10ヶ月目の話。
セーフやな?!セーフ!!(前回の後書き参照)
皆まだ少し子供っぽいけど、ちょっとずつ大きくなっていってるんですねぇ(文才の欠如)
偽物注意報発令しています!今更な
少し早めに目を覚まし、まだ暗い空を見上げて、こっそり屋根の上に腰掛けた。
今日は一段と冷えるが、耐えられない程ではない。
水筒に詰めておいた緑茶を飲みながら、暁の空に目を凝らす。
少しずつ、少しずつ、東の空を明るく染めて上っていく初日の出。
その色は格別に美しく、どこか胸を打つような感傷が、暫く響いていた。
「もしもし?」
《あっ、ミカちゃん?!私よぉ!》
「ルッス嬢か?如何した?」
《聞いてよもう!今、年越しパーティーしてるんだけどね?!》
何やらぷんぷんと怒っているルッス嬢。
イタリアと日本の時差は約7時間。今頃新年を迎えるのか。
《ベルちゃんはナイフ投げるしスクちゃんは剣を振り回すしレヴィは気絶するしもう散々なのよォ》
「うむ、それは大変だな」
いつも通りだな。
《ミカちゃんがいないからいつも以上よぉ!!》
ナチュラルに読心するよな、ルッス嬢よ。
《ルッスーリア、誰と話してんだよ》
《あっコラ……!》
《やっほー》
「ベル殿?」
《あ、やっぱり三日月か》
「うむ、俺だ」
楽しそうでなによりだな、と苦笑。
《うるせーばっかだぜ?レヴィは辛気くせーし》
「今年こそと意気込んでおるのだろ」
《そんなん王子だってそーだっつーの》
「俺がいない間、そちらは任せた。こちらはこちらで動くからな」
《しししっ!ま、王子に任せとけ!……あ、マーモンに変わるわ》
《ム……何で僕が……》
一際大きな物音と爆音と共に電話口にマーモン殿が出た。
《もしもし》
「マーモン殿か?あけましておめでとう、だな」
《うん。……君、今年もお年玉くれたんだね》
「ああ、郵送ですまんな」
ヴァリアー幹部全員に送ってある。毎年手渡しだったのだが、今年は無理そうだったのでな。
《別に、気にしないでいいのに。金は金だ》
「そうか。……そちらはどうだ?」
《彼、完全に黒だね。トモダチやめたら?遂に此処にも来なかったしね》
「やめんよ。道を違えた位では」
《……変だね。裏切り者なのに》
それで斬れるの?とマーモン殿。
「ああ、斬れるな。主の命とあれば」
《……それってホントに友達?》
まあいいけど、と鼻で笑うと、流石に煩いと思ったのかマーモン殿がスク殿に携帯端末を投げた。
《ああ゙?誰だぁ゙?》
「俺だ」
《!ゔお゙ぉぉい゙!これ機密回線じゃねぇぞぉ゙?!》
「俺に言ってくれるな。……それに別に重要な事など話さんさ」
懐疑的なスク殿にからからと笑ってみせる。
「あけましておめでとう。今年こそ進展があれば良いな」
《……ああ゙。てめぇも呑気にしてんじゃねぇぞぉ゙。機密の1つでも取ってこい》
「機密といってもなぁ……」
あの純粋な少年にそんなものなさそうなのだよな。
まあ、努力はするさと返す。
本当ならばレヴィ殿の声も聞きたかったのだが、気絶しているのならやむなし。
「ではな、スク殿。今年もよろしくな」
《ああ゙。今年こそてめぇをたたっ斬る》
俺達は仲間なのだよな?
雑煮を食べ、腹を満たした後。
コンタクトを付け、洋装に身を包む。
小脇には大きめのボストンバッグ。
「よし、行くか」
いざ、お年玉渡しの旅へ───────!!
「あ!独眼竜先生じゃん!」
「先生もお参り?」
「なんかすっげー荷物持ってっし」
先ずはと足を向けたのは並盛神社。
そこには道場の生徒らがいた。
「うむ、まあな。あけましておめでとう」
『あけましておめでとうございまーす!』
「ほれ、お年玉だ。少ないが、まあ、有意義に使えよ」
「えっ!くれんの?!」
「やった!先生ありがとう!」
金は使い所がなくてだな。生活費はヴァリアー持ちの上、今は外食もあまりしないし。向こうでも高ランク任務を熟す割に消費が食事代とマーモン殿へのお小遣い位しか使い道が……うむ。
「今年もよろしくな」
さて、次だ。
「きょくげーん!!!」
全力ダッシュで目の前を通り過ぎて行った了平を町の一角で見つけ、咄嗟に俺も地を蹴った。
「うおおおおおおおお!!」
「了平」
「むっ、八朔トレーナーではないか!!」
「うむ、あけましておめでとう、だ。今日も走り込みか?」
「ああ!極限に今年は中学生だからな!部活は勿論ボクシング部だ!!」
「念願かなったという訳か。良かったなぁ……ああそうだ、これはお年玉だ。良ければ貰ってくれ」
「!有難く頂戴するぞ!!」
「ではな、邪魔をした」
「ああ!また道場で会おう!!」
極限!!と走っていった了平。
この間了平の全力ダッシュに合わせて走っていた。
「また足が早くなっていたなぁ。良きかな」
では、次だ。
場所は河川敷だ。
子供たちが集まって凧揚げをしているその中に武の姿を見つける。
「おお、これはまた見事に揚がっているなぁ」
「!あ、政宗さん?!」
「や。あけましておめでとう、武」
小さい子に凧揚げのコツを教えていたので、タイミングを見計らって声を掛ける。……擬音で教えるのはやめた方がいいぞ……?
「あけましておめでとうございます!」
「うむ。元気そうでなによりだ。ほれ、お年玉だ」
「え?!い、いいんですか?!」
「おう。遠慮せず受け取れ」
「ありがとうございます!」
快活に笑うそれに頷く。
「剛殿にもよろしくな」
「はいっす!またウチに来てください、親父も待ってるから!」
「おう、また邪魔するぞ」
次だ。
「ツナ〜」
「え!?あ、マサ兄さん!?」
どうして此処に?!と驚くツナは、どうやらコンビニ帰りらしい。ビニール袋にはジュースと菓子が見える。
歩いていたら姿を見かけた、と口にして微笑む。
「あけましておめでとう、今年もよろしくな」
「あ、あけましておめでとうございます!えっと、オレの方こそ、よろしくお願いします」
少しひねくれているが元来優しい子だ。素直でいて、その性根は真っ直ぐ。今日もよい暁天だ。
「お年玉だ、受け取ってくれ」
「え!?い、いいの?」
「良いぞ?」
「あ、ありがとう……あ!そうだ、」
ビニール袋から一口サイズのチョコを取り出したツナは俺に差し出した。
「あの、いつも貰ってばっかで、悪いから……」
これで返せるとは思ってないけど、ともごもご。
「……はっはっは。これは驚いたな。俺がお年玉を貰うとは」
「うえ?!こんなのお年玉って呼べないよ?!」
「気持ちが込められておれば良いのよ」
封を裂いて口に入れる。
「美味いな。ありがとう、ツナ」
「マサ兄さんって……タラシだよね……」
「それは言われた事がなかったなぁ」
緩んだ頬を指摘したツナは嬉しそうに笑っている。
「ではな、また会おう」
「あ……、っうん!」
よし。後は、と。
灰色の階段を上り、扉を開ける。
「せ、先生っ?!」
「ど、どうしたんで?!こんな元旦の昼間っから……、」
プルトーネの姿で首を傾げる。
「先生……?」
「……挨拶」
「はっ……ぁ!」
各々寛いでいた状態で硬直していた桃巨会の一同は、その言葉で直立不動で並び立った。
『新年あけましておめでとうございます!!今年もご指導ご鞭撻の程を宜しく申し上げます!!』
綺麗に90度で腰を折った。
「宜しい。頭を上げよ。……今年は去年よりも厳しくいくのでそのように」
顔が青いが大丈夫か?
「1列に並べ」
「は、はいぃ!!」
厳しくし過ぎたか……?
目の前にずらりと並ぶ半泣きの大人達。うむ、シュールというのだろう?
「渡辺」
「は、はい……」
「励め」
その掌に一封を置く。
「は、……?!こ、これは……」
「要らぬか?ならば他の者に、」
「い、いえ!つ、謹んで頂きます!!」
「なれば退け。次が詰まる」
「はい……!」
「志島」
「へ、へい!」
うむ。組の者にはより励んでもらわねば。
呆然とお年玉袋を見下ろして、……何故か涙を流す者もいたが。
「お、おれ……人生で初めてお年玉貰った……」
「オレも……」
「子供の頃振りだ……」
「くっ……こ、これだから先生に付いていくんだ……!どうしようもないオレ達を、身内だと……そう仰って下さる……!」
「漣」
「はい!」
「……銃の腕はあれから上がったか」
「勿論です!1日たりとも訓練を忘れた事は無いです」
「そうか。なれば良い。怠慢は許さぬ故、分かっておろうな」
「この利き腕に誓って」
「……良い。励め」
「はい!!」
此処にいないのは外回り組と同貫と西川だが……。
「あ奴らはどうした」
「はい、今日も戦闘訓練で……」
……成程。
「では渡しておけ。程々にしろと言付けしておく」
「は!有難く!必ずお伝え致します!」
同貫と西川は副会長と会長だからな、お年玉ではなくお年賀だが。
踵を返して去る俺の背に、感涙混じりの礼が投げ掛けられる。
次だ。
「あ!メイりん?!」
こっそりと屋敷に入った俺はロンシー殿の御前に座する。
「新年あけましておめでとう、ロンシー殿」
「うんうん!おめでとーありがとー!今日もぜっこーちょーだよ!!」
ばしばしと肩を叩かれつつ。
「お年玉?!くれるの?!」
「子の内は大人に甘えれば良いのよ、ロンシー殿。上下等今は気にせず、子供として受け取ってほしい」
「ありがとう!!あっそうだ、メイりんおせち食べてかない?!」
「気持ちだけ受け取っておく。こっそり参ったのでな」
これはルンガ殿とパンテーラ嬢の分だとロンシー殿に手渡し、俺は屋敷の壁を飛び越えて、暮れ時前の町に紛れた。
最後だ。
身体の痛みは大分なくなり、ある程度動けるようになったものの、担当医からは依然安静を言いつけられている。
喧騒の遠い、静かな病室。窓の外から見える町並みは、少しだけ遠くに見えた。
微睡みを遮ったのはひとつの無粋なノック音。
雲雀は露骨に不審そうに眉を寄せる。
院長に此処には誰も通すなと言ってある。回診はとうに終えてあるし、今日の予定に検査はもうない。
部屋の主の返答がない為か、再びノックの音が響く。
手元にトンファーを手繰り寄せて入室を許可した。
「失礼するぞ」
「!!」
その、傲岸不遜にも聞こえる無機質な声音。
1日たりとも忘れた事はなかった。
何せ、自分を此処に押し込んだ元凶だ。
「おや、案外壮健そうだな」
「……何しに来たの」
両足と腹に固定のギプスがされた雲雀に壮健そう、とは。
憎悪ではなく戦意に満ちた雲雀の目に【先生】は口角を上げる。
「腐っているようなら捻り潰す気で来た……が、そのような事はなかったな」
寧ろ向上心ある良い目だ。新年早々良いものを見た、と。
「……君は絶対に咬み殺す」
溢れ出す殺気は鋭さを増し、動ければ喉笛を咬み千切られていただろう。本職すら警戒するだろうそれに、【先生】はやはり微笑む。
「私に名はないと言っていたが……とある子供に名付けてもらってな。改めて名乗りに来た」
「……」
それは、余裕か。律儀とも言うべきか。
雲雀は殺気を放ちながら先を促す。
その名が、自身を、……その名の持ち主の元へと導く事を確信して。
「プルトーネだ。覚えておけ」
「……忘れたよ」
「くくっ……ふはははっ!ではな!精々療養せよ」
窓を開け放ったプルトーネは床頭台に何かを置くと、窓の
「……ああ、ひとつ忘れていた」
入り込んできた冷気に身を震わせながら、雲雀は横になって目を閉じる。もう聞く耳はないという意思表示だ。
「新年あけましておめでとう」
「死ね」
思わずトンファーをプルトーネに投擲した。
受け止められた上丁寧に窓まで閉めていったが。
雲雀は床頭台に置かれた点袋を忌々しげに見下ろし、寝床に入る。
その様子が、子供扱いに拗ねているようにも見受けられたのは、他愛のない蛇足だろう。
観察記録・其ノ拾
監視対象に異常無し。
表社会の秩序となる人物を見出した為、陰よりそれらを支援する。非協力的である為友好は期待出来ない。3ヶ月以内には現地協力者と接触すると思われる。
報告は以上、監視を継続する。
あ、ありのまま今あった事を話すぜ……
昨日お気に入り60件と言ったな。
今見たら123件とか訳の分からない数字になっていた。
な、何を言っているかわからねーと思うが、ぬんぬんも何が起こったのか訳が分からなかった……
冷や汗が全身から溢れ出して奇声を上げて隣の人に何事かと言われちまったぜ……(実話)(馬鹿)
調整とかチートとかそんなんやり方知らねぇ。
ただ、この世の不思議を垣間見た気がするぜ……
改変すみません。
思わずポルる位には目ん玉飛び出そうだった(冷汗)
マジコエェ死ぬかと思った(デ-ン)怖い……怖い!!(ガクブル)
まさかと思い確認したら日刊ランキング26位にランクイン。
本当にありがとう……(まだ震えてる)
ハーメルンの先輩方と肩を並べるとかホント畏れ多い……
ヤル気出ますね(唐突に冷静)(情緒不安定)
もっと気合い入れないとね。期待には応えたい(真面目か)
今回お年玉渡しの旅に出掛けたミカさんと、それに触発されてしまった某風紀委員長が書きたくて書いた
そろそろメイりんと雲雀さん戦わせたいので戦わせる(フラグ)
次の次位で進む先が見えるのではないかな、多分。
二番煎じになるけどホント、勘弁。
私の頭では無理だった……(欲望に対する敗北)