神様を殴る為に神を目指すのは間違っているだろうか 作:-恵-
それは神と名を結び、
そして様々な事象から【
それに伴って得られるのがステイタスであり、一般人と一線を画す能力を得ることになる。
ステイタスとは「神の恩恵」を細かくパラメータ化した数値であり
基本アビリティ、発展アビリティ、魔法、スキル、そして総合的階位を示すレベルから構成される。
後にロキから「眷属の積み重ねた【
得られるんは人を超越した身体能力!魔法と奇跡!神が人に開く「神に至る道」!!無限に拡がる可能性!!!
それが【
ケイトは目をキラキラと輝かせ、「かっけえええええええ!!!!///」と心の内に沸き上がる興奮と共に叫び、興奮のあまり魔力が劫火と化してしまったという。
基本、恩恵を刻んだ時点をLv.1とし、それ以降の経験を経てレベルは昇華され、ランクアップという形で身体能力の向上が目に見えて示される。
冒険者の誰もが、必ずLv.1から始まる。
過半数の冒険者はLv.1に属しており、現時点の最高峰はLv.7、それも【フレイヤ・ファミリア】に所属するオッタルとオラリオにはいない者の2人だけである。
そして…
結果として…注目を浴びるなという方が無理である。
次の日、ギルドではこんなやり取りがあった。
冒険者登録届けを無事終えたのだが、それについて疑義が生じてロキがギルドに呼び出されたのである。
「冒険者登録…そして恩恵を刻んだのは昨日。
ですが、Lv.が8というのは一体どういう?」
「さー?以前どっかの神に刻まれとったんかなあ?」しどろもどろ
ロキの受難は続く…
(いつか覚えとけよ!!フィアナ!)
内心涙を流していたのはここだけの話に留めておく。
そっぽを向きながらギルド員に説明するも、ギルドの者達への対話が非常に長引き、終えるまでに熾烈を極めたのだそうな。
「その場合、神ロキが刻む以前の神の名が示されるはずですが、一体?」じとー
「さあ?そこまで注視してへんかったし、そもそも刻まれて…」
「…無かったんですね?」
「んー…まあ、そうなんやけどな」たらたら
「
「使っとったらここにはおらん!その時点で天界へ強制送還や!!」
「ですよねえ…
「……隠蔽することってできるか?」
「できる限りのことはしますが…必ず、いつかはばれると思いますよ?」
「頼むわ!エイナたんが頼みの綱やねん!このとーり!」合掌
「…土塊を太陽に変えろと言っているようなものですよ?;」
「頼むて!」
「……はああっ
(どうしてこう厄介事ばかりが回ってくるんだろう)」
それに巻き込まれるギルド員の女性、エイナもまた苦労を強いられたのは言うまでもなく…
真相は意外と早くに知られ、「女神フィアナの使徒であること」も含めて隠蔽されることとなった。
フィン達主力の連携を相手に素手で大立ち回りした件も、今回のLv.8への急激なランクアップに関連しているかもしれないということもまた同様に。
ステイタスを開示することでより手っ取り早く説明を終えられたのが、ロキにとって何よりの救いだったという。
ただし、Lv.だけは冒険者としても話さなければいけないようで…結果として前ページの
そこで憶測として話されたロキの「以前から恩恵が刻まれてあった理論」は、あの後でフレイヤからエイナと同様に以前の神の名を挙げるよう指摘及び論破され
「異世界にいる神フィアナが送り込んだ件」のみを伏せ、正直に「恩恵を刻んでLv.1になったのを確認後、自動でLv.8へと急激にランクアップされていったこと」を白状した。
「体の中に溜め込まれていた
大いに賑わい、寄越せと言われるも「殺すで」とロキが脅すも…通じていないのが一人だけいたという。
それから後…フレイヤから狙われ続けるという事象が何年にも渡って繰り広げられ続けたのだが、その詳細は今は割愛する。
「パネルのそれは、もう使わない。
私がやりたいことだ。自分の力で辿り着けなければ意味がない」
『わかったわ。でも』
「勘違いしないでくれ。
私が、そうしたいんだ。
ここまで連れ出してくれた。それは、私にとっては助けてもらったのと同意義だ。
連れ出してくれてありがとうと言っただろ?
お前が何と言おうと、嫌がろうと、是が非でも迎えに行ってこの世界へ連れ帰る!!
勿論!全力で殴り合って、閉じ込められている空間をぶち壊してからだ!!」
『……お人好しの極みです。馬鹿の極みがここにいる』じわっ
涙ぐむそれを顔文字で示しながら言うフィアナに、「わざわざ異世界に送ってまで助けてくれたお前には言われたくないよ^^」と返し、言葉を続ける。
「で、Lv.7に戻すことは
『できるわけがないでしょう?』
「どないしよ、女神フィアナなんてここじゃおらんし」う~ん
「済まないが、そこの判断は任せるよ」
「せやから投げんといてや!!;」
『あなたの霊感、強いですねえ…まさかそこまで読み取られるとは』
「兎にも角にも…お前の力を取り除いてくれ」
『嫌です、見れなくなりますもん。ずっと付き合いますよ』
「それだと自分の力で辿り着けない;」
『私を引き付けた。それもまたあなたの魅力であり、同時にまた…あなた自身の力なんです。
あなたが何と言おうと、嫌がろうと、是が非でも助けますからね!あなたが勝手にするんだから、私だって勝手にします!!
その為に送ったわけじゃないのに!もおっ!//困った人ですよ、本当に!!//』ぷりぷり
ふいっとそっぽを向きながら言うそれに、私は苦笑するばかりだった。
「だから…もう、泣かないでくれ。
あんな風にぼろぼろと哀しみの涙が止まらないのは、見たくは
『喜びの涙です!!あなたこそ勘違いしないで下さい!!』
「よかった…(ほっ)
わかった。お前の力は、取っておいてくれ。私と殴り合う為に」
『盛大な家出を決めてやりますよ!!
そもそもこちらでは下界に降りてなくって神が多いので、私一人ほとんどやることありませんし』
「一応無期限休暇届け出した方がいいんじゃない?」
『そうですね。でもあなたとラブリーしたい♪』
「え?」汗
『私もフィンにしたように熱烈のハグをしながら寝て下さい』
「「!!?///」」
『愛して愛して愛して』
「あの
『大好き大好き大好き』
「だから
『ぶちゅー♪』すりすり
「本当に私の幸せを願うのならやめて!!頼むからやめてえええ!!!
私で遊ばないで!!私の反応で遊ばないでええええええええ!!!!」
『いーや♪』
ぶちぃっ!!
「いっぺんだけ!いっぺんだけでいいから拳を!!!我が怒りの鉄槌をおおお!!!
プロミネえええええンス!!!!!」
「「落ち着け!!!」」
再び中庭で使った魔法を使用する為に左拳を天へ掲げた。
その次の瞬間、両手首を両手で掴まれ、足首を両足で押さえ込まれた。具体的に言うとベッドに縫い付けるようフィンから覆い被さられた。
しかし、私は必死に暴れた。
「せめて鉄槌を!一発だけでいいから鉄槌をおお!!ただの拳だけでいいからああああ!!!」
「落ち着くんだ!殴った所で拳が痛むだけだ!!」
ぎしぎしとベッドが軋む中、ドアから一人の女性が殺気を放っていた。
「団…長…?」ゆらり
「「…あ」」
ドアからゆらりと立ち入ってくる女性、それを見た私とフィンはたらーと汗が頬を伝うのを感じた。
それらに対し、ティオネは憤怒の形相でずっしんずっしんと大きく床が縦揺れに揺れるほど足音を立てながら詰め寄っていった。
「リヴェリアから団長の居場所を聞いて向かったら…
よくも!…よくもっ!!団長を押し倒したわねーーっ!!!!?」くわっ!!
「逆逆!押し倒されてるのこっち!!」汗
目くじらを立てて叫ぶティオネに、私は冷や汗交じりにベッドに縫い付けられたまま叫ぶばかりだった。
「団長っ!ケイトが相手じゃないと発情しないんですか!!!?」
「いや、そういうわけでは
「私に来て下さい!!襲うなら是非私に!」
「いや、済まないけれど
「小人族相手じゃないと発情しないんですか!!!?」
「いや!それよりもまずは話を
「どっちなんですか団長!!!」
「人の話を聞いてくれ!!!」
切実なフィンの叫びが神室に響き渡る中…ある想いがよぎる。
あー…女神フィアナとのやり取りが目に浮かぶ。
『私はそんなことしないわよ!』
どうだったっけ…?(汗&遠い目)
怒りの鉄槌はお預けに終わった。
まあ…それ以上に感謝してるし、だからこそ好きなわけだし。
『私との愛の力ね』ハート
いつか絶対に殴ろう、うん。
それも、これらのぶつけられなかった分のも加えて派手に!
ハートを浮かばせながら擦り寄ってくるフィアナに、私は内心思った。
本当は自分が帰りたかっただろうに、私を送り込むことを選んでくれた…大切な人(神)に。
まあ…好意を寄せられるのは素直に嬉しい//
そう思いながら、先程のとそれよりも前の時に撃とうとしたプロミネンスの余波で燃えたもの、正確には燃えかけたものを直した。
(焦げる程度で…炎が出なくって、本当に良かった)
そうほっとしながらも直し続けていく中、その後ろでティオネが落ち着いた頃を見計らってロキがフィンへ言葉を発していた。
「フィンー、予め言うとくけどな?ケイたんに抱いとるそのドキドキは恋愛感情やから」
「!!?//な…何を//」
「メリサたんにも抱かんかったもんやったやろ?
実際、ドキドキもキュンキュンもしてへんかったやんか。
27年前、ウチは囃し立てる為に「初恋のメリサたんへの告白はいつするんやー」って言ったけど、そん時のフィンは赤面もしてへんかったし、こないに動揺もせんかったやろ?」
「それは…そうだが//」
「そもそも結婚自体、お前は野望の手段として捉えとったやんか。まあ実際に結婚したんなら努力するやろうけども。
今のお前はちゃうやろ?実際の所、ケイトとどうしたいんや?」
「……/////」
「それは恋愛感情の芽生えや。それも人生初めてやから戸惑っとるんやろうけど…
まー、助言はここまでにしとこか。
うかうかしてる内に取られてもウチは知らんからなー?」
「私の団長に…何を吹き込んでるのよー!!!?」
「いや!だからな!?ティオネがフィンに抱いてる感情を、フィンがケイたんに抱いとる言う話で」あわあわ
「私の恋路を邪魔してんじゃないわよおおお!!!」
「ティオネ!僕は君のものになったつもりは…」
『再びカオス極まれり、第二弾!』
長きに渡って話し合うようで、ロキは私へステイタスに
ティオネの対応、フィンに押し付けたな…
案内された部屋は個室で、「Lv.8でものごっつ強いんやから相部屋でない方がええやろ!」と言われた。
『フィンと相部屋がよかったですか?』
「!!?///」ぼんっ!!
真っ赤になる私に対し、肯定と受け取ったロキが「結婚してからな?」と言い、その瞬間に全身の血が湧き上がる感覚にとらわれた。
「図星やな」にや
『図星ですね』にや
楽しそうにしている神二人を、私は真っ赤になりながらも睨むばかりだった。
「あ!それよりもロキの傷治さなきゃ!!」
少しこそばゆい//
ロキが立ち去ってから私はベッドに横になり、その時になって気付いた。
「あ…風呂に入ってない」
『とりあえず外に出て話し掛けましょう』
「いや…でも、迷惑だし」
『いいから出る!!』どんっ!!
強引に出された後、ちょうど前を通りかかっていたのか…ベートが目の前にいた。
「!!」
「………おい」
「はい!」
「風呂、まだ入ってねえのか」
「えっと…そう、だけど…こっちのルール知らないし!風呂に入るのも迷惑かかるんじゃ!!」おろおろ
と渋っていたら
「ちっ。なら手間かけんじゃねえ!!おら動け!」
そうベートに背をげしげし蹴られながら浴場の中へと叩き込まれた。
時間も時間で「22時に入る人は少ないのかな?」と考えながら一人でゆったりと身体を洗った後、湯に浸かり、風呂を心行くまで堪能できた。
上がった後で服と下着を置いていた籠の中身は替えの服(小人族のもの)とすり替えられており
後に聞いた所によると、ベートがリヴェリアに言ってくれて用意されたものだったようだ。
そうして浴場から外へ出ると、その入口にベートがいた。入口近くの壁に背を預けて…
ベートが上がるまで待っていてくれたのには驚き、瞠目していたが…
本人は「勘違いすんじゃねえ!たまたま通りがかっただけだ!」と言いっていた。
「(はっ!)ツンデレか!!」
「あ!?」
「いえ。ありがとうございます!」
「…俺は何もしてねえ!」
「…ありがとう」ぽつり
ずかずかと足音を荒立たしく立たせながら去っていくベートに、「ツンデレ狼」という認識が付いた。
その背を見えなくなるまで見送りながら一言呟くと、耳が微かにピクピクッと動いていたのが見えた。
その後、私は部屋へと帰り…留守番してくれていたフィアナに礼を言った後、ベッドに横になって眠りについた。
フィン視点――
ステイタスの件について伝える為、執務室にロキと僕とリヴェリアとガレスが集まっていた。
その時、僕は女神フィアナの件についてのケイトの叫びを二人にも伝えた。
「そんなことを言っておったのか!」
「ほお…よかったではないか」
「ああ」
「それがケイトに惚れた要因か」
「!//(ドキッ!)
いや…違うとは、言わないが//」
「いやはや…随分と気骨な奴じゃのお。
がはははっ!^^
気に入ったとばかりに笑いを押さえず言い放つガレスに、僕は「それで「兄貴」とあだ名が付けられたそうだけれどね、女性なのに」と板を介して得た情報を伝えると、なおも彼は「違いない!」と高笑いするばかりだった。
僕も同じことを思っていたこともあって、くすりと笑みを浮かべて「もう…その心は折れる寸前だったけれどね」と一言付け加えた。
「死んだ時のことだな。
それで…お前の目に適う冒険者となったわけだが…一体、いつ告白をするんだ?」
「!!//」
「そうじゃのお。見るからに異性として意識しとるし」
「いや…だが、ケイトが僕に惚れているかは//」
「奥手になるのもいいが度が過ぎると飽きられるぞ」
「…////」
「あんなあ?女から告白させる気なんか?惚れたんならガツンといかんかい!!」
「いや、確証を持てるまでは//」
「アホかあ!!!惚れてんのは目に見えとるやろ!!」
「…まだ、わからないよ。深く人柄を知っているわけじゃないしね。
でも…今回のことで十分、好人物だということはわかった」
「理想の人やって言うとったもんなあ、しかも本人に」にまにま
「ほお。言うのお」にやにや
「やめてやれ」
「怒ったら手が付けられないけれど、言うことはちゃんと聞いてくれる。気にしいな所だけが少し問題だけれどね」
「お前なあ…ケイたんからプロポーズさせる気か?」
「僕が、今日出会ってすぐにプロポーズするほど節操無しに見えるのかい?
…確かに、不思議と目が引き付けられるし…見ているだけで、何故か…心地よくはあったわけだが//」ごにょごにょ
「恋や」
「恋じゃな」
「恋だ」
「!?//」
「いや…済まない。随分と進展したように私には見えてな」ふふっ
そう笑みを浮かべながら、リヴェリアは「お前が指導役を買って出た時は驚いたぞ」と言葉を続けた。
「そうだね…彼女の勇気は確認できた。意志も堅いと見ていいだろう。
女神フィアナの推薦のようだしね…今となっては、僥倖だとも思うよ。
今後、彼女を知っていって…互いに理解し合った後、申し込むつもりだ//」
「顔赤いで?」
「言わないでくれ!//」
目を伏せながら言う中、さも楽し気に皆は一様に笑みを浮かべていた。
「ふっ。やっと一歩前進か」
「随分と時間がかかったけれどね^^」
「アイズ達はまだLv.5…Lv.6より遥かに強いとなると…荒れそうじゃの」
「ああ。だから、ステイタスの件については秘匿する気でいる。
ケイトがLv.8だということだけは報告せざるを得ないけれどね。
無尽蔵の魔力と
「そうだな。魔法を覚えているものは否が応でも魔力を感知するだろう」
「隠蔽する術を身に付けなければいけないね。それも早急に」
「明日、昼からにでも教えることにしよう。
異世界から来たのならば文字も教え込んだ方がいい。覚えていないだろうからな。
極東の文字はフィアナとの会話から読み書きができているようだったが、
「ああ。助かるよ。朝に伝えておこう」
「まあともかくや!フィンたん!」
「ん?」
「お嫁さん候補発見おめっとさん!!乾杯しよ!な!?」ずいずい
「ああ…そうだね。
でも…何故、話し合いの時に持ってくるんだい?^^;」
酒を手に詰め寄ってくるロキに対し、思わず笑みが引き攣る中
ロキは「いいやんか今日ぐらい!」と、ガレスは「縁起担ぎじゃ!」と、リヴェリアは「では久方ぶりに羽目を外してワインでも飲むか」と微笑みながら口々に言い放った。
「…わかった。僕もあやかろう」
「新たな仲間に!フィンにとっては伴侶に!」
「!!//」
「いざ祝杯や!!」
「ちょっと待ってくれ!気が早い!//」
「お黙り!!
今日はとことん付き合ってもらうからな!?(にや)
っつぅわけで!乾ぱぁ~い!!」
「「乾杯」」
「…//乾杯」
そうして4人で、窓から刺す月明りの下で乾杯を交わした。
最初にロキが杯を掲げ、それにリヴェリアとガレスが杯をぶつけ…
最後に、僕が未だ引かない熱の処理に困りながらも杯を重ねるようにぶつけた。
その日の月は満月で…不思議と、どこか笑っているようにも見えた。
修正報告
はっ!→(はっ!)
フィンは女神フィアナの件に→僕は女神フィアナの件に
目に見え取る→目に見えとる
粗相無し→節操無し
2018年6月10日23:23訂正
アナルカム→アルカナム
2018年6月18日0:17訂正