壊し屋 俊秀   作:遼明

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 皆さんどうも遼明です。
 なかなか、上手くまとめることが出来ずにかなり遅れてしまいました。
 捏造設定が多々ありますが、それではどうぞ。


第17話 時の庭園

 とある山中。誰も人が寄り付かないような場所に一軒の建物があった。普段から誰も手入れをしていないのか、庭は荒れ果て雑草ばかり生えている。周りは山の中だけあって、木々が無造作に伸びており、どこか恐ろしさも感じた。

 そんな場所にさなえ、仁志、そして俊秀が訪れていた。

 

「これが……壊し屋の本部、岩井コーポレーション?」

「ああ、ここがあたしら壊し屋の本拠地だよ。最新設備がそろっているあたしの会社さ」

「最新設備ぃ? 嘘だろ…………?」

 

 さなえが堂々と言い張るのでもう一度俊秀は岩井コーポレーション本社を観察してみる。

 それはどこからどう見てもプレハブであり、最新設備が揃えられているとはとても思えないのだ。屋根や壁は剥き出しとなっている鉄筋によって支えられているが長い年月の間、メンテナンスを受けなかったのだろう。鉄筋が赤錆びているだけではなく、風化してボロボロとなり何故支えられているのか疑問に思うほどなのだ。どこか命の危険を感じた俊秀はさなえに尋ねる。

 

「どう見たって寂れたプレハブにしか――――」

「そりゃ、築五十年の耐震性ゼロのボロプレハブだからねぇ。丁寧に扱わないと一気に崩れるよ」

「怖ッ!? 何そのプレハブ」

「まぁその反応が普通さね。そんな危ない建築物に近付こう何て思わない。故に秘密基地としては十分機能するのさ」

 

 さなえは南京錠や鎖で堅く閉ざされているプレハブの入り口の前に立つと一枚のカードを取り出して、近くに設置されているポストに入れ込む。するとどうだろうか、突然鈍い振動音が辺りに響き地面を揺れ始めたのだ。

 

「な、何なんだこの揺れは…………プレハブの入り口が!?」

 

 大きな揺れと共に堅く閉ざされていた扉は横にスライドし、エレベーターのような四角い空間が現れた。明らかにプレハブとは違う造りであった。

 

 ――――なるほど、コレを隠すためのカモフラージュだったのか。

 

 俊秀は何となくだが、この先にあるものが気になってくる。

 

「ついてきな」

 

 さなえは一言だけ言うとその空間にズカズカと入っていく、俊秀も少し遅れてその後を追うのであった。

 

 

 

 

 

 

 第17話 時の庭園 

 

 

 

 ――――時の庭園。

 

 それは世界と世界の狭間の世界、次元空間に半永久的に存在し続ける事が出来る要塞型ロストロギアの一つである。このロストロギアの特徴は次元渡航は勿論の事、要塞として機能した時の防御力が恐ろしく高い事が挙げられる。その理由として内部にある動力炉が常に魔力を精製し、特殊な結界を作り出す事で侵入者の魔法使用を阻害。さらに結界を形成する過程で余ってしまった魔力は魔力硬質と言う特殊金属に錬金され、ある程度の魔力による攻撃を無力化にする事ができる『ギア・ソルジャー』と言う機械人形が製造されるのだった。

 そんなロストロギアの近くに次元空間航行艦船が一隻、次元空間に停泊していた。時空管理局が所持する巡航L級八番艦『アースラ』である。

 

「思った以上に手強い相手らしいわね」

 

 アースラの艦長『リンディ・ハラオウン』は一人ごちた。彼女はアースラに乗る総員を指揮するため、現場に行かず艦内に残ったのだが、その表情はどこか思わしくない。

 その理由としては時の庭園が特殊結界を形成する過程で生まれる『ギア・ソルジャー』の攻撃により、各階層の制圧が上手くいっていない事や被害が湯水の如く増えるのが原因でリンディの表情を曇らせている。そして彼女の勘が警告していた。

 

「真崎…………やはりその拠点の一つがあるというの?」

 

 時空管理局は今回のジュエルシードの事件に介入したのは最近の出来事である。それには原因があって何者かがこの事件の舞台である管理外世界、地球の渡航を妨害されていたのだ。故に出動も遅れ、渡航にも時間が掛かってしまった。さらにジュエルシードも民間人の少女と事件の関係者である少女が殆どを集めており、それを賭けて決闘している所に割り込み拘束する事で事情聴衆によってやっと理解できたのだった。

 それによって掴んだ存在『真崎』と言う組織。話を聞くだけならば、その組織の持つ力は強大と言えた。時空管理局さえ手に余らす過去の遺産、ロストロギアを兵器として転用する技術。今まで時空管理局に尻尾をつかませなかった隠蔽能力。そして何より前線との通信の寸断。時の庭園に潜入した部隊は一つ目の階層を制圧した後から連絡が途絶え、安否さえもわからない状態だった。

 

「艦長、やっぱり駄目です。時の庭園に潜入した部隊は勿論、後続していったクロノ班からの通信も強力なジャミングによって繋がりません」

「そう、ありがとう。やっぱりコレもロストロギアの一部なのかしら?」

「わかりませんが、もう一度解析してみます」

「出来るだけ急いで、最悪私が出ないといけないかもしれない」

「はっ!」

 

 オペレーターは総動員で解析し続けているが、それに全く干渉する事が出来ず悪戯に時間を浪費している為か、彼等の表情も思わしくはなかった。それもその筈、最新機種の通信機能を搭載しているアースラに通信妨害など今までなかった経験なのだ。自然と不安が湧き上がってくるのだろう。先行隊の安否が嫌な方へと考えてしまうのだ。

 

(一体何が起こっているって言うの? 皆無事でいて……)

 

 リンディは部隊の無事を祈らずに入られなかった。

 

 

 

 ■ ■ ■ ■

 

 

 

 熱気でむせ返る広い部屋。その部屋では永遠に続くかのように何かが回転する音が断続的に木霊していた。ハァハァと熱気にやられた事によるものなのか、その部屋にいる人は息を切らす。ぴちゃぴちゃと水が滴り落ちるが彼等の体力を恐ろしく削っている事がはっきりとわかった。

 

「婆ちゃん!! これはどう言う事だ」

『どうしたんだい。何か問題でもあるさね?』

 

 俊秀は汗まみれになりつつも疑問に思ったことを目の前にあるモニターに映るさなえに尋ねるが、さなえは何処吹く風と軽く流しているように見えた。

 そんなはずはない。そう思った俊秀はもう一度、削られている体力を考慮せずに大声で尋ねた。

 

「大有りだ!! 何でエアロビを二百人で漕いでんだよッ!!」

『そりゃあ動力炉、エンジンが壊れて使い物にならないからだよ。動かす為にはエネルギーが足りないのさ。そこであんたに発電を手伝ってもらおうと思ったのさ』

「そんな大切な事、先に言え!! そして、一言ぐらい説明をくれッ!!」

 

 必死にモニター越しに叫ぶ俊秀対し、ドヤ顔で事実を言うさなえ。彼は若干、泣きそうだった。

 現在、俊秀は『超弩号次元戦艦 飛竜』と呼ばれる戦艦のメインエンジンで発電のお手伝いをしていた。

 この『飛竜』はあのおんぼろプレハブの地下に建設されていた巨大格納庫に堂々と置かれ、初めて見た俊秀は度肝を抜かされたのは言うまでもない。

 そして、目的地でもある『時の庭園』で、戦うつもりで『飛竜』に乗り込んだ俊秀に待っていた仕事はまさか手伝い。それも電力が足りないためにエアロビを漕ぐ事になろうとは誰しも思わない。しかも、室内はなぜか異常なまでにむさ苦しく、居心地が悪いのだ。

 

「くそぉ…………。なんか騙された気分だ」

『そんな小さい事を気にしていたらいい男になれないよ。しっかりしな』

「耐えろ耐えるんだ俺、漕ぎ続ければ明日が来るッ!!」

 

 俊秀は血の涙を流し、必死に漕ぎ続ける。別にいい男になりたいからではなく、この永遠に続くと思われる発電行為から開放されたいが故だった。

 そして、俊秀の感覚にして約4時間(ただし相当な疲労の為、誤差あり)。必死に漕ぎ続けていた所、さなえはニタッといつもの笑みを浮かべると画面越しから俊秀に言った。

 

『さぁて、そろそろかい? 秀俊、そろそろ上がってもいいよ』

「どう言う風の吹き回しだ? まだ電気必要なんだろ」

『そうなんだけどね。まぁ、面白いものが見れるのさ。来るだろ』

 

 本当にどう言う風の吹き回しなのだろうか、俊秀は疑念を抱く。周りを見れば、屈強な肉体を持つ成人男性達が滝のような汗を流し、今なお必死でエアロビを漕ぎ続ける。きっとまだ電力を供給し続ける必要があるのだろう。ただ彼等は無心に漕いでいるだけだと思われたが、彼等の瞳は俊秀を射抜いている。

 ――――羨ましいと。

 

(えぇい、ままよ!)

 

 その眼差しに居心地が悪くなった俊秀はさっさとさなえの元へ行くのだった。

 そして、さなえの元に辿り着いた彼の目の前では土下座した女性と鬼のような仁王立ちをするさなえがいた。

 

「ですから、我々はこの世界の市民の安全を――――」

「ふん、それなら何で早く来なかったのさ? それにあんた達がこの世界に来るなんて政府から聞いてないよ。不法入国じゃないのかい?」

「そっそれは緊急時で連絡する暇が…………」

「ふん、それなら電話一本入れるのが礼儀じゃないないのかい? まったく管理局の横暴さは今も昔も変わらないさね。ここで沈められても文句は言えないんだよ?」

(な、何だこの状況は)

 

 非常に間の悪い時に入室してしまった。俊秀はノックをしなかったことを後悔するが、そもそもここの扉は全て横開きの自動ドアだった事を思い出し、どっちにしろこの状況は免れない事に気づいた。

 

「おや、来たのかい秀俊。意外に早かったね」

「婆ちゃん、その人は?」

「この雌狐かい? 時空管理局所属、ロンリィー・ハラウロンさね」

「貴方が、さなえさんのお孫さんですね。私はリンディ・ハラオウンです。間違えて覚えないでくださいね」

 

 土下座しながら名前の訂正を進言するリンディと名乗った女性。さっきまで必死に弁解していたからなのか、彼女の顔は顔色が悪く汗が滝のように流れている。

 そのためか『リンディ・ハラオウン』と名乗った女性の体調が思わしくない。そこで俊秀は、この状況になった理由であろうさなえを止めに入った。

 

「婆ちゃん、何があったか知らないけどもういいんじゃないか? ハラウロンさんも謝ってるんだし」

「ハラオウンですよッ!?」

「そうはいかないさね。こちらには大人の事情ってのがあるのさ。それをこの雌狐ロンリィーは破ったんだよ」

「だから私の名前はリンディで…………」

「大人の事情が何なのか知らないが、ハラウロンさんは気分が悪そうだ。もう少し労わってもいいんじゃないか?」

「私の名前間違ってる! 無視しないでっ!!」

「そうはいかないさね。コイツはあたしら壊し屋に喧嘩売ったのと同じだよ。二度目はないね」

「二度目? 何をしたんだ」

「いいさね。少し昔話をしようかい。あれは琵琶湖に『飛竜』が突っ込んできた時の事さ。当時のあたしら壊し屋は日本帝国特殊工作部隊に配属されたんだね。それで『飛竜』を掘り起こそうとした矢先、空には空中艦隊で埋め尽くされたのさ。そして、あいつ等は町に主砲をいきなりぶっ放したのさ。そのせいで当時その地に住む住民は半数以上なくなった。………………あたしは守れなかったんだよ」

 

 さなえは当時の事を思い出し、顔を歪めた。余程悔しかったのであろう、彼女の右手は強く握られたせいで、血が床に滴り落ちていたのだから。

 

「それで、その艦隊を指揮していたのは管理局所属のキーファ・ノーヴァ。今でも鮮明に思い出せるさ、アイツの歪んだ笑みは…………」

「ハラウロンさん、キーファ・ノーヴァ。そいつは何者なんですか」

「キーファ・ノーヴァは管理局出来て間もない頃に、汚職の数々で出世した管理局の黒歴史と言っても過言じゃないほどの汚点よ。今の管理局には配備されてないけど、組織が所有している主力艦クラスの次元戦艦と職員の半数以上支配下に置いていたの。当時はそれが明るみになっていなくて、彼のせいで人知れず消された人間は少なくないわ」

「珍しく名前が間違っていないだと…………!?」

「とにかく、あたしは直に奴をとっちめて管理局に突き出してやったのさ。勿論、責任を取らせる為にね。結果は上々、管理局はこの世界に簡単に手出しが出来なくなった訳だよ。そのほかにも色々約束させてもらったさね。つまり、ここで説教の一つや二つだけで済んでんだからマシと言う訳だね」

「本当に面目ありません」

 

 リンディはさなえに睨まれた瞬間、土下座で謝る。最早、彼女は蛇に睨まれたカエル状態であった。

 

「本当ならここで沈めてやりたい所だけど状況が状況さね、とりあえず保留にしてやるさ。でだ秀俊、本題に入るよ」

「やっと本題か……」

「この写真を見な。敵さんの拠点さ」

「……………なんじゃこれ?」

 

 俊秀はさなえがポケットから取り出した一枚の写真を渡されてマヌケな声を出してしまう。勿論、そこに移っていたモノが理由であった。

 

(光の粒子しか写ってないじゃん…………)

 

 そう敵拠点の外観が写真(そこ)に存在していなかったのだ。これには俊秀さえ予想していなかった。そんな俊秀の反応に満足したのかさなえは簡単に説明し始めた。

 

「敵はなかなか面白いものを使って来てんだよ。魔力がない人間には、正規の方法では時の庭園に入る事は勿論、見る事も、触れる事さえできないのさ。全く面倒なものを創ってくれたもんだね」

「はぁ、何と面妖な…………。ん? 待てよ、婆ちゃんの力があれば余裕で破壊可能じゃ?」

「そうしたいのは山々さ、でも管理局。それも今回は何故か民間人まで巻き込んだ武装部隊が突入しているらしくてね。あたしの理はかなりピーキーだから使ったら最後。全員問答無用であの世逝きさ」

 

 なるほど、そんな事情があったのかと俊秀は納得した。最強だと思われている亜空間の理は広域に及ぶ攻撃のため、無関係の人間まで潰してしまう。さなえが簡単に手出しが出来ない状態であった。

 

「それにあたしはロンリィーに御灸を据える必要があるのさ。だから今回の仕事、あんたに任せる。侵入の事なら心配しなくていいさ。ロンリィーの艦にある転移システムで入れる。まぁ帰りは干渉できないようだから自分で何とかしな。それと必要な荷物は通路に置いといたよ、忘れずにもっていきな」

「了解! ハラウロンさんよろしくお願いします」

「それじゃあついてきて俊秀君」

 

 先導するリンディーの後に続いていく俊秀、その瞳は綺麗に澄んでいた。

 

 

 ある者と出会う事までは…………。

 

 

 

  ■ ■ ■ ■

 

 

 

「これでフィニッシュ!!」

 

 少女の声を合図として杖先に集められた魔力が一気に放出され、正面に溢れかえっていたギア・ソルジャーを一瞬にして灰に帰した。

 

「とんでもない力技だね。僕には到底真似できない」

 

 時空管理局に所属するリンディーの息子、クロノは目の前で起こった技の威力に若干あきれながらごちる。

 先程から砲撃魔法を打ち続ける少女、高町なのはのポテンシャルの高さに驚かされていた。魔力が存在しないとされる世界でトップクラスと言ってもいい程の魔力量。魔力を運用する際の制御の精密さ、何よりまだ伸びしろがある。その事実が書かれた書類を見た時、クロノはそんな化け物がいるのかと疑っていたのだが、ここで実際に共闘してみるとその凄さは魔力切れを知らないのではないかと疑ったほどだった。

 

「そんなことないよ。私はまだまだ弱いし、クロノ君やフェイトちゃんの足を引っ張っているだけだよ」

(僕が強いのは経験の差だ。このまま戦い続ければ、いずれ僕を上回る日もそう遠くはない)

 

 ここまで無限に増殖し続ける機械人形相手し続けてきた言う言葉ではなかった。

 思わぬライバルの登場にクロノは自身がもっと強くなる事ができるだろうと確信していた。出来れば管理局に引き込み、その才能を利用したいが彼女はあくまでも管理外の人間。彼女の意志がなければ、引き込む事は難しいだろう。

 

(それに彼女だけではない。あの子も管理局にぜひ勧誘したい)

 

 周りの状況を確認しながら、チラリともう一人の少女を見た。名をフェイト、この事件の重要参考人であり、高町なのはとほぼ同レベルの魔力量を誇る魔法導師あった。

 彼女の場合は英才教育により、経験もそこそこあるようで既に戦い方が形になっており十分即戦力となり得る。ぜひ引き込みたい人材であった。

 

(まぁ今までの生い立ちがアレな分、簡単に引き込む事が出来ることが救いかな。それを利用しないといけないのは心苦しいものだけどね)

「…………。な、何かようですか?」

「いや、何でもない。それよりも先を急ごう、動力を止めない限りこの機械人形は生産されてしまう」

「そう…………ですね。動力炉はこっちです」

 

 フェイトに視線を送っていた事に気づかれたクロノは本来の目的を口にすることで先を急いだ。

 フェイトを先頭に迅速に移動していく、途中隊列を組んだ機械人形に遭遇する事もあったが桁違いの魔力による暴力は障害にはならなかった。しかし、クロノはある違和感に気づいていた。

 

(動力炉に近付けば近付く程、機械人形の数が減っている。これは誘い込まれているのか?)

 

 ここまで機械人形の余りの数に押し切られる形で隊を分断された為に、少数にて動力炉破壊を目指していたクロノ達である。人数は分断された部隊の方が多いもの魔力量が怪物の二人がいることを考えれば、動力炉を守る為に手数が多くなる事があっても、少なくなる事は絶対にありえない。

 そんな疑問がこの先何かある事を直感させたのは必然だったのかもしれない。それと同時にフェイトが叫んだ。

 

「見えましたっ! あの門の中に動力炉があります!」

「ふぇええ……大きいッ! あの中に壊さないといけないものがあるんだね」

「ちょっと止まるんだ。門の前に誰かいる」

 

 すかさずクロノは二人を停止させた。巨大な門の前のは二人、同じようなボディースーツを着ている人物が仁王立ちして待ち構えている。

 クロノ、なのは、フェイトはいつでも戦闘できるようにそれぞれの構えを取った。そして、待ち構える二人を見据える。

 

「あっ、あいつ等は…………!!」

 

 フェイトは思わず言葉を漏らし、明らかな敵意を表す。そう彼女は面識があった。その人物は黒と白の異なった性能を持つ兵器を持つ自称天才双子姉妹――――。

 

「あれ? ここは外れクジだったみたいだね」

「だから言ったじゃないの。アレの方にしよって!」

「壊し屋の血族である岩井君ならこっちに来ると思ったんだけどなぁ…………実に残念だ。久しぶりだねフェイト君」

 

 ――――紫苑、紫蘭だった。

 




 次回もよろしくお願いします。
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