アクセル・ビルド   作:ナツ・ドラグニル

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これまでのアクセル・ビルドは

兎美「可愛い子ぶってる自称天才の有田兎美は...って!何よこれ!誰!台本書き換えたの!?美空何キョドってんのよ!あんたね書き換えたの!ちょっと待ちなさいよ!」

チユリ「可愛い子ぶってる自称天才の有田兎美は美空と一緒にハルが殴られた原因でもある黒雪姫に会う為、梅里中に乗り込むのでありました!」

兎美「ちょっと何先に進めてんのよ!ここでは私が主役なのよ!」

チユリ「主役って言うけど前回、仮面ライダーの要素がまったく無かったけどね」

兎美「しょうがないでしょ!ほんとだったらハルの変身まで持っていこうとしてたけど思ったより文字数多くなったんだから」

美空「前々回変身するって言っちゃたにも関わらずね」

兎美「でも今回はちゃんとハルが変身するわよ!まあビルドの登場はまだ先だけど」

チユリ「まあハルの初変身シーンにホークガトリングの変身もいれたらめんどくさい事になるからね」

兎美「そうゆう事よ!さあ」

幻「どうなる第5話!」

兎美「また先に言われた!てかなんであなたがここにいるのよ!私が主役なのに...」




第5話

早朝。

 

 

杉並区にある収容所から、ある一人の男が出てきた。

 

 

「くそっ!有田の野郎!あいつの所為でこんな目に遭ったんだ!!」

 

 

出て来たのはハルユキを殴った事により、収監されていた荒谷だった。

 

 

先程、保釈されたようだ。

 

 

「こうなったら車でも使ってあいつを...」

 

 

「おまえが荒谷か?」

 

 

この後の事を考えていた荒谷だったが、目の前にナイトローグが現れる。

 

 

「なっ!?何だお前は!」

 

 

荒谷はいきなり現れた異型の存在に、驚いた。

 

 

「そんなことはどうでもいい。俺に着いてきてもらうぞ」

 

「やめろ!来るな!!」

 

 

荒谷は逃げようとするが、怖くて足が動かせないでいた。

 

 

「ふふふふふ」

 

 

「うわー!!」

 

 

その後、悲鳴を聞き収容所の人間が駆けつけたが、その場所には何も残されていなかった。

 

 

☆★☆★☆★

 

 

長い週日がようやく終わり、明日明後日は休みだという期待感で顔を輝かせて登校する生徒達に混じって、ハルユキは憂鬱に肩を落しながら歩道をとぼとぼ歩いていた。

 

 

ハルユキは昨日、黒雪姫にチユリや兎美達の事を悪く言われたことについカッとなってしまい、黒雪姫に対して怒鳴ってしまったのだ。

 

 

その為、この後黒雪姫に会うと思うと憂鬱で仕方なったが家を出る時の兎美とのやり取りを思い出してしまいハルユキは顔を赤くしていた。

 

 

「や、おはよう少年!」

 

 

不意に、快活な声とともに肩を叩かれ、ハルユキは飛び上がった。

 

 

そして振り向き、そこに立つ黒衣の麗人を視認してもう一度飛び上がった。

 

 

「ひへあっ!?」

 

 

「...なんだそれは流行りの挨拶か?」

 

 

訝しい顔を作る黒雪姫に、ハルユキはぶんぶんとかぶりを振ってみせた。

 

 

「いえっ、なっ、なんでもないです!!あの、お、おはようございます先輩!」

 

 

「...うん」

 

 

尚も首を傾げてから、黒雪姫はひとつコホンと咳払いをし、続けた。

 

 

「んー、あー。あのな、昨日はその...すまなかった」

 

 

「い、いえ...そんな、とんでもないです。僕の方こそ...いきなり怒鳴って帰っちゃって...」

 

 

立ち止まって話す2人の左右に、同じ制服を着た生徒達が徐々に滞留していく。

 

 

1年生のみならず、2、3年生までもが眼に憧れの色を浮かべ、黒雪姫におはようございますを言おうとするので、気づけば背後に順番待ちの列まで出来ている。

 

 

それを見た黒雪姫は、後ろの集団に、やあおはよう皆!といっぺんに挨拶を済ませると、ハルユキの背を叩いて早足で歩き始めた。

 

 

慌てて後を追ったハルユキの耳に、ひそひそ声で会話の続きが囁かれる。

 

 

「いや...。君が席を立ちたくなったのも無理はないよ。大事な...友達と家族を、卑劣な襲撃者呼ばわりされたんだからな。その上、直結して確かめるなんてできもしない事を言わせてしまった。まったく済まなかった」

 

 

「へ?あ...あの、してきましたけど...直結」

 

 

「...なに?」

 

 

ぴし、と横顔が硬くなった。

 

 

なんだかまたしても不穏な気配、とハルユキが警戒するより早く。

 

 

「どこでだ」

 

 

鋭い声でびしっと質問されれば、馬鹿正直に答えるしかない。

 

 

「そ、その...僕の家で...」

 

 

「家のどこだ」

 

 

「へ、部屋です...兎美と美空の」

 

 

「...ほう。と言う事はあの2人も一緒に直結したのか?」

 

 

「はい...4人で直結しました」

 

 

ハルユキが答えるとどうしたわけか黒雪姫の歩行が徐々に加速し始め、ハルユキは額に汗を浮かべながら自分よりかなりストライドが長い相手を追いかけた。

 

 

数秒かかって再び横に並び、それでですねと言い掛ける。

 

 

「物理メモリを覗いたんですが...あいつのニューロリンカーにですね...」

 

 

「ケーブル長はどれくらいだ」

 

 

突き刺さるようなオーラを纏いながら詰問する黒雪姫に、ハルユキは怯えつつも答えた。

 

 

「い...いちめーとる、です」

 

 

「いつもその長さで直結してるのか?」

 

 

「は...はい」

 

 

「......ふーん」

 

 

かつかつかつかつかっかっかっかっかっか。

 

 

物凄い加速で、前方に見えてきた校門に近づいていく黒雪姫の揺れるロングヘアを、ハルユキは唖然と見送った。

 

 

わからない。

 

 

世の中理解できないことだらけだ。

 

 

 

 

 

 

軽やかに鳴り響く昼休みのチャイムを聞きながら、ハルユキはぐずぐずと行動に移りかねていた。

 

 

理性的に考えれば、ラウンジにいるであろう黒雪姫を尋ね、≪シアン・パイル≫がチユリのニューロリンカーに仕掛けたバックドアと、現在兎美が追跡している事を直ぐにでも話さないといけない。

 

 

しかしその前に、黒雪姫が昨日から妙に不機嫌な理由を看破しておかないと。

 

 

とても会話に集中なんかできない。

 

 

色々と考えながら、机に視線を向けていたハルユキの頭上から、突然聞き覚えのない大音量の声が降り注いだ。

 

 

「こんにちは!1年C組の有田春雪君ですね!」

 

 

 

ぎょっとして顔を上げる。

 

 

目の前に立っていたのは、見覚えのない2人の女子生徒だった。

 

 

リボンの色は2年。

 

 

そしてどちらも肩の辺りに、クラブ活動中であることを示すホロタグが表示されていた。

 

 

【新聞部】

 

 

げえっ、と仰け反ったハルユキの視界に、新たなアイコンが点滅した。

 

 

【SREC】

 

 

というそれは、相手のニューロリンカーに会話が録音されている事を知らせるものだ。

 

 

勿論みだりに許される行為ではないが、校内ではごく限られた場合にのみ認められている。

 

 

例えば、新聞部の取材とか。

 

 

周囲から興味津々の体で見守る同級生達の姿ももう目に入らず、ハルユキは形振り構わぬ全力逃走体制に入ろうとした。

 

 

しかし相手も場慣れしていると見えて、1人がさっと後ろに回り退路を塞いだ。

 

 

中腰で凍りついたハルユキの目の前に、ホロキーボードに乗せた両手をずいっと突き出し新聞部の突撃記者が核心的過ぎる質問を放った。

 

 

「梅里リアルタイムズ、≪噂のあいつにヘッド☆ショット≫のコーナーなんですが!ずばり有田君があの黒雪姫さんと付き合ってるという噂は本当ですか!?」

 

 

ちか、ちか、と明滅する録音アイコンをちらりと見てから。

 

 

ハルユキは、全精神力を総動員して、どうにか平静と言えなくもない声で答えた。

 

 

「嘘です。デマです。事実無根です」

 

 

目の前で、だかだかだかっと十指が不可視のキーを乱打し、更なる追撃が発せられた。

 

 

「しかし我々が入手した情報に寄れば、有田君は黒雪姫さんとラウンジで2度に亘り直結し、それに留まらず校区内の喫茶店で直結デートまでしていたそうですが!!」

 

 

「な...」

 

 

なぜそれを、と驚愕するハルユキを見下ろし、女子生徒は今時本物らしいメガネをきらーんと光らせた。

 

 

まずい、まずすぎる。

 

 

ここで回答を誤ると、取り返しのつかないことになってしまう。

 

 

脳裏にセンセーショナルな見出しが何種類もぐるぐると浮かんだ。

 

 

それを見て血の制裁を誓う黒雪姫ファンクラブ会員達の(とき)の声までもがどこから聞こえた。

 

 

ひくひくと片頬を痙攣させながら、ハルユキは対アッシュ・ローラー戦時の3倍の速度で脳を回転させ、当たり障りがないと言えなくもない答えを導き出した。

 

 

「えー、そそそれは、ですね、ぼぼ僕、ニューロリンカーのOSとかちょっと詳しいもので、その、先輩のニューロリンカーの調子が悪かった所を、頼まれて直したっていうそれだけのことで、喫茶店もそのお礼以上の意味もないんです。一切、まったく、これっぽちも」

 

 

強張った笑みを浮かべてぷるぷると首を振ると、新聞部員はタイピングを止め、むうっと眉を寄せた。

 

 

直結している人間が、思考発生で会話しているのか、それともニューロリンカーを操作しているだけなのかを確認するすべまではないはずだ。

 

 

苦しい言い訳だが、反論の材料はあるまい。ハルユキは内心で胸を撫で下ろした。

 

 

「じゃあ、最後に1つだけ質問しても良い?」

 

 

「え?は、はい」

 

 

「昨日校門前で黒雪姫さんと言い合いしていた2人の女性との関係を教えてくれる?ああ!答えられないような事があったら別に言わなくていいからね」

 

 

これで取材も終わるだろうと思っていたが、女子生徒はハルユキに対して兎美達の事を質問してきた。

 

 

「関係って、只の家族ですよ」

 

 

「それにしては、2人とも全然似てなかったと思うけど」

 

 

至極真っ当な疑問だった。

 

 

自分でも似ていない家族を見たら、同じ事を思うからだ。

 

 

「養子なんですよあの2人」

 

 

「養子?親に捨てられたって事」

 

 

「いえもっと複雑な事情があるんです」

 

 

「複雑な事情?」

 

 

「すみません。これ以上は流石に教える訳にはいきません」

 

 

流石にスマッシュやナイトローグの事を教えられないので、ここで質問を中断させる。

 

 

「ああ...ごめんね。じゃあ本当に黒雪姫さんと何もなかったのね」

 

 

「は、はい」

 

 

「まあ、そうだよね!私も半信半疑だったもん。ごめんね時間を取らせちゃって」

 

 

「いえ、大丈夫です」

 

 

取材が終わり時間が無かったので、教室で兎美が作ってくれたお弁当を急いで食べる。

 

 

☆★☆★☆★

 

 

場所は何処かの実験場の様な場所に移る。

 

 

中央には水の入った水槽があり、ガスマスクの科学者が何かをしていた。

 

 

「やめろ!!はなせぇ!!」

 

 

水槽の中には荒谷が入っており、ガスマスクの科学者達に押さえられていた。

 

 

「くそがぁぁぁ!!」

 

 

「ふんっ、随分品の無い叫び声だな」

 

 

近くでナイトローグが椅子に座り、頬杖をついた状態で荒谷を見ていた。

 

 

「ふふふ、お前は私の計画の為に、実験台になってもらうぞ」

 

 

「はなせぇぇぇ!!」

 

 

その場にナイトローグの笑い声と荒谷の叫び声が響いた。

 

☆★☆★☆★

 

 

その後、何もなく淡々と午後の授業をやり過ごした。

 

 

ホームルームでは、担任教師が荒谷達の事を何か言っていたようだったがそれを聞き流し、放課のチャイムと同時に生徒達が土日への期待にはしゃぎながら教室を飛び出していった後、のろのろと鞄を手に立ち上がった。

 

 

昇降口までゆっくりと移動し、靴に履き替え、校舎を出る。

 

 

まだ3時過ぎなのに、晩秋の太陽は既に色濃く、大きく傾いて校門を照らしていた。

 

 

門柱に同化するように立つ黒いシルエットをハルユキは認めると、足を引き摺るように近づいた。

 

 

「...やぁ」

 

 

黒雪姫は、ホロキーボードをタイプする手を止め、少しだけ硬い笑みと共に小さく片手を上げた。

 

 

たぶん、生徒会室で処理すべき事務を、態々こんな寒い場所に持ち出したのだろう。

 

 

「黒雪姫先輩...ずっとここで僕を待っていたんですか?」

 

 

「ああ、そうだ...まぁ歩きながら話そうか」

 

 

「分かりました」

 

 

無言で歩き始めた黒雪姫の、左側1歩下がった位置について校門を出た。

 

 

互いに沈黙したまま1,2分程歩いた時、黒雪姫がもう一度咳払いをしてから話し始めた。

 

 

「その...なんだ、朝はすまなかったな。妙な態度を取ってしまった」

 

 

「いえ、そんな...気にしてないです。僕も、昼休み行けなくてすみませんでした」

 

 

「なら、いいんだが...。その、な。自分でもどうかしてると思うんだが...そう、≪シアン・パイル≫の話に関しては、私も中々平静ではいられなくてな」

 

 

「そのことなんですが。倉嶋とシアン・パイルの関係が分かりました」

 

 

「...え?あ...そ、そうか。なら、その話は、直接通信でしよう。関連する固有名詞を、誰かに聞かれると事だからな」

 

 

黒雪姫は早口で言うと、ポケットではなく右手に下げた鞄を探った。

 

 

取り出されたのは、梅里中の購買部の名前が入った小さな紙袋だった。

 

 

ぴりっと音を立ててテープを破り、黒雪姫は袋から新品のXSBケーブルを引っ張り出した。

 

 

「あー、昨日まで使ってたやつはうっかり断線させてしまったんだ。で...ちょっと持ち合わせがなくて、これしか買えなかった」

 

 

まるで言い訳するように、1メートルの――購買部で売っている最短のケーブルを差し出す。

 

 

ハルユキはプラグの片方を受け取ると、自分のニューロリンカーに刺す。

 

 

黒雪姫も自分のニューロリンカーにもう一方のプラグを差し込んだ。

 

 

ワイヤードコネクト警告が現れ、消えると同時に、ハルユキは思考を送り込んだ。

 

 

『倉嶋は≪シアン・パイル≫本人じゃありませんでした。≪シアン・パイル≫は、倉嶋のニューロリンカーにウイルスを仕掛けて、バックドアを作っていたんです。だから、校門内で倉嶋のいる座標からステージに出現したんです』

 

 

ハルユキは黒雪姫に昨晩分かった事を報告する

 

 

『...証拠はあるのか』

 

 

突然、ハルユキの脳裏に、打って変わって冷たい思念が響いた。

 

 

『倉嶋君が、≪シアン・パイル≫ではないという証拠を君は手に入れたのか』

 

 

『今、兎美にウイルスの出所を調査して貰っている所ですので今はまだ...』

 

 

『ほう。冷静な判断だが、同時に説得力も失っているぞ。バックドアウイルスを経由してブレイン・バーストのマッチングサーバーに接続するなどという話は、この私ですら聞いたこともないというのに、君のその言葉を私はどうやって信じたら良いのだ?』

 

 

単語のひとつ綴るごとに、黒雪姫の思念は鋭さを増していくようだった。

 

 

『信じるってどう言う意味ですか?まさか僕が≪シアン・パイル≫に寝返ってウイルスの話を捏造したって言いたいんですか?』

 

 

『...そこまで言ってないだろう。飛躍しすぎだ』

 

 

ハルユキは黒雪姫の様子がおかしいと思い指摘しようとしたが、ハルユキの目にこちらを攻撃しようとしているスマッシュの姿が映った。

 

 

「危ない!!」

 

 

黒雪姫を押し倒す形で、スマッシュの攻撃を避ける。

 

 

ドッカーン!!

 

 

先程までハルユキ達が居た場所には、クレーターが出来上がっていた。

 

 

「うう...」

 

 

「うわー!怪物だー!」

 

 

「逃げろー!!」

 

 

近くに居た人達が、スマッシュの存在に気づき逃げ出す。

 

 

ハルユキはスマッシュが逃げた人を追いかけるか心配したが、そのままハルユキ達に向かってきた。

 

 

「な、なんだあれは!?」

 

 

黒雪姫はスマッシュを見て、見たことが無かったのか酷く怯えていた。

 

 

「うおおおおお!!」

 

 

「ッ! 先輩逃げましょう!」

 

 

スマッシュが自分達を狙っている事に気づいたハルユキは、黒雪姫を安全な場所に逃がそうと黒雪姫の手を取り、その場を離れようとする。

 

 

「は、ハルユキ君...あれは...」

 

 

「説明は後でします!!今は走って!!」

 

 

この時、ハルユキは人気の無い場所に向かいながら、今朝あった兎美とのやり取りを思い出していた。

 

 

☆★☆★☆★

 

 

「いってきまーす」

 

 

「待ってハル!」

 

 

家を出ようとしていたハルだったが、兎美に止められる。

 

 

「ハル...これを」

 

 

兎美が取り出したのは、調整していたハル専用のドライバーと空のボトルだった。

 

 

「最終調整が終わったから持っていって」

 

 

「ああ、分かった」

 

 

「よく聞いてね。クローズドラゴンは大脳辺縁系と連動していて、ハルの強い思いが指定値を超えないとシンクロへの転移が出来ない仕組みになってるのよ」

 

 

「言ってる意味が分からないんだけど...」

 

 

「要するにハルが誰かを助けたいって気持ちが大事って事」

 

 

「誰かを助けたい気持ち...」

 

 

「ハル...なんで私がハルを仮面ライダーにさせようとしたか分かる?」

 

 

「え?」

 

 

「ハルはいつもスマッシュが出た時、襲われている人を助ける為に生身で立ち向かうけど...このままだったらいつか取り返しのつかない事になると思ったから力を渡そうと思うの」

 

 

兎美に言われた事に、身に覚えはあった。

 

 

兎美達の役に立ちたいと思い、スマッシュに立ち向かう事はこれまでも良くあった。

 

 

「美空はハルを仮面ライダーにするのは反対らしいけど...もしスマッシュの戦いでハルに何かあったら私は嫌なの...だから私はハルに仮面ライダーにしようと思ったの」

 

 

「兎美...」

 

 

「良いハル...ドラゴンフルボトルはビルドのベストマッチでも扱いきれないの。力を手に入れるという事はそれ相応の覚悟が必要なのよ。それだけは覚いといて」

 

 

「覚悟...」

 

 

その時ハルユキは、兎美達やチユリ達とのこれまであったことを思い出す。

 

 

「それなら既に出来てる!チユや母さん...そして町の皆を守る為に俺は戦う!」

 

ハルユキは自分の覚悟を兎美に告げドライバーとボトルを受け取る。

 

 

「ハル...」

 

 

「もちろん!兎美と美空もな!」

 

 

「なっ///」

 

 

ハルユキの言葉に、兎美は顔を赤くする。

 

 

「じゃあ行って来る」

 

 

「あ...待って最後に上手くいくおまじないしてあげる」

 

 

ハルユキが出かけようとするのを、顔を赤くしながらも兎美は再度引き止める。

 

 

「おまじないってなん...っ!!」

 

 

ハルユキの口からその後の言葉は出てこなかった。

 

 

なぜなら兎美の口でハルユキの口を塞がれてしまったからだ。

 

 

 

 

 

チュッ

 

 

 

 

 

ハルユキはいきなり兎美にキスされた事で思考が停止していた。

 

 

「ふふふ、ハルの初めてもらちゃった///」

 

 

「な...お...おま...///」

 

 

自分がキスされた事に気づいたハルユキは、パニックになっていた。

 

 

「言っとくけど誰にでもするわけじゃないからね。ハルだからするのよ」

 

 

「え...なんで」

 

 

「ハルが好きだからに決まってんでしょ///」

 

 

兎美はさらに顔を赤くしながら、ハルユキに自分の思いを告げる。

 

 

「ハルが居たから今の私達がいるのよ。たぶん美空も同じ気持ちよ」

 

 

同じと言う事は美空も自分の事を...と考えていたハルユキだったが兎美の後ろから聞こえた声に思考が中断される。

 

 

「ちょっと!何勝手に人の気持ちを伝えてんのよ///」

 

 

 

兎美の後ろから美空が駆け寄ってきた。

 

 

「てゆうかハル!あんた学校に行くんじゃなかったの!速く行きなさいよ!」

 

 

自分の好意を暴露された事に照れているのか、美空はハルユキを急かす。

 

 

「い、いってきまーす!」

 

 

ハルユキも恥ずかしくなり、急いで家を出る。

 

 

 

余談だが、この後兎美と美空が抜け駆け云々で言い争うのは別の話だ。

 

☆★☆★☆★

 

 

今朝あった事を思い出した時、別の事まで思い出してしまい叫びそうになったが、状況が状況なので頭を振って煩悩を追い出す。

 

 

大通りから路地裏に入り、人気の無い場所へ移動する。

 

 

変身を見られる訳にはいかないと思い、ハルユキは何処か安全な場所に黒雪姫を隠そうと考えていた。

 

 

そんな時、路地裏から広い場所に出た。

 

 

そこは誰もおらず、戦うにはうってつけの場所だった。

 

 

後は黒雪姫を隠すだけだと考えていたハルユキの前に、1人の存在が近づいてきていた。

 

 

「随分と忙しそうだな、有田春雪」

 

 

ハルユキの前に現れたのは、ナイトローグだった。

 

 

「ナイトローグ!」

 

 

ハルユキはナイトローグから黒雪姫を護る為、自分の後ろに隠す。

 

 

「ハルユキ君、奴はいったい...」

 

 

「すみません、それも後で説明します」

 

 

「私に構ってていいのか?他にやることがあるんじゃないのか」

 

 

すると遠くの方から周りを破壊しながら、スマッシュがこっちに向かってくるのが見えた。

 

 

「なんで僕達を狙って...」

 

 

「正確にはお前を狙ってだ有田春雪」

 

 

「僕を...なんで」

 

 

「あいつはお前をいじめていた荒谷だからな」

 

 

「なっ!?」

 

 

ナイトローグから告げられた事実に、ハルユキ達は驚く。

 

 

「な、なんで荒谷が!?」

 

 

「今朝、保釈されたんだよ。そこを私が捕まえてスマッシュに変えたのさ」

 

 

「な、なんてことを...」

 

 

「逆に感謝して欲しいくらいだけどな。あいつは最初車を使ってお前を殺そうとしてたんだからな」

 

 

「嘘...だろ...」

 

 

ハルユキが荒谷がしようとしたことに驚いた。

 

 

「分かったか黒雪姫...荒谷が有田を殺そうとしたのも、怪物にされたのも、全部お前が招いた事だ」

 

 

「私が...私の所為で...」

 

 

ナイトローグの言葉に、黒雪姫は絶望している。

 

 

「さあ、どうする」

 

 

ハルユキはどうにかして黒雪姫を逃がそうか考えていた時、黒雪姫がハルユキの前に出た。

 

 

「ハルユキ君...君は逃げろ」

 

 

「なっ!何言ってんですか先輩!」

 

 

「これは...報い、というものなんだろうな。人の心を知らず、知ろうともせず、それでいて戯れに弄び続けてきた私への」

 

 

呼びかける声は、記憶にあるどの瞬間よりも優しく、穏やかに、ハルユキの聴覚を撫でた。

 

 

「奴の言うとおりこの事態を招いたのは私だ。だが君は傷つけさせない。私が絶対に守る」

 

 

「な、何を...」

 

 

「そんな顔をするな。私にも...この状況に、ひとつだけ救いがあるのだから」

 

 

「え...救い?」

 

 

「うん。今この瞬間なら、私の最後の言葉としてならば、君は私の言う事を信じてくれるだろう」

 

 

黒雪姫はそっと両手を持ち上げ、開いた掌を重ね合わせて、自分の胸に当てた。

 

 

「ハルユキ君。私は君が好きだ」

 

 

黒雪姫の口から告げられた言葉を理解するのに、ハルユキは数分時間が掛かった。

 

 

「え...?」

 

 

「生まれてはじめての感情だ。まったく制御することができずに途惑うばかりさ。

 

学校にいるときも、家でベッドに横になっていても、いつでも君の事を考えて、うれしくなったり、悲しくなったりしているよ。

 

これが恋というものだったんだなぁ...なんて素晴らしい...奇跡なんだろう」

 

 

きゅ、と胸の前で両の手を握り締め、黒雪姫はにっこりと笑った。

 

 

「どうして...僕を...」

 

 

ハルユキは1日に3人の女性から、思いを告げられた事によって混乱していた。

 

 

「ん、理由か。理由は数え切れないほどあるが...いや、恋に理由などいらないとも思うが、そうだな。じゃあ、きっかけだけ教えよう」

 

 

微笑みながら、黒雪姫は両手を伸ばし、ハルユキの肩に乗せた。

 

 

「ハルユキ君。私と君のファースト・コンタクトを覚えているか」

 

 

「はい...勿論覚えてます。ローカルネットの...バーチャル・スカッシュの部屋で、あなたは僕に言ったんでだ。この先に、加速したくはないか、って」

 

 

「そうだったな。あのゲームの、私が出したハイスコアな...」

 

 

笑みが、少しだけ悪戯っぽいものに変わった。

 

 

「あれな、≪加速≫を使ったんだ」

 

 

「え...え!?」

 

 

「そうでなければ、とてもあんなスコアは出せなかった。君の興味を引き、説得しやすくするためと思って、どうしても更新したかったのでね。...私は...」

 

 

そこで少し言葉を切り、黒雪姫は視線を空に向けた。

 

 

「私は6年前、わずか8歳の時にバーストリンカーになった。以来ひたすらに強さと速さだけを渇望し、数え切れぬほどの敵を切り倒してレベル9になり、それでも飽き足らず友の血にまでこの両手を染めた。

 

そんな私ですら、君が刻んだハイスコアには到底及ぶことはできない」

 

 

表情を改め、力強い瞳でハルユキをまっすぐに射て、黒雪姫は続く言葉を口にした。

 

 

「いいか、ハルユキ君。君は速い。誰よりも速くなれる。私よりも...他の王たちよりもね。速さこそがバーストリンカー最大の力だ。

 

いつか君は、加速世界最速のリンカーとしてあまねくその名を知られるようになるだろう。王達を倒し、その地平すら越えて、ブレイン・バーストの根源へと達するだろう。

 

そして知る。人に...我々の脳と魂に秘められた、究極の可能性を」

 

 

ゆっくりとひとつ頷き、黒雪姫はさらに続けた。

 

 

「私は...私は、君があのゲームをプレイする姿を見て震えたよ。かつてないほど戦慄し、また感動した。人は、これほど早くなれるのかと。

 

エウレカ...我ついに見出したり、停滞した世界を再び加速する真の王を、と胸のうちで叫んだよ」

 

 

もう、ハルユキは呆然とその言葉に聞き入れる事しかできなかった。

 

 

「でも、そんなにも強い力と可能性を秘めながら、現実の君はとてもフラジャイルで...切ないほどに痛々しくて、私は胸が引き裂かれるようだった。

 

未来の王に跪きたい。しかし同時に、君を守って、包んであげたい。そんな相反する気持ちがどんどん膨れ上がって...気づいたら、君しか見えなくなっていた。恋していたんだ。気づいたのは、ようやく昨日のことだったが」

 

 

「昨日?」

 

 

「うん。君が、倉嶋君の話をしたときにね。どう言ったらいいのか...嫉妬する、というのも生まれて初めてのことで、自分で自分が制御できなかった。

 

それで、あんな態度を取ってしまった。今朝も、だけどな。気づくのが遅すぎたかな...いや、遅かったが、すぎるということはないな。こうして...告白できたんだから」

 

 

ハルユキは黒雪姫の言葉を黙って聞いていた。

 

 

「さあ...そろそろ、お別れだ」

 

 

「お別れって...何をする気なんですか」

 

 

「私が囮になる。その間に君は逃げろ」

 

 

「なっ!」

 

 

黒雪姫の提案に、ハルユキは驚愕する。

 

 

「君だけでも生きてくれ...これが私に出来る唯一の償いだ」

 

 

黒雪姫はスマッシュに向かおうとする。

 

 

この時、ハルユキは先ほどまで正体を見られたくないと考えていたが黒雪姫の言葉を聞き、そんな事はどうでもよくなった。

 

 

なおもスマッシュに向かおうとする黒雪姫だったが、ハルユキが黒雪姫とスマッシュの間に立つ。

 

 

先程まで遠くにいたスマッシュだったが、今はもう近くまで来ている。

 

 

「何をやっているんだハルユキ君!早く逃げろ!」

 

 

「そうだ有田。お前に何が出来る」

 

 

突然ハルユキが前に出てきたことに、黒雪姫は驚く。

 

 

「確かに僕はいつも鈍くさいし、先輩が言うような凄い人間なんかじゃない」

 

 

「ハルユキ君...何を...」

 

 

「でも!こんな俺でも信じてくれた人を守ることは出来る!」

 

 

ハルユキはそう言って、学校のカバンから専用のドライバーを取り出し腰に装着する。

 

 

ハルユキはポケットからドラゴンフルボトルを取り出し見つめる。

 

 

その時、ハルユキの頭にはいつも自分を支えてくれる兎美と美空の顔が浮かんだ。

 

 

「兎美!美空!俺に力を貸してくれ!」

 

 

「ギャオー!!」

 

 

ハルユキが決意した時、クローズドラゴンが現れた。

 

 

「来い!クローズドラゴン!」

 

 

クローズドラゴンはハルユキの周りを旋回した後、ガジェット形態に変形しハルユキの手の中に納まる。

 

 

ボトルを数回振り、クローズドラゴンに装填しボタンを押す。

 

 

『ウェイクアップ!』

 

 

音声が鳴った後で、ドライバーにセットする。

 

 

『クローズドラゴン!』

 

 

ハルユキがレバーを回す事でドライバーからスナップライドビルダーが展開された後、クローズ専用のドラゴンハーフボディを前後に生成する。

 

 

『Are you Ready?』

 

 

「変身!」

 

 

『Wake up Burning! Get CROSS-Z DRAGON!Yeah!』

 

 

掛け声ともにハルユキを挟み込むように結合され、頭身も上がり、その後追加ボディアーマー・ドラゴライブレイザー・フレイムエヴォリューガーが上半身と頭部を覆う事で変身が完了する。

 

 

「は、ハルユキ君!?」

 

 

黒雪姫は、突如ハルユキの姿が変わった事に驚愕の声を上げた。

 

 

「どうやら覚醒したみたいだな」

 

 

ナイトローグはハルユキが変身した事に感心していた。

 

 

「俺の名は仮面ライダークローズ!今の俺は負ける気がしない!」

 

 

クローズはスマッシュに向かって、攻撃を仕掛ける。

 

 

「おらぁ」

 

 

右の大振りのパンチがスマッシュに当たり、大きく仰け反らせる。

 

 

「ハッ、ハッ、ハッ、ハアー!」

 

 

クローズは右左とラッシュを数回当てた後、下から拳を思い切り振り上げスマッシュを吹き飛ばす。

 

 

「す、すごい」

 

 

「私の想定通りだが、ここまで早く覚醒するとは」

 

 

スマッシュが起き上がるのを確認したクローズは、一気にスマッシュとの距離を詰め回し蹴りを放つ。

 

 

「ハア!」

 

 

クローズの回し蹴りが命中し、スマッシュは更に後方へ飛ばされる。

 

 

「ハァァァァァァ!!」

 

 

クローズはドライバーのレバーを再度回す。

 

 

『Ready Go!』

 

 

クローズの背後に青い炎のドラゴン『クローズドラゴン・ブレイズ』が出現する。

 

 

『ドラゴニックフィニッシュ!!』

 

 

クローズはドラゴンが放つ炎を纏って大きく飛び上がり、スマッシュにボレーキックを打ち込む。

 

 

「おらー!」

 

 

ドカーン!!

 

 

スマッシュにクローズの必殺技が命中し倒れる。

 

 

「この強さは流石に規格外だな...」

 

 

「当たり前だ!この力は俺だけの力じゃない、兎美が俺の為に作ってくれた力であり、俺を支える兎美と美空の力も加わってるんだ!だから俺は負ける気がしない!」

 

 

「なるほどな」

 

 

クローズは自分の意思をナイトローグに告げる。

 

 

「後はお前だけだな」

 

 

クローズとナイトローグは対峙する。

 

 

「ふっ!スマッシュを襲わせて覚醒できるまでハザードレベルを上げようとしたが、必要なかったようだな」

 

 

「さっきから覚醒とかハザードレベルとか何を言っている!」

 

 

「なんだ知らなかったのか?だったら教えてあげよう。ハザードレベルとはネビュラガスに対する耐久力の事だ」

 

 

「ネビュラガス?」

 

 

「お前は知らないだろうが、昔杉並の近くに1つの隕石が落ちてきたんだ。その隕石からはネビュラガスと呼ばれる物が検出され、そのガスを人間に注入すると細胞分裂作用を起こす」

 

 

「!?」

 

 

ナイトローグの説明の途中、隕石という単語に黒雪姫は反応する。

 

 

「ガスを注入した時点で死に至る状態を1.0、スマッシュ化する状態を2.0になり、ハザードレベルが2.0を超えると怪人化せずに人間の姿を保つ事ができ、3.0以上になると仮面ライダーになる事が出来る」

 

 

「!?じゃあまさか俺達が変身できるのは...」

 

 

「そうだ...お前やビルドにもネビュラガスが注入されている」

 

 

「!その為の人体実験だったのか!」

 

 

「察しがいいな。それとビルドの変身アイテムはビルドが開発していると思っているみたいだが、本当はもっと前にある人物によって既に開発されていたんだよ」

 

 

「何?」

 

 

次々と明かされる真実に、ハルユキは驚きを隠せないでいた。

 

 

「ビルドシステムを開発した者の名前は葛城 巧未(かつらぎ たくみ)だ」

 

 

「葛城 巧未...」

 

 

「さてお話もここまでだ...私は逃げさせて貰おう」

 

 

「なっ!逃がすわけないだろ!」

 

 

クローズは、ナイトローグに攻撃を仕掛けるが避けられてしまう。

 

 

「強くなれよ、有田春雪。お前は私のお気に入りだからな」

 

 

そう言うとナイトローグは煙に包まれ、煙が晴れた時にはナイトローグの姿は何処にも無かった。

 

 

「くそ!」

 

 

クローズはドライバーからクローズドラゴンを抜き、変身を解除し黒雪姫に近づく。

 

 

「大丈夫ですか?先輩」

 

 

「あ...ああ大丈夫だ...だが君は一体」

 

 

「すみません。全部移動してから説明します」

 

 

「分かった」

 

 

移動しようとしたハルユキだったが、スマッシュから成分を抜いていない事に気づき、急いでスマッシュに近づき空のボトルに成分を入れる。

 

 

成分が抜かれ、スマッシュがいた所には荒谷がいた。

 

 

「本当に荒谷が怪物だったんだな」

 

 

スマッシュから荒谷に戻った所を見た黒雪姫は驚いていた。

 

 

「じゃあ、今から僕の家に案内します。たぶん≪シアン・パイル≫の解析も終わってる頃だと思いますんで」

 

 

ハルユキは黒雪姫を連れ自宅に帰る。

 

 

この時、ハルユキは考えていた。

 

 

―兎美達に黒雪姫の事をどう説明しよう―、と。

 

 

修羅場になるのは確実だと思ったハルユキは腹を括るしかなかった。

 

 

☆★☆★☆★

 

 

ハルユキは黒雪姫を連れ、自宅に帰ると兎美と美空が出迎えてくれた。

 

 

黒雪姫も一緒だった事で不機嫌になってしまったが、スマッシュに襲われた事を話すとリビングに向かった。

 

 

兎美達にクローズとして戦った事、黒雪姫の前で変身した事、ナイトローグに聞かされた事を全て話し、黒雪姫にも今までの事、兎美が仮面ライダーになってスマッシュと戦っていた事、ハルユキが協力していた事を話す。

 

 

「要するに、最近杉並に伝わる都市伝説の戦士が兎美君で、ハルユキ君はその手伝いをしていたと...なるほど、それだったらこの前のデビュー戦の戦いぶりも納得がいく」

 

 

説明を聞いた黒雪姫は1人納得していた。

 

 

「それで?あなたはこの後どうするの?」

 

 

「うむ、知ってしまったからには私も出来る限りの協力はするさ。」

 

 

「そう、じゃああなたにもこの家のインスタントキーを渡しておくわ」

 

 

「そうかありがとう」

 

 

「って何しれっと家の鍵渡してんの?」

 

 

ハルユキは兎美が黒雪姫にインスタントキーを渡している事に、突っ込みを入れる。

 

 

「いいでしょ、別に。ライバルとしてフェアにする為よ」

 

 

「なっ!///」

 

 

「フェアって...1人だけ抜け駆けした人が何言ってるのよ」

 

 

兎美の言葉に美空が指摘する。

 

 

「そ、それより!≪シアン・パイル≫の方はなんか分かったのかよ」

 

 

恥ずかしくなったハルユキは、話題を変えようとシアン・パイルの話をする。

 

 

 

「私なりに調べた結果、1人だけ可能性がある人物を搾り出せたわ。今を送るから直結するわよ」

 

 

そう言って兎美はXSBケーブルを取り出し片方をハルユキに渡す。

 

 

ハルユキがケーブルを挿したのを確認すると、兎美はハルユキにファイルを送信する。

 

 

『良い、ハル。信じられないかもしれないけど、これは本当の事だからね』

 

 

「?」

 

 

ハルユキは兎美の言葉の意味を理解できなかったがファイルを開いた瞬間、意味を理解した。

 

 

『なっ!』

 

 

ハルユキの開いたファイルには1つの写真が入っており、写真には男性の顔が写っていた。

 

 

そこに写っていたのは、ハルユキのもう1人の幼馴染『黛 拓武』だった。

 




はい!如何だったでしょうか

小説を書いているときにナイトローグの口調がブラッドスタークになってしまうナツ・ドラグニルです

なんと!お気に入りが20件突破しました!

また、感想及び誤字報告して頂いている烈 勇志様ありがとうございます。

いつも感想を読ませて頂き嬉しく思っております

今回!ハルユキがやっと変身しました!

ここまでが長かった!やっと変身できました!

今回、兎美の告白のシーンや変身のシーンは無理やりすぎるかなと思いましたが後悔はしていない!

原作の万丈の口癖『負ける気がしねぇ』ですがハルユキの負ける気がしないという言葉の意味を今回書かせていただきました。

やっぱり只書くだけじゃ面白くないかなと思ったので

そして次回!親友対決です!

確実に原作と少し違う風に書きますが原作よりもハルユキをかっこよく出来たらいいなと思います。

原作どおり翼は出しますがたぶん戦っている最中に出てくるでしょう

また、タクとチユの関係ですがタクが振られた設定で書いていきます。

では次回アクセル・ビルド第6話もしくは激獣拳を極めし者第14話でお会いしましょう

文字数の調度いい長さを教えてください!

  • 7000~10000 第3章第3話参考
  • 10000~15000 第2章第8話参考
  • 15000~20000 第3章第2話参考
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