神様を殴る為に神を目指すのは間違っているだろうか   作:-恵-

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誤字脱字修正の報告。気付くのが遅れてしまいすみません。

起こった時は→怒った時は
2018年6月10日15:46修正

アナルカム→アルカナム
2018年6月18日0:15訂正


経緯と決意

今までに見たことのない未知…

それを前に…私は、私達は放心するばかりだった。

 

一番最初に我に返ったのはフィン、次はリヴェリアだった。

 

 

狂神化(ベルセルク)か…」

 

「気になるのは忘我状態という点だな。もし言葉通り我を忘れて手当たり次第に攻撃するとなれば…」

「いや、それは考えにくい。詠唱式にある「長き戦に終焉」をという言葉から、敵意を抱く者のみを認識する可能性だってある」

 

「う~ん。実際に使ってみないとやっぱはっきりとはわからんなあ」

「せめて下層にまで行って試し打ちしてみるしかないかな…万が一ということもあるけれど」

「だがそうなってくると深層の方がいいと思うぞ?58階層で暴れてもらった方がいい」

 

「そうなってくると、問題は戦闘後の虚脱状態だね。文字通り何も出来なくなるのか、あるいは…」

「せやったら遠征の時に撃ってもらったらどうや?」

「そうだね。その方がこちらとしても都合がいい。

だが、どうしても対処不能の時だけに頼むことにしよう」

「ああ。このステイタスだ。いずれにしろ、頼りになることは間違いない」

 

フィンとリヴェリアとロキが言葉を交わす中、私とフィアナはようやく我に返った。

 

 

「あ…えっと…耐久と器用のLv.10ってどういうこと?」汗

「それはLv.10の基本アビリティやっていうことやろ。単純に見てな」

 

『にしても…発展アビリティが揃い踏みで無限大とは…最初のスキルと魔法はケイトの資質によるものでしょうけれども』

「いずれにしろえげつないっつぅねん。狂神化(ベルセルク)って何やねん。あっちでどんだけ苦労してきたんや」

『想像してみて下さい…

父親は暴力と暴言、母親は暴言と愚痴、姉は理解者であり立ち回り上手。

 

学校では毎日の家族との日々で疲れ切っていたことから、ようやく一息つけると放心状態になっています。

 

そんな最中、ケイトが気付かずにしたことに対してワザとだと囃し立て「悪人」とし、いじめて高笑いして享楽として続け、他は誰も助けず保守的に自らの日常を全うして楽しむだけ。

周囲は誰も助けない、寧ろ巻き込まれまいと自らケイトを傷付け続ける者もまたいる。いじめられる方が悪いのだという者もおり、大人も助けず3学期の終わり頃になってからしか止めてくれない。

いじめっ子は自らの価値観を説明も無く押し付け続け、ケイトという存在そのものが悪だと罵り続ける。どんな言葉でも真に受けてしまう性格を逆手に取って「そうされるのが普通なのだ」と洗脳し、立場が危うくなれば遊びや冗談のつもりだったと称する者しかいません。

 

そして周囲は自らの楽しいこと、やりたいことを思う存分やり続け、ケイトだけは赦されずに孤立させられ続け、挙句の果てには話しかけようにも声が出なくなる始末…

男性が苦手になり、父親やいじめっ子などの高圧的かつ主張が激しく自分勝手な者であれば、見るだけで恐怖を抱き、身が震え、怯え、何も手につかず、声も出せず、動くことさえ出来なくなります。

 

普通の人なら…一体、どうしてたんでしょうねえ?…6歳からほぼずっとそうだったんですが』

 

「うわあ…」とばかりに天を仰ぐ3人に対し、私は?を浮かべていた。

 

それが日常かつ普通だったが為、何も抱かないし感じない。いや…普通の人から見たら変なのか?

普通の家族じゃないということだけは分かってはいたけれども…寧ろ、そんな中で逆にどう同じように価値観を付けろと?(眉顰め)

 

 

「今、こうして会話できとるんは回復させたからか?」

『いいえ。たとえ心が壊れていても感情が無くなっても、ケイトの行動理念は変わりません。

人を傷付けたくない。幼い頃に浴びせられ続けた痛みや苦しみを与えたくない。その二つに尽きます。

 

ですが心も感情もある程度は回復させましたので、私に対して怒りを示すことは完璧にできてます!』

 

「なるほどな…つまりを言うと、彼女はそれでもなお人に当たらなかったのか」

「そうなるね。だが…普通の人ならば迷いなく自殺しているだろう」

『本当にそうなんです。

 

しかも要因は私を信仰してのこと、おまけに最期の最期まで貫いて生き抜いてきたんです!

どうです?優良物件でしょ!?』

「あ、ああ…だが僕達には僕達のペースがあるから急かすのはやめてくれると助かる//」

 

「つまりを言うと…狂神化(ベルセルク)はケイたんの殺され続けてきた心の悲鳴。

であると同時に、「終焉を齎したかった。こんな一方的に傷付けられ続ける長い戦を、はよ終わりにしたかった」っていう気持ちの表れ…ケイたんの人生そのものを表しとるっつぅわけか」

『そういうことですね。スキルもまた、ケイトの身体と動きに合った武器、私の愛となってます』

 

 

「そう言えば…」

「?」

「どうしたんや?ケイたん」

 

「ロキ・ファミリアってよく主旨が置き換わるよね?

実力を見るはずが全員で攻撃を当てる勝負へと切り替わって、その次は胸を隠す為に服を着させようとしたかと思ったら胸を押し付けろやら揉ませろやら…」遠い目

 

「…うん…その件については、本当に済まない。止められなかった」お辞儀

「ううん!フィンが悪いわけじゃないし…リヴェリアが怒ってくれなかったら今頃私は爆発していたと思う…」

 

「確かに…」

「いや、まあ触られたくないってわけでもないし…何故か、一緒に居るだけで安心するんだけどね?

やっぱり心の準備って、必要…で////」

「////」

 

目を合わせた瞬間、二人は赤面する。

しかし、また二人きりの世界に入り込んでいることに二人はまだ気付いていない。

 

 

「その…何で…赤く、なるんだろうね?//」ドキドキ

「さあ?何でなんだろうね?//」ドキドキ

 

「フィンは…私と一緒に居て…嫌?」恐る恐る

「そんなことはない!!」

「!!」

 

「君は実に勇敢で、魅力的、で…////」かああっ

「!!////」かああっ

 

「僕の…理想の、人だ//」

「こ、こっちだって…フィンの、事//」

 

「ええ加減告白せいや!」

『そーだそーだ!!』

「デバガメはよせ」

「そない言うんやったらぱっぱと出ていきや」

「そういうわけにも行かないだろう。

ステイタスの話のはずだ。その為に私は残る」

 

「ほー、はー、へええええ」にまにま

 

「……なんだ、その目は」

「いーや!リヴェリアもやっぱ気になるんやなあ。フィンの初恋、その恋路の続きが」にやあ

「!//そんなことは

「ないとは言い切れんやろ」

『私も気になります♪ドッキドキィ!♪』

「ドッキドキィ♪」

ぱちぃん!

「何故そこでハイタッチを交わすんだ…」汗&困惑

 

 

「もう結婚せいやお前ら!!って叫びたなるな」

『叫んでますよ、既に。確かに…無理にでも引っ付けたくなりますね。見ていて歯がゆい!!』

「やめんか。本人には本人のペースがある。無理に急かす必要もないだろう」

 

片目瞑って嘆息を零す中、未だなおロキは「はよ進んで欲しいんねやけどなあ」と零し、言葉を続ける。

 

 

「…絶対時間かかると思うけどなあ」

「いいや、あれはあれで知識は豊富だ。ケイトは知らんが、フィンは確実に気付くだろう。

今はまだ初めてとなる感情の芽生えに、戸惑っているだけだ」

 

『そうですねえ…お互い異性として意識している。そこに気付ければ、あるいは…』

「問題はティオネや」

「…まあ…それについては、ティオネがフィンに抱いたように、フィンはケイトへ抱いた。そう説明する外ないだろうな。

それでも諦めが付かなければ…」

『「その時は?」』

 

「……フィンに任せよう」

『投げるんですか!!』「投げんのかい!!」

 

「私には対策などできん」

 

 

その最中…

 

「その…また、抱き締めてもいい?//」おずおず

 

「あ…ああ//」頷

 

私とフィンが抱き合おうとして触れた矢先、ロキのある大声によって我に返った。

 

 

 

「待て!もしも…もしもやで?

 

あー…フィアナの阿呆ぉ!!!!」汗

ビックゥッ!!!

「「!!!///////」」

 

大声のした方向を見て、ようやく互いに我に返った。

 

 

「あ…ごめん//場所も、人も、弁えてなくって//」

「い、いや//僕の方こそ」

『その純情っぷりは何ですかあああ!!!恋愛に対する耐性ないんですかああああ!!!

 

初めてだからって奥手過ぎますよ!!

告白しなさい!キスしなさい!ハグしなさい!押し倒して○○○(ピー)しなさい!!!』

「やめんか!!!!」

ごすぅっ!!!!

 

「…リヴェリア、本当にありがとう。ナイス拳骨」

「気にするな。お前達はお前達のペースで引っ付けばいい」

 

「あ…うん。ってえ!!?///」ぼんっ!!

「!?///な…何を?////」

「はああああ…後でよく考えてみろ。私はもう行く。

 

ケイト」

「ひゃい!!//」気を付け

 

「自分に素直になれ」

 

「…え?」

 

「元居た世界の者達がどうかは知らん。

今までされてきたことも決して無にはならないし、忘れること等できないだろう。

 

だが…ここにいる者達の器量は決して狭くなどない。

忘れるな。私達はお前を殺そうなどとは思わないし、ましてや傷付けようとは思わん。

 

そのことだけは念頭においてくれ」

 

「…はい!」頷

 

「いい眼だ…今後の働きに期待している。自分の意思を出せ。

フィンに抱き付きたいと言ったようにな」くすり

「!!?/////!?////!?///」おろおろ

「…/////」

 

真剣な眼で頷くケイトに対してリヴェリアは言葉を紡ぎ、ケイトは動揺と共に真っ赤になりながら慌てふためき、フィンもまた目を逸らしたまま赤面していた。

 

 

「はっはっはっ^^

 

済まない。少々悪戯が過ぎたようだ…(微笑)

こういうのも悪くはない。寧ろ新鮮で、心地よくすらある…ふふっ^^

 

ロキ、気付いたことは後で説明してくれ」

「お、おう!」

「私はこれから執務室にある仕事の後始末を終えてくる」

「!僕も

「お前はケイトについていてやってくれ。

 

霊感で色んな感情が意思の関係も無しに流れ込んでくるんだ、不安にもなることも多いだろう。

だが…お前の傍が一番落ち着く。フィン、お前もそうなのだろう?」

 

「………//」

 

「見ていればわかる。

あいつは…ケイトは、本当に心優しい女性だ。人の心を、感情を、まるで自分のことのように痛み、行動を押さえることができる。

ただ…怒った時は、少々制御が効かないようだがな(くすり)

 

守ってやってくれ」

 

「……ああ//」

 

ポツリと返すフィンのその言葉に、リヴェリアは満足げに頷き、執務室へと向かっていった。

 

 

純粋に、相手に惹かれ、求めている…この感覚を何と言うのだろう?

 

恋だと知るのは、この想いに整理が付くのは…今から数時間ほど後のことだった。

 

 

 

「で、フィアナ?

 

素で全身の力とスピードを一瞬で凝縮させる技術を用いての一撃、つまりそれで出せる力がLv.7、敏捷も同様にLv.7。

それらが纏めてLv.8にしたんやんな?」

『ええ、勿論そうよ!吸い取った後にはちゃんと力と敏捷はLv.7相当に戻ってたけどね』

 

「なら…元々のそれのLv.8+恩恵でのLv.8でLv.16ってことにならんか?その技術を使った時の威力が!!」

「「『!!!!』」」

 

「確かに…そう考えた方が正しいだろうね…」

「なら…もし今使えば…?」

ぞおっ!!

 

血の気が同時に引き、倍以上の威力となるそれに…どうしたものかと困惑した。

 

 

「そう…つまりを言うと、重複効果や。

 

フィアナが判断したものを目に見える形にして、それを上げれるようにした。

そして恩恵を加えた際、最低限のものがLv.8だったことから身体能力もまた誤認して引き上げられて合わされた。

 

だとすれば…その効果は重なってないか?」

 

『通信が遮断されました』

「「おいコラ!!フィアナあああ!!!」」

 

「戻って説明せんかい!コラ、フィアナああ!!」と応答が無くなったパネルを必死に揺さぶるロキにケイトもまた参戦しようとした矢先、フィンから言葉がかかる。

 

 

「…ケイト、どういった技術でLv.7にまで威力を引き上げていたんだい?」

 

「あ…そう言えばまだ説明してなかったっけ。

全身の動きを繋げて加速させ、相手と触れた箇所一点へ凝縮させて最大の一撃と化させる技術だよ」

 

「…済まない。想像がつかない。もう少し具体的に言ってくれないかな?」

 

「えっと…力んでいる時に動きの速度は遅くなるでしょ?」

「ああ」頷

 

「でも、脱力している時には力が込められていない分、速く動ける。

 

その双方を実現させているのが「風月流」、自然、つまりは身体のそれに無理に逆らわずという意味で付けた自分で確立させた流派だ」

 

 

力んで何度も何度も殴ると体力は激しく消耗される。

その為、普段は常に脱力状態。素早さ重視で動く。それに伴い、体力の消耗も力んだ状態よりも極めて少ない。

 

そして脱力状態の後、相手もしくは相手の持つ武器と触れた瞬間だけに、全身を力ませて力をダイレクトに伝える。

結果、「最速のスピード」と、「全力のパワー」、その双方がただの一撃の中に同時に実現している。

 

ということを軽く説明した後、コツを掴まないと一瞬ではできないとも伝えた。

 

 

「当たった瞬間だけ全身の力を一点へ凝集させながら送り込む…これ自体が極めて高度な高等技術の為、考案してから身に付けるのに時間がかかった。

幼いながらに気付いて、考案したものだから…」

 

「なるほどね…強ち、全てが無ければいいとは言い切れないというわけか」

 

「うん…最初は…ずっと泣いていた。

ただ…泣いていた。

 

泣いて泣いて泣き叫んで…どれだけ助けを求めても、周りは……自分さえ幸せならそれでいいんだ。

 

だから余計にやるせなくって、やってられなくって、それでも自分は攻撃したくなくって、あんな思いを与えたくなくって…

そんな時だったんだ。…フィアナ騎士団の物語と出会ったのは…

 

そうして…私は変わった。

誰かに助けを求めた所で、絶対に助けられはしないって悟ったんだ。

 

 

大人に助けを求めた所で、父親が躾だ暴力じゃないと言えばそうになる。

実際はただの仕事場の八つ当たりなのに、そう言って外ではいいように見られればそれでいいと思ってる。

 

助けは来ない。誰も助けなどしない。

その割に、その誰もが人には求めるんだ。助けをさ…

 

なら…自分がどうしたいか?それについて考えた。

結果として…私は私のまま、死んでいった。

 

最後の最後まで、悔いのないよう生きた…と思う。

狂神化(ベルセルク)が出たように…私にとっては、人生そのものが長い長い戦だったんだ。

 

 

ここに生まれ変わらされたのには、フィアナ…」

 

ぱっ!

『はいはい何でしょう?』

 

「…お前は、私に自分を大事にして欲しい。自分の人生を歩んで欲しいから、呼んでくれたんだろう?

 

ありがとう…だからさ…私は、自分の力でお前の下へ行くよ」

『え!?』「「!!」」

 

「私はさ…生前では、あんな風に怒ったり、理不尽に対して怒鳴ったりなんてしたことなかったんだ。

生前では…慣れてく内に感覚まで麻痺していった。それと共に、そうされることに心も感情も何も感じなくなった。

 

だから余計に…ここに送ってくれたことはとっても嬉しいし、感謝してるんだよ。

 

だから私は、フィアナと全力でぶつかり合いたい!殴り合いがしたい!…

心を通い合わせる、ありのままでいられるお前と…友達になりたい」

『!!』うるっ

 

「これは…他ならぬ私の意思だ。

 

わかった…というより、思い出したんだ。

 

 

ありのままの自分で居られること。

 

それが…私が一番望むことで、幼い頃からの夢だった。

 

 

ホントはわかってたんだ。それでも…受け入れられなかった、世界で三人以外には……

 

結局…何が気に食わないかは、話さないとわかんない。

何に重きを置くかは違うから、感じ方も違えば考え方も違う。だから…付き合っていくのなら、どちらかが折れるか、納得するまで折り合いのつく形を検討するしかないんだ。

 

でも相手は何も言わずに説明も無しに押し付けてくるばかりで…私は、相手に合わせる道を選んだ。

 

そして自滅した…自分と違うものなのに、無理矢理一人で抱え込んで折り合いつけて…独りで解決していた。

スッキリしたようなお母さんを前に…よかったって…それだけだった。死ぬほど疲れていても、その笑顔を見るだけで安心したんだ。

 

ああ、よかった…

そう笑えるのが自分だったから…気付けば…デッドラインを越えていた。

 

それに私は、気付けなかった。

 

 

自分の力の無さを呪った。まだ起きないと…また、助けないとって…心を、さ。

 

でもそれ以上に…安心したんだ。

フィアナ騎士団のようにあり続けた道は終わった。もう…自由なんだって…

 

こんな世界にいなくていいんだって思ったら…とってもとっても嬉しかった!^^

死ぬほど嬉しくって、連れ出してくれたことに感謝した」

 

つーと感情が溢れ出てきて、それと共に頬から涙が伝う中、フィアナもまた目を潤ませているのが見えた。

 

霊感という能力に、初めて心から感謝した。

 

 

「だからさ…感情も心も蘇った後、お前と話をした時…ツッコみたい時は自然と体が動いてた!^^

それが…実は、とっても嬉しかったんだ。

 

あんな風に怒りを出したり、叫んだり、ツッコんだり…そんな日常を送るのが、私の夢なんだ。

 

 

もう、殺さなくていいんだって…

だからさ…余計、嬉しかったんだと思う。

 

境遇をフィアナから説明されて、ある程度ちゃんと考えて…

人を助けることに躍起になり過ぎて、心を無くしていたことにやっと気付けた。

 

回復されて、ある程度戻って…名字はまだ、思い出せないままだけどさ……

 

 

これだけは、はっきりしている…

 

神にまで辿り着いたその時は、必ずお前の居る場所へ行くから…

思いっきり、全力で殴り合ってくれないかな?^^

 

お前とこうして、パネル越しに言葉を交わすだけじゃなくって…私は…ちゃんと、ぶつかり合いたいんだ。

お前の、友人として」

 

『……』ぼろぼろぼろ

「!!?

一体どうしたの!!?」汗

 

『馬鹿っ馬鹿っ!少しは自分の為に動きなさい!

何で動けないこと察して気遣ってるんですか!!』

 

「だって、付いてこれるのなら私の眷属になりなさいって言ってそうだったし…

言わずに心の準備も無いままに勝手に動きまくっていたけれど、悪意は一切感じなかった」

『だからって!

 

だからって…解放される為に、私は送ったんじゃ』

 

「十分…自分の為に動いたよ。

 

私はさ……フィアナ騎士団みたいになりたかったんだ。

人を救って感謝されて、そんなのを求める自分がいた。

 

でも、現実はそうじゃない。少なくとも周りにいる人は、助けられて当然って顔してた。お礼を言う人も中にはいたけどね。

そして見返りを求めてるみたいでやだなあって気分にもなった……

 

だからさ…ひたすらに、助け続けたんだ。手当たり次第に。

 

 

それが…私なんだ」

 

「フィアナの言ってた、潰れるまでやってどないすんねん!っちゅう話やな?」

 

「うん…だからフィアナ…待っててくれ。

お前の力を借りずに、私はお前を殴りに行くよ。

 

お前と…目一杯ぶつかり合いたいからさ!^^

 

その時は…」

『ええっ…負けませんからね!!?ぐすっ、ひっぐ!』

 

「うん…私も負けない!

 

あの世界ではできなかったこと、自分のやりたいことをやるつもりだ!」

『フィンとのキスですね!』

「うん!って違う!!

しょ、将来やれる関係になれたらって思ってるだけ!///」

「『にやにやにまにま』」「////」かああっ

 

「口に出して言うな!//は、話し戻す!//

ともかく…ここは私のいた環境とは随分違うし、自分らしく居られる場所だから」

 

『あそこは心が貧しい人が多いですからねえ…

私もう、あそこには嫌気が差してます』しみじみ

「それに関しては私も同じだよ、まともなのは姉ちゃんと友人と恩師の3人だけ。まあ他にもいるんだろうけれど、助けようとしなかっただけで」

『あなたを忘れてどうするんですか;』

「あ、忘れてた。ってまともなの?私は」

「まともや」

 

「少なくとも、僕にとっては好人物だよ」

 

『まあ…兎も角、無理は決してしないこと!これだけは約束してくださいね?』

 

「ああ…わかってる。あのようなことにはならないよ。

たとえまた無茶しても…きっと、ここにいる人達なら止めてくれると思うから」

 

『善人が多いですからねえ。まともな人格を持った人ばかりで安心しました。

悪人扱いしようものならいっそフィアナパワーで全てを撲滅

「やめましょう」

『いえ、悪い冗談です。一番滅ぼしたいのはこちらの世界ですし』

「だよねえ(苦笑)

 

でもいい人も中にはいるからね?私がただ出会えなかった、いや…聞こうとすれば、また変わってたのかな?」

『だとしてもあれは異状です。やっていいことと悪いことがあります!』

「だとしても私は大好きです!^^」

『!!?はい!!?』

 

「はっはっはっ…だってさ…そのお陰で、今までにない希望を知れたから。

求めてばかりじゃ意味がないんだって頑張れたのは、お前のお陰だ。

 

だから安心してくれ。フィアナの下に誓う。

友人として、神友としてぶつかり合うその日まで…待っててくれ」

『当たり前です!何百年でも待ちますよ!!!』ぺしぺし&ぼろぼろ号泣

 

「流石にその頃には生き延びれてる自信がないなあ^^;」

『是が非でも生き残らせますから!!ね!!?』

 

「うん…ありがとう。心配かけてごめんね」

『気にしないでいいんですよ!』

 

「そのさ…友達になりたいって意味だったんだけど…ちゃんと、通じた?//嫌じゃない?」ぽりぽり

『当ったり前です!私だってそうなりたいんですか!!そうなれればどれ程嬉しいことか!!!』ぷりぷり

 

照れ臭そうに頬をかく私に、フィアナはぷりぷりと怒りながらも頬を染めているのが見えた。

 

 

「感情を蘇らせてくれてありがとう。心に息を吹き込んでくれて、ありがとう。

 

…必ず、迎えに行くよ。私の為に動いてくれてるのだけは、ちゃんと通じているから」

『わかってます!言わなくても通じてます!!』

 

「生まれ故郷にも帰りたいだろうしね」と言葉を返すと、『お人好し馬鹿あああ!!』と号泣され、またペシペシとパネルで頭を叩かれた。

 

「でも…本気で、心から想ったことだから。必ず果たす」と言い切った。

 

 

フィアナが泣き止むまで数十分ほどかかり、その後で…

 

『後輩の不始末の責任は先輩のもの…任せましたよ!ロキ!!』

「せやから投げんな!!(汗)

もうすぐで神会(デナトゥス)があんねやで!?どない説明すりゃええねん!!」

 

「ともかく、明日の予定だが冒険者登録をしてもらう。その後で服と防具、武器を纏めて買おう」

「わかった!」

『ロキにお任せ♪』きゃぴっ

「ホンマええ加減にせえよお前えええ!!」半泣

 

こうして…気付けば、時計は21時を指していた。




ロキの神会(デナトゥス)誤魔化し劇場(おまけ)

「お。次はロキの所か。
ケイト…Lv.8ィ!?到達期間0日!!!?」
「「「Lv.8!!?」」」
「「「「「到達期間0日!!!!??」」」」」
ざわざわ

「これは一体どういうこと?
本来なら、登録した時点で誰もがLv.1となるはずだけれど…どういうことかしら?ロキ」じとー

「んー。それがな?恩恵刻むと同時になったもんでなあ~」しどろもどろ
「たとえどれほど経験値(エクセリア)を積んでいたとして、恩恵を刻んだ後のものしか反映されないはずよね?
神の力(アルカナム)
「つこうっとったらここにはおらんわ!
もし使ったら天界へ強制送還されるの知っとるやろ!?フレイヤ!
(あかん!強い、おもろいと察せられたらあかん!!)」内心ドキドキ

「そう…だとして、何故?」
「せやなあ~。多分、その常識が覆るほどにあったんやと思うで!?
せやないと説明がつかんわ!

(って言うかこれ以上どうしろ言うねん!!;いずれにしろ0日でLv.8なんて…
そうや!(ピコーン!))
もしくは…物心ついてない時に刻まれとったんかもしれんで?
本人は恩恵刻んだ覚えない言うてるし、27歳やし、可能性があるとすればそれや!」

「どれだけひどい人生送ってきたんだ?」
「普通の人なら100万回くらい死んでるぐらいじゃないか?」
「だがLv.1から一気にLv.8になったんだろう?そう書いてあるが」
「一体どれほどの…」
ごくり

一様に驚きを隠せず唾を飲み込む中、フレイヤは一人目を細めていた。


(ロキがこれほどに隠そうとするほどのもの…何かあるわね)

そして…ケイトの二つ名の決定と共に、ケイトがフレイヤから執拗に狙われることは間違いなしになってしまったという……
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