白い鳥と金の籠   作:桃次郎

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人を選ぶ内容かもしれない(今更)

あとシャルルが学園に来た真の理由が原作とやや異なります。


逢瀬

「はっ…ぁ…っ…あ…っ!」

カシミヤのベッドが激しく軋む音が部屋に響く。シャルルは男とは思えぬ白い柔肌を震わせ、ソプラノの嬌声を挙げる。

薄暗い部屋の中。シャルルは男にその美しい躰を許していた、玉の汗が弾ける。そして、男が腰を激しく打ちつけるとシャルルは躰を仰け反らせる、シャルルは男の胸の内で。その意識を手放した。

 

 

 

「…その後に、織斑一夏と接触するんですね…」

 

「そうだ、こちらで彼と同じクラスになるよう手引きはしておいた、接触そのものは用意だろう」

 

情事が終わり、気を失ったシャルルが目覚めたのはそれから一時間ほどだった。

シャルルを抱いた男はシャルルが気を失っている内にシャワーを浴びたようだ。仕立ての良いスーツを着込み、何事もなかったかのようにシャルルへIS学園へ編入した後の行動を指示する。

シーツを胸元まで持っていき、躰を隠しながらシャルルは男の指示に頷く。金の長髪を解いた今のシャルル姿を見て彼が男と看破出来る者は恐らくいないだろう。

 

「交流を測った後…彼の警戒を解き、我がデュノア社へ引き込むんだ」

 

男がシャルルの元へ近づいて行き、手をシャルルの頭まで伸ばす。男はシャルルの髪を撫でた、その愛おしむような手つきが愛撫のようでシャルルは怖気がたった。

 

「頼んだよ」

 

男はシャルルを抱いた後はいつもこうだった、一見愛おしげにシャルルを見つめている様で、その実。男はシャルルを見てはいないのだ。シャルルを通して、どこか遠くに居る誰かを見ている。

その様がシャルルは不気味で、恐ろしかった。

 

「…はい」

 

シャルルは力なく頷いた、どの道彼にはそれ以外の選択肢などないのだが。

 

 

「お父さん」

 

 

男、アルベール・デュノアは実子の様子に満足げに微笑んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その日のIS学園は何時になく忙しない様子だった、校舎から少し離れた滑走路、主にISのパーツ等を空輸する際に使われるその場所に織斑千冬とその他数名のIS学園の教員は居た。

第2の男性操縦者、シャルル・デュノアを出迎える為だ。

 

「…来たか」

 

第一声を上げたのは千冬だった、その言葉に反応した教員達は千冬が見上げる方角に視線をやる。デュノア社保有のプライベートジェットが教員達の視界に写った。

 

「大きいですね」

 

通常の旅客機よりもやや大きいそれが滑走路へ着陸する、それから少し経つとタラップが開き、彼が現れた。

IS学園男子制服を着込み、彼はタラップを降りていく。金の束ねた長髪が歩く度に揺れた。

 

「IS学園へようこそ、君を歓迎しよう」

 

「よろしくお願いします」

 

シャルル・デュノアは教員たちに出迎えを受けながら、IS学園の地に降り立った。

 

「改めて自己紹介といこう、織斑千冬だ」

 

「シャルル・デュノアです」

 

滑走路からIS学園校舎まで車でやって来たシャルルは千冬の案内で応接室まで通された。

 

「朝のHRまでまだ時間がある、長旅で疲れただろう、それまでゆっくりしておくといい」

 

「お気遣いありがとうございます」

 

千冬は応接室のソファに背を預けながら、改めてシャルルの姿を見る。シャルルは千冬が座るソファの向かい、テーブルを挟んだ反対側のソファに座っていた、緊張しているのだろう、肩を縮ませていた。 千冬はそんなシャルルの姿を改めて見る。

男子にしては華奢で線が細く、声変わりもほぼしていない様だ。顔立ちは精悍というより愛らしいと言った方が良いだろう。きめ細かい肌と、金の長髪がそれに拍車をかけていた。

シャルルを構成する要素全てが、千冬の思い描く男性像とかけ離れていて。千冬は、内心少し動揺していた。

 

(コイツ…本当に男か?)

 

「あの…」

 

千冬が思考を巡らせていると、当のシャルルの方から彼女へ話をしてきた。

 

「ん?どうした」

 

「えっと…織斑一夏くんの事なんですが」

 

「あぁアイツか」

 

千冬は、弟の名前が彼の口から出てきた事に対して。まあ気になるのも当然か、と思考する。

世界で二人だけの男性操縦者、気になるのも仕方がない。

 

「彼は…どういう人なんですか?」

 

「そうだな」

 

千冬は顎に手を当てながら少し考え、こう言った。

 

「馬鹿だな」

 

「ば…ばかですか」

 

シャルルはその言葉に少し引いている様子だった、千冬はシャルルのそんな姿に思わず笑ってしまう。

 

「ははっ…スマンスマン、お前の反応が面白くてな」

 

「も、もうっ」

 

シャルルは少し緊張が溶けたようだった。

 

「まあ馬鹿なのは確かさ、元気が取り柄で、体を張って誰かを守れる、そんな私の自慢の弟だ」

 

まあ自分に向けられる好意に鈍感なのがたまにキズだがと続ける、その話をする千冬の顔には慈愛があった。

 

「お前とも同じクラスになる、仲良くしてやってくれ」

 

シャルルは、その話を聞いて胸が疼いた。織斑一夏は確かに僕と同じ境遇ではある。しかし、彼はシャルルとは違い。肉親からの健やかな愛情を注がれていたのだ。

まだ顔も合わせたことの無い織斑一夏に対して、シャルルは少し嫉妬した。




書いては修正を繰り返してます、納得する内容がなかなか出来ない…
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