ここは大岩に潰されたバイゼル近郊。そこは巨大な迷宮と化していた。そこの一角。そこには白い4枚の翼を背負った少女が1人ポツンと空を見上げていた。
「………ここはどこでしょう」
——ジブリールは迷っていた。
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事の始まりはドルイドの聖地から出発し、エスカノールを探し、旅を続けているところだった。
空を
“近日バイゼルにて大喧嘩祭開催。尚、優勝者には〝如何なる望みを叶える〟権利を与える”
というものだった。
「中々魅惑的な、優勝賞品じゃないの。店を増築するか」
それを見たメリオダスは顎に手を当て考え始める。
「メリオダスさん、どう考えても罠です!魔神を使ってビラ配りをするなんて十戒しかいないじゃないですか!」
「そうだぜメリオダス!」
ジブリールの言葉にホークが同調する。
「さてさてさーて。エスカノールの反応もなくなっちまったし、ちょっと寄ってみるか」
「ほ、本気ですか⁉︎それとも何か策が?」
メリオダスの言葉に驚きつつ、聞いたヘンドリクセンの言葉に、メリオダスは拳を合わせながら答えた。
「んにゃ!面白そうだから!」
「「「ズコォ!」」」
「よし!」
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そんなこんなで、バイゼルへ向かっていたわけだが、バイゼルの周りが巨大な迷宮と化していたのだ。その迷宮のギミックによってみんなとはぐれてしまったというわけだ。
1人っきりでポツンと立ち尽くし——正確には飛んでいるが——途方に暮れていた。
「はあ、これからどうしましょう」
ため息を吐きながらも、取り敢えず進んでいると、前方の地面から巨大な化け物——アースクローラーが現れ、こちらへ大口を開けながら突っ込んで来た。
普通ならば大慌てする場面だが、ジブリールは一切慌てず、アースクローラーへ手をかざした。
「“安息の眠り”」
すると、ジブリールの手からピンク色の音波のようなものが出てくる。それがアースクローラーに当たると、アースクローラーは倒れ、安らかな寝息を立て始めた。
ジブリールはアースクローラーを優しく微笑みながら撫でる。
そして、再びため息を吐くと、
「……取り敢えずお腹が空きましたね」
と呟いた。
ジブリールは寝ているアースクローラーに「バイバイ」と呟くと再び進み始めた。
その後、プカプカ漂いながら進んでいると、りんごが実った木を見つけて、お腹を満たすと、そろそろ本格的に迷宮クリアの作戦を考え始めた。
「……ぶっちゃけゴリ押しでもクリア出来そうな予感はするんですよね〜」
岩の壁を見つめながらそう呟く。この壁の再生力と再生速度は眼を見張るものがあるが、回復が間に合わない程の大穴を開けてもいいし、壁の魔力を消してしまうのもいい。流石に迷宮の壁全ての魔力を消すのは難しいが1区画の壁の魔力を消すのはそこまで難しくない。問題はいい子のジブリールは卑怯なことが嫌いだということだ。
「……やっぱり普通に攻略しましょう!」
拳を握りながらそう言うジブリールだが、既に迷宮に入ってから1日経っており、更に辺りが暗くなってきていた。
しかし、そんなことは関係ないとばかりに真面目に攻略を続けようとしたジブリールだったが、突然ゴールとおぼしき方向から巨大な魔力を感じた。
「⁉︎これは⁉︎」
それだけならまだしも、その魔力をジブリールは感じたことがあった。
ジブリールが呆然としていると、魔力の方向から無数の荊が向かって来た。
それを躱しながら、真面目に攻略なんて言ってる場合ではないと、ジブリールはゴリ押しすることを決めた。
「“聖浄の槍”」
ジブリールが空へ手をかざすと、光の巨大な槍が出現した。そして、ジブリールが手を下ろし、ゴールがある方向の壁に向けると、槍はそちらへ向かっていった。
凄まじい爆音と振動が発生したが、ジブリールは気にせず、土煙の中、空いた大穴を進んだ行った。
何枚か壁をぶち抜いていたようで、しばらく飛ぶと、驚いた表情でこちらを見ている沢山の人達がいる、大岩へ着いた。
ジブリールは周りの視線を気にせず、大岩の上にいる人物達を見ていた。
「そ、んな。何故ですか⁉︎グロキシニアさん!ドロールさん!」
戒禁の力を纏った、恩人の親友に驚きの声を上げた。
「いい子のジブリール」という言葉に違和感を感じたw
個人的には、この時点でソラシドの体にサリエルが入っていると思っています。
ちなみにオリ技の“安息の眠り”はぶっちゃけただの催眠術、ラ○ホーです。しかし、この魔法にかかったものはとても安らかな眠りにつくことができて、疲れも綺麗さっぱりなくなります。どうでもいいね。グロキシニアの戒禁は全く関係ありません。
“聖浄の槍”は女神族の力で作った光の槍はです。女神族らしく魔神族に特攻効果があるくらいで、魔神族以外にはただの強力な魔法攻撃です。