――出会った。
もう少しで、叫んでしまいそうだった。それでも、思わず立ち上がってしまうほどの衝撃はあったが。
それは、何となくテレビをつけ、適当に番組を眺めていた時のことだった。ある番組のところで、ふとリモコンを操作する手が止まった。
――竜が、そこにはいた。
少年の中に何かが溢れ、抑えきれない興奮となって身体中を駆け巡る。そんな感覚は、初めてのことだった。
今までの人生の中で、色んなことがあった。勉強やスポーツ、習い事。テレビゲームだったり、中学生になってからは部活にも入った。
でも、今この瞬間に感じた興奮を体感することは一度もなかった。今もテレビに映り、眼前の相手に向かって吠える竜の姿から目を離せない。
テレビに映るのは、世界的に有名なカードゲーム『カードファイト!!ヴァンガード』のファイト。詳しいルールはわからないが、少年は今画面に映るユニット、青紫色の竜に釘付けになっていた。
その竜の名は……クロノドラゴン・ネクステージ。
肩に備え付けられた2門の砲台にエネルギーが蓄積する。開いた両手にも魔方陣のようなものが形成され、そこにエネルギーが貯まる。
真っ直ぐに目の前の敵を捉える眼光。一瞬エネルギーが集約したかと思うと、次の瞬間には目を焼くほどの輝きとなって放たれる。
相手の前に立ちはだかる何体かのユニットを吹き飛ばしながら、目標であった相手に攻撃を命中させる。あまりの威力に爆風が生じ、画面が煙に包まれて見えなくなった。
その煙を割って、屈強な体格の竜が大地を見下ろす。やがて煙が完全に晴れた時、ネクステージの咆哮が、戦場に轟き、勝利を告げた。
彼――戸坂カズキは、何気ない瞬間に運命の出会いを果たした。この竜に、一目惚れした。言葉では上手く表せない何かを感じた。
それから、彼はテレビに映る竜について調べだした。名前がクロノドラゴン・ネクステージだと言うことも、それがカードファイト!!ヴァンガードというカードゲームのユニットだと言うことも。
彼はヴァンガードというカードゲームについて一から調べ、彼なりにカードを集めてデッキを組んだ。ルールも独学で覚え、ヴァンガードの世界の仲間入りを果たした。
けど、彼は知らない。自分の好奇心から踏み出した世界が、果てしなく大きく、誰かの運命を揺るがすものだったことに。
カードファイト!!ヴァンガード。そのカードゲームとの出会いが、カズキにとって全ての始まりであり……終わりでもあった。
本文が1000字以上なことに気づかず、適当に付け足した文があるので、初っぱなから変な文章かも……。笑って見てください。