「マーリンがメリオダスさんの力を奪ったってどういうこと?」
「団長殿の力があまりに強大かつ危険すぎたからだ」
ジブリールの問いにマーリンは答える。
「それゆえに団長殿は常に感情を
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メリオダス達の案内で着いたそこは丘に岩が乱立しているところだった。
「ここが、森の賢者ドルイドの聖地なんですね」
「ああ。ここへ来るのも10数年ぶりかな」
「メリオダス様はドルイドの方々と面識が…?」
メリオダスとエリザベスが話しながら進んでいく後ろではジブリールが顎に手を当て考え事をしていた。
「どうした?行かぬのか?」
すると、後ろからアルダンが漂ってきて、マーリンが問う。
「いや、私の魔力をどう回復させるか悩んでいまして」
「ふむ。1番楽なのは魂を喰らうことだが——」
「そんなのダメです!」
「だろうな。だが問題ない。ドルイドの聖地に行けば魔力を回復させる術がある」
「ホントですか?」
「ああ、だから早く行くぞ」
前を見るとエリザベス達がドルイドの聖地へ入っていったところだった。
その後をついて行き大きな石柱をくぐるとそこには大きな湖があり、その中央には塔と岩山があった。
「おお〜〜〜〜〜〜っ!すげぇな、こりゃ‼︎」
「一体どんな仕掛け…?」
「2つの場所をつなぐ〝
話をしながら〝
「久しぶりじゃな。〈七つの大罪〉」
「何者?」
「ドルイドの長だよ」
「ほほう、長とな‼︎俺様はホーク‼︎〈七つの大罪〉の盟友にして師匠。残飯処理騎士団団長なんだぜ‼︎……プガッ⁉︎」
そう言いながら3人に駆け寄ったホークの鼻に片方の少女が持っていた杖を鼻に突っ込んだ。
「長は、この私ジェンナ様と妹のザネリじゃ‼︎」
「こ…このちびっこ共が長なわけ⁉︎んじゃこのオッサンは⁉︎」
「ボクは長たちをお守りする司祭のテオだよ!」
「お前一体
ホークたちが騒いでいるとジェンナとザネリが後ろのジブリールに気づき、目を見開く。
「も、もしや女神族か?」
「初めまして。ジブリールです」
「ジブリール⁉︎まさかあの有名の…」
「ああ、最近封印が解けたんだ。しかし、封印の影響か魔力がすっからかんなんだよな」
「それについては問題ない。なあ、長よ」
「うむ。魔力を回復させるマジックアイテムを作った。まだ試作品故にお主程の魔力を完全回復させるとなるとちと厳しいかもしれんがな。ついでにお前たちが聖地にやってきた理由もわかっておる‼︎」
「話が早い…さすがはドルイドの長。助かる」
話を終えると大きな島へ進む。
「それじゃあ、メリオダス。私と右の塔に行くぞ。それからお前とお前もな」
「私…?は…はい」
「わかりました」
「じゃあみんなあとで!」
そうして、メリオダス、エリザベス、ジブリールの3人はザネリについて右の人塔へ入って行った。
塔の中は真っ暗で広さもわからない程だった。
「この中に俺の〝力〟が?」
「その前にジブリールの魔力だぞ」
「私の?」
「ーーーーーー」
ザネリが何事かを呟くと、地面に魔法陣が浮かび上がった。更に、人の頭程の水色の水晶球のような物が現れた。ザネリはそれを掴むと、ジブリールへ言った。
「その魔法陣に立つんだぞ」
「は、はい」
「それがそうなのか?」
「そうだぞ。2人は少し離れているんだぞ」
ジブリールが魔法陣に降り立つと、ザネリが水晶球を掲げ、再び何事かを呟き始まる。
「ーーーーーー」
すると、魔法陣と水晶球が光りだす。そして、その光がジブリールへ集まっていく。すると、さっきまで何も感じなかったジブリールの体から魔力を感じ始める。
最初はそこらの聖騎士程度の魔力だったが段々と増えて行き、大罪メンバーの魔力を超え、ガランにダメージを与えた時の魔力すら超え、更に増していく。その辺りになると、水晶球にヒビが入り始める。しかしザネリは構わず、呪文を唱え続ける。
そして、最後に一際強く輝くと、「ガシャァァァン!」と水晶球が砕け、光が収まった。
光の中心にいたジブリールは光が収まると、ふらりと地面に倒れた。
「ジブリール!」
「安心するんだぞ。魔力を急激に回復させたから気を失っただけだぞ。それじゃあ、メリオダス、お前の方を始めるんだぞ」
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同時刻。ここは20年前まで妖精王の森があった場所の近く。そこの洞窟に盗賊団の根城があった。
そこでは酒を呑みながら騒いでいる20人程の小汚い男達と隅で震えている1組の男女とその子供らしき少年と少女がいた。父親は殴られた様子があり、少年は妹らしき少女を庇うようにしていた。
その、洞窟の奥にある、禍々しい異形の化け物の銅像の下で座っている一際大柄な男に1人の男が話しかけた。
「へへ、兄貴。そろそろ、楽しみましょうや!」
「そうだな!おう、野郎共女を連れてこい!」
「よ!待ってました!」
大柄な男が言うと周りの男達のテンションが上がり、震えている4人に歩み寄る。
「や、やめろ!妻と子供には手を出さないでくれ!」
父親が震えながらも3人の前に立ち、止めようとする。
「あ?邪魔すんな!男はいらねぇからな。そろそろ死ね!」
「へ!俺の斧で叩き斬ってやる」
「よ!アニキカッコイイ!」
大柄な男が傍らの血で所々が錆びた大きな斧を片手で持ち上げた。そして、それで銅像を叩き斬る。その光景に4人は青ざめた——瞬間、銅像から闇が溢れ出した。
「な、なんだ⁉︎」
1番近くにいた大柄の男が離れながらそう言う。
そして、闇が消えると、黒髪の左腰に剣を差した少年が立っていた。少年は左の頬に黒い翼のような模様があり、身長は170cm程あった。そして、その少年の顔には明確な怒りと殺意が浮かんでいた。
「クソがぁぁ!魔神王と最高神共!奴ら絶対に殺してやる!」
その怒気のこもった声に全員が圧倒され、黙る。
「はあッ、はあッ、はあ〜。クソ、魔力が完全に尽きてるな。回復させねぇと」
そう言いながら、少し落ち着いた様子になり、洞窟の出口へ向かって歩き出した。
その様子に盗賊団達は我に返った。
「テメェ、何もんだ!何処から入りやがった!」
「黙れ、下等な人間風情が。とっとと失せれば生かしてやる」
「て、テメェ言わせておけば!野郎共!袋叩きにしてやれ!」
「「「おう!」」」
その不遜な物言いに完全にキレた、盗賊団達は武器を持ち、少年へ向かっていく。
「あ、危ない!」
子供達の父親がそう叫ぶが少年は動かない。
「目障りな。死ね」
そう言って剣を抜いた少年の右手が消える。次の瞬間、少年に飛びかかった男達が全員バラバラになった。
「は⁉︎」
大柄な男がそう呟き、4人も固まっている。
その5人には一瞥もくれず、少年は自分の剣を見て、呟く。
「神器解放」
すると、剣から白い球——魂が出てきた。それを少年はバクバクと食べる。そして、少年は大柄な男へ歩み寄る。
「ひ、ひぃぃぃ!く、来るな!」
それを見た大柄な男は、泣きながら懇願する。しかし、少年はそれを無視して、盾のように掲げた大きな斧ごと男を真っ二つにした。
ほんの僅かな時間で20人を斬り殺した少年は、未だ呆けている4人を一瞥する。
それにより、4人は我に返ると、父親は3人の前に震えながら立ち、母親は子供達を抱きしめ、兄は妹を抱きしめていた。
それを見た、少年は軽い既視感に襲われた。
それは思い出したくもない記憶。無数の女神と魔神が自分と妹を捕らえんと攻めてきた時のことだ。あの時もこのような状況だった。
少年は顔を少し悲しみに歪め、洞窟の出口へ向かって歩き出した。洞窟を出た少年は闇の翼を広げ、魂を喰らいながら、空へ飛び立った。
神殺しの剣には斬り殺した相手の魂を囚える特性があります。
そして、神殺しはメリオダスのように武力特化なので魔力が無くてもめちゃくちゃ強いです。
詳しいプロフィールはキチンと出てきてからです。