もういちどこの世界に祝福を!   作:クロウド、

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もういちどこの爆裂娘に祝福を!

「仲間、増やすか……。」

 俺は朝飯を食いながらポツリと呟いた。 「は?あんたがいれば仲間なんていらなくない?」

 アクアがそんな無責任のことを言い出した。というかこいつは昨日のジャイアントトードの一件から俺の実力を見てマジで俺が魔王を倒せると思ってか昨日からやたら俺に期待の眼差しを向けている。

「あのなぁ、俺は確かにある程度の力はあるかもしれない、だがな、俺だって体は一つしかないんだできることの範囲位ある。例えば攻めながら守ることなんてできないだろ?」

「う~ん、確かにそうだけど……。」

 アクアは余り乗り気じゃないらしい。まさかと思うがこいつ頭数が増えたら自分の取り分減りそうだから乗らないわけじゃないよな?ありそうだな。

 はあ、しょうがねぇなぁ。

「お前、そんなこと言ってるとまたジャイアントトードに食われ「さあ、カズマ仲間を探しに行くわよ!!折角なら強い仲間にしましょう!!」……お前なぁ」

 

「ワンモアこのすば!」アクア

 

「来ないなぁ……。」

「なんでよぉ!!」

 パーティ募集の掲示板にアクアが書いた募集を貼ってから三時間、誰一人として俺達のところに来ることはなかった。

 まぁ、アクアのの書いた募集の内容が「上級職のみ」だからなぁ。

 まっ、それでも来るやつがいることを俺は知っている。のちに魔王を倒すことになるパーティメンバーである、最強の魔法使いと、最強のクルセイダーがな。

 そろそろあいつが来る頃のはずなんだが。

「すみません、パーティ募集の掲示板を見たのですが、ここであってますか?」

 おっ、来た来た!

「ああ、ここで合ってるぜ。君は?」

 そういうと、俺のよく知る紅魔族の娘は紅い目を爛々と輝かせマントをばさりと翻しポーズを決めて、

「我が名はめぐみん!アークウィザードにして最強の攻撃魔法爆裂魔法を操りし者!!」

 俺はその名乗りにこたえるようにポーズを決めて、

「我が名はカズマ!最強の最弱職にして、古今東西のスキルを操りし者!」

 紅魔族特有の中二病的名乗りで返した。

「フッ」

「フッ」

 

 ガシッ

 

 俺達はお互い何も言わずに右手を差し出し固い握手をした。

「あなたとは仲良くなれる気がします」

「奇遇だな、俺もだよ」

「ねぇ、私ついていけないんだけど」

 完全に流れに置いて行かれたアクアがそんなことを言ってきた。

 

「ワンモアこのすば!」めぐみん

 

「では、改めましてめぐみんといいます。職業はアークウィザードです。」

「俺はサトウカズマでこっちはアクアだ。それよりめぐみんとりあえずこれ食え。」

「え?」

「顔色悪いぞ、しばらく何も食ってないんじゃないか?」

 俺はさっき注文した、カエルの唐揚げの皿をめぐみんに渡す。

「あの、すみません。三日間何も食べてなくて」

 そう俺に断ってめぐみんはから揚げにかぶりつく。おい、アクアなんでお前まで何食ってんだ。

「食べながらでいいんで聞いてくれ。今日はこの後ジャイアントトードを狩りに行こうと思うんだがうちのパーティってか俺とアクアしかいなんだが基本はアクアが支援で俺が遊撃みたいな感じなんだがめぐみんには俺が敵を引き付けるからそこを魔法で一気に仕留めてほしいんだ」

「わひゃりまひた!」

 うん、やる気十分なのは分かったが一回飲み込んでから話そうか。

 

「ワンモアこのすば!」カズマ

 

 俺とアクアはめぐみんをつれて昨日来た草原にい再びやってきた。実は前回ここをテレポートの転移先に設定しておいたので一瞬で到着した。

「カズマ!あなたはテレポートが使えたのですか!」

「わあ、本当に昨日来た草原じゃないまさかただのヒキニートだったカズマがこんなに便利だったなんて」

 おい、感心するのか貶すのかどっちかにしてくれ。しかし、以前の俺ならこいつにヒキニートとか言われたら高ステータスにものを言わせてアクアを折檻しててもおかしくないのにどうしたことだろう、全く怒りがわいてこない。どういう心境の変化だろうか?

「ほら、いつまでも驚いてないでめぐみんは詠唱、アクアはホルス・ファイアでジャイアントトードを集めてくれ。」

「わかったわ」「わかりました」

「ホルス・ファイア!」

 アクアは空中に小さな光球を投げる。すると、草原の向こうから大量のカエルの足音が聞こえてきた。

「二の四の十、全部で18匹ってところか昨日狩りすぎたなあ。ちょっと少ない。」

「ちょ、なんでそんなに余裕なのですか18匹ですよ大丈夫なのですか?」

「何言ってる、昨日俺はあれを89匹狩ったぞ」

「え?89って冗談ですよね?」

「マジだ」「マジよ」

「んじゃ、ちょっと囮になってくるから合図したら打てるようにしといてくれ」

「ちょ、カズマ!」

 俺はめぐみんの制止も聞かずクルセイダーのスキルデコイを使ってジャイアントトードを引き付ける。

 よし、18匹全部集まったな、ここで……。

「テレポート!」

 俺はめぐみん達のところまで一瞬で移動した。

「めぐみん、打て!!」

「なんて、絶好のシチュエーションでしょう。感謝しますよカズマ!!

エクスプローーーージョン!!」

 この世界で初めて見ためぐみんの爆裂魔法は、俺の知っているめぐみんの爆裂魔法にはまだ遠く及ばないがなかなかの威力のエクスプロージョンだった。

 

「ワンモアこのすば!」 アクア めぐみん

 

「これが今回の報酬、9万エリスです」

 俺は向こうの世界でよく相手をしてもらった受付嬢ルナさんに依頼官僚の報告をして報酬を受け取った。

 しかし、昨日多く狩りすぎたのが原因とは言え昨日に比べたらしけてるよな……

「あの~。」

「はい?」

「今日はめぐみんさんと一緒に依頼を受けたんですよね?大丈夫でしたか?」

 ああ、そういえばめぐみんは俺たちに出会うまでいろいろなパーティをたらいまわしにされてたんだっけか。

「問題ありませんよ、最後にきっちり決めてくれましたよ!!」

「そうですか、彼女はしばらくパーティに入れてもらえていなかったので良かったです。」

「そいつらの目は節穴ですよ。あいつは一人前の魔法使いです。」

 俺はルナさんにそう言ってカウンターを離れ銭湯から戻ってきた二人のところに行った。

「はい、これ今日の報酬」

「「え?」」

 俺は二人に今日の報酬の半分ずつ4万5千エリスを渡した。

「あの、カズマの取り分は?」

「俺はいいよ、前回の分がまだだいぶ余ってるし。めぐみんは生活のために必要だし、アクアだって遊ぶための金くらいほしいだろ?」

「えっと、あのありがとう……。」

「……ありがとうございます」

 なんか二人が顔を赤くしてるがまさか惚れたか?いや、ないな。

 前回の世界では俺が借金したとき助けてもらったしこれくらいの恩返しはさせてほしい。

「あの、ところで本当に私がパーティに入っていいんですか?」

「は?何言ってんだいきなり?」

「だって、さっき見たでしょう。爆裂魔法は一日一発しか打てないうえに一度打つと魔力切れで倒れてしまって動けなくなるんですよ。カズマは強いですし、私みたいな足手まといを入れる必要なんて……。」

 はあ、前の世界で人に散々迷惑かけてきたくせにいまさら何言ってんだか。

「安心しろよ、俺はお前を信頼してるよきっと俺たちの力になってくれるってな」

「!?はいっ!!」

 めぐみんはまぶしい笑顔で元気に返事を返した。

 

 アクアとめぐみんを先に返し俺はギルドに残った。 

 もう一人の俺の仲間を待たなきゃいけないからな。

 しばらくすると長い金髪を後ろにまとめた鎧姿の女騎士が俺の前に現れた。

「少しいいだろうか?君たちのパーティはまだメンバーの募集をしているか?」

 俺の愛すべきもう一人の仲間がやってきたようだ。

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