赤いベーシストはバンドもしたいけど恋もしたい!   作:倉崎あるちゅ

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あらー、投稿してしばらくは各週になる倉崎さんじゃなーい( ΦωΦ )


……はい、珍しく各週で更新してます。いやですね? 凄い筆が進むんです。ストブラとかもうやってられないってレベルで筆が進んで進んで……。
リサパワー&ゆりしぃパワー凄いですね(*ΦωΦ)
ゆりしぃのライブ行けなかった私は、絶対円盤出たら買います。なので、ライブ行った人いたらその人巻き込んでRoselia実況みたいにしません?wwwww


※何か違和感を感じると思ったら多機能フォームやってませんでした……。修正しました。6月4日現。

それでは!! 本編です、どうぞ!!


三曲 世間って狭い

 ライブが終わったその翌日。

 放課後になった後、俺は学校を足早に去ってこの前来たショッピングモールに訪れていた。

 この前買った恋愛小説が思った以上に良く、買ったその日に読み切ってしまった。昨日はCiRCLEのバイトがあったので買いに来れなかったが、今日はバイトも無いしゆっくり本を探せる。

 次巻と他にも手を出したいかな。何を読もう。意外と恋愛小説も楽しくて良かったからなぁ。

 

「あ、この──だ! おー──」

 

 お、このイラスト、前に読んでたラノベのイラストレーターさんじゃん。やっぱり可愛いよなぁ。目の描き方といい髪の質感といい。

 

「──いって──っ! 聞いて──」

 

 これも買おう。あ、シリーズ物じゃないよな? ……うん、シリーズ物だけど一巻目だな。購入決定。

 そういえば、さっきから何か声が聞こえるような。後ろから?

 なんだと思いながら後ろを振り返る。

 

「おーいってば! もー! やっとこっち見た」

 

 腰に手を当てた、俺が通う高校の隣の学校、羽丘女学園の制服を身に纏った少女がそこにいた。

 ウェーブがかかった栗色の長い髪。両の耳に着けられた苦悶の表情を浮かべるウサギのピアス。猫みたいな大きな眼。

 制服を着ていても派手だとわかるこの雰囲気は、以前会った少女だろう。

 

「……?」

「何度も呼んだんですよー? いくら呼んでもこっち見ないし心折れるかと思ったなぁ」

「あ、あぁ。悪い、気付かなかったよ」

 

 思わず手を後頭部に回して軽く頭を下げる。

 少女はまったくもう、と苦笑を浮かべた。

 

「ごめん。ちょっとこれ見てて」

 

 そう言って買う予定の本を見せる。それを見ると、彼女はおっ、と興味を持った。

 

「それ、アタシも興味あったやつだー! 面白そうなんですよねー」

「目をつけて正解かな? オススメしてもらった本も凄く良かったし。やっぱり買い決定だな」

 

 俺の言葉を聞いた少女は嬉しそうに、えへへーと笑った。

 その笑顔が魅力的で、少々見惚れてしまう。

 

「この前の良かったんですね! 良かったぁ。オススメして駄目だったらどうしようかと」

「……普段ラノベか伝記物ばかり読んでいるから、新鮮だったよ。ありがとう」

 

 感謝の言葉を伝え、それと、と言葉を繋げる。

 

「歳近いだろうし、タメ口でいいよ。俺なんて最初からこんなんだし」

「あ、そういえば、その制服って」

「そうそう、君の学校の隣の学校。今年入学したんだ」

「え!? 同い年!?」

 

 年上だと思ってた、と小さく呟かれる。

 まぁ、あんな格好でピアス着けてるからな。それに目付きも悪いし……。

 

「あはは……。まぁ、そういう事だから敬語無しで」

「あ、はい。じゃなかった……うん、わかったよー♪」

 

 それにしても、会うのが二回目だと言うのに対応力というか、コミュ力というか……高くないか? 自分でもここまで話せたのが不思議なくらい……いや、昨日初対面の湊さんに話しかけた時点で不思議という訳でもないか。

 謎の納得をしていると、あとあと、と続けた。

 

「名前! お互い教えてないよね? アタシは今井(いまい)リサ。リサでいいよー☆」

「よろしく、リサ。……俺は紅宮(あかみや)将吾(しょうご)。ショウって呼んでくれ。皆そう呼んでる」

「うん、よろしくねショウ♪ あっ、そうそう! ラノベの事教えてよ! 知りたいんだー」

 

 ここまでスムーズに話ができるあたり、少女──リサの性格あってのものだろう。一応接客業をやっている俺でもこれほど会って間もない人とは話せない。

 ……いや、俺も俺で応えているあたり変な奴かもしれないな。

 自分が変な奴、と思ってしまい地味にショックを受けるが、質問された以上黙っている訳にはいかない。しっかり答えなければ。

 

「あぁ、この前オススメしようと思った作品があるんだ」

「わっ、ホント? どんな感じ?」

「バンドを組む主人公と一途に想い、支えるヒロインとのラブコメでな。以前読んだけど、登場人物も男女平等に登場するし音楽についても詳しく描写されてて、音楽やってる身としては嬉しい作品かな」

 

 感想をまとめると、リサはおおー、と興味深そうに何度か頷いた。すると、彼女は何処かで引っかかりを覚えたのか、ん? と片眉を上げる。

 

「ショウって音楽何かやってるの?」

 

 なるほど、そこに疑問を持ったか。確かにあの発言だとそうなるよな。

 

「あぁ、小さい頃からな」

「へぇ〜! 何やってるの? ギターとか?」

 

 ギター。その単語を聞いて一瞬胸がチクリと痛みが奔ったが、無理やり押し殺し、次の言葉を口にする。

 

「ギターは少し。メインはベースだな。と言っても、最近は忙しくて弾いてないけど」

「ベースやってるんだ! アタシもさ、昔ベースやってたんだよねー♪」

 

 なんともまぁ、よく趣味が被るものだ。恋愛小説にベース。もしかしたら他にも共通点があるのかもしれない。

 それから少しの間俺とリサはラノベについて語り、ベースの事も話したりした。

 その会話の中で、やはり彼女は見た目は派手だが、性格は礼儀正しく凄く乙女なのだと確信した。

 恋愛小説に手をつけている時点でお察しなのだが。

 

 

 

 ♪ ♭ ♪ ♭

 

 

 

 どれくらい時間が過ぎたのだろう。喋っていると、俺の後ろからなにやら聞き覚えのある声が聞こえてきた。

 

「リサ、探したわよ。そろそろ帰りましょう」

「あ、ごめーん()()()! つい話し込んじゃって☆」

 

 ……ゆきな?

 頭の中でクエスチョンマークが浮かび上がる。

 振り返って後ろを見ると、つい先日に話しかけたお相手が羽丘の制服を着てレジ袋を手に提げて佇んでいた。

 

「湊、さん……?」

 

 湊さんの名前を呟く。すると、彼女も俺に気付いたらしく、小さく驚きの表情を浮かべた。

 

「貴方は、昨日の……確か紅宮さん、よね」

「は、はい……紅宮です」

 

 お互い驚きのあまり会話が成り立っていない。

 隣のリサは俺達の顔を交互に見てキョトンとしている。

 

「え? 二人共知り合いだったの?」

「つい昨日、バイト先のライブハウスで」

「バンドメンバーを探している時に声をかけられたわ」

 

 俺と湊さんでそう言うと、リサは、えぇぇ!? と声を上げた。

 声を上げたいのはこっちもなんだがな……。まさか、リサと湊さんが友達だったとは。

 

「……世間って狭い、なぁ……」

 

 小さくぼやくとあはは、とリサは苦笑を漏らした。

 俺は短く咳払いをし、話題を変えるため湊さんが提げているレジ袋を指差した。

 

「湊さんは何を買ったんですか?」

「えぇ、今日は月刊ロックンロールの発売日だったから」

 

 湊さんはレジ袋から本を取り出して見せてくる。

 それを見た俺はあー、と呻く。

 

「それも買わなきゃ……。買うもの多いな今日は」

「あはは! 大変だねーショウ?」

「……あんな面白い小説を勧めたリサが悪い……」

「えー? アタシが悪いのかなー?」

 

 ニンマリとした表情を浮かべるリサに、とぼけやがって、と小さく恨みがましく言う。

 などと、俺とリサの会話を見ていた湊さんが不思議そうに、コテンと首を倒した。

 

「……随分仲がいいわね」

「今日本格的に話したんだけどねー」

「知り合ったのは一昨日なんですけど……話しやすいというか、なんというか」

 

 ねー! とリサがこちらに笑いかけてくる。その後彼女はあ、という今思い出したかのような声をあげた。

 

「あのさ、なんでショウは友希那に敬語なの? アタシの時なんて思いっきりタメ口だったのに」

 

 どういう事? と訊かれる。確かに、その辺の事を言ってなかったな。敬語の理由を話しておこうか。

 

「湊さんに対して敬語なのは、話しかけた時バイト中でさ。お客さんに対してタメ口はアウトだろ? だから敬語で話してたんだ」

「あー、なるほどね。確かにダメだよね。じゃあさ、今ならバイト中って訳でもないしタメ口にしたら?」

 

 リサの提案を聞き、俺は湊さんの方へ目を向ける。彼女もこちらに目を向け、一つ頷いて承諾の意思を表した。

 

「じゃあ、これからはタメ口でいかせてもらうわ。これからよろしく、湊」

「名前でいいわ。こちらこそよろしく、将吾」

 

 互いに握手を交わし、俺は苦笑いを浮かべる。

 

「なら、俺も将吾じゃなくてショウでいい。皆そう呼ぶからな」

「わかったわ」

 

 そんな俺達を見ていたリサは、うんうん、と嬉しそうに笑っていた。何故笑っているのか訊いてみると、友希那に友達が増えて良かったー♪ といった返事が返って来た。

 

「……雰囲気通り、ぼっちなのか」

「………………ぼっちじゃないわよ」

 

 小さく呟いたはずなのだが……。どうやら、友希那も耳が良いらしい。気を付けないとな。

 あぁそうそう、返事聞かないと。

 

「でだ、友希那。返事、決まったか?」

「ん? 返事って?」

「昨日、友希那にバンドメンバー探してるなら俺も手伝う、って申し出たんだ。とりあえず保留って事になったんだが……どうだ?」

 

 リサに昨日の説明を軽くして、友希那に返事を訊く。

 昨日は彼女に、他のライブハウスとの繋がりもあるし結構広く探せる、と伝えてあるので手伝わせてもらえると思えるんだが……どうなんだろうか。

 

「……えぇ、手伝ってもらうわ。私だけでは数も限られてくるし、私がいない時に貴方が見て候補を挙げてくれれば、探しやすくなるもの」

「よし、決まりだな。知り合いの人達に声掛けていい人いたら候補に挙げておく。連絡先も交換しておこうか?」

「そうね、その方が効率も上がるでしょう」

 

 利害の一致、という感じで連絡先を交換した、のだが、何故か隣のリサから視線を感じる。

 

「……どうした、リサ?」

「いーや、別にぃ? 友希那とはしておいてアタシとはしないのかなーとか思ってませんけどー?」

 

 思ってんじゃん、とは流石に言えない程不機嫌な雰囲気を漂わせている。どうも俺は、不機嫌な女の子と接するのは苦手だ。

 昔にやらかしたせいで、それが少しトラウマになっている。いつ鉄拳が飛んでくるか……。あー、ダメだ。顎が痛くなってきた。

 と、とりあえずここはリサとも連絡先を交換した方がいい、のか?

 

「えぇーっと、リサ? 交換する?」

「する! もっとショウとラノベの事とか、ベースについても聞きたいし☆」

 

 質問したら即答された。

 どうやら、今回は選択をミスらなかったようだ。良かった。命拾いをした。

 

「ショウ、貴方ベースを弾けるの?」

 

 あー、今度は友希那からの質問……。どっちも質問ありそうで大変だなこりゃ……。

 そんな事を思いつつ、俺は二人からの質問に応え、時には躱して、乗り越えた。

 

 

 

 今回の人助けは……なかなか面白く、大変で、とても大切な事を教えてくれそうだ。

 帰り道にスマホに届いたメッセージを読みながら、俺はふとそう思った。

 

 

『これからよろしくー♪ byリサ』




書きたいことをそのまま書いた作品なので、後から修正入れようと思います。
誤字脱字、報告よろしくお願いしますm(_ _)m

※早速見つけました誤字脱字。修正しました。6月4日現。

今回出てきたラノベは、私が勝手に作ったやつなので、実際にそんな作品はありません。(ないよね? あったら読みたいんですが)

そして! ペンギン13さん、評価ありがとうございます! 嬉しいです!!

それでは皆さんまたお会いしましょー!!
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