あと、スニオン岬の岩牢については、完全に独自設定です。
指摘があったので、修正入れました。
本格的な修正は後日にしますが、読みやすくなってたら幸いです。
先の聖戦が30年以上前ってことを考えると、やはり……いや、よそう。
女性の年齢について言及するのが危険なのは、いつの時代も、そしてどこの世界でも共通だと思う。
見たままでいいんだよ、見たままで。
美人!
以上!
うん、それよりも……だ。
あらためて、アテナの化身を見る。
その、命を見る。
数ヶ月とかいう単位じゃないが、あと数年……10年は、もたない。
「小宇宙は感じ取れずとも、別のものは見えるのですね?」
「……」
「良いのです、見たままを」
「……身体の具合が良くないのでは、と」
「見たままを、と私は言いました」
観念した。
というか、自分でもわかってるくせに、わざわざ俺に言わせるのか。
「あと、数年かと……10年はもたないと思います」
アテナの化身が笑う。
どういう意味の笑いなのか、わからない。
「アテナが降臨するとき、聖戦あり……逆に、平和な時代には、アテナが不在であることも珍しくないのです」
「……先の聖戦のために、降臨された、と?」
俺の質問には答えず、女神の化身は言葉を続けた。
「私の死後……また新たに降臨する時期が遅ければ、それだけ平和な日々が続くのかもしれませんね」
ああ。
人ならぬ笑顔。
小宇宙は感じ取れずとも、その言葉は、微笑みは、女神の化身なのだと、納得することができた。
……うん。
次の機会があるかわからないなら、今聞いておくべきか。
「スニオン岬の岩牢ですが……あの結界は、あなたが?」
「……」
きょとんと、そして不思議そうに俺を見る。
「えっと……なにか?」
「いえ、『あなた』と呼びかけられたのは久しぶりだなと思って」
「名前を知らないのです。いまさらそれを聞くのも失礼かと思いまして」
笑われた。
めっちゃ笑われた。
いや、だって。
あくまでも、女神の化身でしょ?
原作でも、ちゃんと沙織って名前があったじゃん。
女神の化身であって、女神そのものじゃないってことじゃねえの?
まあ、口にはしないけど。
とりあえず、黙っておく。
「……怒ったのですか?」
「いえ、怒るべきことなどありませんでしたよ、我が女神よ」
「あの……」
「なんでしょうか、我が女神よ」
人として対応しようとしたら笑われちゃったってことは、神様扱いしないとね。
神様の名を呼ぶなんて恐れ多いことですよ。
……名乗られない限り、絶対に、アテナなんて呼んでやらねえ。
紆余曲折を経て、岩牢の結界について話が戻った。
あの場所の結界は、小宇宙を封じる……たとえ完全ではなくとも、大きく減衰させるんだろうと思う。
原作では、冥王が250年ごとに封印から復活して聖戦を仕掛けてくるんだったか。
あと、ポセイドンとか……。
あれ?
『心力』で海を割った時の騒ぎって……宣戦布告と思われてたりしないよね?(震え声)
神様ならそんな小さなことを気にしないと思いたいが、ギリシャ神話の神様はなあ……ろくなことをしないってイメージが。
まあ、とにかく。
もし、あの結界が……聖戦で使用されたら、小宇宙を封じられた聖闘士たちは、一方的にやられてしまうのでは?
と、聞いてみたんだが。
「小宇宙を封じるということは、自らを封じることにもつながります……意味がありません」
「こちらの聖闘士の小宇宙だけを封じる、とどうなります?」
「小宇宙の力を用いて、小宇宙を封じる……ですか?」
奥歯にものが挟まったような物言い。
俺の推測、当たってたかなあ……。
「ならば、あの岩牢の結界は……誰が作ったものなのですか?」
「スニオン岬の岩牢は、私が作ったものではありません……もともとあったものを利用しているだけです」
言いにくそうに、俺の質問に答えてくれた。
『私が作ったものではありません』か。
うん、そうか。
隠したいってことは、可能性は高いな。
俺は前世の記憶を持つ……どこかずれた、そしてすれた人間だ。
冥王との聖戦も、ポセイドンとの戦いも……俺としては仲間内の『内戦』としか思えない。
だって、みんな小宇宙の力で戦うじゃん。
聖闘士の小宇宙だって、俺は感じ取ることができないけど、ひとりひとり違うもので、編み出した技もまた別のものだ。
神の力だって、別々のものだって考えても不思議はないだろう?
その神が、同じ小宇宙の力を行使するのなら……それは、同じグループであると俺は考える。
テリオス師匠と出会ったあの時の、『元神獣』について、『小宇宙が感じられない』と師匠は言った。
まあ、俺もまた『小宇宙が感じられない』から、邪悪な存在かどうか判断がつきかねたってオチがつくけどな。
小宇宙を感じられないのに、力がある……それを邪悪な存在とみなす。
前世の記憶で、そういうの、さんざん見てきたからな。
討伐者。
征服者。
勝てば正義で、負けた方は、討ち滅ぼされて当然の存在だったと喧伝する。
生きとし生けるものすべてに存在する小宇宙。
それを持たないのに『力のある存在』を、邪悪とみなす。
つまり……もともとは、いたんだろって話だ。
神話の時代。
古き神。
小宇宙をもたない神々。
それを邪悪とみなす側は……討伐者であり、征服者の側だ。
もちろん、これは俺の推測。
それを口にする。
「聖戦が始まるよりも、ずっと昔の……遥か遠い時代に、冥王やアテナを含む神々の集団が、この世界に存在していた、古の神とでもいうべき存在を打倒して、新たな神の座に収まったのではないですか?」
女神の化身の命が激しく揺れたように見えた。
静寂。
耳が痛くなるほどの静寂。
かすれた声。
「なぜ、それを……?」
「推測です。まあ、神の世界も、人の世界と似たようなものだと思いまして」
そういう題材の漫画と小説とアニメを参考に……とは言えないよなあ。
まあ、前世で世界各地の昔話と歴史の類似性とか、調べたことがあるし。
王族の結婚相手が妖精とか出てきたら、かなりの確率で『表に出せない血筋』だよな。
滅ぼした国の王家の血筋とか、そういうの。
侵略者って肩書きを、ありがたがる存在はそう多くない。
古の神との戦いとかの記録は残さないよね、普通。
最初からここにいた神様ですよと主張するためにも。
……あれ?(冷や汗)
俺、もしかして、触れちゃいけない歴史に触れた?
「……遠い、遠い、遥か昔のことです。滅ぼしたものもあれば、追い払ったものもいます……とはいえ、いまさらあれらがこの世界に舞い戻ってくるとも思えません」
……頷いとこ。(白目)
フラグにしか聞こえないけど、今は素直に頷いておこう。
女神の化身が、すっと、右手をあげた。
一瞬身構えそうになったが、どうやら粛清とかそういうのではなかったらしい。
聖衣が、いや聖衣の収められた箱……パンドラボックスだったっけ?クロスボックス?……が、次々にその場に並んでいく。
たぶん、今の聖闘士がいない聖衣なんだろうけど。
うん、壮観だな。
「なにか、感じる聖衣はありますか?」
「ははは」
なんっにも、感じません。(白目)
聖衣に選ばれる以前の問題ですよねー。
あ、でも……これ、ペガサスの聖衣か?
へえ、今は聖闘士不在なんだ。
おお、こっちのは、あれか……おお、なんか本当に、聖闘士星矢の世界に生きてるって実感が湧くなあ。
原作を思い出しつつ、子供のような気持ちで聖衣を見て回っていたのだが……気が付くと、女神の化身がじっと俺を見つめていた。
優しい、優しすぎる目で。
手招きされたので、近づいたら……ぎゅっとその胸に抱きしめられた。
「この世界に生を受けたあなたは、女神である私の子供たちの1人です……1人なのですよ。それを、忘れないで」
そう、囁かれた。
ああ、もしかして。
俺が、小宇宙を感じられないように。
我が女神様もまた、俺の中に小宇宙を感じ取ることができなかったのかな。
俺は、よそ者か。
それでも、自分の子供と言ってくれるのか。
なんというか、その……。
女神の化身のおっ〇いはやわらかかったです。
12歳だからセーフ。
教皇の間に戻ったら、捕まった。
目が見えにくいんじゃなかったんですか。
「昨夜の話が終わっておらぬ」
そもそも、遠く離れた場所の超新星爆発の光が届いたタイミングで、俺が運悪くあれをぶっぱなしだけの話ですよ。(目逸らし)
だから、謝らない。
「岩牢、1ヶ月で」
「教皇様、その判断には私情が混ざっていませんか?」
「教皇の名にかけて誓おう。そんなことはない」
俺は姿勢を正し、頭を下げた。
「昨夜は、眠りを妨げるようなことをしてすみませんでした」
「うむ、2週間でよい」
この、流れるような会話ときたら。
少し、笑ってしまう。
我が女神様。
小宇宙が感じられなくても。
小宇宙がなくても。
俺は、この世界でわりと楽しく生きているから……まあ、なんというか。
俺みたいなよそ者に対して責任を感じなくても。
……ええんやで。
スニオン岬の岩牢って、水牢でもいいと思うんだ。
まあ、それはそれとして。
『気』がうまく練れない。
『チャクラ』がうまく開かない。
どちらもまあ、現状で2割から3割の稼働率って感じか。
うん、ここからだ。
まず、本来の俺のチートボディは、なんの制限も受けない。
右手に、『心力』を集める……これも問題ない。
ここまでは、以前も確かめたことがある。
なら、『魔力』はどうか。
『魔力』を集めてみる……これも、問題ない、か。
いや、脱出しようと考えているわけじゃない(できないとは言ってない)し、昨夜のあれは、やっぱりただの超新星爆発だったことを証明したいってわけでもない。
この結界が封じることのできない『力』があるってことが、前から気になってたんだ。
その理由が、俺がよそ者だからだとしたら。
『心力』と『魔力』は、よそ者の力ってことなのか?
『気』と『チャクラ』は、この世界の『肉体』に依存している分、制限を受ける……とか?
いや、なんかおかしいな。
まあ、それについては後回しか。
我が女神様の言葉を思い出す。
『スニオン岬の岩牢は、私が作ったものではありません……もともとあったものを利用しているだけです』
俺としては、もともとこの世界にいた神……古の神が、この岩牢を作ったのではないかとしか思えない。
神には通じなくとも、聖闘士には通じる。
牢屋じゃん。
小宇宙の力を封じるとか、どう考えても、小宇宙の力を持つ戦力を封じる牢屋じゃん。
あんまり考えたくないが、聖域って、古の神にとっても聖域だったんじゃなかろうか?
こう、パワースポット的な感じの。
その拠点を奪い取ったら、ちょうど岩牢があって、それを使ってる、とかな。
別に戦いを求めているわけじゃないんだが、聖戦以外の戦いの危険性とか考えないわけにはいかない。
それは、古の神の、『アイルビーバック』だけじゃなく、異世界の神々の侵略も含めて。
何はともあれ、この小宇宙を封じる結界だよなあ……。
2週間か。
『気』と『チャクラ』をちゃんと使える訓練でもしてみるか……どうせ、ほかにやることもないし。
2週間後。
岩牢をでて、教皇様に報告に行ったら、シュルツとイオニス、そしてテリオス師匠がいた。
あと、我が女神様も。
そういや、シュルツと会うのも久しぶりか。
『心力』の修行に出てから、それを見せるときに会った……きりで。
おい、なんだ……それ。
その命……。
「……シュルツ」
呼びかけの、声が震えた。
「ああ、お前は、『命』が見えると言っていたな……わかるか?」
「……」
「聖闘士は、死ぬ寸前まで全盛期を保てる……人にもよるが、そういうものだと思え」
おい、そんな笑顔を見せるなよ。
イオニスを見た。
教皇様を見た。
我が女神を見た。
テリオス師匠を……そこは目を逸らさないでくれよ。
アンタら、先の聖戦をシュルツと生き抜いた仲間だよな?
俺に……。
何を、させるつもりだ?
「アル」
「やだ」
「そう言うな……聖闘士として、俺を、戦いの中で小宇宙を燃やし尽くさせてくれ。聖衣に見放され、急激に老いた体で、余生を過ごすのはごめんだ」
「……そういう人生を否定したくはないな、俺は」
「では、獅子座の黄金聖闘士ではなく、ひとりの人間として、ただのシュルツとして、友に頼む」
シュルツの命が揺れている。
不自然な暖かさ。
この、バトルジャンキーめ……何が友だ。
俺は、12歳のガキだぞ……。
アンタ、その外見で100歳超えてるそうじゃないかよ……前世の人生を足しても、アンタの方が年上だ。
何が友だ。
いいとこ、祖父と、孫だろ。
だったら、わがままを言うのは……孫の方じゃねえのか。
「……お前にはまだ、見せてない技がある。興味はないか?」
それ以上言わせたら……恨まれる、か。
命は救えなくとも。
その魂は、救える、か。
「へえ、見せてもらおうか」
言いながら、チャクラを開く。
気を重ねる。
少し悩んで、心力を纏わせた。
シュルツへの想いに応える力として、魔力よりもそれがふさわしいと思ったから。
「その、今にも消えそうな命の灯火、俺が全部受け止めてやる!!」
教皇様が、イオニスが、そして我が女神様が、教皇の間を結界で包み込んでいく。
テリオス師匠は、さっさと退避したか。
「ファイアブロウ!!」
俺をさんざんぶっ飛ばしてくれた拳を、心力を纏った手で受ける。
「ったく、可愛げのないガキに育っちまったな!」
シュルツの手が、両手が広がる。
たぶん、小宇宙を……その拳に、火がともる。
それが、俺には魔法のようにも見える。
小宇宙によってなされた現象……その過程が、俺には感じ取れないからだ。
シュルツの手が動くたびに、空間に灯る火の数が増えていく。
はは、光の速さの拳を持つ黄金聖闘士が、そこまでして手数を増やすか。
当たらなければ……とでも言いたいが、全部受け止めると決めている。
空間が、炎で埋まり……来る。
「スコーピオン・インフェルノ!」
少し、意表をつかれた。
全方角からの、炎の追尾弾。
いや。
シュルツらしくない。
炎の壁の中から、シュルツが飛び出してきた。
「バーン・デストラクション!!」
これも、初見の技。
受け流し、体勢を崩して反撃するのが、戦いとしては最善。
でも、友への最善ではない。
受け止める。
攻撃の全てを。
丁寧に受け止めていく。
友の小宇宙を。
小宇宙なんだろう?
俺には、わからないけれど。
……世界は。
綺麗なものばかりじゃない。
時として。
見たくないものまで、見えてしまう。
命の火。
シュルツの拳を受け止めた俺の手の心力が、悲しい色に光った。
「ん、む……届かぬか……」
「……時間切れだ、人生ってやつの」
俺は、受け止めただけだ。
攻撃していない。
なのに、シュルツの口元から、紅いものが溢れる。
「すまんな……」
「謝るぐらいなら……」
「お前の小宇宙を目覚めさせることができなかった……」
息が、詰まった。
まさか。
「いや、それが無いとは言わないが、戦いたかっただけだ……強い相手と、己の小宇宙を燃やし尽くせる、強い相手と……この幸運に、感謝しながら、逝ける」
シュルツが笑う。
死を迎える前の老人の目。
「鍛えた力、磨いた技……アテナの聖闘士として、おおっぴらには言えんが、戦ってこそ、全力を尽くす戦いの中でこそ、聖闘士の小宇宙は、輝く……輝かせてやってくれ……戦いを知らず、朽ちていく聖闘士を……お前の手で……お前に、頼みたい……」
シュルツの身体から、黄金聖衣が離れた。
そして、主を見守るようにそばに。
やがて、シュルツの口から、俺の知らない名前が、こぼれ出した。
聖戦で、散っていた聖闘士か。
あるいは。
やがてイオニスの名が呼ばれ、そして最後に。
「アル」
俺の名を読んだ。
「ありがとう……我が友よ」
この日、前聖戦を知る、獅子座の黄金聖闘士がこの世を去った。
……冥界に行って、連れて帰ってくるとか野暮なことは言わない。
ただ、静かに、眠れ。
昼間も輝く超新星。
俺のせいじゃないとわかっているのに、何故か目を背けたくなる。
あれって、半年ぐらい輝き続けるんだっけ?
ん、この気配は……イオニスかな?
連れが一人。
ドアをノックするタイミングで、こっちからドアを開けてやる。
「イオニス、久しぶり」
「ええ、シュルツが逝って、それ以来ですね」
「それで……そっちの」
イオニスが連れている、仮面をつけた少女を見る。
ちょっとだけ感動したのは秘密だ。
女性の聖闘士って、マジで仮面で顔を隠すのかって。
いや、俺から見える彼女の命って、かなり大きいし、強く感じるから……まあ、候補ではないな、と。
「先日、新しく双子座の黄金聖衣に選ばれて黄金聖闘士となった……」
「アイリスよ」
「アルです」
ほう、黄金聖闘士か。
原作ではいなかった、女性の黄金聖闘士だな……いなかったよね?
「彼女は、順調に成長してくれれば、次代の教皇候補ですよ」
イオニスの言葉に含みを感じた。
つまり、成長しなければダメ、と。
しかし、双子座で、次代の教皇候補……いや、原作とは関係ないんだけど。(笑)
サガ枠?
サガ枠なの、この子。
深く深く封印したはずの、あの技を思い出して、心が疼いた。
「ところでイオニス……こんな、小宇宙の欠片も感じ取れないような虫けらに挨拶をする必要があるのかしら?」
わかりやすぅいっ!(白目)
うん、教皇は、実力はもちろん、その人柄も重要な項目らしいし。
俺は、イオニスを見た。
イオニスが、にこっと微笑む。
ああ、そういうことね。
「なあ、アイリス」
「なぜ、聖闘士でもないあなたに呼び捨てされなければいけないの?それに、私のほうが年上だと思うのだけれど」
「俺は、12歳」
「私が、年上よ」
プライドは高そうだけど、性格は悪くなさそう。
「じゃあ、アイリスさん」
「……なに?」
眉をひそめながらも、返事をしてくれた。
「君は、
「黄金聖闘士に対して、愚問ね」
「俺は、ない」
「雑兵にも劣るのね、頑張りなさいな」
そう、俺は小宇宙を感じない。
「黄金聖闘士と言われても、小宇宙を感じない俺からすれば、何がすごいのか、よくわからないんだ」
「へ、へえ……どのぐらい手加減すれば、実感してもらえるのかしら」
うん、大丈夫。
シュルツに、頼まれたからな。(慈しむ目)
個が、世界とつながるように。
人は人と、つながっていく。
そうして、人の想い(かわいがり)もまた、受け継がれていくのだろう。
『どこからでもかかってきなさい』と言われたので、開幕ぶっぱなしで。
「きゃああああああっ!!」
ギリシャの空を、黄金聖闘士のアイリスが飛ぶ。
うん、空の蒼さと、海の碧さを味わってくれ。
「ふ、ふふ……今のは自信をつけさせてあげたのよ。でも、次は現実を知る番だから……ダブル・ストライク!!」
うん?
光の速さに届いてなくない?
聖闘士は、死ぬような目にあわされて、小宇宙を高めていくらしい。(師匠談)
「きゃああああああっ!!」
黄金の聖衣が、陽の光を受けて輝く。
君の小宇宙は、輝いているか?
アイリスとは、長い付き合いになりそうだ。
サガ枠だからな。
鍛えないと。
この子、絶対双子の妹か姉がいるに違いない。(原作脳)
君は、小宇宙を感じたことがあるか?
俺はない。
でも、女神の化身のおっ〇いを感じたことで、大人の階段をひとつのぼった。
あからさますぎる伏線。(白目)
というわけで、少年期の終わりです。
幕間『あいりすさん15歳(ぽんこつ味)』をはさみ、時間が飛んで本編再開です。