空立つ”飛”の独器と男   作:阿久間嬉嬉

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“赤” との戦闘

「な、うわあっ!?」

「ちょちょ、ちょっとおっ 何よコレえぇーっ!?」

「アレだけの動作で、テラスが!?」

「この気配・・・まさか・・・っ!」

 

 

 脈絡も予備動作も無い。

 

 ただ奇妙な生き物がしゃがみ込み、異質な雄叫びを上げただけ。

 

 

 しかし・・・・・大勢の客で賑わっていたカフェテラスと周囲数十m超は、文字通り木端微塵となり果てている。

 しかも、後から思いだしたかのように奇妙な生物を中心として、猛烈な衝撃波とそれの影響で赤い突風が発せられた。

 

 

 

「な、何が起こった!?」

「きゃあああーっ!!」

「助けてくれえェェっ!?」

「いや、落ちるぅーっ!」

 

 

 

 当然の事ながらカフェにいた市民や観光客たちも巻き込まれ、崩落してテラスだった破片ごと落下していく。

 だが、腐っても魔法世界。魔法が使える人達や巡回していた兵士達に助けられ、昼時とはいえほとんどが中にいた為か、かすり傷を負った人が出るのみで何とか死傷沙汰を免れた。

 

 

 だが、脅威は去っていない。その騒ぎなどまだ序の口だと言わんばかりに、未だ平然としてそこにいる。

 

 

 

『《コォオオハァアアァァ・・・》』

 

 

 

 蛇顔に似合わない半分機械的であり半分生物的でもある、唸り声に相当するであろう鳴き声を息を吐くとともに発しながら、黒目部分の無い赤黒い瞳でネギ達を見ているのだ。

 

 

 

「フェイト! コレも君の仕業か! 君の仲間か!!」

「・・・誤解しないで欲しいな。僕の所為だったら・・・何で君達と並んで奴と向かい合っているのか、それが納得できる理由に、ならないじゃないか」

「・・・?」

 

 

 

 

 心なしかフェイトの声に焦りを感じたネギは、横目だけではなく顔も向けてしかとフェイトの顔を見た。

 

 彼の表情を見て確信する・・・フェイトは本気で焦っていると。

 

 

 

「それに、もし“奴等”が仲間だったら、どれだけ計画がはかどる事か・・・」

「・・・フェイト・・・!?」

 

 

 

 それまで無表情しか見て来なかったネギは、僅かだがフェイトが苦々しい顔をしているのを見て驚いた。

 常に冷静、且つ有数の実力者であり、ネギ最大のライバルと言っても過言ではないフェイトが、あの赤い奇妙な化け物を見て焦っているのだから。

 

 

 

「何か知ってるなら説明しなさいよあんた! あの奇妙な化け物は一体何なのよ!?」

「もし謀っているのならば、今度は交渉の余地無しとみて容赦はしない」

「・・・いいよ。教えられるのは少ないけどね」

 

 

 

 若干余裕を取り戻したフェイトは、まだ動きを見せない赤い化け物を指差して口を開いた。

 

 

 

「アイツは、僕達の計画を邪魔した化け物の仲間だと、僕は推測している。本来ならば、計画実行は昨日の筈だったんだけどね」

「計画を邪魔した、化け物だって?」

 

 

 

 まだ色んな意味で半信半疑であるらしいネギ達が首を傾げるのに構わず、フェイトは言葉をつづけた。

 

 

 

「脅威だよ。石化も最上級魔法も古代語魔法も殆ど効かないし、魔力反応も無いのに不可思議な技を幾つも繰り出してくる。

 極めつけは生物とは思えない造形をしているときた・・・半分以上見逃してもらったからこそ、僕は此処にいるのかもしれないね」

 

「え・・・?」

 

 

 

 フェイトの説明を聞いていたネギ達は、彼の言葉の単語単語を聞き取り理解し、聞いた事が無いと思いかけた。

 ―――しかし、ふと昨日聞いたばかりのある人物からの注意事項を思い出し、疑惑の表情のまま固まる。

 

 魔法が全く効かず、魔力反応無しで奇妙と言わせる技、生物とは思えない造形。

 それに当てはまる存在が、“たった一つだが”存在するのだ。

 

 そして今、驚異的な光景を目の当たりにした事で、その考えは確信に近くなる。

 

 

 

「まさか・・・まさかアレって・・・偽器兵・・・!?」

「でも、仁さんから連絡は来ていないし・・・」

「偽器兵?」

 

 

 

 ネギ達の会話におかしな単語が含まれている事を聞き取り、フェイトは聞き返すが彼等は答を返さない。

 もしかしたら目の前に、フェイトと同等以上の脅威が居るかもしれないのだ。

 余裕が無いのだろう。

 

 

 ネギと刹那が話しこみ始める前に、アスナが提案を出した。

 

 

 

「考えていても仕方ないし・・・まずは仁さんに連絡を――――え?」

 

 

 

 それとほぼ同時のタイミングで崩壊音が聞こえ、今の今までずっと立ち尽くしていた筈の赤い“偽器兵”と思わしき生物が、ライフル弾もかくやと言う勢いですっ飛んで来る。

 

 足場とした少しだけ残っていたテラスは勿論、後ろのカフェすら途轍もない威力を受けたらから音を立てて派手に崩れる。

 

 

 

『《ゴオォォオォバアアァァアアァア!!!》』

 

 

 

 雄叫びと飛来の勢いでローブがはがれ、しかし全体像を認識する間もなく“偽器兵”らしき生物が一つの弾丸の如く激突。

 今度はそこを中心に間欠泉よろしく破片が舞い上がり、“偽器兵”らしきモノの中心近くにあった建物が大小問わずに倒壊。

 

 そこを中心として崩壊の波が広がり他の建物もある物は同じく倒壊の運命を、ある物はした部分が半壊し崩れ落ちる運命をたどった。

 

 そして、その衝撃波の中心にいたネギ達も無論、無事では済まない。

 直撃する事は回避したようだが、衝撃波の影響か所々に皆怪我を負っていた。

 

 

 

またテラスを破壊した様な一撃を回避する為か、ネギ達は囲む事はせずに生物の目の前に立つ。

 そこから少し離れた位置にフェイトも着くが、そこはネギ達と同じく生物の正面に近い位置だ。

 この事から見ても、フェイトと生物は仲間などでは無い事が分かる。

 

 だが同時に、生物が“偽器兵”である可能性も高まった。

 

 

 

「取りあえず、気を見て仁さんを呼ばないと!」

「はい! ・・・しかし、あの生物は・・・」

「ええ・・・同意します。改めて見ても奇妙な造形ですね」

 

 

 

 ローブが取れて頭以外も露見した赤い生物の体は、如何取り繕うとも繕いきれない『異常』の一言に尽きた。

 

 

 まず、胸を除いた胴体部分と手首から先を除いた腕部分、そしてくるぶしから先を除いた脚部分が、異常なほど細かった。

 胸部分は機械兵士の様な普通の装甲だが、手部分と足部分はこれまた異常で細い腕と脚に合わない程デカい。太く機械的な指も相まって、支えている部分が付け根から千切れるんじゃないかと思うぐらい、とにかくデカいのだ。

 

 

 そして体色は・・・赤、紅、朱、緋・・・濃淡こそあれど、とにかく真っ赤。赤黒い場所やかろうじて赤銅色に見える箇所があれど、橙色や桃色など何処にも無い。

 

 つまり、目の前にいるのが“偽器兵”だと言うならば、色鮮やかに全身が彩られたソレは戦ってはいけない『最上級』クラスの相手である為、絶対に逃げなければいけない。

 

 なのにネギ達は対峙しているのは、周りにはまだ人が居るからだ。彼等を放っておいて逃げる事は、ネギ達には取れない手段だ。

 

 

 

 だが、“赤”はネギ達の都合など知った事ではないと、様々な『あか』を混ぜ込んだような、向こうの見えないぐらい濃い、炎のような冷気の様な電撃の様な光の様な・・・不可思議なオーラを纏い走り寄ってくる。

 

 避けずに防御するとネギ達は最悪バラバラにされる。

 防がず避ければ周りにまたもや甚大な被害が及ぶ。

 アスナの力では無効化できないし、フェイトの石化も無駄だと本人の口から語られた。

 

 

「(防御すればあっさり破られて死ぬ可能性が高い、けど受けなければ周りがまた破壊される!)クソッ、どうすればっ・・・!?」

「うだうだ言っていても仕方ないわ! まずは突貫してみる!!」

「え? あ、アスナさん!!」

 

 

 止める間もなく、アスナは赤い生物へ向けて走り寄ると、拳が届かない位置まで回り込んで剣を叩きつける。

 

 

「いっ!?」

 

 

 ・・・直後に甲高い音が響いたかと思うと、アスナの手から剣が放り出されてしまった。しかも、真っ二つに折られるというオマケ付きで。

 

 

 

「うそでしょ・・・!? あの一瞬でひじ打ちとか・・・!」

 

 

 見ると生物は今握っている拳とは逆の腕で肘鉄を放っていた。細い腕からは想像もつかないパワーと、奇妙な造形をしているからこその芸当だろう。

 

 しかし、そう説明している場合では無い。剣を失い無防備となったアスナに、狙い定めた拳が迫りくる。

 

 

 

「やばっ・・・!?」

「アスナさん!!」

 

 

 咄嗟に腕を組んで、魔力と気を合成して強大な力を得る咸卦法を用い、防御体勢を取る。

 指先での軽い一撃ですらテラスを含めた広範囲を破壊した怪力を、それだけで受けられる筈が無くとも。

 

 

『《コォオオォォォ・・・バアアアアッ!!》』

 

 

 雄叫びと共に繰り出された拳が空気を切り裂き、ぶつかった際に余りの勢いからか轟音が鳴り響く・・・。

 

 

 

 

「うきゃあああっ!? ・・・あれ、無事?」

 

「クソが・・・妙なバリア張るんじゃねぇよ、来るの遅れたぞめんどーせぇ・・・!!」

『《ゴバハァァァァ・・・!》』

 

 

 しかし、ぶつかったのはアスナでは無く、仁の蹴りとだった。尤も、衝撃波でふっ飛ばされはしたが、とにかく間に合ったようだ。

 

 

「仁さん!」

 

「皆までゆーな! コイツぁ偽器兵・・・最上級だ! 逃げとけ!!」

 

「そうさせてもらうよ」

「あっ!? まて!!」

 

 

 

 仁の言葉に合わせて逃げ出すフェイトを、今更の様にネギ達が追いはじめた。ネギ達が遠くに行ったのを確認してから、仁はいったん身を縮める。

 

 

 

「場所移させてもらーぞ・・・『倒足(ガルヴカーギ)!!』」

 

 

 

 そして神速で赤い偽器兵に近付くと、勢いを殺さぬままに突進蹴りを打ちこんで、そのまま運ぼうとする。

 だが、件の赤い偽器兵は徐々にしか動かない。

 

 ・・・仁の一撃に対して、左手で受け止めたらしい赤い偽器兵が踏ん張って押し返そうとしているからだ。

 

 

「オ、オオオッ・・・!」

 

 

 負けじと仁は独器から力を引き出し、空中での足技強化も連続で行使し、最大限の筋力で押そうとするのだが、相手もその度にパワーを上げてくる。

 押せてはいても微弱で、時には踏み留まられ勢いなどは全く無かった。

 

 

(何つーパワー持ってんだよこいつ!? めんどーせぇ・・・!)

 

 

 仁はネギ達の世界でこそパワータイプに見えるが、実際は『飛ぶ』と言う力の性質上スピード+トリッキータイプが正しい。

 つまり単純なパワー勝負となれば―――圧倒などとても出来ない。

 しかも、飛行して激突した際の勢いはとうの昔に失われているので、徐々に押せているだけ良い方だ。

 

 

「・・・ぐ、おぉ・・・っ!!」

『《ゴォハァァアア・・・!!》』

 

 

 

 遅々として進まないという事は戦場を変えられないというデメリットの他にも、メガロメセンブリアやヘラス、アリアドネーの警邏隊が来てしまう事も意味する。

 下手にちょっかいを出されて目標が仁では無く彼等に向いたら、それこそ自然破壊とはまた種の違う大事件となる。

 

 

「ならよ・・・こいつで!」

 

 と、仁はいきなり押すのを止めて高速で離れて横側に回ると、体勢の崩れた赤い偽器兵めがけて再び神速で突進。

 今度は防御できなかったようで、偽器兵はモロに突進蹴りを喰らう。

 

 

 だが・・・。

 

 

『《コハアアァァアア・・・!!》』

「クソっ! これでもまだ押せねーってのか!?」

 

 

 先程よりも見て分かる程に移動させる速度が上がっているのだが、求めている速度からすればまだ遅すぎる。

 普通横向きには踏ん張りが聞かないはずなのだが、超がつくパワー馬鹿とも言えるコイツは例外なのだろうか。

 

 

 

「ハァァッ―――ドララララララアァァアっ!!」

『《ゴハァァ!》』

 

 

 

 空中で足場を創造し突進しながらの乱れ蹴りに、赤い偽器兵は肩でのカウンターを横向きのまま繰り返す。

 これだけでも驚くべきなのに赤い偽器兵はソレを維持したまま更なる行動に出た。

 

 もう片方の腕を振り上げ、拳へ眩くもなくしかして確かに存在が感じられる不可思議な赤光を宿す。

 後ろには建物が見え、避ければ何が起こるのか、余波でどうなるか考えずとも理解させられる。

 

 

 

「ク、ソがぁっ・・・『倒足』!!」

『《セキシキ―――コン、ゴウ!!》』

 

 

 

 そこで初めて人間の様な声を出し、轟音を上げて打ちだされた拳と。

 一瞬で音速を超え、破裂音を立ててからも加速する脚が、猛烈な衝撃を振り捲いて激突する。

 

 

 

『《バアアアァァアアァァッ!!》』

「ぬぐ―――おわっ!?」

 

 

 

 ぶつかり合った結果、何と数秒と拮抗せず仁が空高く弾き飛ばされた。

 勿論飛べるためそんなものは意に反さず、すぐに体勢を立て直して宙に浮かぶ。

 しかしそんなものはただの気休め。体勢を立て直そうとも、力負けした結果に変わりは無い。

 

 仁も被害を出さぬ為に無闇に力を引き上げず、対抗できる程度まで抑えてはいた。

 それでも相手とて不安定かつ拳を無理やり届かせたような一撃で、しかも纏っている光の量は極少なかった。

 即ち五分と五分・・・むしろ使える物を使い切っていない分、軍配が上がるのは偽器兵の方。

 

 

 仁が有利な状況でこれなのだから、全力で打ち合ったとしても結果は変わらないだろう。

 下手をすれば弾き飛ばされるだけでは済まないかもしれない。

 

 

「何なんだよ、お前ぁよ・・・!」

『《・・・“ボーガス・剛力炎山(ヴォルカーン)”》』

「名前聞いてんじゃーねーんだよ・・・」

 

 

 さすが最上級と言うべきか、それなりの知能はある様で雄叫びだけでなくある程度会話もできる様だ。

 仁は駄目元で赤い偽器兵・・・ボーガス・ヴォルカーンに問いかけてみた。

 

 

「オイ・・・アレだアレ、場所変えねーか? 此処だと思いっきりやれねーんだよ」

『《・・・コハアァァ・・・》』

 

 

 思いっきりやれないのは本当だが、思いっきりやれた所で真正面からぶつかっては勝ち目はない。

 故、回避を重ねるしかない。

 

 今度は返事をせずに両拳を顔の斜め下に構えたボーガス・ヴォルカーンを見て、やっぱり駄目だったかと、仁は内心で肩を落とす。

 次いでダルそうな顔を一度だけ見せ・・・直後に睨むような目つきに切り替えた仁は、空中に足場を作って腰を落として構える。

 準備が整ったとみたか、ボーガス・ヴォルカーンも若干姿勢を猫背にした。

 

 

 

 

「待て! そこの二人!!」

 

「!」

『《?》』

 

 

 急に聞こえた女性の声に二人が振り向くと、そこにはアリアドネー戦乙女騎士団の警邏隊が数人、スピードに特化しているらしい機械の箒にまたがって飛来してきた。

 仁が恐れていた、危惧していた事が、せめて来るなと願っていた者達が来てしまったのだ。

 

 

「人族が一人に魔族が一人か。届け出の無い乱闘は違法だ。しかも街中を此処まで荒らして怪我人まで出した。大人しく同行してもらうか・・・抵抗する場合は容赦しない!」

 

「ぐ・・・」

 

 

 逃げろと声を上げても聞きはしないだろうし、疑われてる現状は惨状の事を説いても対抗できると跳ね返されるだけ。

 ならばどうするかと仁が硬直する中、ボーガス・ヴォルカーンは何を思ったかダラリと手を下げて長めの首を伸ばして上を向いた。

 

 

「・・・賢明な判断だな。そっちの人族は如何する?」

 

「・・・」

 

「考えても答えは二つしかないぞ、早くしろ」

 

 

 考えて硬直している仁に、リーダーらしき女性が話しかける。・・・正確に言うなら、仁は“さっきまでは”考えていた。

 今は、ボーガス・ヴォルカーンが何故そんな事をしたのかと見ているのだ。

 

 

 先程までやる気満々でデコピンに突撃、力技に拳骨を振るっていた偽器兵が、いきなり戦意を無くしたかのように脱力したのだから、状況を知っているのならば警戒するのが当たり前だろう。

 

 

「答えが無いという事は肯定でいいんだな? ・・・連れていくぞ」

 

 

 ・・・と、何時まで経っても答えを返さず、でも動きもしない仁を見て焦れたリーダーは沈黙を無理やり肯定と取り、隊のメンバーの女性達に指令を出した。

 

 

 

 

 

 

『《コォォ・・・》』

 

 

 ―――刹那、状況が変わる。

 

 

 

『《コオォォォォォォォォォォォォォォォォォーー》』

 

「・・・? 何だ?」

 

 

 今までずっと脱力したまま上を向いていたボーガス・ヴォルカーンの顎から、乾いた叫び声と何かが収束する様な効果音が発せられたのだ。

 疑問に思って戦乙女騎士団の団員達が動きを止めると・・・今までダラリとしていた理由が姿を現した。

 

 

 ボーガス・ヴォルカーンの顎近くに浮くそれは、光の球。

 外側が濃く内側が薄い赤であり、赤系統の色がグラーションを描く真っ赤な光球。

 

 

 その赤い光が出現した瞬間、空気すらも揺れて地鳴りが響きわたり、赤い球は凄まじい速度で大きくなる。

 サイズの拡大に合わせて、地鳴りも大きくなってゆく。

 

 

 脱力したかのように上を向いた格好、顎の上に浮いた真っ赤な光の大球・・・もはやこの時点で、何をする気だったかなど考えずとも明白。

 

 

「何をする気か知らんが・・・各自射撃用意! 結界弾を撃て!」

「「「「はい!」」」」

 

 

 

 意図に気が付いたか長剣の先から弾丸を打ち出していく女性達。

 しかし当たって捕縛陣を展開できても、独器の特性を残した偽器の技能と光球の威力からか次々に崩れ去って行く。

 

 状況は変わらずしかもボーガス・ヴォルカーンをイラつかせてしまった様で、彼は中途半端に溜まったそれを放つべく手を軽く交差してのけぞる。

 

 

 

「撃つんじゃねぇーっ!!」

 

 

 

 撃ち放とうと交差させた腕を引くその時を狙って仁は跳びこむと、雷にせまる速度とありったけの力を込めて顎へ向け脚を振り抜いた。

 

 

 

『《ゴア―――ガバハアッ》』

 

 

 

 発射以外に注意が行っていなかったか、それとも光球に力を注いだ為力が抜けていたか、ボーガス・ヴォルカーンの顔は蹴り飛ばされてあらぬ方向をを向く。

 

 途端、赤色の光球はよそへ向かって飛んで行き――――

 

 

 

 着弾した地点は、山脈。

 その山々が爆発とはまた違う音を立てて・・・真っ赤で刺々しい大質量の火花と共に、辺りの雲海諸共『地面ごと欠片も残らず』跡形無く消しとばした。

 

 

 

「・・・は?」

 

 

 

 理解の限界を超えた現象に、アリアドネーからの警邏隊の女性達は、表情も言動も無くしてフリーズする。

 

 

 

(クソッたれだ、認めたくもねー・・・だがアレぁ、まだ溜められる余地があった。つーことは下手せんでもオスティアが・・・消し飛ぶってーのか・・・!?)

 

 

『《コオォォハアアァァ・・・》』

 

 

 

 

 先程までの攻め方が悪いという事もあるし、相手の事を理解しきれていなかった事もある。

 だが始まったばかりでこの体たらく。

 幸先が悪いで収まる話では無い。

 

 

 当然・・・まだ、戦いは終わらない。

 

 




 ネギま成分が殆ど無い・・・本当にネギまの二次創作でよいのだろうか、コレ・・・。


 仁とネギ達がかかわる話はこの先にちゃんと、そしていくつもあるとはいえ、ちょっと不安になってきました。
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