Game of Vampire   作:のみみず@白月

126 / 566
ワームテール

 

 

「ロン! ネズミはどこだ!」

 

クリスマス休暇中の談話室に飛び込んだアンネリーゼ・バートリは、呆然とするロンに問いかけていた。というか、掴みかかっていた。

 

いつもより人気の少ない談話室には驚くハリーの姿も見える。ハリーは当然ながら監獄に帰ることを選択しなかったし、ロンやハーマイオニーは両親が旅行に行くということでホグワーツに残っているのだ。しかし、ハーマイオニーの姿が見えんな。……いや、今はそれどころではあるまい。先ずはネズミを確保せねば。

 

急に現れた極悪吸血鬼に胸ぐらを掴まれたロンは、目をパチクリさせながら言葉を放ってきた。

 

「リ、リーゼ? 家に帰ってたんじゃ──」

 

「いいから、ネズミは? 男子寮か? それともポケットの中か? 隠すと後悔することになるぞ。」

 

「ちょっ、ポケットにはいないよ。……いないってば! 破けちゃうから引っ張らないでくれ!」

 

「それなら何処にいるんだい? キミの小さな友人に急用があるんだよ。急いでくれたまえ。」

 

何か書き物をしていたハリーも慌てて近寄ってくるが……構っている暇などない。早く確保しないとフランに怒られてしまうのだから。それもこの五百年で一番怖い状態のフランにだぞ。

 

あの『咲夜カツアゲ事件』の同日、フランの下にブラックからの手紙が送られてきたのだ。文面は実に簡素なものだったが、これまでの前提をひっくり返すような内容だった。

 

ゴミ同然の手紙に書かれていたのは、『ワームテールは生きている。夏の予言者新聞に載っているアーサーたちの写真を見ろ』という端的な内容である。フランが言うにはワームテールというのはペティグリューのあだ名で、彼はネズミの動物もどきらしい。

 

そして手紙を受け取ったフランが慌てて確認したところ、ブラックの手紙に書いてあったことは真実だと発覚した。新聞の写真にはロンの肩の上に乗るペティグリューが見事に映っていたのだ。つまり、スキャバーズこそがピーター・ペティグリューその人だったのである。……パーシーとロンは中年のおっさんを飼っていたわけか。哀れな。

 

そうして『物凄い』笑みを浮かべたフランからネズミを確保せよという任務を受けた私は、休暇を終える間も無くホグワーツへとすっ飛んできてネズミ狩りを遂行しているわけだ。普通に休暇を楽しんでいる咲夜や魔理沙が羨ましいぞ。

 

無理矢理ポケットに手を突っ込む私を止めながら、ロンが苦虫を噛み潰したような顔で口を開いた。

 

「誰かから話を聞いたのか? それならハーマイオニーに聞いてくれよ。あいつの猛獣が何をしたのかをな!」

 

「ハーマイオニー? どういうことだ?」

 

「あの不細工猫を庇って、女子寮に隠れてるんだ!」

 

んん? 意味不明だ。話が全然繋がらない。怒りながらだんまりを決め込んだロンではなく、ハリーの方へと目線を送ってみるが……こっちも気まずそうに口を閉ざすばかりだ。

 

ええい、埒があかん。とにかくハーマイオニーが何かを知っているというのは分かったし、彼女に会うために女子寮への階段を駆け上がる。そのまま部屋のドアを開けてみれば、ハーマイオニーが自分のベッドの上で……あー、泣いているのか? オレンジ色の毛玉を抱きしめながらしゃくりあげているのが見えてきた。

 

「ハーマイオニー?」

 

「リーゼ? どうして? 帰ってたんじゃ……。」

 

「ちょっと急用があってね、一足先に戻ってきたんだよ。……それよりも一体何があったんだい? ロンが何やら怒ってたみたいだが。」

 

ハーマイオニーの横に座って問いかけてみると、彼女は真っ赤な目をこちらに向けて何があったのかを語り始める。この様子だとかなり長いこと泣いていたらしいな。

 

「今朝、スキャバーズがいなくなっちゃったのよ。部屋には血の跡と、それと……クルックシャンクスの毛が残ってたの。それでロンはクルックシャンクスがスキャバーズを……食べちゃったんだって言うの。」

 

「た、食べちゃった? ペティ……スキャバーズを?」

 

「あくまでロンの言い分よ。」

 

それはまた……実に奇妙な話だな。いやまあ、普通のネズミなら十分に有り得る話だろうが、件のネズミは動物もどきなのだ。猫に食われて死ぬくらいならさすがに変身を解かないだろうか? あまりに情けなさすぎる死因だぞ。

 

というか、そもそも死んでもそのままなのか? ……くそ、もっと真面目にマクゴナガルの話を聞いておくんだった。うとうとしてた自分をぶん殴ってやりたい。

 

頗る意味不明な状況に混乱する私を他所に、ハーマイオニーは殺鼠未遂の疑いをかけられている毛玉を抱きしめながら続きを話す。毛玉は状況を理解しているのかいないのか、ふてぶてしい顔で鼻をヒクヒクさせるばかりだ。

 

「それでロンは怒っちゃって、クルックシャンクスを蹴っとばそうとするもんだから。私も売り言葉に買い言葉で大喧嘩になっちゃったの。……リーゼはどう思う? クルックシャンクスがやっちゃったんだと思う?」

 

「そう言われてもね、私は戻ったばかりだから何とも言えないよ。……毛玉、キミはネズミを食ったのかい?」

 

されるがままでハーマイオニーの抱き枕になっている毛玉に問いかけてみれば、容疑者はにゃあと返事を返してくれた。……マクゴナガルを連れてきたら通訳できたりしないだろうか? ダンブルドアも蛇語の前に猫語を学んでおけよ、まったく!

 

「きっと違うって言ってるのよ。クルックシャンクスはそんな子じゃないわ。」

 

毛玉に顔を埋めながらハーマイオニーが猫バカっぷりを発揮し始めるが……ヤバいぞ。ピーター・ペティグリューが毛玉の胃袋に入ったとなればブラックの無罪も証明できないし、無罪が証明できなければフランは悲しむだろう。

 

……毛玉の胃を掻っ捌いて死体を取り出して、消化寸前のネズミを解呪したらペティグリューの死体にならないかな? 最悪半分くらいなら溶けててもいいから。半分残ってれば十分に証明可能なはずだ。

 

かなり無茶苦茶なことを考え始めた私を前に、身をよじってハーマイオニーの拘束を抜け出した毛玉が部屋のドアをガリガリし始めた。私の考えていることが分かったかのような反応だな。お医者さんごっこはお嫌いか?

 

「ダメよ、クルックシャンクス。部屋から出たらロンに蹴り飛ばされちゃうわ。サッカーボールにはなりたくないでしょう?」

 

慌てて毛玉を回収するハーマイオニーを見た後、途方に暮れて彼女のベッドに倒れ込む。毛玉がペティグリューを食ったか、それとも命からがら逃げ出したか。どちらにせよ奇しくもネズミ男は捕縛の手をすり抜けたわけだ。

 

こうなればもうロンの下に戻ってくることを祈るしかあるまい。この広いホグワーツ城で一匹のネズミを探すなど不可能だろう。というか、そもそも私には普通のネズミとの見分けがつかんのだ。……クソったれめ! 怒られるのは私なんだぞ!

 

フランに送る手紙の文面を必死に考えながら、アンネリーゼ・バートリはハーマイオニーのベッドでバタバタするのだった。

 

 

─────

 

 

「……確かにピーターです。間違いありません。」

 

件の写真を見ながら呆然と呟くルーピンを前に、レミリア・スカーレットは小さく頷いていた。別にフランを疑っていたわけではないが、これで確証を得られたわけだ。

 

同じように校長室のテーブルを囲んでいるダンブルドアとスネイプも、神妙な表情で新聞の写真を睨んでいる。特にスネイプなんかは思うところがあるのだろう。何せ想い人の間接的な仇なのだ。……いやまあ、自分自身もそうなんだが。

 

「話を整理するわよ。先ず、前回のポッター家の守人を担ったのはブラックではなくピーター・ペティグリューだった。……そう考えても構わないわね?」

 

私が場に投げかけた問いに、ダンブルドアがゆっくりと頷いた。

 

「そうでしょうな。でなければネズミのままで十数年も隠れてはいますまい。彼がヴォルデモートへと秘密を明かし、それを唯一知っていたシリウスが復讐のために戦いを挑んだのでしょう。つまり、我々の認識とは真逆だったわけですな。」

 

「そしてペティグリューはマグルを巻き添えにして自らの死を偽り、代わりにブラックが逮捕されてしまったと。私たちは雁首そろえて騙されてたわけね。バカみたいじゃないの。」

 

皮肉な話だ。ジェームズ・ポッターとブラックは守人を決める直前、フランに相談を持ちかけていたらしい。『とびっきりの秘策がある』と言って。

 

確かに『とびっきり』だったな。守人がブラックだと、今の今まで魔法界の誰もが騙されていたのだ。……彼らの意図しない形で、だが。

 

小さくため息を吐いていると、スネイプが僅かに顔を歪めながら口を開く。『苦々しい』というのがピッタリな表情だ。

 

「確かにそれが正解なのでしょう。しかし……何故ブラックはそれを黙っていたのですかな? 校長なり、スカーレット女史なり、アズカバンに入る前に連絡を取ることは出来たはずです。」

 

その通り。私も同じ疑問を抱いた。そしてその答えを口にしたのは私でもダンブルドアでもなく、やはりルーピンだった。紅魔館の誰もが答えられなかった問いにフランが答えたように、この男にもブラックの心情が理解できているようだ。

 

「……きっと責任を感じていたんだろう。ピーターを守人にしようと最初に提案したのは恐らくシリウスだ。こういう大胆な一手は彼の得意分野だからね。自分のせいでジェームズとリリーが死に、そして裏切ったとはいえかつての友人をその手にかけた。……抜け殻のようになった彼が目に浮かぶようだよ。」

 

そこで一度言葉を切って、ルーピンは額を覆いながら絞り出すように続きを話し始める。

 

「……ピーターと戦った後、彼は高笑いしながら抵抗せずに逮捕されたと聞いている。それは喜びの笑いなんかじゃなく、諦観の笑いだったんじゃないかな。」

 

なんともまあ、報われない話だな。ブラックもフランも、そして恐らくルーピンも。全員が自分の責任を感じて、それぞれの場所に閉じこもってしまったわけか。

 

痛ましい沈黙が訪れた場を、スネイプの空気の読めない言葉が破った。この男にとってはブラックは同情に値する人間ではないらしい。想い人の仇じゃなかろうが関係ないようだ。

 

「迷惑な話ですな。お陰でこんな状況になってしまった。……それで、件のペティグリューはどうなったのですか? バートリ女史が対処に向かったのでしょう?」

 

「リーゼによれば、猫に襲われて逃げたか食われたかしたらしいわ。……これって有り得るの? あまりにもバカバカしい話なんだけど。」

 

私の出来の悪いジョークみたいな報告を受けて、ダンブルドアとルーピンの顔は物凄く微妙な表情に変わる。それを横目にしながら、スネイプが鼻を鳴らして言い放った。

 

「ふん、有り得ない話ではありませんな。あまり関わりのなかったスカーレット女史はご存じないでしょうが、ペティグリューは信じられないほどに間抜けな男なのです。私は猫に食われたと聞いても驚きませんよ。」

 

いやいや、嘘だろ? 間抜けってレベルじゃないぞ、それは。問いかけるようにルーピンとダンブルドアの方を見てみれば、彼らも言い難そうに否定とは言えない返事を返してくる。

 

「ピーターは……そうですね、少し抜けているところがありましたから。さすがに無いとは思うのですが、有り得ないとは、その、断言できません。」

 

「わしも可能性としては逃げ果せた方が高いとは思いますが……ううむ、困りましたのう。もし本当に猫に食べられていたとすれば、シリウスの無実を証明するのは難しくなってしまいます。」

 

どうやら、ピーター・ペティグリューというのは余程のバカ男らしい。少なくともこの場の三人は猫に食われるというのが起こり得る出来事だと考えているようだ。……そんなヤツに騙されていたと思うと、なんとも悲しくなってくるぞ。

 

「……一応探しなさいよね。件の猫にマーリン勲章を贈るのはそれからでいいわ。」

 

呆れ果てて小さくなった私の言葉に、三人が同じ表情で頷く。実にモヤモヤする状況になってしまったな。……その猫を解剖したらどうにかならないか? この際死体でも構わんのだ。

 

猫の開きを想像し始めた私に、ルーピンが思い出したように問いかけてきた。

 

「そういえば、シリウスとは連絡を取れないのですか? 手紙にはそのことは何も?」

 

「書かれていなかったわ。当然ながらフランを警戒してるわけじゃなく、私を警戒しているんでしょう。騎士団のときもあんまり顔を合わせてなかったしね。手紙が私の手に渡る可能性がある以上、居場所を書かなかったのはおかしくないわ。」

 

ムーンホールドで数回顔を合わせてはいるが、私とはかなり他人行儀な関係だったのだ。『友達のお姉さんでなんか偉い人』くらいの認識なのだろう。あんまり信用されないのも仕方あるまい。

 

「……残念です。情報の共有もそうですが、出来れば会って話したかった。」

 

残念そうに息を吐くルーピンに、ダンブルドアが微笑みながら話しかける。

 

「おお、心配せんでくれ、リーマス。少なくともわしらはシリウスの無実を知ることが出来たのじゃ。ならば罪を晴らすために努力を惜しむ気はないよ。」

 

チラリとこちらを見ながら言うダンブルドアに、苦笑しながら頷いた。とっくにフランから頼まれていたことだ。である以上、力を惜しむつもりはない。今のフランはなんか怖いし。

 

「そうね。ペティグリューが捕まれば話は早いんだけど、それ以外の手段も考えておくべきでしょう。……魔法省の何人かに話を通してみる? スクリムジョールやボーンズあたりとはそれなりに関係を築いているわよ?」

 

「ふむ。アメリアは元騎士団員です。話せば説得できるでしょう。スクリムジョール氏は……どうなのですかな? わしはあまり関わりがないのですが。」

 

「有能な男よ。イカれてないムーディって感じね。政治も出来るし、きちんと話せば通じるはずだわ。」

 

「では、そちらはお任せいたします。わしはアメリアに話を通しましょう。」

 

影響力を使う機会が訪れたわけだ。今は捜査に『手加減』を加えてくれるだけでもありがたい。闇祓い局長と魔法法執行部長に話を通せれば、かなりの時間が稼げるだろう。

 

話がひと段落した私とダンブルドアに、スネイプが怪訝そうな表情で問いかけてきた。

 

「魔法大臣には話さないのですか? 一番に話す相手だと思うのですが……。」

 

「非常に馬鹿げた話だけど、あの男の補佐官には信用できない女がいるの。自分の補佐官に椅子を追いやられそうになってるわけ。……切り時かしらね?」

 

有能だとは一度も思ったことはないが、ここまで無能だとも思わなかったぞ。おまけに夏には自分に自分で勲章を贈るとかいう間抜けなことを仕出かしたのだ。行動に移す前にほんの僅かでも疑問が浮かばなかったのだろうか?

 

そのせいで予言者新聞からはバッシングの嵐だし、もはや補佐官を自分で更迭するほどの影響力すら無くなっている。再起のためブラックの逮捕に全てを賭け始めたあの男に、ここでの話を伝えるわけにはいくまい。何をしでかすかわかったもんじゃないのだ。

 

私の話を聞いて、スネイプは珍しく呆れたような表情になって口を開いた。彼の認識もイギリス中の魔法使いと同じだったようだ。つまり、今の魔法大臣はアホだという認識である。

 

「私の言う事ではないのでしょうが……そうすべきですね。操り人形にもそれなりの品質が必要でしょう? 今の大臣は操るのに適しているとは思えませんな。」

 

「それは重々承知してるけど、残念なことに代わりがいないのよね……。ボーンズは執行部にいてもらった方が頼りになるし、ダンブルドアをここから離すこともできない。有能なのは若手ばっかり。お手上げよ。」

 

「いっそのことスカーレット女史が立候補してはどうですか? 他国に対しての影響力もありますし、能力は実績が充分に証明しているでしょう?」

 

「さすがに有り得ないわよ。吸血鬼が魔法大臣? 純血主義者やヒト至上主義者どもが狂ったように反対してくるのが目に浮かぶわね。」

 

別に不可能とまでは言わないが、私が動く分には今のポジションが一番良いはずだ。身内でなく、他人でもない。ダンブルドアと同じように、少し遠い位置にいる『都合の良い英雄』でいることこそが大切なのだ。

 

それにまあ……単純にやりたくないし。何たって、いつの世もトップというのは叩かれるものなのだ。私は蝙蝠のように勝ち馬に乗るほうが似合っているだろう。

 

自分の翼を見て少し微笑みながら、話を纏めるために言葉を放った。

 

「とにかく、私とダンブルドアは魔法省への対応。ルーピン、スネイプ、それとマクゴナガルあたりはネズミ狩りよ。もちろんリーゼも動くから、協力して捜索するように。」

 

私の言葉に三人が頷く。この広いホグワーツでネズミを探すのは難しいだろうが、他に方法もないのだ。やるしかあるまい。まあ、私がやるわけじゃないから言うだけならタダだ。

 

……そういえば、フランからの伝言が残ってたな。私にはよく分からない伝言を伝えるために、ルーピンの方へと向き直る。

 

「ルーピン、『地図』を持ってたら使えってフランが言ってたんだけど……何のことなの?」

 

ルーピンは一瞬キョトンとした後、苦笑しながら口を開いた。

 

「ああ、『地図』ですか。懐かしいですね。私たちが学生時代に作った悪戯用品で、ピーターを探すのにも役立つ道具なんですが……残念なことに昔あった場所にはもう無かったんです。今はもう何処にあるのやら。」

 

「ふーん? ま、無いなら仕方ないわ。足を使いなさい、足を。それとネズミ捕りもね。」

 

猫に食われたのを疑われるほどの間抜けなのだ。きっとネズミ捕りにだって引っかかるだろう。あとはペタペタするやつを設置するのも有効かもしれんな。……紅魔館から持ってくるか? 美鈴が昔アホほど買ってきてたはずだ。

 

この際マグルの世界で美鈴が買ってきた『ゴミ』の処理も兼ねるべく、レミリア・スカーレットは提案を放つために口を開くのだった。

 


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。