Game of Vampire   作:のみみず@白月

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クィディッチ・チーム

 

 

「もう少し双子豆を細かく砕きなさい、ヴェイユ。そのままでは上手く溶けないぞ。」

 

咲夜に向かって助言を飛ばすスネイプの姿を見ながら、霧雨魔理沙は小さなため息を零していた。まただ。『噂の』スネイプでさえもこうなのか。

 

ホグワーツでの生活が始まってから一週間。私にとっては頗る充実した日々が送れている。魔法の学校は驚きに満ちているし、授業の内容もヘンテコで気に入った。少なくとも寺子屋のソロバンよりかは百倍楽しい。

 

そんな中、一つの違和感を見つけたのだ。つまり、教師がみんな咲夜に甘い気がするのである。なにも贔屓をしているとまでは言わないが、なんというか……甘いのだ。フリットウィックやルーピンなんかは咲夜の時だけやたら丁寧に杖の振り方を教え、スプラウトはさり気なく一番状態のいい鉢植えを渡す。

 

生徒の名前を間違えまくるビンズも咲夜の名前だけは間違えないし、シニストラは時折……というかかなり頻繁に意味不明な加点をして、フーチは咲夜が飛んだ時だけハラハラと見守っていた。厳格なマクゴナガルでさえも咲夜が呪文を成功させると大袈裟に褒め称えるのだ。

 

おまけに、その現象は何も授業の中だけで起きているわけではない。一年生では授業のない教師ですら咲夜を見ると決まって何かしらの反応を示すのである。無論、いい反応をだ。

 

飼育学のハグリッドはハリーたちが遊びに行くと必ず咲夜へのお土産を渡し、占い学のトレローニーは三度すれ違ったうち三度ともで咲夜の『並外れた』幸運を予言した。数占いのベクトルは仕掛け階段のコツをこっそり教え、ルーン文字のバブリングは咲夜を見るとうんうん頷く。

 

そして授業の最初に冷たい口調で『演説』をかましたスネイプでさえ……この有様である。別に文句はないが、ここまでくると気になってくるぞ。

 

私の疑問を他所に、咲夜は慌てて豆を砕き直しながらスネイプに礼を言った。彼女自身はそんなに奇妙なことだとは思っていないようだ。

 

「はい、スネイプ先生。ありがとうございます。」

 

「構わんよ。分からない箇所があったら聞きたまえ。」

 

『分からない箇所があったら聞きたまえ』だと? ハリーの話を聞く限り、お前はそんなキャラじゃないはずだぞ。ベタベタ髪の冷血漢じゃなかったのか?

 

咲夜の下を離れたスネイプを観察してみると、他の生徒……特にグリフィンドール生に対しては明らかに不親切だ。助言どころか冷たい皮肉を飛ばしている。教師としてどうなんだってレベルに。

 

つまり、ハリーやロンの『スネイプ像』は間違っていなかったわけだ。そうなると尚更のこと疑問が募る。何故咲夜にだけ甘いんだ?

 

目の前のユリの根を刻みながら、隣で一生懸命に豆をすり潰している咲夜に話しかける。

 

「なあ咲夜、スネイプと知り合いなのか?」

 

「スネイプ『先生』よ、魔理沙。知り合いっていうか……リーゼお嬢様が言うには両親の同級生らしいの。会ったのは初めてだけどね。」

 

「それじゃあ、他の先生とは?」

 

「校長先生とは会ったことがあるけど、他の先生とはホグワーツに来てから初めて会ったわ。……もう、変なこと聞く暇があったら調合を進めてよ。根っこは刻み終わったの?」

 

ジト目で聞いてくる咲夜に、ぴったり2ミリ幅で刻み終わった根を指差す。こういう作業は大得意なのだ。目を瞑ってたってやれるぜ。

 

私の刻んだ根に文句のつけようがないことを確認した咲夜は、念入りにすり潰した豆を鍋に入れながら黒板に書いてある手順を確認し始めた。

 

「えーっと……豆が終わったら根を入れて、反時計回りに四回半かき回す。そしたらヤギの胆汁を三滴入れるのね。」

 

「その前に胆汁とカエルの血を混ぜないとだけどな。いやはや、手順が先の方に書いてある辺りがなんとも嫌らしいぜ。」

 

「うっ……そうね。危なかったわ。」

 

先に全部熟読しておかないと失敗する書き方なのだ。非常に意地悪な書き方である。……まあ、慎重さを学ぶことはできるだろうが。魅魔様もよくやってた手口だ。

 

何にせよ咲夜はそれを学べたようで、もう一度黒板を見つめながら穴がないかをチェックし始めた。

 

「胆汁が終わったら……うん、ヤマアラシの針を使うわね。準備しておいてくれる?」

 

「へいへい、先っぽを切って5ミリ幅だろ?」

 

「……その通りよ。」

 

ちょっと悔しそうに言う咲夜に苦笑しながら、手早く針にナイフを走らせる。未だにライバル視されているようだ。

 

正直なところ、咲夜が私をどう思っているかはよく分からん。突っかかってくるくせに授業では当然のようにペアを組むし、妙に冷たくなったかと思えば一転して気を遣ったりもする。そこまで悪いようには思われていない感じなのだが……。

 

ひょっとしたら、どう関わったらいいのかが分からないのかもしれない。リーゼやアリスの話からすれば彼女は人外に囲まれて育ったのだ。ある意味では箱入りお嬢様だとも言えるだろう。……めちゃくちゃ物騒な箱だな。

 

そのせいでちょっとズレた子になってしまったというのが私の読みだ。例えばリーゼに対する態度なんかも、本人は『忠義の使用人』を気取っているようだが、私からすれば親に甘える子供にしか見えない。

 

恐らく本気で仕えたいと思っているのではなく、褒めてもらったりするのが嬉しいのだろう。つまりお手伝いの延長線だ。『お嬢様方』の自慢をしてくる時なんかは、まるっきり『パパとママ』の自慢に聞こえるし。

 

まあ……私が口出しすることではないな。見たところリーゼも承知の上で付き合ってるようだし、他人の家庭に口を出すのはご法度だ。それが吸血鬼の家庭なら尚更である。私に迷惑がかかってるわけじゃないし、別段不満もないのだから。

 

脳内の思考にケリをつけたところで、胆汁を入れ終わった咲夜が声をかけてきた。

 

「よし、後は針を入れて煮込むだけよ。準備できてる?」

 

「おう、完璧だぜ。」

 

針を渡すと、咲夜は慎重な顔でそれを鍋に入れ始める。……ま、悪いヤツじゃないことはもう理解したのだ。こういう友人も悪くないだろう。少なくとも観察してて退屈はしない。

 

「……何を笑ってるの?」

 

「何でもないさ。ほら、弱火にしないとコゲつくぞ。」

 

「もう、早めに言ってよ!」

 

うーむ、抜けてるところも高ポイントだ。いいスパイスになってるぞ。慌てて火力を調整する銀髪の友人を眺めつつ、ちょっとだけ笑みを浮かべるのだった。

 

───

 

午前中の授業が終わり、昼食のために大広間へと向かうと……おっと、リーゼとハリーたちだ。『パパ』の姿を見つけて嬉しそうに走り寄っていった咲夜に続いて、ハリーの隣へと座り込む。

 

「よう、ハリー。クィディッチの件は話してくれたか?」

 

もう完全に慣れたイギリス料理を皿に盛りつつ聞いてみれば、ハリーはブラッドソーセージを頬張りながら答えてくれた。……慣れたは慣れたが、それとハギスだけは今でも苦手だ。

 

「ああ、ウッド……キャプテンね。に話しておいたよ。今すぐにレギュラーってのは難しいかもだけど、試験はやってくれるってさ。」

 

「まあ、実力次第だろうしな。その辺は理解してるさ。受けられるだけでもありがたいぜ。」

 

よしよし、少なくともチャンスは得られたわけだ。笑顔で礼を言うと、ハリーは大きく頷きながら補足を伝えてくる。

 

「明日はちょうど練習があるし、その時はどうかって言ってたよ。来れそう?」

 

「おう、絶対行く。競技場でいいんだよな? 箒は……学校のを使うか。」

 

「僕のを貸すよ。ニンバスには休み中に何度か乗ったし、少しでも慣れた箒の方がいいでしょ?」

 

「へへ、願ったり叶ったりだな。ありがたいぜ。」

 

ここまで手を貸してもらうんだ、最悪でも補欠くらいには入ってみせねばなるまい。決意を新たに普通のソーセージを追加でいくつか皿に乗せていると、パスタを飲み込んだロンが口を開く。

 

「僕も応援に行くよ。ハリーの話を聞く分だと、マリサはいい飛び手らしいしな。きっと合格できるさ。」

 

「あんがとよ、ロン。……ロンも受けたらどうだ? クィディッチ好きなんだろ?」

 

「僕は……うん、今年はいいかな。応援する側で頑張るよ。」

 

「そうか? 残念だな。」

 

言いながらケチャップをたっぷりとかけているところで、テーブルの向こう側から話し声が聞こえてきた。咲夜がいつもの『報告』をしているようだ。

 

「魔法薬学は難しかったけど、なんとか上手く出来ました。スネイプ先生にも褒められたんです!」

 

「おや、それはかなり珍しいことだよ、咲夜。よくやったぞ。私も鼻が高い。」

 

「えへへ。……まあ、魔理沙にかなり助けられましたけど。私一人だと失敗しちゃってたかもです。」

 

「ふぅん? 魔理沙は魔法薬学が得意なタチなのか? あの授業は向き不向きがハッキリするはずだが。」

 

おっと、こっちに話が飛んできたか。慌ててソーセージを飲み込んでから、聞いてきたリーゼに向かって言葉を放つ。

 

「得意っていうか、同じようなことを師匠から習ってたんだよ。だからまあ、ちょっと先取りしてる感じなのかもな。」

 

「魅魔からか。それならホグワーツでの魔法薬学なんてお遊びに見えるだろうね。」

 

「さすがにそこまでじゃないが……何か逸話があるのか?」

 

魅魔様はあまり過去を語ってはくれない。聞くといつもはぐらかされてしまうのだ。好奇心に従って問いかけてみると、リーゼは苦笑しながら話し始めた。

 

「逸話ってほどじゃないが、彼女の作る薬はかなりの評判だったからね。父上も重宝していたらしいよ。」

 

「へぇ。薬師みたいなことをやってたのか。初めて知ったぜ。」

 

「魅魔は各地を転々としてたせいで、中々手に入らないってのが拍車をかけたんだそうだ。今残ってる分は馬鹿みたいな値段がついてるよ。……というか、『値段がつけられなくなってる』が正しいかな。秘薬扱いさ。」

 

「そいつはまた、さすがは師匠だな。」

 

こうして聞いてみると、やっぱり魅魔様は凄いんだと実感する。なんだって幻想郷では隠れ住むようなことをしているんだろうか?

 

私が感心しているのを見て、リーゼはニヤリと笑ってオチをつけてきた。

 

「ま、それと同じくらいに悪名も広まってたけどね。薬を知る者は毒も知る。魅魔のせいでその言葉を実感した者は多いはずだよ。もちろん身を以てね。」

 

「あー……なるほど。想像つくぜ。」

 

恨みも腐るほど買ってたわけだ。うん、まあ……魅魔様らしいっちゃらしい逸話だった。今も昔もあんまり変わってないってことか。

 

苦笑いで納得していると、話を怪訝そうに聞いていたハーマイオニーが口を開く。

 

「なんだかよく分からないけど、マリサのお師匠様は有名な薬師なの? 教科書とかに載ってたりするのかしら?」

 

「んー、多分載ってないと思うぞ。私はほら、日本の出身だから。師匠もそっちの人なんだ。」

 

「あら、残念。でも、それならマホウトコロじゃ有名人かもね。」

 

「そうかもな。」

 

正確には載っている可能性もあるが、間違いなく偽名だろうし、確実に『悪しき人物』の欄に分類されているはずだ。魅魔様には悪いが、知らぬ存ぜぬで過ごしたほうがいいだろう。

 

まあ、本拠地はアメリカだったと言ってたし、大丈夫だよな? ……もし魅魔様に恨みを持ってるヤツに襲われそうになったら、リーゼのとこに逃げ込もう。私に太刀打ちできるはずがない。

 

尊敬する師匠の悪戯気な笑みを脳裏に浮かべながら、ほんのちょっとだけ憂鬱な気分でソーセージをもう一つ頬張った。

 

───

 

そして翌日。ハリーと共に競技場へと到着した私は、手短な注意事項を聞いた後、グリフィンドールの選手たちが見つめる中で試験をすることとなった。体調は万全だ。言い訳はできまい。

 

ハリーから借りたニンバスに跨って上空に浮かび上がると、少し離れてクアッフルを手にしたキャプテンをしている七年生……ウッドが声を放つ。ちょっと緊張してきたぞ。

 

「いいか、今から俺がクアッフルを投げる! キャッチした瞬間に投げ返してくれ! なるべく正確にな!」

 

「オッケーだ!」

 

風が強いせいで大声になっているウッドにこちらも大声で了解の返事を返してから、その瞬間を待っていると……来た! 最初は甘めのボレーパスだ。

 

そんな感じの球を数回難なくキャッチしてやれば、ウッドはニヤリと笑いながら徐々に難しい球を放ってくる。なぁに、入学前にハリーと飽きるほど練習したんだ。このくらいならなんとかなるぜ。

 

かなり遠くに飛んだクアッフルを逆さまになりながら取ったあたりで、今や満面の笑みになっているウッドが大きく頷きながら声をかけてきた。

 

「いいぞ、マリサ! チェイサーとしては合格点だ! 次は……よし、スニッチを追ってみよう!」

 

よしよし、とりあえずは合格点をもらえたらしい。思わずガッツポーズしながらウッドに続いて地面に下りると、彼はボールが入った箱からスニッチを取り出して私に見せてくれる。

 

美しい透き通った羽がついた金色の小さな球。……これがスニッチか。さすがにスニッチを使った練習はできなかったせいで、実際に見るのはこれが初めてだ。芸術品のような美しさを感じてしまう。

 

「こいつが数多のプレーヤーを悩ませる金の妖精だ。幸運の女神にもなれば、疫病神になることもある。ま、こっちは練習用だけどな。……いいか? 今から離すから、しっかり目で追っておけ。一分過ぎたら合図する。そしたら追いかけてキャッチするんだ。」

 

「分かった。いつでもいいぜ。」

 

私が返事するとウッドはスニッチを離して……おいおい、滅茶苦茶速いな。これで練習用か? 一気に上空まで上がって、そのままビュンビュンと飛び回るスニッチをひたすらに目で追う。落ち着け、落ち着け。予測はするな。ハリーの話じゃ、規則性は皆無のはずだ。反射で捉えるしかない。

 

目を眩ませる太陽を恨めしく思いながら必死に追っていると……ようやくウッドが合図を送ってきた。

 

「よし、いいぞ! 行け!」

 

「おう!」

 

まだ追えてるぞ! 思いっきりスピードを上げてから、先ずはスニッチよりちょっとだけ上空に位置取る。太陽が上にある以上、上昇するより下降する方がいいはずだ。そのまま慎重に近付いて……今だ! 一気に急降下しながら右手を伸ばす。

 

「……っ!」

 

くそっ! 後数センチのところで逃げられてしまった。慌てて周囲を見回すが、中々金色の妖精は見つけられない。ほんの一瞬目を離しただけなのに。

 

そのまま必死に数分探し回ったところで、箒に乗って上がってきたウッドが苦笑しながら声をかけてきた。……時間切れか。

 

「そこまでだ。……おいおい、落ち込むなよ、マリサ。練習用だろうが何だろうが俺だってスニッチを取るのは難しいんだし、プロもそれは変わらないんだ。正直言って最初の急降下は見事だった。一年生ってのが信じられないくらいだよ。」

 

「それでも悔しいもんは悔しいぜ。……試験は終わりか?」

 

「ああ、終わりだ。とりあえず下りてこい。スニッチは……まあ、後でみんなで探そう。どうせ競技場からは出て行かないはずだ。」

 

ぐうぅ……滅茶苦茶悔しい。ちょっと落ち込みながらグラウンドへと下りていくと、そこにはグリフィンドールの選手たちが集まっていた。何だ? さっきまでは遠巻きに見ていたはずだが。

 

キョトンとした顔の私が地面に下り立つと同時に、全員が手を差し出しながら自己紹介を放ってくる。

 

「アンジェリーナ・ジョンソン。五年生で副キャプテンよ。ポジションはチェイサー。よろしくね、マリサ!」

 

「アリシア・スピネット。同じく五年生のチェイサーだよ。よろしく。」

 

「ケイティ・ベルだ。四年生のチェイサー。見事な箒捌きだったよ、マリサ!」

 

ドレッドヘアで快活そうなのがアンジェリーナ。大柄で気の強そうなのがアリシアで、茶色のくせっ毛で優しそうなのがケイティか。口々に人懐っこい笑みを浮かべながら自己紹介をしてくる女子三人に、あたふたと握手を返していると……休む間も無く今度は赤毛の双子が声をかけてきた。なんなんだ、一体。

 

「ロンから話は聞いてたぜ。……まあ、あいつが言うより全然上手かったけどな。俺がフレッド・ウィーズリーで──」

 

「俺がジョージ・ウィーズリーさ。五年生で、ポジションはビーター。ブラッジャーは任せときな。」

 

双子と握手すると、最後にハリーとウッドが歩み出てくる。これは……ひょっとして、合格ってことなのか?

 

「まあ、言うまでもないけど、ハリー・ポッターだ。ポジションはシーカー。こうやって自己紹介できるのは本当に嬉しいよ、マリサ。」

 

「そして俺がキャプテンのオリバー・ウッドだ。ポジションはキーパー。……ちょっと奇妙に思うかもだが、こうやって自己紹介するのが伝統なんだよ。驚かせてすまんな。」

 

「えーっと……つまり、チームに入れるんだよな? 私。」

 

「その通りだ。とりあえずは補欠ってことになるが、試合にもちゃんと出すぞ。来年のことも考えれば、若い選手を育てるのも大事だしな。」

 

ウッドの言葉でようやく実感が湧いてきた。合格……合格だ! 思わずガッツポーズを決めると、チームメイトたちは笑顔で私の髪をクシャクシャにしてくる。ぬおお、頭がぐわんぐわんするぞ。

 

「おいおい、なにすんだ!」

 

「クィディッチプレーヤーってのは髪をクシャクシャにしてるもんなのさ。これでマリサも立派なプレーヤーだ。」

 

ケラケラ笑いながら言う双子のどっちかの言葉で、私の顔にも笑みが浮かんできた。そういうことならまあ、許してやるか。

 

そうと決まれば、アリスから箒を送ってもらわなくちゃいけないな。箒の整備に、練習、一番下っ端なんだから雑用もやらないとかもしれない。きっと忙しくなるぞ。

 

でも、頑張れば試合に出れるかもなんだ。そう思うと自然と笑顔が浮かんでくる。……やってやるぜ。

 

笑い声の響く競技場で、霧雨魔理沙は満面の笑みを浮かべるのだった。

 

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