君は小宇宙を感じたことがあるか?俺はない。   作:高任斎

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さて、手首の柔軟運動はすませましたか。(震え声)


10:残された者たち。(アイリス視点)

「アイリス!」

 

 アテナ様と一緒に、神殿の外に向かって投げ出された。

 少し遅れて、イオニス様と教皇様が転げ出てくる。

 

 いったい何を!

 

 立ち上がりかけた目の前で。

 神殿が。

 朧のように。

 消えていく。

 

 そして。

 黒いもや。

 足元の黒い染み。

 

「いかん、それに触れるな!」

 

 教皇様の叫びに、伸ばしかけていた手を引っ込めた。

 

 でも。

 黒いもやが。

 足元の黒い染みが。

 じわじわと、広がっていく。

 

 一歩。

 また一歩。

 退く。

 退いていく。

 

 教皇様も、イオニス様も。

 

 ぎゅうっと、アテナ様にしがみつかれて、少し冷静さを取り戻した。

 慌てて、距離を取る。

 わからない。

 でも、これは触れてはいけないもの。

 それが、わかる。

 

「……アル」

 

 触れてはいけないものの中に。

 今はない、神殿の中に。

 それでも、退いていくしかない。

 

 気が付けば、教皇の間へと。

 

「教皇様!」

 

 クラウスが、ニルスが。

 駆け込んできた。

 

「一体何が……なんだ?」

「触れるでない!」

 

 

 ああ、そうだ。

 アルとの会話に集中して、ほかの黄金聖闘士に情報を送るのを忘れていた。

 そういえば、ミケーネは……?

 

 ぞくりと、寒さを感じた。

 

 冷気。

 寒気。

 いや、違う。

 

 暖かみを失ったことによる、錯覚。

 

 聖域に満たされていた、アテナの気配とでもいうものを失った。

 聖域が、聖域ではなくなった。

 

 何とも言えない喪失感に、胸を締め付けられる。

 

 アテナは、ここにいる。

 ここにいるのに。

 

 一体何が……聖域に起こったの?

 

 

「む、う……」

「教皇、ここは……」

 

 見れば、イオニス様が、拳を構えていた。

 

「待て、イオニス」

「教皇の言うこともわかります。危険なことも」

 

 笑った……?

 

「しかし、触れてみなければ……対策もとれません。私が試してみます。離れていてください」

 

 小宇宙の高まりとともに、白い輝きを放つイオニス様の拳が、黒いもやに向かってうちこまれた。

 広がり続けていたもやが、微かに後退したように見えた。

 

 効果は……ある?

 

「イオニス!」

 

 教皇様の声に振り向いた。

 

 イオニス様が倒れている。

 

 一体何が起こったの?

 

 その、倒れたイオニス様の身体から、黄金聖衣が……離れた。

 戸惑い、気づく。

 

 嘘。

 これって……。

 

 イオニス様の、小宇宙が……感じられない。

 

 教皇様が抱き起こしたイオニス様の顔は……老人のそれ。

 

 ぶるりと、身体が震えた。

 

 この黒いもや。

 黒い染み。

 

 触れただけで、命を……。

 

「……退きましょう」

 

 しゃがれた、老人の声。

 

 それが、イオニス様の声であることに気づくまで少し時間がかかった。

 そして、それに気づいたことが、何よりも私を怯えさせた。

 

 死んだわけではなかった。

 なのに、小宇宙を感じない。

 

 この、黒い何かは……小宇宙を、殺す?

 

 

 教皇様が。

 クラウスが。

 ニルスが。

 

 老いたイオニス様を見て、じわじわと広がる黒いもやに目を向けた。

 みんなも気づいたのだろう。

 

 だからといって、新たに試す気にはなれない。

 

 イオニス様の姿を見るだけで、心が折れた。

 

 ダメだ。

 これは、ダメだ……。

 

 

「ここを、離れる……アイリスはアテナを。クラウスはイオニスを……頼むぞ」

 

 教皇様の声を助けに、私たちは動き出した。

 

 私はアテナを。

 クラウスがイオニス様を抱えて。

 

 走り出す。

 いえ。

 

 逃げ出した。

 

 アル。

 アル。

 

 あの時、私を……。

 あれがなければ。

 

 

 ……え?

 

 アルは。

 アルには……小宇宙がなくて。

 

 足を止めた。

 

 希望。

 いえ、祈りにも似た願い。

 

 生きている。

 生きていて。

 

 でも、と思う。

 

 邪魔な虫を追い払うように、私を押しのけたあの存在。

 そう、たぶん、押しのけただけ。

 

 小宇宙を感じない。

 それでいながら、底知れない力を持つ。

 

 アルの、あの時の言葉を思い出した。

 

『俺が、全身に冷や汗をかくような気配が、突然、現れた。なんの前触れもなく、突然だ』

 

 アルは言っていた。

 小宇宙を感じないせいか、私たち黄金聖闘士に何も感じない、と。

 

 そのアルが……そこまで言う存在。

 

 小宇宙の有無だけの、話であってほしい……けど。

 

 わからない。

 わからないことが怖い。

 

 ……私は強欲だ。

 

 アルの無事を祈りながら。

 アルが、あの存在を倒すことを願っている。

 

 生きて、戻ってきて欲しいと思っている……。

 

 

 気が付けば、アテナに見つめられていた。

 

 ああ、そうね。

 今は自分に出来ることを。

 

 私は、アテナを抱えて再び走り出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ……何してんの、ミケーネ。

 

 もしかすると、虫を見るような視線になっていたかもしれない。

 

 ボロボロに破壊された、金牛宮。

 それだけを見るなら、この場で激しい戦闘が行われたと思っただろう。

 

 まあ、わかってるのよ。

 

 アルが、ここを駆け抜けた際に、ちょっとばかりやりすぎたっていうのは。

 でもそれは、アテナを守るための、一瞬を争う状況だったから。

 誰にも文句は言わせない。

 クラウスも、ニルスも……文句は言わせない。

 

 でもね。

 

「ねえ、ミケーネ……」

 

 自分でもびっくりするほど、優しい声が出た。

 

「なぜ、アルの後を追いかけもせずに、後片付けしてるの?」

「あ、アイリス様、落ち着いてください……その、何かあったんですね?」

 

 ……人のことは言えないけど。

 誰も、連絡を交わさなかったのね。

 

「そ、そもそも……あのアルさんが行ったあと、私に何ができるって言うんですか?」

 

 正論だ。

 だからこそ、私の傷をえぐってくれた。

 

 口を閉じなさい。

 そして、飛びなさい。

 

 

 

 ミケーネの身体をニルスに抱えさせ、私たちはまた走り出した。

 

 私たちの間に、会話はない。

 みんな、不安なのだろう。

 

 

 あの、教皇様?

 クラウスも、ニルスも。

 なぜ、私から目をそらすの?

 

 そういえば、アテナも……あのとき、アルが私に任せようとしたら、いやいやって感じに首を振って。

 

 まあ、あの時は問答無用でアナザーディメンションぶちかましちゃったけど……あれは攻撃したわけじゃなくて、守るためだったのに。

 アテナとして目覚めてない子供だから、怖がられちゃったのかしら?

 

 

 

 

 白羊宮を抜けた。

 

 聖域を出た。

 多くの人を伴って、聖域から出てしまった。

 

 アテナ神殿へと続く12宮を守る黄金聖闘士の私が、聖域から……逃げ出した。

 

 アテナを、抱きしめる。

 ただ、アテナを抱きしめた。

 

 私は、私は……何のために、黄金聖闘士になった?

 

 自分の想いが、心をえぐっていく。

 

 そうね、あとで、ミケーネには謝らないと。

 あれは、八つ当たりだったわ。

 

 

「……っ!!」

 

 悲鳴。

 嘆き。

 聖域の方を指さす人。

 

 私は、肩ごしに振り返った。

 

 あぁ。

 

 私たちは、アテナを守る兵士。

 教皇の間で、それを肌で感じていた。

 

 今それを。

 この目で、確認させられた。

 残酷に、無慈悲に。

 目に見える形で。

 

 私たちは。

 聖域を失ったのだ……。

 

 

 聖域だった場所。

 広がり続ける、黒い何か。

 

 その上空の闇を見ていると、穢されたという言葉がしっくりくる。

 

 心の拠り所を、大事な場所を、踏みにじられ、荒らされる。

 おそらくは、それよりもおぞましい何か。

 言葉にならない不快感。

 

「……嘘だろ、おい……」 

 

 何かしら異変を感じたのか。

 駆けてきた青銅聖闘士の1人が……目の前の光景に、膝をついた。

 そして、白銀聖闘士が、うなだれる。

 

 聖闘士として、自分の存在意義を問われる光景だもの……無理もない。

 

 身体ではなく、心に攻撃を受けている。

 受け続けている。

 みんなが、下を向いていく。

 

 

「うろたえるな、小僧ども!」

 

 その、ハリのある叱責に、反射的に背筋が伸びた。

 

 誰?

 

 視線を巡らす。

 

 あれは、アルの師匠のテリオスさん。

 先の聖戦を生き延びた……数年前に聖闘士を引退したはず、だけど。

 

「……って、教皇様。こういうのは、教皇様がびしっとやらなきゃいかんことでしょう」

「テリオス……お前は、なぜここに」

「聖闘士は引退しましたがね……」

 

 ちらりと、私のそばのアテナを見て、続けた。

 

「アテナの兵士であることを引退した覚えはありません」

 

 教皇様は、しばしテリオスさんを見つめ、足元に視線を落とし……顔を上げた。

 敢然と。

 威厳をたたえ、指示を飛ばし始める。

 

 広がり続けている黒いモノに触れてはいけないことの徹底。

 そして、聖域周辺からの退避。

 私も、それを補佐する。

 

 動け。

 動き続けるの。

 今は、それでいい。

 やれることを。

 やれるだけ。

 

 そしてもし……余力があったなら。

 

 私は、聖域だった場所に視線を向けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 広がり続ける黒い世界。

 その速度は、蟻を思わせる。

 

 しかし、その歩みは止まらない。

 

 警戒はしていたが、中から何が出てくるというわけでもない。

 というか、黒いもやの中は見えない。

 

 1日、また1日と。

 心が削られていくような毎日が続いた。

 

 

 そして、1週間。

 

 不意に、アテナの様子が変わった。

 

 私を見る目に、はっと気づく。

 

 アテナの化身としての目覚め。

 

 一気に気配が大人びて、感じる小宇宙も跳ね上がった。

 そのアテナが、私の腕を掴んだ。

 

 そして、聖域だった場所を指さす。

 

「向かいますか?」

「ええ、お願い」

 

 

 

 

 

 聖域を超えて広がり続けていた黒い世界。

 その歩みが、止まった……?

 

 何が。

 

 人が、集まってくる。

 

 何かが。

 

 人が指さす。

 

 わけもなく。

 私の目から、涙がこぼれた。

 

 

 そして、黒い世界の中から。

 

 

 

 

 

 光が溢れた。

 

 

 

 

 

 目を開けていられない。

 

 でも。

 あの人だ。

 

 祈るような願いだと自覚しつつ。

 私は、涙を流し続けていた。

 

 

 

 

 

 

 

 光の奔流の後に、聖域を感じた。

 

 喪失感を、埋めるモノ。

 

 あの黒い世界が幻だったかのように、聖域が、そこに姿を現していた。

 

 

「アイリス」

 

 アテナが、アテナとして私に命じる。

 アテナの兵士である、黄金聖闘士の私に。

 

「神殿に向かうのです、私を連れて」

 

 教皇様への報告も忘れて、私は駆け出していた。

 

 

 

 

 

 12宮を駆け上がる。

 黒い世界に飲み込まれる前の、12宮を。

 

 いえ、何かが足りない。

 

 でも、ここは聖域だ。

 聖域が戻ってきた。

 

 だったら、あの人もきっと。

 帰ってくる。

 そのはずだ。

 

 駆け上がっていく。

 上り階段を、下り階段のように駆け上がっていく。

 

 教皇の間。

 

 その奥。

 

 アテナ神殿。

 あの時のままの。

 

 アテナが、神殿に立った。

 

 満たされる。

 聖域が、アテナの暖かく優しい気配に満たされる。

 

 本当に。

 聖域が戻ってきた。

 

 じゃあ、アルは?

 神殿に、視線を巡らせる。

 

 小宇宙を持たないアルの気配を感じることはできないから、目で確かめるしかない。

 アルを探す。

 アルを。

 アル。

 

 

 ああ、そうだ。

 アテナは。

 アテナはあの人の気配を近くに感じると泣き叫んでいた。

 私が探すより、聞いたほうが早い。

 

 ちょっと不敬かもしれないけど。

 許されるはず。

 

 今日は。

 今は。

 祝うべき瞬間だもの。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ……。

 ……。

 

 何も言わず、小宇宙を燃やす。

 

「アナザーディメンション!!」

 

 開く。

 

「アナザーディメンション!!」

 

 開き続ける。

 

「アナザーディメンション!!」

 

 ドアを。

 

「アナザーディメンション!!」

 

 あの人のいる場所へ。

 

「アナザーディメンション!!」

 

 届け。

 

「アナザーディメンション!!」 

 

 つながれ。

 

「アナザーディメンション!!」

 

 あの人の場所に。

 

「アナザーディメンション!!」

 

 開く。

 

「アナザーディメンション!!」   

 

 開き続けていく。

 

「アナザーディメンション!!」

 

 小宇宙の限り。

 

「アナザーディメンション!!」

「アナザーディメンション!!」

「アナザーディメンション!!」

「アナザーディメンション!!」

 

 ああ、でも。

 

「アナザーディメンション!!」

 

 届いたとしても。

 

「アナザーディメンション!!」

 

 私は、あの人の気配を。

 

「アナザーディメンション!!」 

 

 感じない。

 

「アナザーディメンション!!」

 

 あれ?

 

「アナザーディメンション!!」 

 

 これって?

 

「アナザーディメンション!!」

 

 意味のない、こと?

 

「アナザーディメンション!!」 

「アナザーディメンション!!」

「アナザーディメンション!!」 

 

 ねえ。

 

「アナザーディメンション!!」

 

 もしかすると、閉じた場所にいたんじゃないの?

 

「……っ!!」

 

 小宇宙が……。

 

「アナザーディメンション!!」

 

 心が……。

 

「アナザーディメンション!!」

「アナザー……」

 

 

 

 私は、膝をついていた。

 

 あの人がそこにいて。

 私がつなげる。

 それを、あの人が支えて。

 

 好きな時に、話しかけられた。

 

 

 私は、なんで……。

 もっと。

 技を追求しなかったの?

 

 あの人がそばにいなくても。

 つなげられる。

 そこに至っていれば……。

 

『鍛錬は続けろよ。平和が崩れるのは一瞬だ』

 

 ええ、そうね。

 一瞬だった。

 

 一瞬で……失われるものだった。

 聖域がそうだったように。

 

 聖域は戻ってきたけど……。

 あなたは、いない。

 

 

 アテナが。

 教皇様が。

 ミケーネたちが。

 私を、見ていた。

 

 あぁ。

 今の私は。

 そんな目で見られるような、状態なんだ……。

 

 膝をついた状態から、腰が落ちる。

 

「ああぁ……」

 

 私の、声。

 悲鳴にも似た。

 泣き声。

 

「あああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

 

 私は……泣いた。

 

 失った。

 奪われた。

 自分の中の。

 心の、柔らかい部分。

 

 それを、ごっそりと削り取られた。

 

 泣いて。

 泣いて。

 泣く。

 

 喪失感を、涙で埋め尽くすように。

 そうしないと、耐えられない。

 

 深い深い湖に、涙を注ぎ込む。

 

 それも、終わりが来る。

 

 そして、それを待っていたかのように、肩に、暖かい手が乗せられた。

 アテナの手。

 

 私の心を癒すはずのその暖かさが、すこし疎ましい。

 

 ああ、でも。

 立たなければ。

 

 私は、アテナを守る黄金聖闘士だもの。

 

 そう思って、力を入れた瞬間。

 

「えっ?」

 

 アテナの声。

 

 それがあんまり場違いというか、変だったから、私は自然に顔を上げていた。

 

 アテナが、どこか戸惑ったように、その視線を宙に彷徨わせている。

 

 アテナの表情が引き締まり、私を見た。

 ある方向を指さす。

 

 この技、方角は関係ないです……という言葉を飲み込み、立ち上がっていた。

 

 言葉など、説明などなくとも。

 燃えた。

 燃やすまでもなく、小宇宙が燃えていた。 

 

 

 とどけ。

 つながれ。

 あの人の場所に。

 

「アナザーディメンション!!」

 

 その瞬間。

 

 金色が、走った。

 開かれた次元に向かって飛び込んでいく。

 

 今のは……。

 

「……シュルツの小宇宙、か?」

 

 教皇様の言葉を聞いて思い当たった。

 

 そうだ、いまのは、獅子座の黄金聖衣。

 シュルツ様と言えば、アルとは親しい間柄と聞いたことがある。

 その、シュルツ様の小宇宙をまとった聖衣が……目指したもの。

 

 胸が、高鳴る。

 

 それに遅れて。

 微かな小宇宙を感じた。

 金の獅子がまとった小宇宙が向かう先。

 

 戸惑う。

 

 だって、アルは。

 あの人には、小宇宙を感じないから。

 

 別の誰か?

 

 今にも消えそうな小宇宙。

 

「閉じてはいけません」

 

 アテナの声。

 

 私は、開いた扉を維持する。

 維持し続ける。

 

 

 

 

 小宇宙が重なる。

 動き出す。

 

 

 

 近づいてくる。

 

 

 

 

 戻ってくる。

 

 

 

 

 ああ。

 帰ってくる。

 

 

 あの人の気配はわからないけれど。

 それがわかる。

 

 

 金の獅子が。

 あの人を乗せて。

 

 

 帰って……きたっ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 あの人は。

 帰ってきた。

 帰ってきてくれた。

 

 ありがとう。

 本当にありがとう。

 

 生きて帰ってきてくれて、ありがとう。

 

 左手の肘から先を失った、あの人の身体を。

 私は泣きながら抱きしめた。

 

 微かでも。

 今にも消えそうでも。

 そこに小宇宙を感じ取れるなら。

 

 そこは、私の、私たちの領分。

 

 あなたは絶対に、死なない。

 死んだりなんか、しない。

 絶対に、死なせはしない。

 




まあ、ご都合主義ってやつでね。(震え声)

この話、2話分の予定だったんですが、冗漫になったんで1話でまとめました。
幕間入れようかと思いましたが、そのままの流れで次が最終話です。

そして、悪魔の囁き。

悪 魔:「最後に、主人公が身体だけ帰ってくるって、格好良くない?」
 私 :「……いい」
悪 魔:「消えそうな小宇宙が、途中でふっと」
 私 :「あ、あああ」
悪 魔:「アイリスが、それを抱きしめて号泣よ。ヒロイン力、爆上がりやでぇ」
 私 :「あっあっあっ(ビクンビクン)」

 この物語、わりと土壇場でやばかったことが結構あります。(震え声)

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