めっちゃ色々と改変しております。なんだったらキャラも改変しております。
なのでそれがダメな方は回れ右をお願いしたいです…。
月の下で願ったことを死柄木は思い出して買い物に出かけたら…?
後半、かっちゃんが体調悪くて気絶。さぁてどうなる?
あの日は、月…
そう、月だ。たしか空に月が浮かんでいた。
真っ暗で…何も見えなくって。
でも月の淡い光だけがボゥって見えて、どこまでも昏い空を、弱弱しく明るく照らしてたんだ。太陽のような強い光は持ってない。だが、もてうる自分の力をそっとそっと、絶え間なく俺に…俺たちに注いでた。
死にぞこないである、俺たちに。皆に見離された俺たちに。諦められ、朽ちて行くしかなかったはずの人間たちだったハズなのに。
(まるで、俺たちを決して見放さないとでも言うかのように…)
絶望の節で、虫の息のような奴らが次々死んでいった。
あたりは真っ暗だった。あの空のように。
腹は空き、心も身体も傷つきボロボロ。指を動かすのも億劫になる。体力を温存するためにも、壁にもたれかかって、全身の力を抜きつつ、喉の渇きをごまかすように、パサパサな口の中に唾液を回す。
無意味な行動だとわかってても、気休めぐらいにはなった。
街のネオンの光が鬱陶しい。幸せそうな家族が、声が聞こえるたびに言いようのない悔しさと、憎しみと、羨ましさと…虚しさが沸き上がる。
(優しいフリ、みないフリ…)
俺も動けずに、ただ待った。迫りくる死を只々待つだけだった。自分の手を見続け、気まぐれに目線だけを音の聞こえた方へ送る。
猫や犬がこちらを物珍しそうに首をかしげながら見つめてくる。
(誰も助けに来てくれない……ヒーローでさえも…)
絶対に大丈夫だよと。絶対に助けに来てくれると。そういって目を輝かせながら教えてきて、結局目の前で散っていった同い年の尊い命を思い出した。
(なにが…ヒーロー)
ギリッと奥歯をかみしめる
(なにが……絶対に助けに来てくれる! だ…みんな……噓つきだ)
ちくしょう…と一言呟いた。
ふと差し込んできた温かい淡い光。疑問に思ってなけなしの力を振り絞って空を見上げて、月がそこにあるって気が付いて…
ああ、キレイだな…って思った。
ひび割れた建物からうっすらと差し込む月の光が、何故だか心地よくって。
だから俺はあの日、強い光しか注ぐことができない太陽じゃなくって、淡くてキレイで優しい光を持つ、あの月にお願いしたんだ。
(いつかで良いから、いつかで良いから。まだ生きられたら)
らしくもなく、祈るように小さな小汚い震える手を合わせて。
(あんたみたいな、月みたいな友達…ください)
震える身体でそんな事を、月に願った。
「
聞きなれた声に俺の意識は浮上した。ちっ。嫌な夢をみちまった。イラつきながら首元をガリガリ掻く。
「黒霧…今何時」
「昼の4時です。」
「あー…おやつ…」
そこにそっと置いてある黒霧が用意したデザートを手に取ろうとして、スカッと自分の手が空を掴んだ。あいつ、個性つかっておやつをワープさせやがった。
なんでそんな事をするのかという意を込めて黒霧を睨めば、あいつはすました顔でこういってきた。
「おやつの時間は過ぎてます」
「はぁ?それでなんで俺が食べるのを我慢しなきゃならないんだ。よこせ」
「ダメです。ヴィランでも規則正しくおやつの時間は守らないと」
「なんでおやつの時間だけ規則正しくしなきゃいけないんだ。俺たちはヴィラン。何者にも縛られない。ルールも関係ない…なら、おやつを何時に食べようが関係ない…食べたいときに食べる。なぁ、そうだろ?」
「…では、条件があります」
そう言って半分呆れている感情を隠しもせず、黒霧は俺に一枚の紙を渡してきた。
「買い物リスト…?ふっざけんな!俺に買い物だと?」
思いっきり机をぶっ叩く。もちろん個性が発動して崩れないように二本くらい指を離して。
「そんなものに行くくらいなら、オヤツなんていらないね」
興が覚めたと言わんばかりにそう言うと、黒霧は困りましたね…このままでは今日の晩御飯ありませんとか言ってきやがる。
知るか。お前が行け。お前が。ワープで楽々いけるだろ。
「素材買ってきてくださったら、おやつの量を普段の二倍にしますけど」
「チッ。この紙に書かれてるヤツだけでいいんだな?」
「ええ。それだけで足りる。よろしく頼みましたよ」
そこ、上手く丸みこまれたなんて笑うなよ?じゃないとお前、壊すぜ?
「あー…だりぃ」
足取りは重い。
「なんで俺が…」
賑わう人々の中をかいくぐって進むのは苦手だ。どいつもこいつも幸せそうな面をしながら、さも悪い事なんて起きてません。みんな平等な平和の中に居ますみたいな顔しやがって。
(なにも見えていないフリをしているクセに)
死にかけている奴が居ても、お前たちは手を差し伸べようともしない。
(偉そうに犯罪者、世間の屑。ヴィランなんて宣う)
ああ。
何もかもを……
…───壊したくなる
ついついそこにあるものを…壊したくなってくる…
「あー…ダメだ。」
先生にも言われた。感情のコントロールをマスターしなければ、いくら頭が良くても無様に負ける。
負けること自体は罪でもましてや悪い事ではない。自分の次の枷として経験として次に生かす。
しかし世の中、必要なのはコントロールだと。
「すぐ癇癪を起すのは俺の悪い癖だ。」
自覚はしているが、未だそれをコントロールする術を、俺は持ってない。
「さぁて…と…?」
買い物リストを丁寧に読み上げて、忘れ物がない事を確認する。
「ネギ…味噌…豚肉…」
どうやら何も忘れてないみたいだな。これらから連想されるもので晩御飯に適した、黒霧が作りそうなものは…
「豚肉の生姜焼き、豚肉のネギ味噌焼き、豚肉のネギ味噌炒めかもしれないな…」
嫌いじゃないな。
むしろ好きな方の料理だ。父さんの大好物で、母さんがよく作って…
「…黒霧のつくるヤツ、似てるんだよなー」
この料理はとくに母さんの味に似てる。だから嫌いじゃない。
だから壊さない。だから…
「さぁてと…俺を歩かせた罰として…ちょいと寄り道でもしてオヤツのおやつを買いに」
瞬間、目の前で爆発音とまばゆい光に包まれた。
「?!」
どうやら攻撃されたらしい。間一髪で避けたはいいが…ちっ。視覚がやられた。目が見えねぇ…
そう思いながらも、先生から学んだ通りに対処しようと意識を集中させる。
「目をやられて周りの状況を把握するには、残った感覚だけで全てを把握すればいいんだったな…」
聴覚、嗅覚、味覚、触覚…そこから導き出される情報を処理して、“空間で自分の体を認識する感覚”を発揮させる。
そう。今の俺は身体全てが音や匂い、空気の温度の違いさえもを感じ取って攻撃に移れる。さぁてと下準備は整った。あとは…目の前に現れた巨大な何者かをぶっ飛ばすのが先決だな。
「おい、デカブツ」
「…なんだお前。」
目は見えない。けどハッキリわかる。こいつが変な個性を俺に使って来た奴だ。
「なんで俺の買い物、吹っ飛ばした?」
せっかく屑みたいなヒトゴミの中を、結構久しぶりに良い気分で買い物してたのになぁ…あーホント、世の中って……
「クソだよなぁ…?」
くひひっ。こいつは壊してやるんだ。跡形もなくボロボロに崩れて、そんで!
「消えちまえよ!!」
感覚だけでこいつの攻撃をよけて、そんで隙をつくった。
(ここだ)
スッと流れるように俺の手をそいつの体へ触れようとして。あと少しでこいつへの攻撃が入ると言う所で、デカブツは避けやがった。
おまけに俺の腹に重い一撃をぶっ放す始末。
「ゲフッ…あーマジかよくっそ!」
壊したい壊したい壊したい壊したい壊したい壊したい壊したい壊したい壊したい壊したい壊したい壊したい壊したい壊したい壊したい壊したい壊したい壊したい壊したい壊したい壊したいしたい壊したい壊したい壊したい壊したい壊したい壊したいしたい壊したい壊したい壊したい壊したい壊したい壊したいしたい壊したい壊したい壊したい壊したい壊したい壊したいしたい壊したい壊したい壊したい壊したい壊したい壊したいしたい壊したい壊したい壊したい壊したい壊したい壊したいしたい壊したい壊したい壊したい壊したい壊したい壊したいしたい壊したい壊したい壊したい壊したい壊したい壊したいしたい壊したい壊したい壊したい壊したい壊したい壊したいしたい壊したい壊したい壊したい壊したい壊したい壊したいしたい壊したい壊したい壊したい壊したい壊したい壊したい!!!!!!!!!!!!!!
「くっそぉおおお!!!」
目の前に迫りくる気配。ああ、こんな殴られる十秒前になんで視力が戻るんだよ…
避けられないじゃないかよ。運がないにもほどが…
そう思いながら相手を見ていた。一瞬、昔みた綺麗な月の光を思い出した。
(あの日も丁度、こんなクソみたいな日で…俺を励ましてた親友が死んじまった日でもあって…)
するとすぐ傍でドカン!という音。
気が付きゃ、いつの間にか目の前のデカブツが吹っ飛ばされていた。
そんで…目の前には淡い月の光をそのまま髪の毛に溶け込ませたかのような…19、20歳くらいの男子がいた。
キレイな月の色を髪に宿し光らせながら、そいつは不愛想な声色で、だがどこか気遣うような、そんな声色で俺へ口を開いた。
「おい」
「……」
「死にたくなきゃ俺の傍から離れんな」
その男の低い声がやけに俺の耳に心地よく馴染んで。心地が良くて。
ほど良い柔らかな優しさが声ににじみ出ていた。
「テメーは誰だ」
「ただの通りすがりのヒーローだ」
ちらりと見えた、暗闇の中でも失われないルビーみてぇな赤い真っ赤な瞳。とても力強い瞳だった。綺麗だと思った。
そして男は一瞬にして間合いをつめて、巨体を背負い投げして関節技で身動き取れなくした。そんな通りすがりのヒーローを見て俺は忘れてた願いを思い出した。
『いつかで良いから、いつかで良いから。まだ生きられたら』
ああ…あああ……っ!
『あんたみたいな、月みたいな友達…ください』
この人がそうだ。
直感的にそう、感じたんだ。
俺は歓喜に打ち震えた。
だが…こいつはヒーローと名乗った。なんでだ!なんで俺の願ったモノは…あっち側なんだよ!!!!
「おい」
「なんだよ」
むしゃくしゃしてる俺に近づくヒーロー。だがこいつは他の奴らとは違うと感じた。纏うオーラが違う。物腰が違う。ヒーローなのになんでムカつかないんだろうな。ほかの奴見てると壊したくなるのに。
あのムカつくオールマイトとも違う、何か惹き付けられるものを感じる。
「お前は悪くねぇよ。よく戦った。」
「?!」
先生と…同じ言葉を?
「悪いのは対処できねーヒーローでも、世の中をこんなんに仕立て上げた上層部のお偉いさん方でもねー」
「…」
「盲目の正義を掲げるやつら、そしてそれに漬け込む奴らが悪ぃ…もちろん、俺の存在も罪なもんだ」
「それはどういうことだよ?」
そう聞けば、月の髪の色の奴は、儚く笑ったんだ。今にも泣きだしそうな…だけどとても印象的で忘れられない──…
「内緒だ」
キレイな微笑みだった。
遡る事、一か月前。
「はぁ?身体を変化させたい?」
尖水辰へと相談を持ち掛けた勝己は、ああ。と言いながら何故そんな発想にたどり着いたのかを話しはじめた。
「はっきり言えばこれからくる、壮絶な戦いで俺が俺のままで居ちゃ分が悪ぃ。」
「いままでだって十分すぎるほど暗躍してきておいて、お前って奴は…」
「目的は守る事。それだけだ。守る範囲を広くしてぇ。そのためならなんだってするぜ。俺は」
その異常なまでの執着は彼の身を少しづつ滅ぼしてると、何度も辰は言ったが彼は苦々しく「わかってる…」しか言わない。
「そんで、なんで俺のとこ来た?」
「じつは…お前に頼みたいことがあって」
勝己は言いながら一つの黒いケースを取り出す。その中にはいろんな薬や変な液体が入った試験管などがあり…どっからどうみても雄英の化学班が関係しているだろと、半ば呆れを感じながら彼の説明を待つ辰。
「幾年もの実験の結果、お前の持つ個性“水銀”が、カギになってくるらしい」
「…ちなみに、なんの?」
「…」
「あのな爆豪…知らないとは思えないが、一応言っておくぜ?水銀ってーのはだな…」
「猛毒なんだろ。知ってる」
「…知っててお前、俺に出せって?ダチを殺す手伝いしろって?」
「ああ、そこんとこは心配いらねぇよ。知り合いに水銀詳しい奴がいてな。」
「だからってなぁ…」
「……やっぱ、ダメか?」
「あ~面倒くせぇなぁ。ホラ」
「…いいのか?」
「あはは!なんだよその顔。欲しいんだろ?お前の事だから、俺が扱う水銀が特別必要なんだろ?減るもんじゃないし、好きなだけ持って行けよ」
「恩に着るぜ!」
そうして出来上がった劇薬。淡く光るその液体を、一か月後に勝己は使った。副作用があるのは知ってたが、なぜかその日は使わなければいけないと、一種の使命感に似たようなものを感じたのだった。
たまたまだった。そう。本当にたまたまだ。
その日は、チンピラが雇ったヴィランどもを蹴散らせた。その帰り道だ。見覚えがある個性を放って、傍に居た男子に襲い掛かっていくヴィラン。
(取り逃がしたやつか…裏ロジでも街中であんな派手な個性使ってくれてマヌケが!あれじゃ見つけてくださいって言ってるようなモンじゃねーかバカが!)
よく見れば、攻撃されている男は、大体は避けてたが、擦り傷をあちこち作っていた。そして次のモーションで勝己はその青年が誰なのかわかってしまった。わかったうえで、彼は彼を助けることに神経を使った。
おかげでスムーズに事が運んだはいいものの…
(さて、どうしたものか…)
勝己が見つめる先には、絶対俺なんかにしないだろと言いそうになる憧れの眼差しをしたヴィラン……死柄木弔がいた。
「緑谷が狙われてた?」
「ああ」
二人の小さな会話にはほとんど誰も気が付かないので、クラスが賑わってる中でも二人は二人だけが知る会話を気軽にしていた。
「普通のチンピラだとも思ったが…ありゃヴィランだな。」
「何人相手にしたんだ?」
「ざっと三人か。応援を呼ばれちまったから合計で五人だったな。」
「へぇ…五人ね。そんでなんでヴィランが緑谷を狙ったんだ?」
「……中学時代の…誰かに頼まれたんだとよ」
「…そうか」
ただ二人とも気が付かなかったのは、その中で唯一といってもいい焦凍だけが、彼らの会話を聞き取れていたという事。
無駄に表情を動かさないのが幸いしたのか彼らは気が付いてない。
(狙われる?)
焦凍は変わらない表情でそんな事を思いながら、渡されたプリントに名前を書いていた。轟焦凍。うん。間違えてはいない。
「まだアイツを狙った中学時代の奴ら居たのかよ…」
「…直接行って蹴散らした」
「え、もう問題解決してたん?」
「…野放しにしとくとやっかいだかんな…エンデヴァーに頼んで…」
なるほどと、焦凍は耳で聞くだけにして問題を解いていく。
(それで親父のヤツ、意気揚々と昨日、出かけて行ったのか)
見てて気持ち悪いくらいにエンデヴァーは張り切っていたのを思い出す。目はギラギラしてたのに口はへにょりとだらしなく笑おうとしていたので、無理に力んでアヒル口になってたのを思い出した。
「けどそのせいで今日、体調悪いんだろ?顔色いつもより悪い…白いぞ。寝てないな?何徹夜目だ?」
辰にそう睨まれると、勝己はしぶしぶ答えた
「に、二徹夜…」
「…そしてあまり食べ物が喉を通らないって?「そんなん言ってねー!」言ってなくってもわかるからオレ。」
そこで盛大に溜息を吐く辰。
「プロのヒーロー目指すなら健全に過ごせよ…身体壊したら元も子もねぇし守れるモンも守れなくなる」
「…く。」
二人の会話からして、焦凍は大体察した。
(爆豪、身体怠そうにしてるのも、体育で記録が今一だったのもソレが原因だったのか)
しかもそれが出久を守るためとは。特別扱いされてる出久に少なからず嫉妬してしまうのは致し方がなかった。焦凍も人間だ。爆豪に惹かれていて、少し憧れてもいる相手なのだから。
そんな相手が己の体を壊すようなことをやっている。身を削ってまで守っている。
(緑谷は、あいつに守られてんだな…)
なのにどうして
(緑谷は…爆豪を本当の意味で“視て”やんないんだろう…)
二人を隔てている大きな溝。それがちょっとやそっとじゃ近づく事も埋まる事も叶わない事を、なんとなく察してはいた。だが今まだ理解に苦しむ焦凍だった。
そんな時だ。
「あ、かっちゃん…ご、ごめん…」
出久の肩が勝己の肩にぶつかってしまったのだった。勝己は内心酷く動揺してしまった。久々に出久がこんなに近くにいる。それだけでおのれの胸は打ち震える。歓喜と、悲しみに。
ドクリと心臓が強く脈を打つ。そのせいで一瞬息が詰まる感覚が勝己を襲う。このままではヤバいと、勝己は焦った。薬の副作用か?続けて二日間使ったらこうなるのか?などと考える勝己。
「はぁ…」
その痛み始めた胸を隠すようにネクタイを緩めながら勝己は溜息をこぼした。まるで、痛みや悲しみをどこかへ追い出して和らげようとしているみたいに。
そう。勝己は必死になっていつもの発作みたいなものを起こさせないように振舞った。ただそれだけだ。
自分の弱った姿なぞ、自分が認めた誇るヒーローに見せてたまるものかと。
しかし何を思ったのか、その勝己の力ない目を見てカチンと切れたのは何と出久で。辰が止めようとしたソレより素早く勝己の胸倉を引っ掴んで。
「どこ見てるんだよ…」
「放せよ」
「なんだよその目!そんな弱い目、君らしくないじゃないか!何なんだよ君は!」
「…っ!」
弱い目。
悟られたくなかった。
なのに……
勝己は時々、このような発作が起きることが度々ある。それを、あの劇薬がさらに引き出してしまったらしい。
原因は明白だ。己の精神と身体が弱まると起こる現象。過去の罪の意識…そして前世の記憶。
一種のトラウマにも近く、フォビアにも近く…そしてパニック症候群とも似ていた。
今日は特にひどいのだ。学校に来る途中、三度も過呼吸になった。あのまま帰ってもよかったが…いかんせん最近、出久を狙おうとする輩が居て心配で仕方がなかった。
だから来た。怠い身体を這って。ぼーっとしてしまうこの頭は、きっと熱もあるだろう。そろそろ頭痛までしてきた頃、この出久の急接近とこの彼の言葉。
『弱い』
なんとない言葉だ。ありきたりの言葉だ。それに傷つく理由も必要性も勝己にはないハズだった。
しかし今の勝己は過去の事を簡単にフラッシュバックしてしまう危険性があった。おもに劇薬の副作用のせいで。それに続いて前世の記憶も持っている。
自分が今まで出久に仕出かしてしまった痛々しい行為を…前世の事を思い出してしまう。考えるなと命令をしても無駄だった。連鎖で自分の脳が思い出したのは
虐め始めたころの、出久…
「は…」
あの時の彼の顔を、きっと勝己は一生忘れないのだろう。
「かはっ!!」
「え?」
「…っ……ぁ…!!」
脳に焼き付くようにこびり付いている。
「かっちゃ…?」
「は、はぁ……ぅ!……ぅあ…カハッ…!!!!」
「ど、どうし」
絶望で勝己を見上げる、幼馴染の顔
「あ…ァァ!……ッは……はぅぁあ……!!」
「ど、どうしちゃったのかっ」
悲しみで歪む、出久の顔が
頭から、離れない
ハナレテクレナイ
お願いだから
お願いだから
お願いだから
お願いだから………!!!!!!!
(赦してくれ………俺のヒーロー……)
「緑谷!爆豪から離れろ頼むから!!」
状況を一部把握したらしい辰の悲痛な声が響く。とっさに離れて辰を焦りながらも困惑した顔で見る出久は何をどうすべきかわからず。
辰が大雑把に説明しようとしたその、一瞬。
勝己の体が大きく揺れて───…倒れていった。
誰も勝己を見ていなかった。だから反応ができなかった。
ただ一人を除いては
~作者の語り~
皆様お久しぶりです。お元気ですか?( ・ㅂ・)ノ
私はいたって体調良いですよ!休んでた間練ってたネタを今回詰めました!
しかし収まり切れなかったんで、半分にポキって割りました。ポキって。
今回のお話は、死柄木を少しでも救えないかと検討した結果に書き上げたものです。
常々思うんだけど…ヒロアカのキャラたちって何で悪役でさえ魅力的なの…?
救いたくなるじゃないか!そして救っちゃったっていう奴がかっちゃんだったら凄く萌える!!
己の意見が一致したり己の中で掲げる正義の定義がお互いに重なったら、
裏で暗躍しちゃったり、かっちゃんを手助けしたりすればいいと思うんだ!!
やっべ胸アツ展開じゃないかこれ!少なくとも私的にはおいしいです!
そしてそれを上手く書ける自信皆無なんで誰か私のほかに書いてくださる素敵神物書きいませんか?!
光の速さで読みに行きます!!だれか私に餌を…餌をぉおおおおおおお!!!
お与えくだせぇえええええええええええええええええええええええええええええええあああああああああアアアアアああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアああああああ!!!!!⊂⌒~⊃。Д。)⊃
(荒ぶる後書き)