料理は道楽!   作:うおォン

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 なんか、ルーキー日刊に乗っていました。皆さん評価、感想、誤字報告ありがとうございます。

 クロスオーバー難しいですね、美食倶楽部と遠月・薙切の設定のすり合わせ難しいです。やたら、美食倶楽部よいしょしすぎた感がある。長々しく鬱陶しい感じがしたので美食倶楽部の作中の設定みたいな地の文消しちゃった。機会があればまた説明するかもしれません。

 途中から、原作別になってると思われるかもしれませんが大丈夫あっていますよ。

 主人公と同名の涼子ちゃん、極星寮に居ますね。続けば何かしら絡めようかしら。

 主人公の姓は特典の声優ネタでなんとなく、彼の娘にして。
 名前も特典の元ネタの人から貰っています。

 因みに、クジの特典は作者の独断と偏見でチートだと思う能力をエクセル先生に書き込んで、関数使ってクジ引きぽっくして決めました。安心院さんとか出なくて良かった。


ポークカレー

 

 薙切邸にて、その日珍しく試食の仕事が無かったえりなは、祖父である仙左衛門に夕食に誘われた。信頼する祖父が準備させたものなら、神の舌と謳われる(うたわれる)えりなも楽しみにできるというものだ。そうした心持で、祖父と対面しどういうものを食べさせてくれるのかを聞いた。

 

 「うむ、先日。美食倶楽部に招かれてな。そこで出された物が美味かったので、また食べたくなった。幸いレシピを貰えたゆえ、再現させた」

 

 「美食倶楽部ですって!ず、ずるいですお爺様。私も行きたかったわ」

 

 孫の抗議にサッと目をそらす、えりなは中学生でありながら既に職のある身、どうしても都合がつかないこともある。

 

 「うむ、来たようだ」

 

 扉が開き、給仕が盆に皿を乗せ運んできた。

 

 (この香り、カレー料理のようね。それに、香りからして特に特別なスパイスを使っているわけでも無い。お爺様は一体……)

 香りを嗅ぐだけで、そこまでの事を見抜くえりなは流石と言える、そんなえりなの目前に出されたのは……

 

 「お、お爺様。これは一体……」

 

 「む、見てわからんか?ポークカレーだ」

 

 「……」

 

 一体祖父は何を考えているのだろうかという思いで、えりなは一杯になった。幾千幾多の試食をし続け、神の舌と言われる自分の舌は言うまでも無く肥えている。そんな自分に所謂B級グルメである庶民が食すようなものを出すだなんてと、考えていると……

 

 「おかわり、大盛で頼む」

 

 仮にも、食の魔王と称される祖父がものの一瞬で一皿平らげ、しかもおかわりを要求し、更には彼が真に美味しいと感じなければ出ない通称『おはだけ』が出た。それ程の物なのか未だに疑いつつも、えりなはスプーンを口に運んだ。

 

 

 「…………!」

 

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 「ふぅ、今日の商談も上手くいったな」

 

 夕焼けに赤く染まる、昔ながらの商店街。まだこいうところ残ってたんだな。

 お、豆腐屋だ自家製っぽい豆腐を店先で売っている。こういう店、最近殆ど見かけなくなっちまたな。

 

 「おかーさん、今日のご飯なーに」

 

 お、親子連れ。

 

 「ふふ、カレーよ」

 

 「わーい僕、おかーさんのカレーだいすき」

 

 カレーかぁ、お袋のカレーもう何年も食べてないなぁ。専門店のカレーも勿論美味いんだけど、こうゴロっとした具とネットリした辛さより甘味を感じるルーで飯をかきこむとたまらないんだよなぁ。子供の頃何杯でもおかわりが出来たお袋のカレー。

 

 お袋のカレーの思い出に浸っていると、なんだか、腹が減った。

 

 今の俺のお腹の気分は、カレー、絶対カレー。専門店のじゃない普通のカレーが食べたい。

 

 走り回ってすぐに、それっぽい食堂があった。いかにも昭和の頃からやっていますという佇まい、いいじゃないか。

 

 ガラッ、このガラス戸の音もいいなぁ。

 

 「いらっしゃい、すぐお冷持ってきますね」

 

 猫背の割烹着の老婦人が、おしぼりを持ってきた。

 

 「あの、カレーライスってありますか?」

 

 「ええ、ライスカレーならありますが」

 

 ライスカレー!本当に昭和だな。

 

 「はい、ライスカレーお願いします」

 

 「すぐに、お持ちしますね」

 

 メニューを何となく見回すと、お!中華そばがある!気になるなぁ。

 

 「はい、お待たせ様。ライスカレーです」

 

 

 具材がゴロゴロと大きいのが嬉しい!ライスカレー450円

 

 

 きたきた。まず外見がいいじゃないか!ゴロゴロとしたでかい肉と野菜がどちらかというと黄色にちかい茶色いルーの中でそれぞれ元気に主張している。

 

 まずはルーを一口味見だ。

 

 「いただきます」

 

 うん、甘い。見た目通り、ルーはいい塩梅にネットリとしていてご飯によく絡むだろう。

 

 よし、ご飯によくカレーをからめて、いざ!

 

 う、これは予想以上だぞ!いくらでも食べれちゃう。

 ルーだけで、ガツガツモリモリ、ご飯半分も食べちゃった。いかんいかん他の具材も味わなければ。

 

 さて、ジャガイモだ。このジャガイモ少しも煮崩れしていない。

 だが、スプーンを刺すとスーーーと入って切れる。

 食べると、舌触りはしっとりといてそれでいて、噛むとほっこりとした優しい味、この優しさを甘いルーを優しく受け止めている。

 

 次に、人参。ルーのスパイスが効いている甘さが、野菜独自の甘さを引き立てている。

 

 うん、何かルーに埋もれているな。た、玉ねぎだ。カレーの玉ねぎって半ば調味料のように使われているけど、俺は好きですよ具の玉ねぎ。柔らかいのに、歯ざわりが良くてシャッキリとした歯ごたえもちゃんとある、しっかりと俺は具だ!と言っている。

 

 そして、今日の大一番、肉だ。

 でかい!カレースプーンで掬ってずっしりとした重みを感じる。

 食べると、肉の繊維がホロホロと崩れて脂身の旨味と合わさって得も言われぬ美味さ。

 

 さーて、本気を出して喰うぞと思い、背広をぬいでネクタイを緩めると、それが視界に入り込んできた。醤油とソースだ!

 

 これをかけるか否か、そしてどちらをかけるのかで巷では血で血を洗う論争が起こっているが……悩む、どちらが正義なのか、かけるべきか、否か、どちらをかけるべきなのか。

 

 気がつくと、一皿完食してしまっていた。

 

 「すみませーん、おかわり大盛で!」

 

 「はいよ」

 

 やっちまった……つい、おかわりをしかも大盛で頼んでしまった。

 

 どうせなら、少しづつ醤油とソースをかけて味見をして決めれればいいじゃないか。

 

 さっそくきたカレーに少量の醤油をかけて、いざ!

 

 想像以上に美味いぞ、醤油の塩気がルーをキリっと引き締めている。それに、醤油の味が飯に合わないはずがない!

 

 「すみませーん、おかわり大盛で!」

 

 「はいよ」

 

 あ!つい、そのまま完食してしまっていた、そのうえおかわりまで。ええいままよ!次はソースだ。

 

 うわぁ、醤油と似たような味になるかと思ったけど、全くの別物だ。ルーの旨味が一気に広がったぞ、ソースって野菜から出来ているんだなって解っちまうし、このルーの甘さも砂糖だの甘味料を一切使ってない野菜や肉の旨味の甘さだって解る。互いが互いを高めあうそんな組み合わせだ。これがご飯に合わないはずが無い。

 

 

 既に満たされた腹のエンジンに再び火が入る、うおォン俺は今、全身でカレーを喰っている!

 

 ふぅ、ゴクリと一緒に出されたキンキンに冷えたお冷で口を潤す。カレーの締めはやっぱりこれだろう。

  

 

 ふぅ、ついつい三杯も喰っちまった。

 

 「ごちそうさまでした!」

 

 いやぁ、ガキの頃を思い出す、お袋の味のカレー美味かった。

 

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 「な、長いわ!」

 




 えりな様の舌の懐の深さがグーンと上がった。
 えりな様の舌の寛容さがグーンと上がった。
 えりな様の舌の高級思想がガーンと下がった。
 えりな様のヴィジョンに謎の背広のおっさんが住み着いた。
 薊さんの教育が……

 次回はこれの続きとプロローグの続きの予定。

 感想ありがとうございます、返信は時間が空いている時にまとめてさせて頂きます。
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