東方湯煙録   作:鯖人間

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誤字修正、ありがとうございますm(_ _)m

もっとゆとりを持って投稿していこう…
そう思いました。はい。

気がつけばもう30話…
古い文を細々と直しながら、これからも書いてきます。


食事と怒りと紬の狙い

まだ、建設作業が始まって直ぐの事。

紬が紫と一緒に、宿作りの流れについて打ち合わせをしていた時の事だった。

 

 

 

 

『…ねぇ、紬?これ、見て欲しいんだけど…』

『はーい!何かなー?』

 

紬は紫から、1枚の書類を受け取った。さっき纏めていた河童の要望を纏めた設計図だろうか…?

 

 

 

『これが一体どうしたのー…って、あれ?』

 

 

 

その書類に目を通していると、その中で…宿作りに絶対に必要の無い。普通の温泉宿には不必要な要求の物を見つけてしまった。

 

 

 

 

…紬と紫の額に、青筋が走った。

 

 

 

『 …何?これ。…ナメてるのかなー…?』

『そうなんじゃない?…こんな事を考える大バカ、まだ幻想郷に居たのね…』

『…へぇー…取り敢えずこの案の代表者の河童、締めてくればいいんだよねー?というか締めて良いよね?良いよね?再起不能と半死半生。どっちが良いかな?』

『あ、もう私犯人の末路が見えたわ。心の底から反省して眠りなさい…南無。』

 

 

 

紫はキレた紬を見て、名も知れぬ妖怪の命の灯火が消えかかっていることを察した。

だが、同情はしない。自分のやった愚かな行動をこっぴどく閻魔に説教されて、次はその辺の小さな虫にでも輪廻転生して来るといい。

 

 

『 取り敢えず、それは置いておいてー…で?犯人、分かってるの?殴っていいの?』

 

『 別にイイわよ。あと、その要求考えたのって…河童じゃないみたいよ?あのやたらすばしっこい鴉天狗…そいつからのタレコミなんだけどね?…どうやら複数人の天狗が結託してるらしいわ。1人の大天狗をリーダーにして、数人のグループが出来てるらしいの。

 

『…何よ、コイツらは!こんな事を考える奴等なんて極刑よ極刑ッ!!!両羽毟ってやりなさいこの愚か者共がッ!!!』

 

なんて、天魔の奴も凄く怒ってたわねー…まぁ気持ちはわかるけど。もう、分かりまくってるけどね?

 

『…それじゃあ後は、私に任せてね?この事は取り敢えず、天狗さん達の意識改革の材料として利用させて貰うとしてー…

親切な鴉天狗さんには、後で私の方からきちんとお礼を言っておくよ。

…それで、犯人さんは、羽毟ってから事情聞いてくるからー…あはははははー…?』

 

 

 

紫の話を聞いていた紬は、能面のように感情の起伏を感じられない表情を浮かべていた。

しかし冷えきった瞳や乾いた笑い声など………怒っているのは明らかだ。

不機嫌なオーラを周りへと撒き散らしながら…紬は自分の持ち場へと戻って行った。

 

 

 

 

 

『…相変わらず、霞が絡むと人が変わるわよねー…これ、二日以内に完成するんじゃ…?』

 

 

 

 

 

 

 

…この紫の予想は、的中することになる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

突然、レミリア達の前に現れた紬。

地べたに倒れる大天狗を見る目は…まるで、 地を這う芋虫を見るかのようだった。

 

 

そんなハイライトの消え去った両目に映った大天狗は、毟り取られた翼の痛みに喘ぎながら…紬へと咆哮を上げた。

 

 

 

 

「なッ…何をするッ!?貴様あああああッ!!!こんな事をして、タダで済むッグぼァッ!?」

 

 

 

「うーんー…意外と五月蝿いね?ちょーっと黙っててねー?私、貴方だけに構う暇なんてのは持ち合わせて無いんだよー…

それよりも私。あなたの後ろにいる天狗さん達に、用があってねー?」

 

 

 

 

「「「ッ!?」」」

 

 

 

脳天に重い一撃を食らった大天狗は…そのまま地面へと蹲った。自分達の上司があっさりやられたのを見て、脅えた天狗達。

そんな紬の視線が、自分達へと向いたことに焦った天狗達は…絶望的な顔をしながらカタカタと震えだした。

 

 

 

その天狗達は、皆。若い天狗ばかりだった。

 

 

 

 

「はーい?それでは単刀直入に聞くけれどー…

『建設途中の宿に、自爆用のスイッチを付けろ』『そしてその爆発に耐えられる強度の部屋を作れ…』『遠隔操作できるのが望ましい』『万が一敵が襲撃に来た際、情報漏洩を防ぐ為にする…古来より続く、逃げの鉄則じゃよ…』

 

そんな事を言って、腕利き河童さん達を何人か唆したー…性根のとぉーっても悪い天狗さんが………この大天狗さん以外にも居るんだよねー?』

 

 

 

「「…ッ!?」」

 

 

 

 

その天狗の中に数名……顔色を変えた天狗が居た。それを見逃さなかった紬は、一瞬でその2人の白狼天狗の背後へ回り込んだ。

 

 

 

「あ、やっぱり犯人は貴方達かー…えーと…鴉天狗の…射命丸さんでしたっけ?

あの天狗さんの情報の通りだったねー?そこの芋む……大天狗さんと一緒に『温泉宿爆破計画』なんて考えたの…貴方達だよねー?

…覚悟は良いかな?」

 

 

 

突然背後へ移動した紬に驚き、跳ね上がった2人。そんな中、恐怖に身を駆られた白狼天狗の1人が我先にと、口を開いた。

 

 

「ヒィっ!?ち、違…お、俺はただ、コイツに誘われただけなんですって!!」

「…ッはぁっ!?違うだろ!お前がそこの大天狗と一緒に計画してたんじゃねぇかッ!!!俺は関係ねぇよッ!!」

 

「テメェ裏切る気か!?それはこの爺が偉そうに

『天狗こそが至高の種族でありッ!!今の鬼の尻に敷かれる状況なぞ言語道断ッ!!鬼に媚びへつらう天魔こそが真の黒幕!まっこと忌むべき象徴であるッ…お前も、そう思うであろう…?』

とか言ってきたから断れなかったんだよ!俺のは冗談に決まってんだろ!?お前みたいな昨日仕事から戻ってきた椛に話しかけて、軽くあしらわれたからってそのまま尾行して…『霞さん、かぁ…あんな男の人、初めてだったなぁ…?』なんて顔を赤くしながら呟いたシーン目撃して、嫉妬に狂ったあげく

『霞爆殺宣言ッ!!』とかほざいてたじゃねぇか!このストーカー気質野郎ッ!!!」

 

「はぁっ!?気になってる奴の事は普通調べるだろうが!!!俺はただその霞って奴を知りたかっただけに決まってんだろッ!?そもそもお前だって椛の事狙ってただろうが!!その癖してこの前偉そうな大天狗が絡んできた時に

『椛は俺が狙ってんだよ…お前ら白狼天狗如きが、俺の邪魔をするんじゃねぇよ?』って脅された結果ビビって諦めたチキン野郎の分際でよぉッ!!!

俺が渡した情報聞いた瞬間、その霞って奴を爆破してやろうとか言い出したのお前じゃねぇかッ!!」

 

「俺はお前の意見に乗っかってやったんだよッ!そしたらお前がそこの爺に、

『天狗の存在を脅かす妖怪がいる…』なんて伝えたから直ぐにこの爺が行動に移して、河童を使い始めちまったんじゃねぇかッ!!!」

 

「そもそもこの爺が悪いだろッ!!だって今日の朝伝えた情報がどうして昼になったら

『天狗を誑かす妖怪の宿作りを鬼が推奨している』なんて意見にすり変わっちまったんだよッ!!!結局俺たちの意見をこの爺がプロパガンダに使っただけじゃねぇか!!俺たち悪くねぇよ!全部この爺の責任だよッ!!!」

 

 

 

 

 

2人の若い天狗は、お互いに責任を擦り付け合い始めた。本人達はヒートーアップしている為、気づいていないが…

 

 

紬の他に、レミリアとフラン。それに仲間の天狗達も……大天狗含めた3人を見る目が、 冷えきっていた。

 

 

 

 

「ねぇお姉様…この天狗、ドカーンしていい?」

「止めなさい、手が汚れちゃうわ」

 

 

 

 

霞を害される…そう感じたフランは怒りを露わにし、逆にレミリアは心底軽蔑した目を向けていた。

 

 

 

 

「うわー…この話って椛が原因なの…?いいネタになりそうだと思ったけど…流石に良心が痛むわね。…やめときましょ」

「私今、鳥肌たってるわ…」

「部署変更願、提出しよう…」

 

 

 

椛と親交のあったはたては、自分のそ知らぬ所で…男達の犯行のきっかけになってしまった椛に同情していた。

そして、その男達に生理的嫌悪感を感じた同僚の天狗は…今すぐここから離れたくて、転属する事まで考え始めていた。

 

 

 

「俺は被害者なんですッ!全てあの爺がグボッ」

「お、俺もその爺に唆されたんでッべホァ!?」

 

 

紬の無言で、容赦の無いボディーブローによって…膝から崩れ落ちた2人。

 

 

 

「はい!それじゃあー…この2人と、そこの芋虫さん以外の天狗さんは……もう、広場に戻って食事をしてきて構わないよ?料理をしてくれた方に感謝を込めて、しっかり味わって食べてねー?」

 

 

 

「「「は、はいッ!!」」」

 

 

紬の言葉によって、天狗たちは一目散に広場の方へと戻っていった。残っているのはフランとレミリア。そして、もう食事を終えているはたてのみ。

 

 

 

「 …あれ?レミリアさん達も戻っていいんだよ?後は私がやってくんでー…」

「いえ、私はその心だけ受け取っておくわ。

私、この男の運命を見たのだけれど…面白いから。見学として私は残らせて貰うわよ?」

「私だって怒ってるの!この人達、今から紬がお説教するんでしょ?私だってお説教したいもん!霞の敵は許さないんだからね!」

 

 

「 …じゃあ居ても構わないけどー…

お説教というより、お仕置きなんだよねー…?」

 

 

 

男の末路を見ようとするレミリアと、怒るフラン。梃子でも動きそうにない2人を見て、紬は同行を許可したのだった。

 

 

次に、紬ははたてに目を向けた。

 

 

「 そっちの天狗さん…貴方は誰かな?」

「は、はいッ!姫海棠はたてです!」

「どうしてここに残ってるんですかー?皆さんのところには、行かないんですかー?」

「あ、えと…私、あのおにぎりについてフランドールさんに取材をしたくって…

…それに、人混みとかぶっちゃけ嫌いだし…それに今日、私が頑張って作るのを手伝った宿を爆破しようとした奴らの末路……知りたいし」

 

 

「 …!分かったよ!」

 

 

最後の一言に、そこはかと知れぬ怨念を感じた紬は…ここに居座ることを許可したのだった。

この天狗は、フランの事も…大方きちんとした取材をするだろう。

 

 

 

 

そうして紬は地面に伏せる3人の芋虫へ向き直ると…

 

 

 

 

「…それじゃあ、お仕置きを始めるねー?」

 

 

 

 

白狼天狗の頭を、がっしりと掴んだのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんな中、宿を建設中の広場では…

 

 

「 …美鈴?そっちはどうかしら?」

「あ、はい。もうほとんど配り終えましたね…さっき来た天狗たちが、最後じゃないですか?」

 

 

美鈴の報告を受けて、咲夜は肩の力を抜いた。

これで今夜の仕事は終わりだろう…

 

 

 

「にしても、凄いですね…フランお嬢様のおにぎりも美味しそうなんですけど、やっぱり咲夜さんの作ったおにぎりも捨て難いですよね…!!」

 

「…私だって、毎回食べる相手の事は考えているわ。

ただ、今日は量を作らなきゃいけなかったから…少し納得のいかない出来上がりになっちゃってるけど…」

 

 

「えー…充分美味しいですよ?」

「こら、つまみ食いは止めなさい…全くもう…一つだけよ?」

「えッ!いいんですか!?ありがとうございます!」

 

普段なら怒る咲夜だが、今日の美鈴は頑張って働いた為…見逃すことにした。

 

…ここで咲夜のおにぎりをきちんと持っていくあたりが、気を使える美鈴のいい所だろう。

 

 

 

「…でもこれで、仕事は終わったと思ってもいいわね。これで今後、天狗に紅魔館が侮られる事は…ないに等しいわね?」

「確かに、そうですねぇ…」

 

 

 

美鈴は、肌に明るい感情のこもった気の流れを感じていた。2人の目の前には…

 

 

先程までとは違う、別の光景が広がっていた。

 

 

 

 

最初に上がった言葉は

 

『美味ぇぇぇぇぇぇぇえぇえッ!!!』

 

 

 

 

 

「美味ぇ…美味ぇよッ…!!俺、今まで長いこと生きてきたけど…こんな美味いもん、初めて食ったよ…ッ!!!」

「俺もだ…ッ!!何か、疲れが一気に取れてく感じがするぜ…ッ!!はははッ!!今なら残りの仕事だって徹夜でこなせる気がしてきたぜ!!」

「よっしゃ!オラ!お前らいつまで休憩してやがんだ!!さっさと終わらせちまうぞ!!」

「「応ッ!!」」

 

 

労働意欲に燃える者。

 

 

 

「あはははははっ!!世の中には、私の知らない料理を美味しくさせる方法がまだあるのねッ!!!お仕事終わらせたら私、人間の里に行って…色々な料理を研究してみることにするわ!!」

「ああ、それもいいんじゃないか…?…というかお前、元からそんな笑い方だったんだな…」

「これも個性よッ!!!あはははははっ!!!」

 

 

感銘を受けたのか、先の事を考え出した者。

 

 

 

「…なぁ、聞いてくれないか?」

「…何よ?私今、味わうのに忙しいから…変態は近寄らないでくれる?」

「ははッ!!手厳しいッ!!しかしそう言いながらも耳を傾けてくれてありがとう!」

「え、何このポジティブ思考……キモッ…」

「実はこのおにぎり…中に、紅魔館の主が作った物が入っているらしいんだよ!!という事はつまりッ!!!わざわざ死んでから下着に生まれ変わらなくても、今から俺の羽で編んだ下着をプレゼントすれば全てがオールオッケボラァッ!?!?」

「…やっぱお前1回死んでこいッ!!」

 

 

 

理性を取り戻した変態の姿。

 

 

 

 

「 …ん?俺は、一体…?」

 

「ああっ!!意識が戻ったわ!!」

「やったな…!!おい、俺の事が分かるか!?」

「…確か、仲間の…」

「そうだ!!いつも一緒に飲みに行ったよな!」

「…えっと…酒に酔って店員にセクハラしまくった挙句、叩き出されて翌日天魔様の前で綺麗な土下座をキメ込んだ松風君じゃないか…」

「どうしていつもそこから思い出すんだよォ!?」

 

「良かった…もう治らないと思っていたけど、あのおにぎりの力で意識を取り戻してくれて…本当に良かったわ…!!」

 

 

 

手遅れだった意識を取り戻し、仲間と対面した者。

 

 

 

「………」

「………」

 

 

大喧嘩していた内容が天魔の耳に届いてしまい、キレた天魔によって物言わぬ屍と化した馬鹿の姿。

 

 

「おい…俺さっき、これ配られた時にな…あのチャイナ服の人に、微笑まれちまったぜ!!」

「はっ!!甘いな!これを見てみろ!!俺の分の木箱に入ってるおにぎりは…お前らと違って、3通りあるんだよ!つまり、さっき見た吸血鬼姉妹が握っているに違いないのさ!!」

「何ィ!?そ、それってまさか…あの金髪の子が握ったって噂になってる、特に美味いやつじゃねぇかッ!!寄越せよオラッ!!」

「誰がやるかよバーカ!!俺は3人分のおにぎりを楽しんでやるぜッ!!」

 

 

 

「ふっ…騒々しいな、雑魚天狗共」

 

「「な、何だお前はッ!?」」

 

 

「小さいことで張り合って情けないぞ?…お前らはもっと大きなことで張り合えないのか?」

「なんだとコラ!?」

「やる気かテメェ!?」

 

「なら、軽く相手をしてやろうじゃないか…この、木箱を受け取る際にて偶然手を触れ合わせた…この俺がなッ!!!」

 

 

「「な、何だってぇえぇえッ!?!?」」

 

 

木箱を渡してくれた事で小さな争いを勃発させる者。

 

 

 

その他にも。疲労と空腹で地面へと倒れていた天狗たちも復活しており…やる気を再燃させていた。

宿作りの広場は…これ以上無いほどに明るく、楽しげに作業をするようになっていた。

 

 

 

 

 

 

「…けど咲夜さん?どうして皆さんは、ここまで過剰に喜んでくれたんですかね?」

 

 

 

 

疑問を抱く美鈴…確かに、咲夜も同意見だ。こんなにも嬉しがって、作業効率が上がるのなら…もっと早くから食事を与えていても良かったんじゃないか?

 

 

そう考えた咲夜は、今朝から今まで、紬の言った事を振り返ってみる…

 

 

 

と、咲夜は、理解してしまった。

 

 

今日の流れを作った紬が、何を求めているのかを。

 

 

 

 

「…鬼子母神様の狙いが、分かったわ」

「…え?それ、本当ですか咲夜さん!?」

 

 

 

「『飴と鞭』よ。」

「…何ですか?それ?」

 

 

「…簡単なことよ。貴方、普段から私には厳しく当たられているわよね?」

「あ、はい。仕事中の咲夜さんってもう、仕事の鬼…!!みたいな感じで、怖くて怖くて…」

「それについては後で話すとして…そんな私が、さっき貴方のつまみ食いを許したわ…貴方、その時私のこと、どう感じた?」

「えっと…あ!咲夜さんの事が普段よりも優しく見えーー…これってまさか!?」

 

「…どうやら鬼子母神様の言っていた『意識改革』って、天狗の排他的な考え方を破壊する為に…

精神を限界まで追い詰めた所で、紅魔館から食事を贈らせて…他の種族への偏見を無くす事が目的だったんじゃないかしら?」

 

 

 

「……あ!確かに私、食事を配ったら皆に感謝されちゃって…とっても嬉しかったんですけど、普通だと断られちゃいますよね?」

 

 

「ええ。だから私たちが来た時、タイミングが良いって言ってたんだと思うわ…」

 

 

 

思い返せばこの料理を作る為の材料も…紬が用意している物だった。やけに質が良いと思っていたけれど…多分、これも関係していたのだろう。それもあって、天狗は咲夜たちを歓迎してくれていた。

 

 

 

「 …そして犯人探し…これって反対派の殲滅…?お嬢様、大丈夫でしょうか…?」

「うーん…けど、近くに紬さんも居るでしょうし…大丈夫だと思いますよ!!

 

 

「…そうね。今はもう、私達は自分たちに出来ることだけをやりましょう」

「はい!」

 

 

 

 

 

そうして2人はまた、配給の仕事へ戻っていった。

 

 

 

 

 

「 ………あれ?」

「…どうしたのよ?」

 

 

美鈴はキョロキョロと辺りを見渡すと…

 

 

 

 

 

 

 

「今…何処からか物凄く絶望に塗れた気の流れを、感じた気がするんですけど…」

「 …まさか、鬼子母神様…?」

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