魔法科高校の楽園の巫女 作:にゃんくる
翌日も途中まで、結局呼び方は変えずじまいのメイドさんに送られ、そこからは深雪たちに送られる。直感的に達也にじろじろ見られていたような気がして深雪を盾にするようなポジションを取る。もちろん達也はそれほどこちらを見ていたわけではないので気のせいだと思うのだが……
「霊夢のクラスはどこだったの?」
「A組」
「そう!なら私と同じクラスね」
深雪と同じクラス、それはとても喜ばしいことであった。もちろん以前からの数少ない知り合いが同じクラスにいるので安心できるという理由もあるが、深雪はとても美しく、おそらく目立つ容姿なため、同じクラスにいれば自然とそちらに注目がいくであろうというデコイのような役割を霊夢はひっそりと期待していたのであった。
「じゃあ、二科はあっちだから」
「はい、それではまた」
高校に着き、クラスの違う達也と別れる。そのまま深雪の手を掴んだままついていくと周囲の人間が深雪に注目しているのがわかった。
(予想通り深雪は目立つ。このまま影に隠れれば完ぺき)
そうして霊夢は深雪の影側に陣取る。もちろんではあるが影に隠れるではなく陰に隠れるが正しく、そしてそれは言葉通りの行動をすればいいというわけではないのではあるが、霊夢は完全に勘違いをしていた。輝くように目立つ存在が中心にいる時、そちらに注目がいくからこそ他の場所にいる目立つはずの存在が目立たなくなるのが陰に隠れるということである。この状況の場合太陽である深雪のどの方角に隠れようとしても月は光り輝いてしまうので一人の時以上に目立っていたのであった。
クラスに着くとようやくくっついていた深雪と離れ、先日のIDカードから自分の席を探し、席に着く。私の苗字は四葉であるため、もしかしたら光井ほのかの後ろかもしれないと少し期待していたが、一つ前はどうやら見知らぬ男子であった。霊夢は八つ当たりで目の前の男子に「禿げろ」と心の中で唱えていると少しして何か感じ取ったのか、震えあがって席を立っていく。それを見て、霊夢は満足するのであった。
「れ、れ霊夢さん!」
後ろから名前を呼ばれ、振り返ると緊張している様子のほのかがいた。私は相対した相手のコミュ障レベルを測る能力を持っている。それによると先日は初対面で自己紹介ができてしまうレベルであったにも関わらず、今日は相手の名前を呼ぶだけで噛んでしまうレベルにまで下がっていることがわかった。レベルの判定がそのままであるが気にしない。
「おはよう、ほのか」
相手がコミュ障とわかると落ち着くことができた。もしかしたらほのかとは良いコミュ障友になれるかもしれない。そう感じた。
「お、おはよう」
「その、雫は?」
「雫は今司波さんとお話ししてますよ!席が前後だったので!そういえば私と霊夢さんも席があと一つずれていれば前後でしたね!」
それを聞いて、本人にはなんの責任もないがやはり許せない、もう一度心の中で唱えよう。そう考えていた霊夢であった。
「司波さんと霊夢さんって仲いいんですか?クラスに入ってきた時手を繋いでたように見えましたけど」
その問いに頷く。私にとっては今のところ一番の友人である。自分はそう確信を持って言えるが、深雪は、私のことをどう思っているのだろう。もしかしたら友達とすら思われていないかもしれない。そんなことを考え、負の思考に入りかけた私はふとほのかが不機嫌そうにしているのに気付く。
『ただいまより、オリエンテーションを開始します。生徒のみなさんは席についてください』
「じゃあ霊夢さん、またあとで」
不機嫌そうだった顔はすぐに戻り、手を上げるほのかに対して私もちょっと遠慮気味に手を振り返してみる。うん、友達っぽい。
霊夢の新たなる能力、コミュ障力測定能力が判明!
原作でも自己紹介のシミュレーションをするほのかは霊夢の能力によって同族判定されてしまった!