これは、作者であるコエンマが今書いている小説の息抜きとして書いたものです。
ですから、超絶なご都合主義が入ってますし、これ以外の小説をメインとするため更新頻度はまったく安定せず、作者の書く小説を知る人は分かるとおり、見る人を選びます。
なので改めてあげておきますが、原作崩壊、低文章力、パワーインフレ、設定改変、矛盾、誤字脱字、キャラ違うっていうか別人だろうがよ、自由解釈ここに極まれり、などなど、あると思いますが、それを深い心で許容し、かつ納得できる方のみご覧下さい。
なので、その方向性での苦情は一切受け付けておりません。
お待たせいたしました、にじファンより移転いたしました。これからもよろしくお願い致します。
飛び交う怒号に地を這う悲鳴。響き渡る轟音、迸る鮮血、そして消えていく命が、再三にわたり、ここが戦場なのだということを主張する。
目の前には、驚愕に彩られた表情の弟が見える。自分という存在を巡って起こった戦いの最中、おれは決定的な傷を負ってしまった。
熱い。おれの火よりも、今までに感じたどんな傷よりもずっと熱く痛い、芯から焼かれるような熱。だが、同時に抑えきれないほどの寒気をを感じ、おれは気づけば膝を付いていた。
赤犬によって穿たれた傷は熱を持ち、背中から腹部を完全に貫いている。やっちまったなとは思ったが、もはやすべてが遅いのは自分が一番よくわかっていた。年貢の納め時ってヤツか。
おれを抱きとめた弟が、誰か助けてくれと叫びを上げる。ちゃんと助けてもらうことはできなかった。だが、おれは自分のことよりも、それによって己を責めるであろう弟のことばかりを考える。
その悲痛な叫びに応じるように、仲間の船医が飛び出してきた。しかし、すべてを悟っていたおれは一言無駄だと言ってそれをを押し留める。
時間はもう、ほとんどないのだ。 "悔い" は残したくなかった。
「自分の命の終わりくらいわかる・・・内蔵を焼かれたんだ・・・もう、も゛たねェ・・・だから・・・聞けよルフィ・・・」
「何言ってんだ・・・エース・・・死ぬのか?・・ぃ・・・約束したじゃねェかよ!!!ハァハァ・・・お前、絶対死なねぇって・・・言ったじゃねェかよォ、エースゥ~~~!!!」
大切な弟、ルフィの叫びが戦場に木霊する。そうだな・・・確かにサボやお前がいなかったら、誰からも望まれなかったおれは生きようとは思わなかった。だから、お前が・・・オヤジや皆が生きろと言ってくれたこと、助けようとしてくれたこと・・・・・・本当に感謝してるんだぜ・・・?
おれは、そう心に刻み込み、震えるルフィへと言葉を紡いだ。
「心残りは・・・一つ、ある。お前の "夢の果て" を見れねェことだ・・・だけどお前なら必ずやれる・・・おれの弟だ・・・!昔誓い合った通り・・・おれの人生には・・・悔いはない!」
「・・・ウソだ。ウソつけ!!」
ルフィはおれの言葉を弱気だと思ったのか、半ば叫ぶようにして叱咤する。だが、答えは同じだ。激痛みで歪みそうになる表情を押し殺しながら、物心付いた頃からずっと考え続けていたことを吐き出した。
「ウソじゃねェ・・・おれが本当に欲しかったものは・・・どうやら "名声" なんかじゃなかったんだ・・・おれは "生まれてきてもよかったのか" 欲しかったのは・・・その答えだった」
もうほとんど声が出ない。おれは自らの遺志を告げるべく、這い上がってくる吐き気を押しやり、焼けた喉の激痛を無視して、ルフィへと力の限り声を張った。
「オヤジ・・・みんな・・・そしてルフィ・・・今日までこんなどうしようもねェおれを・・・鬼の血を引くこのおれを・・・・・・愛してくれて・・・・・・ありがとう・・・!!!!」
「「「「エース・・・!!!」」」」
仲間達が自分の名を口々に呼ぶ。皆は一様に涙を流し、悲しんでくれている。
嬉しい。不謹慎だと分かっていても、この上なく嬉しかった。自分の死を、悲しんでくれる人たちがいる。たったそれだけ、だがどんなに得ようとしても届かなかったものが今、自分のすぐ目の前にあることに、おれは満たされた気持ちになっていた。
涙で滲み、泣きそうになる顔を抑えるために歯を食いしばる。そして、おれは生涯で一番の、精一杯の笑みを見せた。その途端、身体の力が抜けていくのをどこか他人事のように感じていた。
仲間達の声を聞き届けながら、おれの身体は崩れ落ちる。地に伏した身体から、急速に感覚が消えていく。声がどんどん遠くなり、もはや聞き取ることもままならない。
そして傍に落ちていた・・・ルフィに渡したおれのビブルカードが、爪の先ほどに小さくなり・・・そして燃え尽きた。
「エース・・・?」
言葉は聞こえない。おれは暗く遠い、どこかへと運ばれていく。
[おれが死んだと思ったのか?]
[約束だ!おれは絶対に死なねェ!お前みたいな弱虫の弟を残して死ねるか!!]
いつかルフィに誓った言葉が蘇る。はは、約束は半分破っちまったな。けど、お前はもう大丈夫だろルフィ?
強くなった、自分を超えると言ってくれた弟はまだまだ先があるだろう。きっとおれには出来なかった事を、お前やおれが描き続けた夢を果たしてくれるに違いない。
そうさ。もうお前は弱虫じゃない。たくさんの仲間もいる。どんな困難も乗り越えていける・・・立派な海賊だ。
だから、負けるんじゃねェぞ・・・・見届けることはできねェが・・・・お前が夢の果てへと届くことを、おれは祈ってるぜ・・・あばよ・・・・ルフィ・・・・
弟の未来を祈り、おれは自分自身を手放した。
おれの意識はもうここには・・・ない。ここにあることは許されない。
死んだらどこに行くのか。そんな柄にもないことを考える。
もうなにもわからないはずだ。オヤジの涙も、仲間の声も、おれ自身のことさえも。
何もかも、すべてがない。だが、何もないはずのおれの心には、
『エース~~~~~~~~!!!!!!』
誰よりもおれのことを思い、誰よりもおれのことを理解し、そして誰よりもおれを必要としてくれた、愛すべき弟の声が響いていた。
―――TO BE CONTINUED....
プロローグでした。
お久しぶりの方もいるかと思いますが、はじめての方はどうぞ初めまして。
駄文小説家見習いことコエンマです。
このたびにじファン閉鎖に伴いましてこちらに移転掲載させていただくことに致しました。
更新の頻度はあまり安定しないかと思いますが、ゆっくり気長にやっていきますので、よろしくお願い致します。