夜に太陽なんて必要ない   作:望月(もちづき)

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10 満月が綺麗な夜に

 

 

週が明け、月曜日を迎えてもすれ違う生徒達からはブラックの事を話している声がよく聞こえてくるほど学校中はシリウス・ブラックのことで持ちきりだった。

そうなるのは十分に理解できるのだが、ひとつどう考えても分からないことがある。それは生徒達の視線だ。つい最近まで私が隣を通り過ぎようが何も反応みせなかったというのに、今では私の姿を見ると友達と話す声を小さくし、目が合えば慌てて逸らしてくる。更には横を通り過ぎる時に、私を避けてくる始末だ。

 

いい風には見られないとは覚悟はしていたのだが、ここまでとは思わなかった。ブラックが侵入されたこと以外にも何か他の理由があるように思えてならないが、今私が知る方法など思いつくはずもない。

 

 

 

 

 

 

 

 

午前の授業が終わり昼食の時間を迎えると、私は約束通りルーナを探し回ってみたが、一向に見つかる気配がない。私はとりあえずもう一度、大広間に戻ってみるが、どこにも見当たらない。

 

………どこにいるんだろう…

 

彼女が行きそうな場所を考えていると誰かから袖を引っ張られた。振り向けば、そこにいたのはサンドイッチや甘そうなお菓子を抱えているルーナだった。

 

「見つけた」

 

「ルーナどこにいたの?」

 

私は彼女が重たそうに持っているサンドイッチやお菓子を持って、問いかけとルーナは嬉しそうに答える。

 

「やっぱりあたしは見つけるのが得意みたい。」

 

確かに結局ルーナが私を見つけたが、私の問い掛けの答えにはなっていない。最初の頃の私だときっとここで戸惑ったと思うが、今の私はこの程度ぐらいはもう慣れていた。

 

ふと顔を上げ彼女の奥にいる生徒達に視線を移せば、生徒達が私に何やら怪しんでいるような視線を浴びせてきては、時折ルーナに視線を移していた。まるで変わり者を見るような目で見ている生徒達を見ていると、私は自分の学生の頃を思い出す。

 

……これでは彼女が浮いてしまう……

 

……関係ないルーナを巻き込むわけにはいかない。

 

「ねぇ、ヘルキャットさん。今日はあたしのお気に入りの場所で食べよう。いい所なんだ。」

 

彼女は私のそんな思いも知らずに手を握ると、スタスタと歩き出した。

 

…………こんなに優しい子が私のせいで、友達1人もできなくなるというのなら、……明日からあまり近づかないでおこう。

 

私は持っているものを落とさないように気を使いながら、前を歩くルーナの後ろ姿を見つめた。

 

 

 

 

「ねぇ、ルーナ。外で食べるの?」

 

「うん。外」

 

前を歩くルーナに問いかけると、彼女は中庭に出ていく。確かに今日は天気も良いし、暑くも寒くない丁度いい気温だ。

ただ彼女が向かっている方向は、私があまり行きたくない場所があると全く同じ方向だ。

 

その場所に近づくにつれて、心臓は緊張するように鼓動を早くし、ルーナのお気に入りの場所があの場所ではありませんようにという気持ちが強くなっていく。そんな事を祈った所で彼女のお気に入りの場所が変わる筈がない。

 

「ここだよ。」

 

 

 

ルーナの声が聞こえ、顔を上げ視界に入ってきたのは、芝生と水面がキラキラと輝いている湖で、……私が避けていた場所だった。

彼女はフナの木の下に腰掛けると、立っている私を手招きする。私は大人しくルーナの隣に腰掛けて、持っていたサンドイッチを渡した。

 

「ここにはよく来るの?」

 

サンドイッチを頬張るルーナに問いかけると、彼女は飲み込んで頷きながら答えた。

 

「うん、ここは落ち着くから好きなんだ。」

 

「そう……ここは良い所だものね。」

 

私は自分を誤魔化すようにそう言って、手に持っていたサンドイッチを頬張る。

 

ここは何も変わっていない。何一つ変わっていないせいで、逆にあの出来事が昨日のことのように頭に浮かんでくる。

私だって昔も今も、自分の為に彼の幸せを願ってあげられないのは変わっていない。歳を重ねれば少しはましになるとは思っていたのだが、そんな簡単なことではなかった。

 

「ねぇヘルキャットさん。」

 

昔の事を思い出していると、横にいるルーナは私に返事をする隙さえ与えずに、声を出した。

 

「どうして人間って、相手の事を良く知らないのに最初から拒絶するのかな。」

 

何故そんな事を問いかけてくるのかは分からないが、彼女の言った問いかけは自分の事を言われているようで、一瞬心臓が飛び上がった。

 

「どうして、嘘ばかりつくんだろう。」

 

言い終わったルーナが持っていたサンドイッチを頬張る姿を見て、私は視線を戻す。

 

……ごめんね。ルーナ

 

私は心の中で謝りながら口を開いた。

 

「嘘にも種類があるのよ。人を傷つける嘘や自分を守る為の嘘もあれば、大切な人を守る為の嘘だってある。」

 

……私も………嘘つきなの。

 

「ルーナ、何事も考えることは良いことだとは思うけど、考え込みすぎには注意しなさいね。」

 

何を考え込んでいるかは分からないが、私は彼女の頭を撫でてあげることしか出来ず、何を言って、何をしてあげれば正解なのか分からなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

欠けていた月がだんだんと丸みを帯びていくと、学校でルーピンを見る回数が段々と減っていき、最近では朝食でさえ見かけなくなった。更には夜中、見回りが終わり自室に戻る為に魔法薬学の教室の前を通る時、セブルスが薬を作っているのか、耳をすませると何かを煮込むような音や刻む音が聞こえた時もある。

 

ブラックに侵入されたあの夜から、随分と時間が経っても私がやることは変わらずホグワーツ内を見回るという名の散歩だけだ。

 

 

 

 

 

ブラックを捕まえる気などない私にとって、毎日が退屈で、今日もまたいつもの変わらず教員席で朝食を食べていた。

外はカリカリ中はふんわりとしているトーストに、ジャムとバターを塗って食べていると、いつも通り数多くの梟達が手紙や小包を届けに大広間に入ってくる。天井高く飛ぶ梟達はそれぞれのお届け先の人の前に手紙や小包を落としていく。

 

ご飯を食べているというのに、梟の羽根や糞が落ちてきた時の事を考えると何故この時間なのか不思議に思った。

 

そんな学生の時から感じていた事を、思いながら飛んでいる梟達を眺めていると色々な色の梟達が目に入ってくる。

茶色や白、何か模様のように色が分かれている梟もいれば、黒色もいる。

 

……黒か…

 

私が無意識に黒色の梟を目で追っていた時だった。私の耳に入ってきたのは、学生の頃私の隣で、よく鳴いていたあの鳴き声だった。

 

手からは自然とトーストが落ち、私は反射的に勢いよく立ち上がる。

何も言わずに突然立ち上がる私の姿を見てくる周りの教師達の姿が視界の端に入ったが、今はそんなの気にしてなれない。

 

大広間を出ていく梟達の姿を見た私は、後を追いかける為に、隣に座っている教師の隣を通り、少し早歩きで広く空いている真ん中の道を通る。視界の端に、明らかに私の方を見ている生徒達が見えたが、私は気づかないふりをして扉を目指して歩いた。

 

……さっき…絶対アテールの鳴き声が聞こえた

 

あんなに鬱陶しく感じていたというのに、私はただ会いたいという気持ちを胸に、大広間を出た瞬間、私は小走りで梟小屋に足を向かわせた。

 

 

 

 

 

 

うねった階段を駆け上り、梟小屋に入ると、小屋で休んでいる梟をひとつひとつ確認しながら辺りを見渡した。別に時々聞こえる梟の鳴き声や羽根を広げたり動かしたりしている音で、静まり返っているというわけではなかったというのに、息が乱れる私の呼吸の音がやけにはっきりと聞こえくる。

ひとつひとつ仕切られたスペースにいる梟をひとつひとつ確認していると、視界の端に何かふわりふわりと落下していることに気づいた。

人間というのは動く物がとても気になるらしく、私は何かが落下していた場所にゆっくりと近づくと、窓際に黒い羽根が一枚だけ落ちていた。

試しに手に持ってみるが、何も変哲も無い羽根だけではアテールがここにいたということは分からない。

 

………気のせいか…

 

よくよく考えてみれば、梟の鳴き声なんてそんな変わるものではないし、きっと私の気のせいだったのだろう。

そんな事を考えた私は急に自分のしてる事が馬鹿馬鹿しくなり、滑稽に思えてきた。

 

こんな時間が経っているというのに、私の元に戻ってくる事自体あり得ない。

 

多分久々に走ったせいだろう。疲れたのか口元が上がり笑いが出そうになった。

 

そうだ、笑いそうになったのはきっと久々に走ったせいだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

梟小屋から戻り、いつも通り時間を潰していると授業を終えたであろう生徒達がどっと教室から出てきて、静まり返っていた廊下には賑やかさが戻った。

元気よく廊下を走る生徒に気を取られていると角を曲がった時に誰かにぶつかってしまい、条件反射で口が動く。

 

「…ごめんなさい。」

 

私は顔も見ないまま、その生徒が落とした教科書を拾い上げ、渡す為に顔を上げると、目の前にいたのは丸眼鏡を掛けたハリーだった。どうやら彼もついさっきまで私だとは分かっていなかったらしく、気まずい空気が流れたのが分かる。

 

………今日は運が悪い……

 

ハリーの後ろにいるハーマイオニーは、じっと私を見つめてくるし、ロンは不機嫌そうに口角が下がっている。

 

私は手元に視線を移すと、手に持っていた彼の教科書は闇の魔術に対する防衛術だった。

 

「ぶつかってしまってごめんなさいね。」

 

「いえ…僕も前を見てなかったので」

 

そう謝りながら、ハリーに教科書を渡すと彼は緑色の瞳に私の姿が映り、腸がぎゅっと握りつぶされたように気持ち悪くなった。

平常心を保ちながら何も言わずにその場を立ち去ろうとすると、慌てたように私の腕を掴んで呼び止めてくる。

 

「ハリー「貴女は、スネイプ先生と同級生なんですよね?」

 

止めようとするハーマイオニーの声を遮り、食い気味で喋ってくる。

 

「…それが?」

 

私が睨みつけながら聞き返しても、ハリーは臆する事なくはっきりと聞いてきた。

 

「スネイプ先生が闇の魔術に対する防衛術に執着するわけは知っていますか?」

 

 

こんな質問をするということは、さっきあった授業はルーピンではなかったのだろうか。今夜が満月だったことを思い出した私は、何故彼がそんな質問をしてきたのか納得しながら、口を開く。

 

「それを知っていたとして、何故私が貴方に教えなければならないの?」

 

ハーマイオニーがなかなか引き下がらないハリーを止めるように腕を引っ張っている。

何も答えずに見つめてくるハリーを見て、私は無意識に溜息がこぼれ落ちた。

 

「そんなことは本人に直接聞いて見てはどうかしら?」

 

私はハリーの手を振り払って、彼に背を向けると顔も見ずに言い放った。

 

「彼の気持ちが分かるはずがない私が知ってるわけないでしょ。」

 

とにかくあの瞳を見たくなかった私は、その場を逃げるように早歩きで後にした。きっとハーマイオニーが追いかけるのを止めてくれたのだろう。ハリーが追いかけてくることはない代わりに、ロンが何やら抗議する声が聞こえてくる。

何を言っているのかは分からないが、ロンの声を聞きながらただ歩き進める私の頭にはこびりついたように緑色の瞳が浮かんでは、エバンズの顔が浮かび消えてくれずにいた。

 

あの瞳を見るたびにあの時の出来事を止めなかったことを責められているような気がして、気分が悪くなる。

自分が何もできない奴だということはもう十分すぎるほど知っている。

側にいないのに、セブルスはまだ今も彼女のことだけを想っている事も知っている。

 

こんな想い消すことができたら、断ち切ることができるのならもうやってる。だけどどんな事をしても無理なのだ。苦しくて、悲しくて、辛いのに、それでも好きなんだ。

好きだという気持ちが溢れてしまえば、見て欲しくて堪らなくなる。私を見てほしいという気持ちが強くなって、醜いものに変わっていく。その繰り返しだ。

 

私はまだ死んでいないのに、セブルスはきっと私を見てくれない。気づいてくれない。

 

もうこの世に彼女は居ないはずなのに、どこまでもついてくるエバンズが憎くて、恐ろしくて、怖かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

生徒達が寝静まった夜中、私はいつもと変わらず城中を歩き回っていた。窓から見える月は、思わず見惚れてしまうほど綺麗な満月で自然と足が止まる。

 

………綺麗ね……

 

 

ローブのポケットに手を突っ込むと、中に入っていたチョコレートを取り出し、手のひらの中にあるチョコレートを見つめながら心の中で呟いた。

 

別に部屋にあったチョコレートを持ってきただけだ。

 

チョコレートを握りしめた私の足は、思いとは裏腹に城すぐ側にある暴れ木がある方へと向かっていた。

 

……外に出た方が満月が綺麗に見えると思っただけ。

 

私は自分自身に言い訳をしながら、暴れ木へと歩いていく。杖を取り出し、暴れ木に呪文をかけると、根元にある人が1人入れそうな穴に足から入ると結構な広さがあった。

杖を取り出し明かりを灯しながら奥へと進み、出た場所は荒れ果てた廃墟だった。カーテンは引き裂かられ、床にはガラスの破片が散らばってあり、歩く度にぎしぎしという軋む音が聞こえてくる。

 

ここが、叫びの館か。

 

一度も来たことがなかったが、叫びの館も私の記憶通りだった。迷うことはないだろうと思いながら、部屋を出ると私の所まで何か暴れるように引き裂く音や、唸り声が聞こえてきた。どうやらルーピンは一階の1番奥の部屋にいるらしい。

 

彼を1人で相手にしたら、きっと命はない。

 

私はその場に座り込んで、静かになるまで待ち続けた。

 

 

 

 

 

 

 

少ししてぱったりと音が聞こえなくなり、眠り被っていた私は目元を擦ると、ゆっくり立ち上がった。杖を握り直しながら、さっきまで音が聞こえてきていた部屋に恐る恐る足を向かわせる。

自分が何故こんなところにきて、何故こんなことをしているのか全く分からず、自分の体だというのに、他人の意思で動かしているみたいだ。

 

私がもうほとんど固定されていない木の扉を押すと、ギィーという音を立てながらゆっくり開いた。

 

 

部屋に居たのは、顔や体に新しい傷をつくり、血を流しているルーピンだった。狼の姿ではないが、爪は長く鋭く伸びており、理性と戦っているのかどうか分からないが食いしばっている歯は、人間の腕を食いちぎってしまいそうなほど鋭そうだ。

 

荒い呼吸を繰り返す彼を見下ろしながら、私は話しかけてみた。

 

「ルーピン、調子は…………悪そうね。」

 

青白いルーピンの顔色を見て、私はゆっくりとしゃがみ、彼にチョコレートを差し出してみる。

 

「チョコレート………持ってきたの。貴方好きだったでしょ?」

 

問いかけてみても返事が返ってこないのはしょうがないだろう。

全然襲いかかろうとはしないのは、セブルスが作った薬のおかげだろうか。

 

ルーピンからしたら、私のこの行動は迷惑だと思うだろう。私だって何故こんな自分から危険な所に行っているのか分からないが……ただ少し気になっただけだ。

 

『……あの頃は…綺麗だと思えたんだ…』

 

いつの日か彼が呟いた言葉を思い出した私は、そっとチョコレートを置いて唸っているルーピンの目をじっと見つめる。

優しい色を帯びているはずの彼の瞳は、今は獣のように瞳孔が開きっぱなしでそこには光なんて存在していなかった。

 

「……ルーピン………………あの時はごめんなさい。」

 

そんな彼らしくない瞳を目の前にしたからなのか、私は声を絞り出すように出して、後を続けた。

 

「貴方を傷つけるような事を言って、謝りもせずにこんなに時間が経ってしまったことも謝るわ。」

 

私がしゃがみこみながら一歩近づくと、ルーピンは警戒するように一歩後ろに下がった。

 

「でもね……………親友だと言える存在がいた事自体……私にしたら少しだけ羨ましかったの。」

 

どうせ、今の状態の彼に思いを告げても聞こえていないだろうし、戻った後も覚えていないだろう。

覚えていないことをいいことに、私はぎゅっと服を握りしめて、ゆっくりと口を開いた。

 

「本当は分かってたのよ。…貴方が言ってる事は正しいことぐらい。こんな事していたら守れるものも守れないことぐらい分かってるわ。

 

学生の時だって、貴方達とは衝突してばかりで、ろくに話なんてしたことさえない。エバンズが差し出した手を拒絶したことだって後悔してるの。」

 

 

私は全ての思いを吐き出すかのように、言葉に乗せて声に出していく。

 

「それでもこんな私でも、守りたいものがあるの。私は私なりに昔も今も、それを守りたいのに、その人の幸せを何よりも願っているはずなのに………本当に駄目ね。」

 

目の前にいる彼に笑いかけてみるが、勿論反応なんてある訳がない。私は床に置いてあるチョコレートをルーピンの方に差し出しながら、宣言するように少し大きめな声を出す。

 

「…ルーピン………私は貴方ほど綺麗じゃない。」

 

 

 

部屋に響く私の声が消えていくのを聞いて、立ち上がりながら服に付いた汚れを払い、ルーピンに背中を向けた。

 

「……ごめんなさい。つまらない話に付き合わせてしまって。」

 

背中越しにルーピンの唸り声を聞きながら、私は部屋から出ると扉を閉め、奥を見るように、扉の一点を見つめていると突然扉越しからルーピン低い唸り声が大きいものへと変わっていく。

何故急に大きな声を出しているのか不思議に思った私も、ふとガラスが割れている窓の外に視線を移せば、直ぐにその訳が理解できた。

窓の外に広がっている夜空には汚れなんて感じられない満月が煌々と輝いていた。

 

「……本当に…綺麗ね…」

 

そう呟いてしまうほど、本当に綺麗だった。愛しい人とこんな月を2人で見れたらどんなに幸せだろう。

 

……今彼は…この月を見ているのかな…

 

大切な人と分かち合いたいという気持ちはきっと間違ってないだろう。

 

ねぇ………セブルス……今夜は月が綺麗よ。

 

心の中で言ったことに馬鹿らしくなりながらも、私は暫くそこから見える満月を眺めていた。

 

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