北斗の拳メロン味 ~ただし人工着色料で緑色なだけでメロン果汁は入っておりません~   作:far
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別に嫌いじゃないけど、ツッコミを入れずにはいられないキャラっているよね。なんなんお前。って感じで。

 気付けば、ケンシロウが小さな幸せ見つけて、老後みたいな生活送ってた。

 林の中の小さな一軒屋に住んでいるようだ。近くには泉もあって、畑と牧場が整備されているのが見て取れる。

 大きすぎて船に乗らないんで、ラオウが置いてった黒王号。あのデカい馬まで、他の馬や羊の群れと一緒にのんびりしている。

 

 それと、なぜかコアラがいるんだけど。

 

 林の一角にある、ユーカリの木の上で寝てるんだけど。

 そういえば、一時サウザーがスゴイの手に入れたから見に来いって言われて、いざ行ってみたらケンシロウに取られた、とか言ってた時があったな。

 サウザー本人は、どうしてもというから譲ってやったのだ。とか言ってたけど、配下の―――ごめん、名前わかんねえ―――配下の副官の人が、ケンシロウが脅して奪っていってしまったってグチってた。

 何を手に入れて、取られたのかまでは聞いてなかったけども。

 今思えば、ユーカリの木と葉っぱが部屋の中にあったような記憶が。

 

 えっ。カツアゲしてったの?

 世紀末救世主が? コアラを? サウザーの所から???

 

 なんで?

 

 ごめん。ちょっと時間ちょうだい。さすがにワケわかんねえ。

 マジでなんで? そもそもコアラどっから出て来たんだよ。ここ関東っていうくらいだし、日本だろ。

 上野か? 上野なのか? もしかしてパンダも生きてんの!?

 

 ヤベエ。探しに行かなきゃ。(謎の使命感)

 

 ユリアと一緒に、のんびり暮らしてるケンシロウを、特に意味も理由もなく連れ出すとかムリそうだしな。

 ああ、うん。いたよユリア。

 南斗最後の将のはずなんだけど、この世界が世界だけに、実は別人がやってる可能性があって困る、なんでかめっちゃモテる人。

 ラオウ、トキ、ケンシロウの、ジャギ以外の北斗の兄弟に、南斗でも原作ではシンやらジュウザやらモッテモテだった。むしろなんでジャギだけ惚れなかったんだろう。

 

 手を出そうとして、他の兄弟総がかりでボコられてトラウマ化した説。とかどうだろう。

 割と納得いくと思うんだが。

 もしくは、普段の言動があまりにアレなんで、お嬢様なユリアとはそもそも会わせてもらえなかった説。

 

 そういやジャギって、どうしたっけな。

 羅将のハンに育成を任せたら、心を折られて立ち上がる気力すら無くしてたトコまでは覚えてるんだが。

 え~っと。

 あの後、ハンがメシが食いたいって言うから、食堂まで連れてって。

 ジャギの事は、しばらくそっとしとこうと思って、そのまま放置して。後で一応様子見に行こうかとは思ってたけども、食堂行ったら秋山師匠に仕事を次々投げられて。

 

 あっ。やっべ。 わ す れ て た 。

 

 今の今まで、放置してたわ。

 うっわ。いっそ思い出さなきゃ良かった。

 ……まあいっか。ジャギだし。

 

 そうそう。思い出すといえばだ。

 ジュウザで思い出したけど、リュウガどこ行った。あのいらんことしいは。

 

 ジュウザはユリアに惚れた後、腹違いの妹だと知って諦めていた。でもジュウザとは別に、ユリアには同腹の兄貴がいて、それがリュウガだ。兄貴つながりで思い出した。

 

 兄弟の生まれた順番が、リュウガ、ジュウザ、ユリアの順で、リュウガとユリアの母親が同じというあたりやはり家庭板案件なんだが、今はそれはいい。この世界、兄弟っつったらそんなんばっかりだしな。

 

 問題はリュウガが原作でしでかした事だ。

 ポッと出で、ユリアの実の兄で、ラオウの部下というポジションで登場。

 そしてケンシロウと出会って「あれ? 乱世を鎮めるのにラオウに協力してきたけど、ケンシロウでも良くね?」と疑問を抱く。

 どっちに付くかを迷った結果、ケンシロウと戦えば解る。という脳筋な答えに行き着く。のはいいのだが。

 

 その戦う理由作りに、ラオウとの戦いを終えた後の隠居状態のトキ先生をさらって人質に取るという暴挙に出た。

 

 しかもトキ先生にトドメは刺さないが、最後に会話してから死ぬ程度の致命傷は入れておくという、まるで使い終わったトキというキャラを殺すためだけに出てきたようなキャラだった。

 オマケに、ケンシロウとの戦いの前に自分の腹を切っておくという影腹もやっちゃって、自分の仕事が終わったらセルフで即退場という、役割が終わったキャラは舞台から降りろというのを体現したキャラでもあった。

 

 それでケンシロウと戦った結果が、時代はケンシロウを選んでいるとリュウガが理解したってだけで、乱世をどうにかするのに1ミリたりとも役に立ってない結果というね。

 もうね。お前、実は乱世とかどうでもいいだろうと。乱世を嘆くなら、自分で何とかしろと。

 コイツなら何とかしてくれる、と思う人を見つけた → よっしゃ。なら死んでもエエな! とかオカしいだろうと。

 そこはお前、なんかしろよ。手を貸せよ。ケンシロウの無想転生にサラッと混じってるだけじゃなくってさあ。

 

 うん? ちょっと待て。

 

 俺も無想転生使えるけど…… 誰か後ろに出たっけ?

 

 いやいやいや。ちょっと待て。まさか誰も居ない無想転生って、ちょっと虚しすぎるだろう。

 いや、確かに死闘とかやってないけどもさ。

 確かにケンシロウと闘ってないユダとか、ケンシロウの無想転生からハブられてるけどもさ。

 でもさあ。なんか、こう、俺にもあるだろ! 師弟のつながりとか、友情とかさあ!

 

 ヤベエ。発動させて確認するのが、すげえ怖い。

 

 今日は、なんかいつにも増してヤベエって言ってるけど、これが一番ヤベーわ。

 くそっ。どうする。どうしたらしい。

 

 [P12→17 ケンシロウを発見しました。おめでとうございます]

 

 今かよ! タイミング悪いよ!

 ああ、もう…… ケンシロウにでも、相談してみよっかなあ……

 

 

 なんかマジで答えてくれた。

 

 

 突然の訪問にも関わらず、意外とあったかく迎えてくれてビビったわ。

 遠目では区別が付いてなかったが、羊だけでなくヤギもいるらしく、そのミルクで歓迎してくれた。ちょっとクセはあるが悪くはなかった。

 

 そして相談の結果。

 

 ジャギに関しては、もう放置でいいんじゃないかと意見が一致した。

 俺の北斗神拳の後継者に、と一時は考えたけども。ここがマジでゲームの中だというのなら、残そうが残すまいがどうでもいいしな。

 北斗神拳伝承者は、もうアミバでいいよ。

 

 コアラは、リュウケンという名前だそうだ。えっ、それあんたの師匠のお名前じゃ……

 うん。

 これについては、俺も深くは聞かないし、考えない事にした。スルーだな。

 

 リュウガについては、ユリアが知っていた。

 ラオウの修羅の国の改革を手伝っている、というかラオウが働かないので、メインで頑張っているらしい。

 ラオウはうちのチームに居た時と、サザンクロスでの生活で、完全にニートに染まってたからなあ。

 カイオウも倒れて落ち着いちゃったら、そら働かないわ。

 

 なんで知ってるのかといえば、手紙が来たらしい。

 ラオウからケンシロウへの手紙と一緒に、シャチが持ってきたんだそうな。

 トランスフォームの一言で、なぜか空を飛んだり、船やバイクの後ろに隠れるように取り付いて素早く移動できる謎スキルを持つシャチ。

 どうやら彼は、そのスキルを生かして配達業を始めたらしい。

 

 修羅を喰らうラセツ! とか名乗ってたけど、あいつも住所不定無職童貞だったからなあ。

 収入の手段は、たぶん修羅を倒した後のドロップアイテムだったんだろう。それができなくなったがゆえの、転職と見た。

 だとするなら、修羅の国での勝手な戦いが禁止されたという事で。ラオウやリュウガの改革はうまくいっているんだろう。

 

 いい事では、あるんだろうな。

 これであっちに行ってポイントを稼ぐ、という選択肢は消えたけどな。

 どうせ修羅の国だし、ラオウだし。グッダグダになるだろうから、イベントもあるだろうと踏んでたんだけどなあ。

 

 あっ。そうだ。

 以前麻雀でラオウやケンシロウを倒した時、大量にポイントが入ったな。試しにやってみっか。

 お~い、ユリアさん。ちょっとちょっと。じゃ~んけ~ん……

 

 結果だけいうと。ポイントは入らなかった。

 これは相手がユリアだったからなのか、それとも麻雀じゃなかったからなのか。

 どちらにせよ、俺のゲームはまだ終わらないらしい。

 

 

 

 ああ、無想転生? 無想転生は、俺の心しだいだってさ。

 他人がどうこうじゃなくて、己の心に刻み付けられたものはあるかどうかが、ポイントなんだそうな。

 というわけで今度やってみるさ。ひとりで、こっそりな。

 

 誰も出てこなかったら、悲しいし恥ずかしいから…………

 

 






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