、そう趣味で悪い言い方をすれば道楽で、自分自身の為だけに料理を学び作っているのだ、自分が食べたいと思ったのを作って何が悪いんだ。
しかし、厨房を借りてカレーを作っていると、雄山氏からもう一人前追加と注文を受けた。
まぁ、カレーは多人数分作っているから全然構わないのだけど、聞いた感じ雄山氏と一緒に食事を取るのだろう。一体どんな人物なのかちょっぴり気になる。
食事を終えたであろう、雄山氏に呼ばれると、雄山氏の対面に老人が座っていた。その老人は、その老齢さを感じさせない、威圧的な顔貌からは似合わない、立派な口髭にカレールーをつけた貌より、何故か上半身裸が印象に残った。
15歳までのプロフィール
名前:堂島 涼子
父:堂島 銀
母:没
姉:抹消*中学生の時、ちょっと傭兵になってくる(涼子の不用意な発言が原因)と家出し中東へ、職業柄家族への迷惑になると感じ姓名を抹消(涼子の協力あり)
好きな食べ物:パン(転生特典の影響かと思われる)・卵かけごはん(前世の影響かと思われる*後々親父はこのことを知り泣いている)
備考:小学生までは、母方の祖父の家で過ごす、父とは年数回会う程度であったが、親子仲は悪くはない。姉は残念だけどかわいいと言っている。放蕩癖があり、本格的な○○が食べたくなったといっては海外へよく飛ぶ。
職業:マサチューセッツ工科大学航空宇宙工学科所属の学者、特異空間における特殊合金の生成を成功させ、大変権威のある国際的な賞を取る。その影響もあって、一部(ロボ・SF)マニアな少年少女の中で隠れた人気を持つ。
副業:投資家。個人で世界長者番付に名を残すくらい資金を持っている。投資を始めて、数年で経済界の魔王なる称号を(本人は知らず)得る。また、本人曰く投資と称し、紛争地域で食糧は勿論、教科書とノートを無償で提供するという慈善事業を行っている。そのせいか、国際的権威のある賞の別部門で候補に選ばれている。
趣味:料理。料理は道楽だと思っているが、やたらと料理家や美食家が多いので料理・美食の探求が趣味と言い方を変えている。
次回予告。
祖父が美食倶楽部へ招待されたことを知り羨ましがる、えりな。それを見越してかその日の夕餉は仙左衛門が美食倶楽部で食したというカレーを再現したものであった。それを食したえりなの見るヴィジョンとは……
次回
「こういうのでいいのよ こういうので」
くたびれた背広を着た巨体のおっさんが、えりなのヴィジョンに登場!
次回は評判次第です。