Fate/Weird Tales 作:Hisa Wisteria
基本妄想をシコシコ書いてるだけなのでそこのところよろしくお願いします
オリジナル鯖等々登場します。
空の上にいるといつも夢を見る。
大西洋の上空。雲よりもずっと高いところ。宇宙と地上の間に広がる、天国に一番近いところ。星の表層の一番外側。人の営みの最外円。遥かな過去、まだ人類が星の外側を知らなかったころ。誰かが死ぬと、その人は天へと上り、やがて星となった。大地を覆う天蓋に浮かぶ点になって、残された人々を見守った。そういった伝承は、現代に細々と生き残った魔術の系譜にも存在している。人の命を天体の輝きと照応させる試みや、惑星の並びとセフィロトを照応させる魔術基盤などがそれらに該当している。それらは神秘が薄れゆく現代において、それらは紀元前から続く魔術の研鑽のもとともなりうる理論だろう。
でもこの夢は、魔術でも何でもない。格式ある儀式でも、理論建てた詠唱でもない。これは戒めだ。
少年は輝く星々の下で跪いていた。祈るように、仰ぐように、かしづくように。固く結ばれた彼の両掌からは、眩いばかり光が漏れていた。ゆっくりと、優しく、それを天へと向かって解き放つ。憐れみをもって、悲しみをもって、揺るぎない意志をもって送られた無数の光の玉は、ひらひらと空へと上っていく。
「すまない。」
少年の口からはそんな言葉が漏れていた。彼らは、これからの彼の行うことを見ているだろう。より多くの命のために選び取られた、切り捨てられた命達。鉄の心をより強く鍛える、悔恨の業火。この夢は、まさに錬鉄だった。
少年は上っていく光を見上げ、自らが奪った命を見送った。
「忘れられるお前たちは、決して俺を忘れるな。」
血塗れの手によって送られた星々は、永遠に彼を呪い続ける。星々が天にて輝く限り、彼は、シロウ エミヤは正義の味方であり続ける。
ヒースロー空港から車で30から40分。そこは19世紀の街並みが今も尚色濃く残る世界屈指の大都会。産業革命の中心地となり、その後の世界で絶大な影響力をもった王国の首都であり、魔術世界においての中心地と言っても過言ではない場所。
「倫敦かぁ」
茶色く傷んだ髪の毛を指に巻きながら、タクシーの中から見える美しい街並みを横目に呟いた。
「こんな大都会のど真ん中でよく神秘の隠匿なんかしてるもんだ」
ここ倫敦には魔術協会の最高学府、時計塔が存在する。かと言ってかの名高きビックベンが学校という訳ではない。ほとんどはその周囲の街並みに溶け込むように、普通の大学に偽装して研究棟が存在している。ビックベンには魔術協会の総本部といつくかの教室があるだけなのだ。
ウェストミンスター駅の前でタクシーを降り、キャリーバッグを引きながらパーラメントスクエアを抜け、ウェストミンスター寺院を横目に歩いていく。マーガレット通りをぬけ、ジュエルタワーの近くまで来た。この辺りはかつて城塞が存在し、ジュエルタワーは物見台の様なものだった。現代では中にカフェが出来ており、知る人ぞ知る(主に時計塔の者達)が知る穴場となっていた。
そのジュエルタワーの横を抜けて、人の寄り付かない細道に入っていく。人祓いの結界を踏み越え、丁度ウェストミンスター寺院の裏手まで来た。そこには小さな木で出来た小屋があり、その前には様々な魔術礼装で武装した衛兵が立っていた。外見が普通の衛兵とあまり変わらないのは、認識改変系の魔術によるものだろうか。その男の前まで行き、黒いコートとネクタイをただしながら、要件を告げた。
「時計塔から呼び出しに応じて参上した。中に入れてくれるか?」
すると、それまで立ったまま微動すらにしなかった衛兵はこちらを一瞥し、足を踏み鳴らし、姿勢を整えて言った。
「話は聞いております。執行者殿。中に入ってこれをお被り下さい。」
薄汚れた麻布を手渡され、小屋の中に入るよう促された。
「中に入ると催眠術式が作動します。どうか抗わずにお願いします。あなたに危害を加えることはありませんので。これはセキュリティのひとつです。抗えば、ここまで来たのは全て無駄足となります。」
恐らく時計塔の建物の中でも重要な所に連れていかれるのだろう。ゲストを催眠術式にかけておけば、道筋を覚えられる事はないという事か。
「把握した。」
小屋に入り、麻布を被る。すると小屋全体が魔力につつまれ、みるみるうちに意識が遠のいていった。
気がつけば真っ暗闇の中、椅子に座らされていた。闇の中に溶けている体のそれぞれの部位に力を込め、異常が無いか確認する。腕は椅子の背もたれの後ろで手枷がかけられていた。
口でクリック音をだし、耳をすます。音はこだまこそしなかったものの、深い闇の中で僅かに反響した。どうやら大きな部屋ではないらしい。すこし程度の今の状況を理解することは出来た。
「だれかそこに?」
魔術回路を喚起して"強化"の魔術を用いて視力を向上させて辺りの状況を伺おうとする。しかし、はめられた手枷の影響か魔術行使は阻害されてるようだった。
「面白いことをするものだ。執行者。」
聞き覚えのある低い声が喋り始めると、同時に自分の周りだけ、さながら舞台上の役者のように明かりがさした。男は闇の中から歩みでながら続けた。
「反響定位か。確かに魔術を行使できない状態において周囲にあるものを確認するには悪くない手段だ。」
男が一歩、光の中に足を踏み入れると、それまで自分だけを照らしていた光がたちまち男を包み込んだ。光が当てられた男の横には深くフードを被った小柄な少女が立っていた。恐らく弟子かなにかだろう。
「流石はロードエルメロイ。物知りなことで。」
「二世だ。──そんな事はいい。」
その男、ロードエルメロイ二世は続けた
「連れてこられた理由はわかるかな?」
「無論仕事だろうな。それもロード直々の。」
魔術協会における最高学府、時計塔。十三の学科からなるその学術機関において、1つの例外を除き、そのそれぞれを歴史のある名家の貴族たちが統べている。それが「君主」を冠された彼らだ。そんな化け物からの直々の命令とあっては、これは一大事にほかならないだろう。
「話が早くて助かるぞ、ボウヤ。ただよくある仕事を頼みたいだけだ。」
しゃがれてはいるが、芯の通った老婆の声が笑ながら言い、その姿が闇の中に照らし出された。
「お初にお目にかかる、ロードバリュエレータ。女傑と謳われるあなたにお会いできるとは。光栄の至りだ。」
へりくだった眼差しを送った。
ロードバリュエレータ。創造科のロード。本名はイノライ バリュエレータ アトロホルム。多くの優秀な魔術師や封印指定の冠位人形師を輩出した名ロードにして、数々の武勇を誇るまさに怪物。敵にはまわしたくない相手だ。
「これはこれは。オレも君に会えて嬉しいよ。」
女傑はその顔に悪魔のような笑みを浮かべながら続けた。
「"魔術師殺し"に会えるなんて。」
放たれた殺気で背筋が凍りつきそうになった。やはりロードの中でもトップクラスの実力の持ち主。ただのババアとは理由が違う。
「うちの血族もお前の先代にやられていてね。オレは一族の長としてここで君を殺すべきなのかもしれんな。」
変わらず恐ろしい笑みだった。そんな女傑に自分は苦笑いしながら答えるしかなかった。
「今は時計塔の一員だ。昔のことは…。」
「面白いことをいうじゃないか!HAHAHA!」
いくら魔術師殺し専門であろうと、丸腰ではこの女傑相手に3秒ももたないだろう。3秒後にトマトジュースになっていないことを祈ろう。
「怖がらせすぎては取引も、クソも無くなってしまいますよ。ロードバリュエレータ。」
ロードエルメロイ二世が女傑をなだめる。命拾いをした。ロードエルメロイ二世に感謝しなければ。しかし、格式高い君主ともあろう人が「クソ」などと言っていいものなのか、はなはだ疑問だった。
「仕事の内容は?」
するとロードエルメロイ二世が答えた。
「大きくわけて2つある。1つ目は──」
少しの溜を挟んで、ロードエルメロイ二世は続けた。
「聖杯戦争は知っているかね?」
「──知っている。確か日本で行われてた大儀式だろ。」
「その通りだ。英霊を召喚、使役し、争わせ、ありとあらゆる願いを叶えると言われる万能の願望器、聖杯の使用権をかけた殺し合いを行う儀式。君にはそれに参加してほしい。」
予想打にしていなかった言葉に少し狼狽えてしまった。
「俺が聖杯戦争に?」
「そうだ。」
ロードエルメロイ二世は短く答えた。
「もう何十年も前に、ナチスによって儀式の核である大聖杯が強奪された事によって儀式は終焉を迎えたはずでは?」
そうだ。聖杯戦争はそのシステムが崩壊し、再開が不可能となったはずだ。
「表向きは。」
「なるほど。では噂は本当だったってわけか。」
ロードエルメロイ二世は胸ポケットから茶色のケースを取りだし、その中から葉巻を1本とりあげ、それを口にくわえて火をつけてから続けた。
「そういうことだ。聖杯戦争そのもののカラクリが公になった以上、それを模倣しようとする輩が少なからず居るということだ。」
大きく煙を吐き出すと葉巻の強い香りがここまで匂ってきた。
「我々はこの模倣された聖杯戦争を"亜種聖杯戦争"と呼んでいる。」
「亜種聖杯戦争ねぇ...」
聖杯戦争が一般化しつつあるという噂を聞いた時、本当にそんなことが可能なのか疑問だったが。なるほど。確かに基盤となるものの仕組みさえ看破できれば、日本で行われていた聖杯戦争の縮小された模倣くらいは出来るのだろう。
「我々は今まで──と言っても、私はここ5年ほどだが。腕の立つ魔術師を派遣し、亜種聖杯が根源に至れるシロモノかどうか、果たして魔術世界に対して脅威となりうるのかを査定し、必要とあれば差し押さえてきた。」
「亜種聖杯戦争に勝利してきたのか?」
「何人かは、だな。そもそも殆どが根源に到れるようなシロモノじゃなかったってのが今までだ。」
ロードバリュエレータが答えた。
「今までは外部の魔術師やフリーランスの魔術使いを雇用していたのさ。なんでかくらいわかるだろ?」
「捨て駒ですか...」
まぁ、それが通りだろう。確かに外部の魔術師を雇用すれば、仮に負けたとしても時計塔の権威が落ちる事はなく、勝ったとすれば更に泊がつく。何が起こっても時計塔にとっては好都合なわけだ。
「確かにそういう理由もあるが、今回に限ってはそうではない。現に、元根無し草とはいえ、現封印指定執行者である君がここに呼ばれている。」
ロードエルメロイ二世は言った。
「君と君の一族が"魔術師殺し"と呼ばれ、。加えて今回の亜種聖杯戦争に対して時計塔が用意出来る最適解と言っても過言ではないからだ。」
「お世辞は結構ですよ。」
「エルメロイの若いのは、褒めて伸ばすタイプだったのか?」
ロードバリュエレータが笑ながらからかうように言うと、エルメロイの君主はするすると答えた。
「相手を賛美する事は取引を円滑に進めるための潤滑油になりますから。それに、彼のやり方が魔術師を殺すことに特化している事は事実です。」
大きく煙を吐き、こちらに向き直った。
「では、なぜ君のような人間に頼らなくてはいけないのかを話そう。端的に言えば、我々は今回の亜種聖杯戦争に使われる亜種聖杯が今までの中で最も完成度が高いからだ。」
「完成度が高い?それはどういう?」
「うむ。聖杯はもともと錬金術の大家アインツベルンが鋳造したホムンクルスの魔術回路を元に、蟲使いのマキリ家、日本における一大霊地の管理者である遠坂家とが協力して、その機能の拡張を行なったものだ。いくら仕組み自体がわかったとしても他の家の技術の最奥を用いているとあれば、模倣など易々と出来るものでは無い。故に、我々が今まで対処してきた亜種聖杯は全て、ある程度の欠陥を必ず抱えており、それを手にした事で根源へと至るような輩は現れなかった。だが──」
ロードエルメロイ二世は茶色い封筒を机から取り上げ、それをこっちに投げてよこした。その中には幾つもの折れ線グラフやらなんやらが記された紙がぎっちり詰めてあった。
「今回の亜種聖杯はこれまでの物と一線を画している。」
「それはつまり──」
「そうだ。今回のシロモノは約60年前に強奪された、神域に達したとすら謳われるアーティファクト。大聖杯のデータと酷似している。」
その事実が示す可能性は1つ。
「強奪された大聖杯を用いて、再び聖杯戦争が行われようとしているかもしれないと考えてると。」
時計塔のロードが慌てふためくわけだ。かの聖遺物ならば根源に至ることも、世界を破壊する事も可能だろう。何としても魔術協会で抑えねばなるまい。
煙を吐きながらロードエルメロイ二世が答えた。
「加えて今回の開催を宣言したのはドイツを拠点とする一族だ。可能性は大いにある、と言えるだろう。」
彼は近くの椅子を引き寄せ、どっかりと座り、どこか納得のいっていない様子で続けた。
「だが、どうも計算が合わない。大聖杯の魔力が満ちるにはあと数年は必要なはずなんだ。」
小声でブツブツ言い始めたロードエルメロイ二世を差し置き、またロードバリュエレータが語り出した。
「きな臭い点はまだあるのさ。今回の主催はアメルハウザーという奴らでな。ドイツで一番強力な霊地を所有している一族らしいが、如何せん魔術師としての歴史が薄すぎる。現在の当主がまだ三代目で歳も十一だそうだ。そんな輩が大聖杯をもっとも高い完成度で再現出来るとは到底思えん。本当に大聖杯を使っているのか、それともアインツベルンの秘奥に精通したものがいるとしか考えられんないってわけさ。いかんせん情報がない。その他諸々の調査もかねて坊やに頼んでるってわけだ。」
「重要なことは分かってないのか......」
今回の亜種聖杯戦争の主催しているのだ、腕は立つ魔術師なのだろうが、一切情報がないとなればかなりの苦戦を強いられることだろう。
「ひとつ聞きたい、英霊を召喚する触媒はどうするんだ?」
するとロードエルメロイ二世が立ち上がりながら答えた。
「無論、時計塔が用意している。その点については安心したまえ。」
吸い終わった葉巻を小さな箱に押し込みながら続けた。
「いま召喚科学部長直々に現地に出向いて霊脈の確保、召喚陣の準備を進めている。開催まであまり時間がないから、事は早い方がいい。君の方もよく準備を済ませておけ。」
「何の触媒を使う?」
「円卓の欠片、時計塔秘蔵の聖遺物だ。」
「そんなものまで引っ張り出してきたのか。」
「そいつを用いれば、間違いなくトップクラスの実力を持ったサーヴァントが呼び出せるはずだ。まぁ。その方面の事は現地で段取りが説明されるだろう。」
彼はさらに続けた。
「もう一つ仕事はある。フランスのある場所から盗まれた、とある聖遺物を奪還してほしいということだ。」
「とある聖遺物とは?」
「現段階では何であるかは言えない。だが、アメルハウザーの息のかかったものが盗み出した事は伝えておこう。」
「それを召喚触媒にしたと?」
「いや、こちらの推測では奴らはあれを英霊の魂を集め収める小聖杯として使うつもりなんだろう。」
「なるほど。そいつは相当な代物を盗まれたもんだ。」
大きくため息をついた。過酷な仕事なのにこうも情報が少ないと非常にこまるものだ。だが、まぁ大所帯の組織って物は末端には厳しいものだ。致し方あるまい。
ロードエルメロイが続けた。
「まぁ、何はともあれ。そんな理由で君には聖杯戦争に参加し、勝利を目指して戦ってもらいたい。となると報酬について取り決めなくてはならんな。」
「そのお話は私からさせていただきます。」
闇の中で沈黙を保っていたもう一人の人物が口を開いた。若く、それでいて聡明で上品な女が現れた。
「初めまして、"魔術師殺し"。私は天体科のロード。オルガマリー アニムスフィアです。」
アニムスフィア。星読みの一族。その研究の歴史は古く、魔術師としての格は相当のものだ。しかし、彼らは根源に至ることではなく、世界を観測し、人理継続を保証することを目的としている。そのため、時計塔ではやや理解されにくい一族だった。
「初めまして。ロードアニムスフィア。想像していたよりかなり若くてびっくりだ。」
「そういう貴方こそ。まだ若いのに相当な苦労をなされてきたようね。」
「そうでもありませんよ」
そう言って、偽りの笑顔を浮べる。ロードアニムスフィアは少しの間を置いて、本題を語り始めた。
「現在、貴方に封印指定を出すべきか、否か。協会は審議中です。」
「……いつかは来ると思ってましたがまさかこんな形で知るとは……」
封印指定。魔術刻印等の魔術師としての一族の積み重ねによらず、たった一代でのみ
発現した特異な能力や魔術、ひいては魔眼や固有結界の類を永遠に保存し、資料として時計塔の奥深くに閉じ込めるために魔術協会が出す指名手配のようなもの。確か、封印指定の必要をとう決議にアニムスフィアが深く関わっているんだったか。
そしてそれは、いつもの仕事で自分が獲物とするものそのものだった。
「そこで取引です。もし貴方が今回の聖杯戦争に参加すれば、我々は貴方が封印指定を受けないように根回ししましょう。あなたとしても避けたい事態でしょう。」
封印指定を受けるという事は、常に魔術協会の手の者に狙われるという事。ようやく手に入れた定職とある程度の安全を脅かされてはたまったものではない。
「何かご不満なのでしょう?」
ピリリとした空気が流れる。だがそんなものに屈していてはこの商売はやっていけない。どうどうと胸を張り答えた。
「金だ。」
まるで屑を見るような視線を注がれた。そんな事には慣れている。いや、確かに魔術師からみたら自分は屑以下の何者でもないだろう。根源になど興味はなく、自らの一族を裏切り、"時計塔の犬"と呼ばれるまで落ちたどうしようもないゴミ。それが自分だ。
だが、そうしなければならない理由があるのだ。
「──いいでしょう。」
ロードアニムスフィアはそう言うと、小切手を投げてよこした。
「三十万ポンドでどうでしょう。貴方ぐらいならしばらく遊んで暮らせると思いますが。」
確か粛々と暮らせば一生金には困らないような額だ。これぐらいで手打ちだろう。
「いいだろう。こちらもそれで構わない。」
「では、交渉成立ですね。」
そういうと彼女は指を鳴らす。すると手枷は弾け飛び、床に落ちた。
つい今まで自由のなかった手首を撫でなでる。
「私はこれで。」
ロードアニムスフィアがそういうと差していた光とともに消えうせた。
「じゃ、あたしも失礼するよ。」
バリュエのロードも同じく光事消え失せた。
「出口は後ろだ。」
最後に残ったロードエルメロイがそういった。
「新しい成果は随時報告するよ。ロード。」
そういって自分は椅子を立ち、後ろの扉に向かって歩いていく。
「こちらからも細かい情報を追って送らせる。せめて早々に脱落するのだけは勘弁してくれよ。」
ドアの前に立ち止まり、こう答えた・
「大丈夫。結局はいつもの仕事と同じだろう?」