【Infinite Dendrogram】名も無き<マスター>達の独白記 作:ナーバス
皇国所属 【装甲操縦士】Ⅳ:キャッスル
元々飽きっぽい性格ではあったんだ。何かを始めてみてもほんの少しの壁にぶち当たるだけで嫌になってしまったり、自分より才能のある奴らと比べた瞬間に全てがどうでもよくなってしまっていた。
その結果、良い年をして何も持ち得ない醜く太った肉塊と化した。自業自得とは俺のことだ。
自己肯定などできるはずもなく、むしろ自ら進んで否定するありさま。俺ほどに愚かな人間は、、、、、、きっと吐いて捨てるほどいるのだろう。底辺の中ですら特別でもなんでもない、ゴキブリ以下の存在だ。
そうして、その日暮らしのおよそ文化的とは到底言えない生活の中を這いずりながら辛うじて生きながらえているときのことだ。夢のような、嘘みたいなゲームの話を聞いた。それが俺の人生を変えてくれるのだと、神が施した救済の道標だと信じて、俺はデンドロを手に取った。
けれど、やっぱりそれは嘘だった。
マスターとかいうよくわからない扱いをされて、ひどく金のかかる装備品を掴まされて、しかもいつの間に所属国は貧乏になってて、戦争がはじまるというから意気込んでみたけど参加資格が足りないだなんて言われて。
理不尽だ、、、、、不満しかない。
極めつけは周囲のプレイヤーたちから努力してないとか、やる気がないならクエストの邪魔をするなとか言われて、、、、、現実よりも冷たい扱いを経験するなんて想像したこともなかった。
堪える、、、、、どうして誰も助けてくれないのか。俺に機会を与えてくれた神様はどうして導いてくれないのか。みんな、生きること自体が罪とでもいうように、辛辣な態度で槍みたいに貫いてくる。
もう何もかもが嫌になる。人生の全てを変えてくれるような何かを期待したのに、結局のところ俺が立っているところは以前と変わらない何者にも成れない荒野だった。
弱いっていうのはつれえなあ、、、、、
ダメっていうのはどうしようもねえなあ、、、、、
頼り方すらわからねえっていうのはどうしようもねえなあ、、、、、
いっそのこと、、、、、山賊にでも身を費やしちまうか、、、、、
でもほら、、、、、うちの国ってば貧乏だし、、、、、山賊なんかやっても割に合わねえよなあ、、、、、
こんなデクノボーみたいなエンブリオじゃあ別の国に行くのにも使えねえし、、、、、このまま国が滅んでいくのを見ていくしかないのかねえ、、、、、
まあ、ほらなんだ。俺みたいな能無しに出来ることなんてさ、、、、、元の世界でもこっちの世界でも限られてるってわけだ。
それがわかっただけでも、デンドロをやった意味があったのかもしれない。あと少ししたら二回目の戦争が始まるみたいだし、、、、、それを見届けるまではやり続けてみるとしよう。
どうせ、結果がどうなろうと、俺には関係ないんだろうけどさ。