北斗の拳メロン味 ~ただし人工着色料で緑色なだけでメロン果汁は入っておりません~ 作:far
某古参創作&捜索サイトの看板でもありますが、これであそこが役目を終えたと判断して消えたりしたら寂しいなあ……
アニメ勢氏の 緑谷出久の中の人 を推してみる。
憑依だけど、乗っ取らないで精神に同居するタイプの珍しい憑依。ワンパンマンに出てくる拳法覚えて強化されてるけど、デクくん生きてます。酵母が生きてる感じで。
デクくん憑依なので基本的に原作沿いですが、色々変化が。
気付けば、俺はシンの秘孔を突いていた。
とはいえ、別に衝動的にやってしまったわけでは―――あるな。うん。思わず、とっさにやっちまったわ。
だが、反省も後悔も無い。きっとお釈迦様だって、こうしたはずだ。
あのお方、王族で妻子もあったのに、全部捨てて修行に入った時の開放感サイコー!
でもそれで楽になったのは、悪い事でもないし、間違いじゃないよね。と長い修行の果てに悟ったという、ヒャッハー入った自由人という解釈もできるからなあ……
それで何があったかっていうとな? そこまでではなくても、そろそろ配下のモヒカンたちもヒャッハーしていないかと、心配になってな? サザンクロスに一度帰ってみたんだわ。
道中にポップする野良モヒカンを南斗聖拳とヨガファイヤーとボウガンで倒して、3ポイントを稼ぎつつバイクで移動して。
そろそろ到着かな、と思った、その時だ。
そこには最初期の、行き倒れになっていたケンシロウの姿が!
「み……ミネラルウォーター……」
「現代っ子かよ!」
同じく行き倒れているのに、元気にツッコミ入れてるバットらしき少年もいたが。実はお前ら、余裕あるだろ。
まあ、そんなコントをやってる二人だけなら、良かったんだ。
良かったんだよ。
でもな? そこにシンもなんでか、通りすがっちゃっててな?
ふぅー… ふぅー…
「今なら、ケンシロウをこの手に……」
ふぅー… ふぅー…
息も荒く、そんな事を呟いていらっしゃってな?
気付いたらなんかの秘孔を突いていたらしくて、倒れたシンが目の前に転がっていた、というわけだ。
なんの秘孔を突いたか覚えていないあたり、少しヤバいのかもしれない。だが俺は悪くないと思うんだ。だから罪悪感も何もないぜ。
で、まあ、ケンシロウに水を、と思ったんだが。
ビールや酒で、銘柄指定できるんなら、水もいけるんじゃね? と、この時に気付いたんだよな。
実際、いけた。
今回チョイスしたのは、津南。この間、店に出入りする時のチャイムが聞こえた、例の家庭のお店なコンビニ限定商品。
津南だとあまり聞き覚えはないかもしれないが、名水百選にも選ばれた、新潟県は龍ヶ窪のある土地だな。
滑らかに感じる軟水で、普通の水に比べて飲みやすいのが特徴だな。ぐいぐい飲めるぞ。
ミネラルウォーターの味なんてどれも似たようなもんだろ、という意見が多数派っぽい事に衝撃を受けた記憶があるな。
えっ、いや。全然とは言わないけど、かなり違うだろ。と言ったら、グルメぶりやがってと言われた思い出。
その後、実際に飲み比べての銘柄当てで正解したら、なぜかヒンシュクを買ったが、あれも俺は悪くないと思うんだ。
それじゃあオチが無いだろ。というツッコミには、少し考えたが。
関西人ではなかったので、セーフ、だと思いたい。
それで、ごていねいにもペットボトルまで再現して出てきた津南を、まずはバットに渡した。
目の前に置いてやると、世紀末生まれだと思うのに、ペットボトルの開け方を知っていたらしく、パキッと開けてむさぼるように飲み干した。
うん。まあ、本気で渇いている時って、飲み物が吸い込まれるようにノドの奥に消えていくけどよ。少しくらい、ケンシロウに分けてやるとかいう優しさはないのか、お前。
兄弟が多かったせいで、苦しかった生活。家族の生活が少しでも楽になるようにと、自主的に親のところを飛び出した頃には、あっただろ。優しさ。
子供の身で世紀末世界を生き抜く中で、忘れたのか、バットよ。愛を取り戻せ。
お前、そんなんだから、将来北斗の軍を組織してリーダーやってるのに、リンの方がリーダー(真)とか言われちゃうんだぞ。
おっと、いかん。行き倒れた目の前で、旅の連れに水を独り占めされたケンシロウが哀に目覚めている。コイツにも早く水をやらねば。
ほーら、ケンシロウ。お前のリクエスト通りのミネラルウォーターだぞ。
お前には、バットの555mlより多い1020mlだ。だからお前も愛を取り戻そうな。落ち着けって事さ。
しかし世の中色々あるだろうが、モヒカンに助けられたケンシロウってかなりレアじゃね?
そう思っていたら、案の定ウィンドウさんが現れた。
[P:3→13 トロフィー(虹):ケンシロウの恩人になる を達成しました!]
お、おおう。思ったよりもレアだった。
ところで恩人って、水をあげた方だよね? シンの魔の手(意味深)から助けた事じゃないよね?
[
「とぅっ!」
ウィンドウさんが答えてくれようとしたっぽいのを、手を振って消す。
知らない方がいい事や確かめたくない答えだって、世の中にはたくさんあるんだと、俺は知っている。
さてと。水を飲んだら、パタリと倒れてしまったケンシロウとバットを、サザンクロスまで運び込もうかね。
シンは……
……………………
……ほうっておいたら、ダメかな。やっぱ。
「これは…… 助かったのか。 お前は、誰だ?」
サザンクロスへとバイクの後ろに乗っけて運ぶ途中で、ケンシロウはバイクの振動で意識を取り戻した。
バットに至っては、倒れたのが実は演技だった臭い。
やっぱ余裕あっただろ、お前ら。特にバット。
「俺は今、KINGことシンの所で幹部やってる、モヒカンってもんだ。倒れてるお前らを見つけて、拾ったのさ」
さっき、水もやったろう? そう言うと思い出したのか、警戒を解いてくれたようだった。
アブねえ。
運転中で、しかも後ろを取られた状態で、相手がケンシロウで、俺がモヒカンという裏ドラ乗った数え役満状態だったぜ。
恩人になったっていうアナウンスのせいで、油断してた。
北斗ワールドだもんなあ。油断してたら死ぬんだよな。カサンドラ生活で、忘れかけてたわ。
修行して料理して宴会して、という平和で、かつ充実した楽しい生活してたからなあ……
マジで楽しかったもんなあ。俺がモヒカンリーダーでさえなかったら、あのままあそこで一生引きこもっても良かったかも知れん。
ああ、そうだ。ケンシロウに、トキ先生の事を一応言っとくか。
「アンタ、ケンシロウだろ? 俺は、ちょっと前まで、カサンドラでトキ先生に北斗神拳習ってたのよ。アミバと一緒に」
「「!?」」
トキの名前が出たのと、北斗神拳を習ったというのと、アミバ。
一度に三つのビックリポイントをぶつけられたせいか、さすがのケンシロウも驚いたようだ。
あと、いまだに気絶したフリのバットも反応したな。
「今は運転中だからよぉー。くわしくはサザンクロスに着いてからなー!」
実際、風とエンジン音がうるさいんで、大声出さないと聞こえないだろうからなあ。
ケンシロウの声は、ボソッと言ってる感じなのに、なんでか聞こえるんだけどよ。
さて。これで時間は稼いだ。
この間に、サイドカーでグッタリしているシンに何があったかの言い訳を考えねば。
まさか、正直に「アンタを性的な意味で襲おうとしたので、成敗しました」とか言えんからなあ。
かつての友が、ホモだったとか、知らない方がいい事実だよな。うん。考えるまでもないわ。
やっべえ。マジでどう言い訳しよう……
やっぱ、あの場に捨ててくれば良かったか。
いや、待てよ。まだワンチャンある。いつだって可能性だけは残っているはずだ。あきらめるな、俺。
サルがテキトーにキーボードを叩くだけで、名作が出来上がる可能性すらも、ゼロではないんだ。
実質ゼロでも、挑戦する事。それが人間の生き様のひとつだろう。やってみろ、俺。
「そういえばよー。もうひとり、旅の連れがいるって聞いたが、そいつはどうしたー?」
「そうだ! リン!」
あ、なんかイベントトリガー引いたっぽい。
これはワンチャン来たかー?