2人が掴む結末は……

1 / 1
もしかするともうこの展開他の方が使っちゃってるかも(最初に構想を練り始めてから既に2年近く経過してました)…


決意と正義

あと3時間…

 

その時、オレは純白の衣装を身に纏い、【月下の奇術師】となっているだろう。

 

 

『只今、21:00になりました。

怪盗キッドの犯行予告時間まで、残り3時間です!』

付けっぱなしにしていたテレビから、予告現場から中継するアナウンサーの声が聞こえてきた。

 

画面がスタジオに戻り、キャスターが話をしている。

『さて、怪盗キッドの犯行は、この丸2年の間途絶えていましたが、今週火曜日の深夜、突然予告状が送りつけられてきたんですよね』

『そうですね。『クリスマスイヴが始まる瞬間、〈紅の涙〉を頂きに参ります』とのことでしたが、この〈紅の涙〉、正式名〈スカーレット・ティアドロップ〉は、世界最大級のダイヤモンドです』

『怪盗キッドが過去に狙っていたのも、いわゆる【ビッグジュエル】と呼ばれるものばかりでしたし、今回も同じことでしょう。ですが気になるのは、最後の一文にある『ショーはフィn…』

 

唐突に、青子がテレビの電源を切った。

「…お風呂、入ってくるね」

「ああ」

「覗いたりしたら張り倒すからね!」

「わーってるって」

 

さて。

世界中にあるビッグジュエルで、パンドラかどうかを確認していないのはもはやスカーレット・ティアドロップだけだ。

ニュースキャスターが言いかけていたのは、おそらくオレが予告状に添えた最後の一文、『ショーはフィナーレを迎えます』だろう。

オレ、すなわち怪盗キッドは、この盗みを最後に引退する。

だが、その前にやらなければならないことが…

 

 

 

 

 

風呂から上がった青子に、オレは話しかけた。

「あ、あの、さ。

一つ、青子に聞いておきたいことがあるんだけど…

 

もし、オレが今までお前を欺き続けてたとしたら…

青子は、どう思う?」

 

「………

そりゃ、傷付くよ。

でもね快斗、

それがあなたの正義に基くものなら、私はそれを責めたりはしない。

それに……

 

私も快斗に黙ってることがあるし、お互い様だよ」

青子がオレに黙ってること…?

「目、閉じてて」

言う通りにすると、両手首にガチャリと硬く冷たい感触。

 

目を開けると、オレの手には手錠が嵌められていた。

「21時34分。

怪盗キッド、確保」

それからオレの目を見て、

「私知ってるんだよ、快斗がキッドだってこと。

幼馴染で、あんなに長く一緒の時間を過ごしてきたのに、気付かない訳無いじゃない…!」

涙を浮かべて言った。

「……

知られてるとは思わなかった…

オレがさっき言ったのはそのことだ。オレがキッドだってこと。

だから本当は、

本当は…

 

オレは、青子の隣にいる資格はないんだ。

 

でも、な。

虫のいい話だとオレも思うけど、オレは青子と一緒にいたい。もちろん、ダメ元で言ってるんだk「嫌」…だよn「なんて、言うと思った?」…!!」

 

「私も快斗と一緒にいたい。

掛け値無しの本音。」

「…でも、オレは「引退するとは言え怪盗キッドだったんだぞ、でしょ?

もう、自分で私と一緒にいたいとか言っときながらそれ言うの?

確かに、快斗がキッドだって気付いたときはどうしてって思ったし、傷付きもしたよ。

でも、それには快斗なりの正義があるんでしょ?

世界を欺いてでも貫くと決めた、揺るぎない正義が。

それなら、私はそれを受け止めて、あなたを支え続ける。それが私の決意」

 

「青子…」

 

今まで、まるで気付いていなかった。

オレの全てを理解し、信じてくれる存在が、まさかこんなに近くに居たなんて。

 

「あとできっちり説明はしてもらうけど…」

青子が言う。

「終わらせるんでしょ?最後ぐらい応援してあげる」

「ああ…そうだな。

ありがとな青子。

さてと…そろそろ支度しねぇとだな」

そこで言葉を切って、ベランダへ続くドアを開ける。

そして、着ていた普段着を剥ぎ取り…

「改めて見たらなかなかカッコイイじゃん」と青子のコメント。

オレは大学生の黒羽快斗から月下の奇術師(怪盗キッド)へと姿を変えた。

「しばしのお別れです、お嬢さん」

「カッコつけちゃって。

…頑張ってね、マジシャンさん」

その言葉を背に受け、オレはハングライダーで夜空へと飛び出した。

 

さあ…ラストショーの始まりだ!!




初めまして、Wizzです。
この作品を読んで下さり、ありがとうございました。
タイトルネームが全然思いつかずに今のようなそのまますぎる題に…(2020年6月8日追記:タイトルを少しシンプルにしました)。
こんな感じの「ただ単に自分が読みたいだけ」な小説を気が向いたら投稿していくつもりですので、温かく見守って頂ければ幸いです。
ありがとうございました!

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。