赤いベーシストはバンドもしたいけど恋もしたい!   作:倉崎あるちゅ

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大変お待たせしました。
最初は至って普通の日常を書く予定、いや、書いていたんです。ですが仕事中に天啓が下りまして……。

神が仰ったんです!!! これを書けって!!





幕間二番 夢オチ

 

 

 

 

 一人でCiRCLEの併設スタジオに来た俺はスタジオの扉を押し開けた。ガチャ、と扉が開くとドラムのクラッシュシンバルやキーボードの音色がスタジオ内に響いていた。

 

「でさー、れいにぃってばまた寝落ちしちゃって壁に向かって走ってたんだよ! せっかく蘭ちゃんとモカちんが一緒にNFOやってくれたのに!」

「雨河さんも、疲れてたんだよ……」

「そーだけどさぁ!」

 

 どうやら音の確認をしながらNFOの話をしているようだ。俺が来た事に気付いた二人はこっちを向いて手を振る。

 

「あ、ショウ兄!」

「ショウくん、おはよう」

「よっす二人とも」

 

 俺は二人の近くに歩いていくと、コツン、と何も無いところで躓いた。

 これは、派手にすっ転ぶやつだ。

 

「え」

「ショウ兄!?」

 

 転ぶ寸前にあこが俺の目の前に現れ、受け止めようと両腕を広げる。あこにぶつかった瞬間、ボン、と音が鳴り、次に俺は床に転がった。

 上体を起こして周りを見ると周囲には赤紫色の煙が立ち込めていてそれが晴れると、そこには一匹の小さな赤紫色のイノシシがちょこんと座っていて、あこの姿は見えない。

 

「はい?」

「あ、あこちゃん……!」

 

 なにがなんだかわからず、俺は目を何回も瞬きさせた。

 燐子は焦ったようにあこの名前を呼んでこちらに走ってくる。しかし、彼女もまた俺と同じように何も無いところで躓く。

 

「ちょ、燐子!?」

「しょ、ショウくん……よけ──!」

 

 倒れ込む先は、俺が座り込んでいるところ。もう既に目の前には燐子が着ている白いブラウスが迫ってきている。

 目を瞑って衝撃に備えていると、ふにょん、とした感触が来たあと、またしてもボン、と音が鳴った。

 人の重さがない、という事に気付いた俺は目を開けた。

 灰色の煙が周囲を包んでいたがだんだん晴れていき、目の前がクリアになる。そして、俺の視界に飛び込んできたものは、

 

 

 黒と白、ホルスタインの模様の牛がそこに立っていた。

 

「え、なにこれ。どういう事だ!?」

 

 がば、と立ち上がって俺は牛から距離をとった。

 牛とイノシシは互いを見て、まるで溜息をつくように息を吐く。

 

「えーっと、ショウ兄?」

「あこの声!? どこからだ!?」

 

 この場にいないあこの声が聴こえ、俺は周囲を見回すが人などいない。いるのは俺とイノシシと牛のみ。

 

「あの、ショウくん……」

「今度は燐子!?」

 

 なにが起きているのかわからず、俺はまたしても周囲見る。

 すると、俺の後ろにある扉が開いた。振り向いて確認すると入ってきたのは友希那と紗夜だった。

 

「友希那……紗夜……」

「あら、先に来ていたのね」

「こんにちは、紅宮くん。それと……」

 

 俺の背後にいるイノシシと牛を見て、紗夜は頭に手を当てて苦笑いを浮かべる。

 

「おはようございます、()()()()()()()()()

「おはようございまーす! 友希那さん! 紗夜さん!」

「お、おはよう、ございます……」

 

 再びあこと燐子の声が聴こえ、俺はビクッと肩を震わせた。

 

「動物からあこ達の声が……!?」

「紅宮くん、少し落ち着いて。今から説明をしますから」

 

 紗夜の手が肩に置かれ、俺は深呼吸を数回して気持ちを落ち着かせる。落ち着いた俺を見て、紗夜はひとつ頷いてまず、と話を切り出す。

 

「そのイノシシが宇田川さんで、牛が白金さんです」

「なぜ動物になったか不思議そうね、ショウ」

「そりゃあ不思議だろ。普通じゃありえないし」

 

 人が動物に変身してしまう、なんてそんなのありえない。

 

「動物になる理由はまだわからないわ。ただ、変身する条件はわかります」

「条件?」

「えぇ、条件は異性に抱きつかれる事です。そして、変身する動物は十二支の動物達です」

「……なるほど」

 

 だいたいわかった。

 つまりあこは俺を支えようとして変身した、という事か。燐子は単純明快、俺に激突したからだ。

 

「と、言ってもなぁ。まるで漫画みたいな話だな」

 

 わかったとは言っても実感がない。

 腕を組んで考えていると、友希那が溜息をついてじゃあ、と声を上げる。

 

「こうすれば、納得するかしら」

 

 そう言って友希那はすぐそばにいる紗夜を俺の方に突き飛ばした。

 

「ちょ、湊さん!?」

「お前っ!」

 

 突然の事で反応できなかった俺と紗夜はぶつかり、ボン、と水浅葱色の煙を発生させる。煙を払って散らすと、煙の中から水浅葱色の毛並みをもったゴールデンレトリバーが怒った顔をして友希那を睨んでいた。

 

「ガルル……」

「えぇ……」

 

 この犬が、紗夜なのか? めっちゃ友希那を威嚇してるけど。

 それにしても、と俺は犬の頭に手を置いて撫でながら考える。皆が動物になり、周囲には彼女達が着ていた衣服が散乱している。つまり、だ。

 

「……まずいのでは?」

 

 これ、人間に戻るのっていつなんだ。急に元に戻られても困──

 

「わーい! 紗夜さんも動物になったー!」

 

 あこがそんな嬉しそうな声を上げた。すると、突然俺の脚にドンッ、と衝撃が走った。あこが俺の脚にぶつかったのだろう。

 

「いっ……!」

 

 衝撃もさることながら痛みも凄い。

 あこに突撃され、俺は前に倒れそうになり、前にいた友希那でバランスをとろうとして肩に手を置くが勢いが強過ぎたのか、彼女も巻き込む形で床に倒れた。

 二人で倒れた瞬間、今日何回目かのボン、という音が聴こえてきた。

 

「い、たた……。おい、あこー? 急にぶつかってくんなよ」

「あはは、ごめんショウ兄」

「たっく……。悪い友希那、怪我はな……い……」

 

 怪我がないかどうか友希那に訊こうとすると、友希那を下敷きにしたはずが、そこには彼女が着ていた衣服が落ちており、そこから白い毛並みの猫が顔を出す。

 

「……え?」

 

 猫? え? 十二支って猫いないよな?

 困惑しながら、目の前のナウより少し大きい猫を持ち上げる。

 

「猫って十二支にいないよな?」

「ええ、いないわね」

 

 立ち上がって、手の中にいる友希那に質問するとジトーとした目で俺を見て答えた。

 なぜ猫に変身するのか考えているとスタジオの扉が開いた。そちらに目線を向けると、やって来たのはギグケースを背負ったリサだ。

 

「おっす皆おはよー♪」

 

 笑顔で挨拶するリサだったが、スタジオ内の凄惨な光景を見てその笑顔が引き攣ったものに変わった。

 

「よ、よう、リサ」

 

 猫の友希那を持ち上げたまま、俺も引き攣った笑みを浮かべてリサに挨拶を返す。すると彼女はまるで頭痛でもするかのようにコメカミを押さえる。

 

「あちゃー……バレちゃったかぁ」

「って事は、リサは知ってたのか」

「うん。アタシも動物に変身しちゃうんだー。父さんとぶつかってわかってさ」

 

 あはは、とリサは明るく笑う。

 

「つい最近なのか、それって。俺達って何度か……その……そういうの、あったろ……」

 

 自分で言ってて恥ずかしくなり、だんだん声が小さくなっていき左耳を触りそうになるが、今の俺は友希那を持ち上げており触りたくてもできない。

 俺がそう訊くとリサはあー、と声を出して少し頬を染めて頷いた。

 

「うん、つい最近なんだ。しかも元に戻る時間もバラバラだし結構大変なんだよねー」

 

 リサがそう言った直後、後ろからボン、ボン、と音が鳴った。振り返って後ろを見ると、煙の中から()のあこと燐子が現れた。

 

「なっ……! ……!?」

 

 ぐりん、と振り向いていた顔を戻す。

 幸い煙で見てはいけないところは見ていないが、突然の出来事だったため反応が少し遅れてしまった。

 

「ふぅ、やっと戻ったー!」

「そう、だね」

 

 後ろであこと燐子がそんな会話を繰り広げる。

 というか少しは恥ずかしがれよ。燐子すら恥ずかしがらないなんてどうなっているんだ。

 二人の反応に冷や汗を流していると、またしてもボン、と音が鳴った。自然に目がそちらに向いてしまい、煙の中を見てしまう。

 

「っ……!」

 

 元に戻ったのは犬になっていた紗夜。彼女は煙の中で恥ずかしそうに身を固めていた。

 

「ご、ごごめん紗夜!」

 

 ぶんっ、と持ち上げたままの猫を振り回すくらいの勢いで三人の裸を見ないように動いた。すると、俺の目の前でボン、と音が鳴り、視界を煙が覆う。

 持ち上げた感覚がなくなり、代わりに手が固定される感覚を覚える。

 

「……」

 

 目の前の煙が晴れ、中が露わになる。

 

「……」

「…………」

 

 目の前には、裸の友希那。しかも、俺の手は彼女の脇に挟められている。

 それを理解した直後に手をすばやく抜き、俺はスタジオの壁まで移動して床に額をぶつける勢いで土下座をした。

 

 

「た、たたた大変申し訳ありませんでしたぁぁぁぁ!!!!」

 

 

 

 

 ♪ ♭ ♪ ♭

 

 

 

 

「あははっ! ふ、はははは!」

「……なにもそこまで笑わなくてもいいじゃないか」

 

 家に帰ってきてリサの手料理を食べたあと、今日の、リサがいない間の事を話し終えると、彼女はお腹を抱えて爆笑しだした。

 二人で並んでソファに座り、リサはむりっ、むり、とひぃひぃ言いながら笑っている。

 

「ごめんごめん♪ ほら、膝抱えていじけないの」

「いじけたくなるだろ、こんなの」

 

 なんだよ、何も無いところで躓くわ、変身されるわ、ぶつかられて変身されるわ、目の前で人に戻るわ……。

 

「皆許してくれたんだしさ、気にしない気にしない」

「と言ってもな……」

 

 見た事には変わりない。とてつもない罪悪感が心を占めていた。

 はぁ、と息を吐いて、俺は気持ちを切り替える。そういえば、と思いリサを見る。

 

「そういえばリサはどんな動物なんだ?」

「あ、気になる?」

 

 質問すると彼女はふふん、と笑う。

 

「なんだその笑み。まぁ、気になると言えば気になるけど」

 

 どんな動物なんだ、と俺は顎に手を当てて考える。

 リサといえばウサギのイヤリングとか小物系が特徴的だけど、猫っぽいといえば猫っぽいし。馬、とか? 馬は大人しいって聞くしな……いや、馬ってよく走るもんな。

 馬といえば競走馬、という固定概念が植え付けられてしまい、あまりリサからは想像できない。彼女もダンスやテニスで練習などで走るが走りがメインではないため違うと思う。

 

「んー」

「なんだと思う?」

 

 うーんうーん、としばらくの間悩み続け、俺は溜息をひとつついた。

 

「ダメだ、わからねー」

 

 お手上げ、と言って両手を上げて降参する。そんな俺を見たリサはまた笑った。

 

「もー、早いなぁ」

「ヒントがないし仕方ないだろ」

「まぁ、それもそっか」

 

 リサはそう言って自分の手を伸ばして爪を確認する。その爪には以前やめたネイルが施されている。

 しっかりと荒れた爪を手入れをし、俺が紹介したネイルサロンで一度してもらい、自分で再度勉強してやっているようだ。

 

「じゃあさ……」

 

 伸ばしていた手を胸元に引き寄せ、リサは横に座る俺に体を向ける。

 

「そのっ……して、みる?」

「え……?」

 

 そんな事を言うリサの頬は朱に染まっており、耳まで赤い。

 

「ほら、異性に抱きつかれると変身するじゃん? 知りたいなら、その……いいよ?」

 

 確かに知りたいが、事故ではなく自分から抱きつくのは少し、いや、めっちゃ恥ずかしい。

 

「しないの?」

 

 黙りこくる俺に、リサは手を伸ばして俺の服を軽く握って目を合わせようとする。揺れる瞳に吸い込まれるように、俺は彼女の肩に手を置いてゆっくりと体を近づけさせた。

 距離が近くなり、腕を背に回してリサが腕の中に収まった瞬間、ボン、と赤い煙が発生する。

 

「毎回毎回煙が濃いなホント」

 

 手で煙を払うとソファの上にちょこんと茶色のウサギが座っていた。

 

「……ウサギ?」

「そうだよー! アタシはウサギなんだー☆」

 

 そう言ってウサギ姿のリサは長い耳をパタパタ動かす。

 これ、おたえが見たら喜ぶやつじゃないかな。

 

「おぉ、いい感じのもふもふ感」

 

 優しく頭を撫でると、手のひらに帰ってくる感触は程よいもふもふ感。ずっと触っていたくなる心地だ。

 そうして撫でていると今まで寄ってこなかったナウがソファの上に飛び乗った。

 

「!!」

「? どうしたリサ。固まって」

「い、いやぁ……その、目線が上でちょっと怖いなって」

 

 あぁ、普段感じない目線の高さか。

 なるほど、と納得しているとナウはウサギ姿のリサとじゃれ合いたいのか、尻尾をゆらゆらと揺らしながら近づいてくる。

 

「こら、ナウ。リサ怖がってるからダメ」

「みゃあ」

「みゃあじゃない。ダメなもんはダメ」

 

 近寄らせないためにリサを抱き上げて膝の上に乗せる。

 

「ナウちゃん、あとで遊ぼ☆」

 

 リサが黒猫にそう言い聞かせるが、当のナウはどこからリサの声が聴こえたのかわからず反応が鈍い。

 

「はぁ、助かったよショウ。ありがと」

「視線が違うと怖いもんな。しょうがないよ」

 

 小さな頭をひと撫でした瞬間、目の前が真っ赤な煙に包まれた。その次に伝わるのは膝の上に()がいるということ。

 

「!?」

「ちょ、ちょっと待って! 早いってば!」

 

 煙が晴れ、ウサギがいた俺の膝の上には、すべすべな肌を惜しみなく晒した──裸のリサが乗っていた。

 顔を真っ赤に染めて、羞恥からか目には涙が浮かんでいる。

 

「み、見ないで……」

 

 ぎゅう、と瞼をきつく閉じて彼女は消え入りそうな声でそう言った。

 対して俺はというと意識が遠のきそうになり、抗おうとしたが無理そうだったため、そのまま意識を手放した。

 

 

 

 

 ♪ ♭ ♪ ♭

 

 

 

 

 瞼の上に何かが乗っている、という感覚で俺は意識を覚醒させた。

 手で乗っているものを退けて上体を起こすと、目の前にはナウが首元を後ろ足で搔いていた。どうやら瞼の上に乗っていたのはこの黒猫の肉球らしい。

 俺はくあ、と一つ欠伸をし、なんの夢を見ていたか思い出す。

 

「あぁ、皆が動物になる夢か」

 

 珍しい事もあるもんだ。俺がそんな非現実的な夢を見るなんて。大概はリサと一緒に買い物をしている夢だったり、Roseliaの皆とライブをしている夢だったり、わりと現実味のある夢ばかりだ。

 ベッドから抜け出し、着ている部屋着を脱ぎ捨てて外出用の服に着替える。

 今日はリサと紗夜と一緒に買い物をする約束をしている。確か、買うものはクッキーを作る際の道具、並びに調味料と材料だったはず。

 最近、紗夜がつぐみの実家である羽沢珈琲店のお菓子教室に行ったようで、そこでクッキーを作ったそうだ。それからお菓子作りに火がついたようで、そのアドバイスにクッキー女王ことリサ、というわけだ。ちなみに俺は荷物持ちという名の下僕。

 今日の気温は少し暑くなりそうだしTシャツの上から夏用のカーディガンでいいかな。下は……そうだな、上が明るいしメリハリつけるためには暗い色にしておこう。

 そう思い、手に取ったのは暗色のジーパン。手早く着替えを終わらせ、ナウを連れて下に降りた。リビングで黒猫を下ろしてから洗面所で顔を洗って歯を念入りに磨く。

 例え付属品(紗夜)がいても、好きな子と出かけるんだし最低限のマナーだ。あとは髪の毛をセットすれば終わりだな。

 若干紗夜に対して失礼な事を思いつつ歯を磨き終えたところで家のチャイムが鳴った。

 

「はーい」

 

 来る人物はだいたい予想がついている。

 

「おっはよー♪」

 

 鍵を開けて扉を開くと、いつも通りに綺麗な肩を出した服装のリサが笑顔で立っていた。

 

「あー、おはよ」

「あ、その反応はさっき起きたなー?」

「顔洗って歯も磨いた」

「でも頭ちゃんと働いてないでしょ」

「そんな事ない」

「嘘だー! 先週だって同じ事言ってお財布忘れそうだったじゃん」

 

 そんな事もあった気がする。

 

「もう、ちゃんとしてよね。今日はいっぱいもの買うんだしさ」

 

 そう言いながらリサはエプロンをつけてキッチンに立つ。いつものように簡単に朝ごはんを作ってくれるようだ。

 白米と味噌汁は昨日の残りがあるためそれを温めるだけで済む。あとはおかずだが、余った材料でなにか作れるものがあっただろうか。

 そんな事をエプロン姿のリサの背中を見ながらボーッと考えていると、ふと今日見た夢の事を彼女に話そうと思った。

 

「そういえば、今日の夢さ」

「夢?」

「Roseliaの皆が十二支の動物に変身する夢見た」

「なにそれー。漫画の読みすぎじゃないの? ほら、この間買ってたじゃん」

「……あー、昨日の夜読んでた」

 

 だんだん意識がしっかりしてきた。

 昨日の夜に、異性に抱きつかれると十二支の動物に変身する、という呪いをかけられた一族と一人の少女の物語を描いた少女漫画を読んでた。アニメも放送されているが、これはリサと、あとは興味のあるやつで見ようと思っていた。

 はいできたよー、とリサがトレイに食器を乗せて食卓に並べていく。

 

「いただきまーす」

 

 俺がご飯を食べている間にリサはナウのご飯を用意して、黒猫の傍に置いた。しっかり定位置で待つあたり、ホントに賢い。

 夢のナウは少しきかん坊だったな。

 その後、食べ終わって食器も洗い終わり、頭もしっかり働くようになる頃にはちょうどいい時間になっていた。

 

「ほらほら早く行こーよ♪」

「紗夜も早めに来てるだろうし急ぐか」

「買い物楽しみでうずうずしてたりして」

「ありそう」

 

 ナウに留守番よろしく、と撫でて家を出る。

 道中、リサのベースの練習動画を見せてもらっていろいろアドバイスもした。

 確実に良くなっているけど……これは、今度厳しめに練習だな。この間教えたところが甘くなってる。

 

「リサ、今度ハードで」

「げぇ!? ちょ、ちょーっと優しくは……」

「ダメ」

「……はい」

 

 

 

 





と、いう夢オチでした。
一度やって見たかったフルーツバスケットパロディ。
凄い軽かったですが、フルーツバスケットはそんなに軽くないので勘違いしないでください。パロだからこその軽さです。


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