名探偵の事件簿(ケース・ファイル) -コナンVS金田一少年-   作:ワニ夫くん

17 / 19
17:『今度は外さない』

 

 

 

○ドームスの外

 

 野次馬が集まりつつある。

 警察たちがその様子を周囲から見守る。

 蘭たちがそこに駆け寄る。

 

蘭「お父さん! コナンくんがあの中にいるって!」

 

小五郎「蘭! ……ああ、だが、いま警察と消防がボウズたちを助けに向かってる」

 

歩美「コナンくん……!」

 

哀「大丈夫よ、吉田さん。江戸川くんは死なないわ。それに、今度はもう一人の彼が一緒だもの」

 

光彦「コナンくんと、金田一さん。あの二人なら……もしかしたら!」

 

元太「死ぬなよ、コナン、金田一の兄ちゃん……!」

 

 そんな時、明智が全員に指示する。

 

明智「今、内側から天井のガラスを破壊します。みなさん、念のために離れてください!」

 

美雪「はじめちゃん……一体何をする気なの!?」

 

 

 

 

 

 

○ドームス内

 

 コナンがドームスの中央に立っている。

 

コナン「……」

 

 ボール射出ベルトからボールを出すコナン。

 

回想・金田一『うわあっ!』

 

 脳裏に、金田一にボールが激突した瞬間の事を思い出す。

 しかし、鋭い目で天井を睨む。

 

コナン(――今度は、外さねえ!)

 

金田一「いけ、コナン!」

 

 キック力増強ベルトの威力を最大にしたコナンが、天井に狙いを定める。

 

コナン「いっけえええええええええええええええ!!!!!!!」

 

 最大威力のキックが天上に向けて放たれる。

 それは天井にガラスをたたき割り、巨大な柱となる。ドームスの外でギャラリーが驚く。

 ガラスの破片が、次々と降り注ぐ。

 あらかじめ離れていた金田一たちは平気だったが、コナンのもとにガラスの破片が落ちる。

 

コナン「あ!」

 

時任「あぶないっ!」

 

 時任がそう叫んで駆け出し、コナンの身体を抱えて転がる。

 先ほどまでコナンがいたところに、ガラスの雨が降る。

 

時任「……良かった、危ないところだったね」

 

コナン「あ、ありがとう、時任さん……。やっぱり、時任さんは優しい探偵だよ」

 

時任「へへっ」

 

金田一「やったな、コナン!」

 

コナン「ああ……これであとは救助を待つだけだ!」

 

 

 

 

 

 

○ドームスの外

 

 明智が連絡を受けている。

 

明智「え、何っ!? これ以上近づけない!?」

 

ヘリからの通信『はい、これ以上高度を下げると危険な状態です! とても、中にハシゴを伸ばせるほど高度を下げられません! 出来るとしたら、天井が限界です!』

 

明智「くっ……! 簡単には行きませんか。とにかく、なるべく低く飛んでください!」

 

ヘリからの通信『は、はい! しかし……ドームスの中からでは、天井まで飛ぶ事はおそらく……』

 

明智「それはわかりません。しかし、中にいるのは、この国で一番賢い探偵たちです。――金田一くん、それにコナンくん……彼は、『神童』と呼ばれていた小学生の頃の私にそっくりです。だから……彼らなら、あるいは、空を飛ぶ事も」

 

 

 

 

 

 

○ドームス内

 

 コナンが連絡を受けて、スマホを地面に叩きつける。

 

コナン「……くそっ! 天井を開けただけじゃまだ助からないっていうのか!」

 

コナン(このままじゃ、あと一分も持たない……一体どうすりゃいいんだ!)

 

 金田一も悩んでいる。

 

金田一「まだ方法はある……何か方法があるはずなんだ……」

 

金田一(考えろ、考えろ金田一……! 一体どうすれば、あの高さまで飛べる!? 天井の高さは十五メートル近くある! どうすればあの高さまで……!)

 

時任「何かまだ使える発明品はないの、コナンくん! その靴であの高さまで飛べたり……!」

 

コナン「残念だけど、あの高さじゃ厳しいな……あと使えるのは、あのスケボーと、この伸縮サスペンダーくらいだ。伸縮サスペンダーはあの天井より長く伸びるが、何かに引っかけてあの高さまで投げねえと……クソッ! こんな事ならあのボールに巻きつけてから突き破っちまえばよかった……!」

 

金田一「新奈さんは? 何か、その玩具屋のおじいちゃんの発明品を持ち歩いてないの?」

 

時任「凍る・ド・スプレーと、パンチングキャッチャー……いま持ってる発明品はこの二つだけかな。でも、こんなの……役に立ちそうもないや。パンチキャッチャーも、せいぜい一メートルしか伸びないし……天井まで届くならな……」

 

 コナンは少々頭を抱える。

 

金田一「伸縮サスペンダー、凍る・ド・スプレー……それにスケボーが俺の分を含めて二つ。――待てよ? 新奈さん、その凍る・ド・スプレーって、布を凍らせる事が出来るんだよな!?」

 

時任「え? そうだけど?」

 

コナン「布を凍らせる……? ……そうか! ……なるほど、お前の考える事が読めたぜ、金田一!」

 

金田一「ああ、こいつを使えば……二人の発明が、俺たちを守ってくれる……!」

 

時任「どういう事?」

 

コナン「飛ぶんだよ。――こいつと、その凍る・ド・スプレーを使ってな!」

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。