選ばれた男は選ばれなかった子へ   作:猫ペンギン

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今回は全然進みませんでした。
文字数だけ多くなってしまいました。

まったり更新いたします。
お気に入り追加や感想、評価を付けていただいた方々、ありがとうございます。

なんとかやる気を出して書きました。


組み分け帽子

岸辺に繋がれた小さなボートに4人ずつ乗るように指示されたので僕とドラコとハーマイオニーが1つのボートに乗ると、長い金髪を三つ編みにした女の子が声をかけてきた。

 

「あたしもいいかしら」

 

「もちろんいいわよ」

 

「あたし、ハンナ・アボットよ。よろしくね」

 

まさかのハンナ・アボットだった。

僕の将来の奥さんとわかっているのはすごく変な気持ちだった。まだ好きになったりというのはないけれど、変に意識してしまう。

小さなボートが船団となって一斉に動き出した。

僕達は全員で名前をハンナに教えたけど、僕は意識してしまい、終始顔をまともに見れなかった。

ドラコとハーマイオニーがそんな僕の様子に気づいていたようだったけど、何も言わないでいてくれた。

徐々にボートが向かい岸の崖に近づくと、まるで城が頭の上に聳え立っているようだ。

そのままボートはホグワーツ地下の船着場まで辿り着くと、みんな船から下りてハグリッドの方を見る。

 

「おぉ、おまえさんがマグゴナガル先生が言っとったネビルだろう?またちぃーと歩くから、照らしてくれ!」

 

僕はまた杖を照らして辺りを明るくした。

そのままみんなでハグリッドの後ろをついていき、石段を上がっていくと、巨大な樫の木でできた扉の前で立ち止まった。

ハグリッドがその扉を大きなこぶしで3回ノックしたら、扉がパッと一気に開く。そこにはマグゴナガル先生が立っていた。

マグゴナガル先生が僕に軽くウインクすると、ちょっとハグリッドと話してから、玄関ホールを歩き始めたので、みんなマグゴナガル先生の後ろをついて行った。

石畳のホールを横切ると、前方の右側からザワザワと声が聞こえたが、そこにはまっすぐ行かずにホールの脇にある小さな空き部屋に僕達は連れてこられた。

 

「ホグワーツへようこそ。新入生の歓迎会が間もなくはじまりますが、大広間の席に着く前に皆さんが入る寮を決めなくてはなりません」

 

マグゴナガル先生がみんなに今から組み分けの儀式をすることを説明し終えると、準備をしてくるとその部屋から出て行った。

それまで黙ってついてきていた生徒たちが緊張で身震いしている中、隣ではハーマイオニーが覚えている呪文を早口で呟いている。

 

「ハーマイオニー、試験はしないよ」

 

「なんでそんなことわかるの?」

 

「みんな同じスタートラインだと以前言っただろう?4つの寮を分けるだけなんだから、頭の良さはあまり関係ないよ」

 

ハーマイオニーはそう言われて早口で呪文を言うことを止めた。会話を聞いていた周りの生徒は、ほっと息をついていた。

そうやってしばらく待っていると、後ろの方にいる生徒たちが悲鳴を上げていた。後ろの壁からゴーストがすり抜けて現れて、別の壁に向かってすり抜けていく。なにか議論をしているようだったが会話は聞こえてこなかった。

するとそのうちの1人のゴーストが僕達に気付いて声をかけてきた。

 

「新入生じゃな。これから組み分けされるところか。ハッフルパフで会えるといいな!私はそこの卒業生じゃからの」

 

笑顔でそう言ったゴーストはそのまま壁の方へと消えていったのだった。

 

「さぁ行きますよ。組み分け儀式が始まります。さぁ一列になってついてきなさい」

 

マグゴナガル先生が戻ってきてそう言うと、部屋にいたゴーストたちは何も言わずにフワフワと壁の方に消えていった。

新入生は1列になり、また玄関ホールに戻ると、そこから二重扉を通って大広間へ入っていった。

 

全校生徒が4つの長いテーブルに座っており、上座に先生達の座るテーブルがある。マグゴナガル先生について上座のテーブルのところまで来ると、上級生たちがこちらを見てきた。

僕は、クィレル先生を意識しないようにしながら全校生徒のほうを向いた。ターバンを巻いているからすぐに分ってしまったのだ。

新入生たちは見つめられる視線から逃れるように上を向いて、そこで目の前に広がった満点の星空に見とれている。

 

「本当の空に見えるように魔法がかけられているのよ。ホグワーツの歴史にそう書いてあったわ」

 

ハーマイオニーがそう囁いてきたが、もちろん僕は知っている。

マグゴナガル先生は黙って目の前に四足の椅子を置き、その上に組み分け帽子を置いてから、広間はシンと静まり返っていく。

完全に静まった時に組み分け帽子が歌いだした。

歌の中では4つの寮の説明をしていて、歌が終わると上級生達が盛大に拍手をした。

帽子がそれぞれ4つのテーブルにお辞儀をして静かになると、マグゴナガル先生が長い羊皮紙を持って前に出た。

 

「アボット・ハンナ!」

 

ハンナは頬をピンク色に染めて帽子をかぶっていて、ちょっと可愛いと思ってしまった。

 

「ハッフルパフ!」

 

一瞬の沈黙の後帽子が叫ぶと、右側のテーブルから歓声と拍手が沸き起こる。

新しい後輩に寮の先輩方は大喜びだった。

それから何人かが呼ばれては寮に分けられていく。

 

「グレンジャー・ハーマイオニー!」

 

隣にいたハーマイオニーは走るように早歩きで椅子に座って、グイっと帽子をかぶる。

 

「グリフィンドール!」

 

帽子が叫んで、僕はホッとしたけどドラコは複雑な顔をしていた。レイブンクローだったらもっと話しかけやすかったのにと考えているのだろう。

ドラコは僕と目が合うと大丈夫だとアイコンタクトを取ってきた。ドラコは多分、グリフィンドールを敵視するようなことはしないだろう。

 

「ロングボトム・ネビル!」

 

そろそろだと思っていた僕は転ばないように気をつけながら歩き出した。椅子にたどり着いて帽子をかぶる。

帽子をかぶってしばらく大人しくしていたが、帽子はうんともすんとも言わない。

まさかの組み分け困難者なのかと考えていると、耳の奥から声が聞こえてきた。

 

「フーム・・・子供らしくない。時折、組み分けの後に私を頭に乗せる生徒が稀にいるが、それとはまた違う」

 

この帽子は開心術の施された魔法具なのだろうか。子供らしくないと言われたことに若干ヒヤリとしてしまった。

 

「君はどこかで私に心を開いていないね。素質で言えばグリフィンドール。ハッフルパフでもうまくやれる。ただ全てを見ないとなんとも言えない」

 

僕はどうやらちょっとだけ閉心術を使えているみたいだ。心というのは理論だけではうまくいかないと考えているし、練習をしたこともない。

開心術を使える人が周りにいないということもあった。

どうにかして閉心術の練習をしないといけないけど、頭の中にある原作の情報を見られるのは大変よろしくない。

それでも少なからず拒否ができるということで、ちょっと安心した。

安心したけどこのままずっと座っているわけにもいかないので、僕は帽子に話しかけることにした。

 

「勤勉ではあると思います。が、それはあくまで目標のためです。野心はありません。僕はヴォルデモートを倒すために、学校生活を捧げようと考えています」

 

「その言葉に偽りはないかね?フーム、その言葉を信じよう。自分の力を過信していないけど、自信に満ち溢れている。ならば・・・グリフィンドール!」

 

帽子が広間全体に向かって叫んだので帽子を脱いでハーマイオニーのいるグリフィンドールのテーブルへと向かった。

マグゴナガル先生と目が合うと、笑いかけてくれた。

拍手で歓迎されたテーブルについた。どうやらちょっと心を見られようとしていたところを閉ざしていたことで疲れてしまったみたいだ。

僕はドラコの顔を見たが、ドラコは唇を噛み締めていた。僕にスリザリンに来ないかとずっと誘ってきていたドラコに申し訳ない気持ちになってしまった。

 

「マルフォイ・ドラコ!」

 

ドラコは表情を無理矢理もとに戻して、ゆったりと前に進み出た。帽子はマルフォイの頭に触れるか触れないかのうちに叫ぶと思っていた。

帽子をかぶっているドラコの顔はよく見えないが、葛藤しているのがよく分かる。

 

「ドラコもあなたと同じ組み分け困難者なのね。あなたの時なんて6分くらい経っていたもの」

 

「そんなに経っていたのか。自分では分からないものだね」

 

「グリフィンドール!」

 

ガタッと音を立ててスネイプ先生が椅子から立ち上がった。

何も知らないグリフィンドール生だけが拍手で歓迎しているが、スリザリンのテーブルも騒がしくしていた。

帽子を脱いだドラコは頬をピンク色にしながらグリフィンドール席へと足早に歩いてきた。

 

「やったねドラコ!これからよろしく」

 

「ありがとうネビル!」

 

「おめでとうドラコ!でも、その、大丈夫なの?」

 

「問題ない。しばらく肩身の狭い思いをするかもしれないが、7年間もあるからね」

 

ドラコは問題ないとは言ったが、父親からの重圧はすごいものとなるだろう。なんだかんだ言ってもドラコは父親を尊敬しているし、マルフォイ家からグリフィンドールだなんて、下手したら勘当ものだ。

スリザリンの生徒からも、血を裏切った者として虐められるかもしれない。マルフォイ家という後ろ盾があったとしてもだ。

組み分け帽子もスリザリンを勧めてきた筈なのに、あんなにスリザリンに入りたがっていたのに、それをわざわざ跳ね除けたのだろうか。

ドラコは問題ないとは言いながら、ちょっと不安そうにしている。

 

「問題ないよハーマイオニー。僕とドラコ2人揃えば最強だよ」

 

でも、僕やハーマイオニーと一緒にいることを選んでくれたことはとても嬉しく思ったから、僕はドラコを絶対に守ろうと心に決めた。

 

組み分けの儀式は続いていき、ハリー・ポッターが呼ばれた。

 

「組み分け困難者なんて50年に1人くらいだと言われているのに、今年は多すぎじゃない?」

 

ハーマイオニーが囁いてきた。今年の組み分け困難者はハリー1人だけの予定だった。僕の性格が変わったことで今後も色々なことが変わってくるのだろう。

 

「グリフィンドール!」

 

周りで爆発でも起きたかのような歓声が沸き起こった。

みんな席を立って拍手をしていて、ハリーも笑顔で席に座った。

 

「やったよ、ドラコ。よろしくね」

 

「あぁ、君はグリフィンドール以外ありえないだろう。何でこんなに時間がかかったんだ?」

 

「え、僕ってそんなに遅かったの?」

 

「僕とネビルくらいはあったよ」

 

ドラコとハリーが仲良く話しているのを見るのは初めてだったが、実際に見てみると違和感がすごい。

ハリーは僕の方をちらりと見て手を差し出してきた。

 

「よろしくね、ネビル」

 

「ドラコから聞いてるよ。よろしくハリー」

 

僕とハリーは握手をして、お互いに笑いあった。

選ばれた子と選ばれなかった子。

僕と境遇の似ているハリーの掌。僕とハリーを中心に綺麗な魔力の渦が発生したかのような感覚に陥ったが、ハリーは気付いていなくて、にっこりしている。黒髪から覗く稲妻形の傷がとても痛々しくて、その傷を見ていると僕は両親の姿を思い出した。

新入生最後の1人であるロン・ウィーズリーがグリフィンドールに選ばれたところで、組み分けの儀式が終わった。

ロンは崩れたようにハリーの隣に座って、僕とドラコとハーマイオニーを警戒しているようだった。

僕たち3人はあえて気付かないようにしていたけど。

ダンブルドアが大げさに腕を広げて高々と話し始める。

 

「おめでとう!ホグワーツの新入生、おめでとう!歓迎会を始める前に、ちょっと言わせいただきたい。では・・・とんちき!泣き虫!ごたまぜ!ちょい変え!ありがとう!」

 

ダンブルドアが席について全員が拍手をしたけど、マグル生まれのハリーやハーマイオニーはぽかんとしていた。

ハーマイオニーが僕に質問してきた。

 

「あれ、どういう意味?」

 

「わかんない。たぶん、魔法にはならない魔法っぽい言葉を言ってみたんじゃないかな?魔法魔術学校っぽい冗談だと思うよ?」

 

僕と同時に赤毛の上級生にハリーが質問していた。たぶんパーシー・ウィーズリーだろう。

ふと気がつくと、目の前にある大皿が急に食べ物でいっぱいになっている。

生徒達は一斉に大皿から自分の小皿に食べ物を移して食べ始めたが、ロンはその前にドラコに向かって噛み付いてきた。

 

「おい、なんでお前がここにいるんだよ!」

 

「それはどういう意味だ?」

 

冷静にドラコが返事をするが、その言葉を聞いてロンは更に興奮したようで顔全体を真っ赤にした。

 

「お前はマルフォイじゃないか!どうせ何か企んでいるんだろう!」

 

「たとえば?」

 

聞いていられなかった。何も根拠がないのにドラコに対してそんなことを、この歓迎会の時に言うなんてナンセンスだ。

 

「ネビル!君だって怪しいものだ!昔はそんなことなかったのにお父さん達も言うんだ!ネビルは変わったって」

 

「だから、例えば、何を企んでいるっていうんだ?」

 

「知るもんか!」

 

話にならないとはこのことだ。僕は呆れ返って肩をすくめた。何を言っても無駄だなと思った。

 

「おいおい、ロニー坊や。グリフィンドールに入って早々仲間割れとはいただけないぜ」

 

「そうとも!この偉大なるハリー・ポッターに次いで、偉大なるマルフォイ家次期当主様までグリフィンドールに入っていただけた!これで今年の寮杯はグリフィンドールのものさ」

 

「ロニー坊やって言うな!」

 

ウィーズリーの双子がウインクを残して、ロンを連れていってくれた。

 

「全く!何様なのかしら、あの人ったら!」

 

ハーマイオニーも怒っているようだったが、逆にその様子を見てドラコは怒りをおさめたようだ。

 

「気にするなドラコ。時間をかけて馴染んでいけばいい」

 

「ありがとう。もう気にしてないよ」

 

ドラコは本当に気にしていないように目の前の大皿からポークチョップを取った。

ちらりとハリーを見ると、ハリーはどうしようか迷っているようだ。

ダイアゴン横丁で初めてできた魔法使いの友達であるドラコと、ホグワーツ特急で親睦を深め合ったロンとの板ばさみ状態だろう。

 

「ハリー、僕は彼に対して特に何も思っていない。君が悩む必要はないよ」

 

「うん、ごめん」

 

ドラコもハリーの様子に気付いて声をかけたけど、ハリーは気まずそうに謝るだけだった。

僕たちが座っているテーブルの辺りは気まずい空気が流れていた。

 

「まるで我々ゴーストたちのパーティの用ですね」

 

ひだ付きの襟服を着たゴーストが僕たちの近くに現れた。

 

「自己紹介しておりませんでしたな。ニコラス・ド・ポーピントン卿といいます。グリフィンドール塔に住むゴーストです、お見知りおきを」

 

「首無しニック!」

 

ここのテーブルを盛り上げようと、ウィーズリーの双子のうちの1人がちょっと離れたテーブルからこちらに向かって大声で叫んだ。

 

「呼んでいただくのであれば、ニコラス・ド・ミムジー・・・・」

 

ニコラス卿があらたまって言い掛けたけど、黄土色の髪の毛のシェーマス・フィネガンが割り込んできた。

 

「首無し?なんで首無しになれるの?」

 

まずいと思った僕は、ドラコとハーマイオニーとハリーにゴーストを見ないように耳打ちをした。僕たち4人が目を逸らしたタイミングで首無しは首の中身を見せ、周りの生徒達が悲鳴を上げたのが聞こえた。

 

「どうしたの?」

 

「見ない方がいい。食事中に首の切断面なんて」

 

ハリーの質問にそう答えると、3人とも本当に見なくて良かったとお礼を言ってきた。

そこから僕たちはニコラス卿をほぼ無視する形で食事を進めた。ニコラス卿の相手は他の新入生がしている。

 

「私、特に変身術が楽しみなの!授業が待ちきれないわ」

 

「変身術は難しいけど楽しいよ。最初はマッチを針に変えるところから始めるんだ」

 

目の前の大皿にデザートが現れる頃、ハーマイオニーはパーシーと授業の話をしている。

ハリーはロンを宥めるために双子の片割れに連れて行かれたので、僕とドラコは周りの新入生たちと話をしていた。

 

「僕、ハーフなんだ。僕のお父さんはマグルで、お母さんは結婚するまで魔女だって言わなかったんだ。お父さんは随分びっくりしたみたいだよ」

 

シェーマスがそういうと皆が笑った。ドラコも笑っている。ドラコはスリザリンに行くよりもグリフィンドールにいた方が、まことの友を得れるんじゃないだろうか。

そうして皆で家族の話をして盛り上がっていると、テーブルのデザートも消えて、ダンブルドアが立ち上がって、みんな喋るのを止めた。禁じられた森について、クディッチの予選について、4階廊下の立ち入り禁止についてをダンブルドアが話すと周りがざわついた。

僕はその時にスネイプ先生がクィレルを睨んだのを見た。

 

「では、寝る前に校歌を歌うことにしよう!みんな自分のお気に入りの歌い方で」

 

ダンブルドア校長が声を張り上げて、杖から金色のリボンを出して歌詞を描く。

 

「才能の無駄遣い・・・」

 

僕がぼそりと呟いた言葉を聞いたドラコが咽た。

そして、学校中に響き渡ったのではないかと思うくらいにみんなが大声で歌い始めたのだった。歌い終わるとダンブルドアは感激して泣いていた。

 

「音楽とは何ものにも勝る魔法じゃ!さあ、諸君、就寝時間じゃ。駆け足!」

 

涙を拭うと、すぐさま宴を終わらせた。

僕たちはパーシーに続いて人ごみの中を通り抜けて、大広間の階段を上がっていく。

途中でピーブズの邪魔が入って、奴は僕の頭の上に大量の杖を落としてきた。

が、僕はそれを魔法を使ってひょいと避け、ピーブズを睨みつけた。

 

「威勢のいい新入生ちゃん!」

 

そう僕に言い残して去っていった。どうやらピーブズに目を付けられたようだ。その様子を見ていたパーシーが僕に向かって言った。

 

「ピーブズには気をつけた方がいい。あと、廊下で魔法を使うことは原則的に禁止だ。今回は目を瞑るが・・・」

 

「分かったパーシー」

 

反論しようとしたドラコを抑えて、僕は早口で返事をした。

パーシーはそのまま歩いていき、太った婦人の肖像画の前に着いた。

 

「カプート・ドラコニス」

 

ラテン語でドラゴンの頭という意味の合言葉をパーシーが唱えると、肖像画の前がパッと開いて、壁に丸い穴が開いた。その穴に這い上がって、グリフィンドールの談話室に入る。心地よさそうな椅子がたくさん置かれていた。

パーシーの指示で部屋に着くと、トランクも届いていて天蓋付きベッドに倒れこむ。

グリフィンドールの新入生男子は全員同じ部屋だ。今年の新入生は少なすぎるのだから部屋もたくさん余っていることだろう。一人一部屋でも良いのではないかと思った。

ロンはちょっと落ち着いたのかそれとも眠いだけなのか、こちらを睨んではくるが何も言わない。ハリーが間に入っていてくれた。

全員パジャマに着替えると、何も言葉を出さずに、倒れこむように眠りについたのだった。

 

 

 

 




次回、魔法薬の先生と絡むかも。
お楽しみに。

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