名探偵の事件簿(ケース・ファイル) -コナンVS金田一少年-   作:ワニ夫くん

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14:『解明』

 

 

 

○マガデーゲームス・休憩室

 

 休んでいた子供たちのもとに、阿笠が現れる。

 

阿笠「――まったく……! 行くぞ、子供たち」

 

コナン「ん? 博士、なんかあったのか?」

 

阿笠「ここの社長には付き合いきれんわい。あのドームスの中で、ワシの発明品を派手に爆発させて、ゲームの映像に使わせてほしいというんじゃ。リアルな爆破映像を実写で見せたいらしくてな……」

 

哀「いいじゃない、どうせガラクタみたいなものなんだから」

 

阿笠「これ、哀くん。ワシにとっても発明品は息子みたいなものなんじゃ。そんな事の為に使いたくはないんじゃよ」

 

哀「ふーん、あんなのがね……」

 

コナン「ま、どっちにしろ、今は火薬類取締法で、たとえ撮影でも使える火薬の量は制限されてるんだ。昔の特撮が結構派手に爆発してたのに対し、今はCGやちょっとの爆発で済ませてるだろ? あんなところで撮影するのは、法律の面で考えても、ちょっと無理だな」

 

阿笠「ああ、それで断る前にちょっと口論になっての。楽しみにしていたみんなには悪いが、居心地も悪いんでもうここを出られるかの?」

 

光彦「……そういう事なら、仕方ありませんね」

 

元太「もうここのゲームも飽きちまったしな!」

 

歩美「コナンくんたちもあんまり楽しそうじゃないしね……」

 

コナン「え? ああ、まあな」

 

哀「当たり前よ。ここに来たのは、調査の為だものね。金田一くん、江戸川くん。これだけ情報があれば十分かしら?」

 

金田一「ああ。米花町のホテルの美雪たちに合流しよう!」

 

元太・光彦・歩美「はーい!」

 

 少年探偵団の三人が仲良く手を挙げる。

 

 

 

 

 

 

○犯人の部屋

 

 犯人が部屋で嘆いている。ちなみに黒タイツ。声は曇っている。口調もこんなんじゃないと思われる。

 

犯人「兄妹――!? 何て事だ! それじゃあ今度の計画は台無しだ!」

 

犯人「……」

 

犯人「……まあいい、それも仕方ない。そうだ、もう、こんな事をしなくてもいいというわけだ!」

 

犯人「……だが……最後に一人残っている……!!」

 

 犯人が部屋を出ようとしている。

 

犯人「お前を殺すまで……! 私は……!」

 

 

 

 

 

 

○米花町ホテル・ロビー

 

 金田一、コナン一行が付く。

 既に高木や佐藤もこちらに合流していた。

 

美雪「はじめちゃん!」

 

佐木「あ、先輩!」

 

金田一「よう、美雪、佐木、剣持のオッサンに明智警視まで」

 

蘭「コナンくん、それに金田一さん! ……事件は忘れて大人しくするんじゃなかったの!?(怒り気味)」

 

金田一「げっ……でも、そうは言ったって、地獄の傀儡師に俺たちも狙われてるかもしれないだろ。警察がいるコッチの方が安全なんじゃない?」

 

コナン「そ、そうだよ! 地獄の傀儡師こわーい! 蘭姉ちゃんたちと一緒がいいー!」

 

蘭「……言われてみれば、それもそうね」

 

コナン(なははーん……。お前、言い訳の達人だな)

 

金田一(お前に言われたくねえっての)

 

剣持「うーん。それにしても、なんつーか、これで全員集合ってカンジだな。金田一に七瀬くんにカメラ小僧に我々警察、それから毛利くん親子にチビども……今回の事件のオールスターが初顔合わせだ」

 

明智「剣持くん。くだらない事を言ってないで、調査の報告をお願いします」

 

剣持「あ、はい。すみません……」

 

佐藤「あ、それなら私がやりますよ。……金田一くん、とりあえず、今回の容疑者たちには監視をつけて、明日まではこのホテルに泊まってもらう事になっています。彼らには、和美さんを除いて、現時点ではっきり証明できるようなアリバイがある人はいません」

 

 金田一が美雪に耳打ちする。

 

金田一「ねえ誰? この美人の刑事さん……前にも見た気がするけど」

 

美雪「はじめちゃん! この人は佐藤警部補よ!」

 

高木「う、オッホン! ウンッ!(咳払い)」

 

光彦「あのー。金田一さん、佐藤警部補の事はあんまりそういう対象として見ない方が良いですよ」

 

目暮「まったく……(高木を見る)」

 

金田一「……わぁってるよ。で、現時点でアリバイがないって?」

 

佐藤「ええ、何しろ松山さんは、金曜は休講でアリバイなし。時任さんと深海さんはそれぞれ自営業で、不特定多数の人と会っているから、何をしていたのか証明できる人がすぐには見つからず。深海さんは、お客さんの事を覚えてるから、その人が見つかれば比較的すぐにアリバイがわかるかもしれないけど」

 

小五郎「そうなると、案外、探偵坊主どもの手を借りずとも、どっちにしろもうすぐに犯人がわかるかもしれねえって事だな」

 

 小五郎がタカをくくっている横で、金田一は佐木に聞いている。

 

金田一「……なあ、佐木。おまえ、その時の聞き込みってビデオに撮ったりしたか?」

 

佐木「ええ、バッチリです!」

 

コナン「じゃあ、金田一さん! せっかくだし、僕たちもそのビデオを見せてもらおうよ! ……僕たちも、ここにいるだけじゃ退屈だからさ!」

 

金田一「ああ……それに、ちょっとは警察の力になれるかもしれないからな!」

 

美雪「……やっぱり、捜査はやめないのね。それでこそ、はじめちゃんだけど」

 

 美雪が笑う。蘭が少し怒る。

 

蘭「まったく。でも、二人とも、ちゃんと警察に任せて大人しくしてるのよ!」

 

 

 

 

 

 

○ホテルの一室

 

 佐木の撮ったビデオを全員で見ている。

 内容は、明智警視たちが全員に事情聴取をしている時。

 

ビデオ・明智『皆さん、お忙しい中、お集まりいただき感謝します』

ビデオ・松山『あの、イケメン刑事さん。何故あたしたちがこんなところに?』

ビデオ・時任『ここにいるって半年前の事件のメンバーだよね。一体、何か……』

 

 金田一、コナン、美雪、蘭、佐木、少年探偵団が一緒になってビデオ映像を見ている。

 他の面々は別に行動しているらしい。

 

佐木「あ、この後、毛利探偵の迷推理が始まります。注目ですよ」

 

蘭「……もう、お父さん……」

 

コナン「なはは……」

 

コナン(それにしても……こうしてみると、起きてるおっちゃんにしては悪くない推理だ。さっきまで兄妹の事を知らなかった以上、俺も同じ違和感を感じたかもしれない。尤も、彼女のアリバイを知ってるから口にはしないが……)

 

金田一「うーん……犯人は多分あの人だよな……。だけど、一体犯人はなんで……」

 

コナン(ああ、金田一も俺も犯人には気づいてる。だが、あの一連の不可解な行動の正体がまだ掴めねえ……一体、これから何をするつもりなんだ?)

 

金田一(それに、この話、なんなんだ……? 何だかとてつもなく嫌な予感がする……これは一体……)

 

 阿笠がそこへやってくる。

 

阿笠「やあ、みんな! 推理も行き詰ってるんじゃないかと思って、全員分のクッキーと紅茶のパックを持ってきたぞい!」

 

元太「おっ、クッキー!? よっしゃあ、いっぱい食うぜ!!」

 

阿笠「これこれ、元太くん。一人一袋じゃ。人数分しかないんじゃからな」

 

元太「ちぇっ、わかったよ……」

 

美雪「わざわざありがとうございます、阿笠博士」

 

金田一「あ、俺はいいや。あともう少しで何かわかりそうなんだ……」

 

コナン「僕もいいや! まだ金田一さんと一緒に考えるよ!」

 

元太「もう、お前らの分も食っちまうぞ! うぉっ、このクッキーほんとにうめえっ! なあ、博士、もう一個くれよ!」

 

歩美「ダメだよ元太くん。二人の分もちゃんと残しておかないと」

 

美雪「でも、本当においしいわ」

 

蘭「もう、コナンくんたちはまったく。せっかく博士が全員の分持ってきてくれたのに、二人の分だけ余っちゃったみたいじゃない!」

 

 その蘭の一言で、ふと彼らは何かに気づく。

 

金田一「え? 人数分あったのに……」

 

コナン「二人分余った……?」

 

 遂に彼らは真相に気づいたのだ。

 

金田一・コナン「――そうか、それだ!!」

 

一同「えっ!?」

 

 金田一とコナンが立ち上がった。

 

金田一「そうか、だからすべての犯行には、わざわざ銃が使われていたんだ! それに、これなら、あの手紙を書いた意味も……!」

 

コナン「ああ! ああして手紙を出したのは、事件を起こす公園ではなく、その公園にあるモニュメントや施設に意味があると示す為……だから、二番目以降の事件には予告がいらなかったんだ!」

 

蘭「どういう事? コナンくん!」

 

金田一「そして、あの人は、これから……」

 

コナン「ああ、急がねえとまずい!」

 

美雪「それじゃあ、はじめちゃん……」

 

金田一「ああ……」

 

コナン(金田一。読めたぜ、この事件……!)

 

金田一「……謎はすべて解けた!」

 

 

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