北斗の拳メロン味 ~ただし人工着色料で緑色なだけでメロン果汁は入っておりません~   作:far
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夕飯を取るには遅い時間に、タンタンメンを大盛りで食べ終わってから気が付いた。

ヤベエ。明日朝9:00に血糖値の検査があるから、こんなん食べてちゃダメだし、時間もアウトだ。夜8時以降は食べちゃダメだったわ。

とりあえず、サウナ行って来ました。ちょっとはマシになるといいな。


今回推してみるのは、名は体を表す氏の 俺達はヒーローになれなかった。
生まれ持った個性の関係で、ヒーローになれなかったオリキャラを何人も書いていき、やがて彼らが一斉に原作へと関係していく、かもしれない展開。
だが推そうと思ったのは、それとは全く関係無い、雄英体育祭での選手、観客一体となっての大切島コール。10話を読んで、キミも叫ぼう きーりしま! きーりしま!


襲撃してきたヤツに、メシを振舞ってもいい。自由とはそういう事だ。ただしそれを許してくれる上司というレアアイテムがいる(・ω・`)

 気付けば、いきなりバトルだった。ウィンドウさんの仕込みを感じる。

 こう、ポイント足らないんだろ? 持ってけよと言わんばかりの、唐突さと巻き込まれっぷりだ。

 まあ確かにポイント欲しいし、助かるっちゃー助かるんで、乗っかるよ。

 

 でも今更まともに戦うとか正直面倒なので、調理技術スキルで解決したいと思います。

 

 敵が敵だけに、きっと何とかなると思うんだ。

 たぶんアイツ、腹いっぱいメシを食った事なんか無いと思うし。イベントとか、そういうの関係無しにご馳走してやりたいんだ。

 

「そういうわけで、いきなり町を襲ってきたデビルリバースにメシを食わせてやりたいんですが、かまいませんねっ!」

「あなたは 何を 言っているんですか」

 

 顔を北斗の拳とは別方向に濃くして決め台詞を吐いた俺に、久々に登場のハート様が真顔でツッコんでくれた。

 きっと俺もバットもいないサザンクロスで、ツッコミ役として地味に頑張ってくれていたんだろう。タイミングをつかんでいる。いいぞー。ツッコミいいぞー。

 

 うん。襲ってきたのは、デビルリバースなんだ。あの北斗の拳のアニメのOPの、最後のトコでケンシロウが飛び蹴りを食らわそうとする巨人。アレだ。 デデデーンデデデーン

 ラオウとかの2mを越す大男とかがいたりするこの世界だが、その中でも例外と言っていい程の巨体を誇る。

 

 南斗五車星の山のフドウなんかの、身長が変化するタイプもいるけどな。

 

 2mちょいのラオウと大して違わなかったり、肩に乗せたリンやバットの身長がフドウの顔の大きさと同じくらいに見えたりと、その大きさはかなり自由だ。

 男塾とかにも身長が変わる人いたなあ。三号生筆頭で、色々と奥義持ってたはずが、作者が面倒くさくなったのか最後まで一個しか技がもらえなかった人。 シンクーセンプーショー!

 当時のマンガは色々と設定がガバガバだったよなあ。そういう事もある、で流すスルー力が大事だぞ。

 

 ちなみに今から対峙するデビルリバースの身長は、18mはある。

 

 どっかの監獄に懲役何百年だかで入れられてて、しかもそれが核戦争より前の話だから、何年も前からずっと閉じ込められっぱなし。

 当然、核戦争の後から現在まで。彼に食糧や水を差し入れた人物は居ないと思われる。

 

 でもスゲー元気に生きてるんだよな。

 

 原作でも、外に出してもらった途端に、リハビリも準備運動も無しにケンシロウと激しいバトルやっちゃってるし。

 牢獄に閉じ込められてる間、ロクに運動とか出来なかったと思うんだが。

 

 ただ、そんな飲み食いも運動も必要なく健康に生きる方法が、この世界にひとつあるだろ?

 

 ヨガだ。うん、知ってたって声が聞こえるようだけども、またなんだ。

 でも別に俺がヨガ推しってわけでもないんだ。聞いてくれ。

 このデビルリバース。ただのでっかい化け物ってだけじゃない。なんと拳法を使うんだ。

 風殺金剛拳だか、羅漢仁王拳だかいう拳法でね。それで、これがね。古代インドの拳法という設定なんだ。

 

 そうだよ、インドなんだよ。

 ヨガの本場なんだよ。しかもヨガってのは成立が古代と言ってもいいんだよ。

 

 飲食不要だけなら、まだいい。カサンドラなんぞ、トキがダルシム使ってヨガを広めまくった結果、あそこの住人ならみんなそこまでヨガを高めてる。

 でも火を吐くとか、手足が伸びるとかだと、シャレにならん。

 だって18mはある大男だぞ? そいつが火を吐いたら、どんだけの規模で、どこまで広がるんだ。ドラゴンブレスか。

 手足が伸びたとして、どこまで間合いが広がる? 25mプールの端から端まで余裕で届くぞ。

 うん。やっぱ戦うって選択肢はないわ。

 

「…………できるのか?」

 

 俺の考えがまとまったのを読み取ったのか、絶妙のタイミングでシンが短く、そう聞いてきた。

 理解して信頼してくれる上司ってのはいいもんだねえ。

 じゃあ景気良く答えようかね。

 

「できらぁっ! 鉄板だ! 誰か、でっかい鉄板持ってこい!」

 

 まずはヤツの食欲を刺激する。

 それには香りだ。ウナギというのも考えたが、アレは焼き上がるのに時間がかかる上に、焼くのに技術がいる。

 秋山師匠ならイケそうな気もするが、デビルリバースが満足するまで100匹以上焼いてくださいって頼んだら、さすがにキレられそうだし。

 その点、焼き肉ならお手軽でいい。肉さえ用意して、この照り焼き風のタレに浸けてしまえば、あとは鉄板の上で焼くだけだ。

 

 フッ。デビルリバースよ。この醤油のコゲる凶悪な匂いに、抗えるものなら抗ってみるがいい! タレが照り焼き風なのはこのためよ!

 当初は醤油の存在をイマイチ受け入れなかったアメリカ人ですら、バーベキューで炭に醤油ぶっ掛けたらイチコロだったらしいからな!

 ほ~れ、醤油を塗ったトウモロコシもあるぞ。お前なら、芯ごと食えるだろ。

 

 

 侵攻ルートから少し外れた場所で始めた、鉄板焼き。その場所にデビルリバースはまんまと匂いに釣られて現れた。

 鉄板に直接手を伸ばすアイツに、俺は機先を制して、特大の皿に乗っけた焼き肉を差し出した。

 特大の皿のはずが、デビルリバースの手に持たれると、取り皿にしか見えない。その上に乗った肉は、そのまま口に放り込まれて即座に消えた。

 

 そしてヤツが咀嚼する。

 

 味というか、物を食うのに慣れていなかろうと、あえてシンプルかつ薄めの味付けにしたが、それが吉と出るか、凶と出るか……

 

 何回も口をかみ合わせたあと、デビルリバースはゴクリ、と肉を飲み込み。

 そして、こちらに皿を出した。

 

「よし。おかわりだな」

 

 ゴリッ…

 

 顔の筋肉が動く音、というには大きな音がして、デビルリバースのホホの筋肉が縦に持ち上がった。

 鬼の顔にも、笑みはあったようだ。

 

 

 

 そうして和解したデビルリバースを、毒殺するかどうか俺が悩むまであと3時間。

 

 

 




フェルメールがイケた人は、ラ・トゥールもいいかも。


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