マダオ戦士Goddamn 作:はんがー
帝丹小学校一年B組。やはりというべきか、アニメでよくみた少年探偵団の3人組と同じクラスだった。いったい、神さまはおれに何を期待しているのやら......妙なフラグはお断りしたい。あの小さくなった名探偵はいなかった。いまは連日、新聞を賑わす高校生探偵のようだ。よし、取りあえずの平和がもたされるみたいだ。
なんて思っていたら、転校生の【江戸川コナン】君が今朝、担任に紹介された。
.........ガッデム!!さらば、おれの平穏ライフ.........
赤い蝶ネクタイと青いジャケット、半ズボンの彼は眼鏡をかけており、あっという間にクラスの中心人物となった。あのサッカーのシュートはきっとキャプテン翼といい勝負をする。江戸川君のスニーカーがキラキラ光ったところなんてみていない。......あぁ、きょうは雲が流れていい天気だな。(現実逃避)
それから江戸川君は、クラスメイトの歩美ちゃん、元太君、光彦君らと共に少年探偵団を結成した。彼らは帝丹小学校の事件を解決し、今では学校の有名人だ。事件ホイホイ改め、事件吸引機な彼は出掛け先で殺人事件にしょっちゅう遭遇し、おれもいつ巻き込まれるのか、ヒヤヒヤしながら遠巻きに彼らをみていた。
ただでさえ、おれには懸念事項があるのだというのに。おれの容姿とか、保護者代りだとか......いや、まだ決まったわけではない。おれはここで平穏に生活を送れたらそれでいいんだ。これ以上厄介事は持ってこないで、切実に。
前任の担任が結婚して退職したため、新しい担任が赴任した。その小林先生は厳しく、生徒たちからオニババアと呼ばれ、あまり快く思われていないようだ。
だが、いつの間にかそのトゲが消え、今では子どもに優しい先生である。たぶん少年探偵団がきっかけだと思う。おれのやや複雑な家庭環境を知り、気にかけてくれるいい先生だ。
そして、また転校生がやって来た。【灰原哀】である。赤みがかったウェーブ状の茶髪が特徴のクールな女の子だ。
灰原さんは少年探偵団に加わり、ますます彼らの勢いはパワーアップしている。たまに彼女から視線を感じるが、目が合うことはない。おれが振り向くと、視線をそらしたり、江戸川君に耳打ちしたり......あれ?おれ、嫌われているのかな。むしろ警戒されているようで、おれも(事件に巻き込まれないために)彼らに近づかないので、とくに接点はない。ただなんとなく、彼女がおれを警戒する理由に心当たりがある気がしなくもないが、それを認めてしまったら、おれのライフはゼロになる。おれはなにも知らない一般人でいたいんだ。こちとら生きるのに必死なのだ。
>あのサッカーのシュート
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