えーっと、去った6/2がですね
【ローズの日】
【ロープの日】
【裏切りの日】
【イタリアワインの日】ということで

それなんてカランドロ×レルゲンなのだと、思いまして。でもローズの日もあるからビアント×レルゲンでもある。ってわなわなしていたらもう書くしかなかったんです。

ってことで、エロはありませんが
カランドロ×レルゲン←ビアント的な内容です。
書籍7巻終わりで講和が却下された後、8巻でレルゲンさん一切出てこなかったので、きっとカランドロさんにあれやこれやされているんだろうな、という妄想に時空を歪ませてビアントさんを登場させました。
ええ、腐向けですご注意を。

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銀の匂いのするワイン

 降り立った地は、からりと賑わっていた。石畳を軽やかに蹴る靴は久しく磨いていなかったため、硝煙まみれの私の手は磨き方を忘れてしまったほどだ、と皮肉を呟く気すらなくなるほどの平和そのもの。手土産は秘蔵のウイスキー。帝国を打破した際に開封するつもりだったが、招待されてしまっては致し方ない。

 今日のイルドアは、酷く蒸し暑かった。陽射しはしっかりと頭上に映えているが、肌に触れる空気はぬるりと湿っていてお世辞にも心地が良いとは言えない。

 はじめて足を踏み入れたが、どの女性も振り向かずにはいられないほど美しい。声を掛けようとしたが、寄越された迎えの士官の、自重せよとのわざとらしい咳払いに邪魔をされた。

 せめて、珈琲か酒精の一杯でも出してくれさえすれば態度も改めるのだが、いかんせん何の詳細も知らされず、一度も謁見したこともないイルドアの大佐殿に呼び出されたとなると、どう頭を捻ろうとも意図が掴めなかった。

 軍事演習という名で招待されたことになっているが、私は一介の中佐風情で、しかも事実上、我が祖国のフランソワ共和国は瓦解し、帝国の大攻勢から逃げ切った一部の者たちと共に辛うじて足掻いている状態だ。これは、イルドアがこの戦争に介入する兆しと捉えていいのだろうか。帝国とは友好関係の位置にいるが、未回収の領土問題を抱えているはずで、近頃だと、帝国との国境付近で大規模動員演習まで行っている。しかしイルドアにはそんな金はないはずだ。せいぜい、双方に良い顔だけを見せて馬鹿らしい金額で武器を貸与するぐらいだと聞いている。せめて、相手が此方側にどんなダンスをご所望なのか程度でも分かっていればいいのだが。

 私はただの野戦将校で、ただの航空魔導士だ。前線で敵兵と生死を賭した戦いは散々に熟知したが、中立国の視察など知るわけがない。

 やはりイルドアの参戦なのだろうか。いや、都合の良い考えは身を滅ぼす。思考を切り替え、通された晩餐室を見回すが私以外の他国の観戦武官は居なかった。やはり演習は建て前なのだろう。昼過ぎの人の気配が少ない静けさに遠くから耳に届く着弾の音が重なり、妙な心地良さを生む。

 テーブルには一本のワインボトルと、小ぶりの薔薇の花束があった。視界に入れるもそれら二つを手に取るような真似はせず、指先でボトルのラベルをなぞる。上等のワインかどうかは知らないが、なぜかワイングラスは見当たらない。つまり、最初から振る舞うつもりがないということだ。薔薇の花束はしっかりと綺麗な包み紙に巻かれ、芳しい香りが鼻腔をくすぐった。

 

「まるで、女性扱いだな」

 

 そうぼやいた瞬間、豪奢なドアが叩かれこちらの返事も待たずに扉が開かれる。私をここまで案内をした応接役の士官が、誰かを連れて晩餐室へと入ってきたが、やはりそれは見知った顔ではなかった。

 

「お待たせしました。ヴィルジニオ・カランドロ大佐です」

 

 第一印象は、武人の塊といった体の男だった。応接役の紹介と共に、カランドロと呼ばれた大佐殿は私に笑顔を見せる。礼儀正しさはしっかりと持ちながらも、私が敬礼をしようと手を上げたタイミングを見計らい、わざとらしく握手を求めてくるところに人懐っこさをアピールさせた。

 

「ビアント中佐殿、でよろしいかな、すまないね、突然の呼び立てにこんな場所まで足を運んでいただいて、感謝する」

 

「お会いできて光栄です、カランドロ大佐殿」

 

 如才なく社交辞令を交わせば、そそくさと役目を果たした応接役が晩餐室から出ていった。握手が解かれると、互いの貼り付けた笑顔も直ぐに剥がれる。大佐の身が反転し、今しがた士官が出ていったドアが大佐の手で開かれた。

 

「ささやかながら、饗応を用意させてもらった。というよりも、今回はそちらがメインだ」

 

 後ろを着いて来いということか。それだけ言えば分るだろうと、廊下のカーペットに大佐の靴底が沈む音に合わせて私も晩餐室を出た。大佐の手にはテーブルに置かれてあったワインボトルと花束があった。

 しまった、私の手土産のウイスキーは応接役の士官に渡してしまった。実は列車がイルドア領に入る前に軍衣から背広に着替えたのだが、この場所では逆効果だと今さら気付いた。民間人の真似をした軍人と丸わかりだろう。

 

 「共和国の紳士は、ベッドでは回りくどい話を好むと聞いているが、生憎時間がないものでね。単刀直入に言わせていただくとするよ」

 

 その言い草だと、ある程度は私を調べ上げたと言っているようなものだ。若干の不快感が生まれる。

 後を追う大佐の背中は、初対面であるにもかかわらず頗る機嫌が良いのは分かった。

 歩いて数分、軽快に歩を進める大佐の足取りが地下へと続く階段を降りた。直ぐに景色は一変し、コンクリートが剥き出しの地下牢へと続く道が視界の先に見える。こつこつ、と軍靴と革靴の足音が絡む。冷たい階段に響いてから耳に届くと、それは不協和音に近かった。

 

「エーリッヒ・フォン・レルゲン、という帝国の参謀将校と顔見知りだと聞く」

 

 この場にいっとう不釣り合いな者の名が大佐の口から出た。聞き間違いか、と一瞬ばかり思考が停止する。

 最下層まで下りたのか大佐の足が止まった。眼前には必要最低限の小さな照明が等間隔に下げられた狭い廊下が続いている。左右は全て鉄格子、そう、典型的な地下牢だ。絶えず水滴が地に落ちる音が耳に届き、奥へ進むにつれて照明など役に立たなくなっていく。

 延々と続くのではないかと錯覚するほどに、闇へ向かう廊下。大佐はここへ何度も訪れているのだろう。足取りに戸惑いが一切見られなかった。

 

「顔見知り、とは些か歪曲表現ですが、以前に捕虜として一時的に私の指揮下で拘束していた、程度の間柄とでも言いましょうか」

 

「程度、ねえ」

 

 直ぐに大佐から揶揄の言葉が投げられ返答に困っていると、一番奥の、一番大きな鉄格子の前に大佐と私は辿り着いた。しっかりと施錠された扉の前にパイプ椅子が置かれ、世辞にも身なりが良いわけではない無精ひげの下士官が小銃を片手に酒を煽っていた。大佐クラスの者が眼前に立っているというのに敬礼すらしない。軍衣を羽織ったただの雇われ民間人か。

 

「少し、席を外してもらおうか」

 

「後片付けが大変なんですから、ほどほどにお願いしますね」

 

 呆れたような笑みで、ベルトの金具から鍵を引き抜いた下士官は大佐の手にその鍵を渡す。そして下士官の手には大佐から紙幣が握られると、千鳥足で階段を上がって行った。

 人の気配は減ったはずだが、暗い空間には、まだ知らぬ気配がもそもそと蠢いている。航空魔導士にとって夜間は圧倒的に不利なのだ。自然と伸びた手は鉄格子に触れる。真冬の井戸水のように冷たかった。

 

「今からわたしが紡ぐのは独り言だ、気にしないでくれたまえ」

 

 他言するなよ、という軍人らしい言い回しと共に、鍵穴に差し込まれた鍵が大佐の手によって捻られガチャリと音を立てる。その音に反応したのか、鉄格子の向こう側から呻くような声が聞こえた。

 

「少し前に、帝国へ交戦諸国との講和の仲介役を申し出た。話は良い方向へ進んでいたのだけれどね、困ったことに、逼迫しつつあった連邦側の東部戦線をなんとか押し上げたことを勘案して、更なる譲歩を求めてきた。レルゲン殿とは今後も仲を深めたいと思っていたから、非常に残念だったよ」

 

 同時に鼻腔に届くのは、大佐の手にある薔薇の匂いと、むわりとした青臭さ。汗の匂い、腐敗したような生活臭。ああ、そういうことか。この大佐殿、ずいぶんと崇高な趣味を持っておられる。過去に私が唾を付けた男を、こんな汚い地下牢に押し込んで遊んでいるらしい。

 

「せめて、レルゲン殿には一時的な平和を堪能して帰ってもらおうと考えたわけですか」

 

「話が分かる者との会話は無駄がなく、とても心地が良いね」

 

 小さな扉をくぐり地下牢の中へ入ると、大佐の手によって照明が点けられた。眩しくはない仄かな朱色が地下牢を照らす。臭いは不快そのものであったが、牢の中は予想していたよりも綺麗にされていた。コンクリートの地面にボロ切れ寸前の絨毯が敷かれ、簡易的な寝台が壁伝いに鎮座している。しかしその上に寝そべる者はおらず、真っ赤な絨毯の上に芋虫のように転がっている男が居た。

 次に再会を果たす時は、男の祖国が敗戦国となった後だと考えていたが、まさかこんなにも早く対峙できるとは。

 

「貞淑たる帝国の参謀将校殿はベッドではどのような顔をするのか気になってしまってね。さっそく剥いてみたのだが、残念なことに既に男を知っていた。それならば、誰に股を開いたか聞きたくなるのが、男というものだろう」

 

 青年期も半ばに入った参謀将校を組み敷いて、誰に身体を開かされたのか尋問したのかこの男は。まあ、私も彼に対して似たようなことをしたことは否定しない。情報を吐き出させようとあれこれ規定に則って尋問していたが、糞真面目な将校がさらりと漏洩するはずもなく、進展もないまま六日間も私はほとんど捕虜と二人きりだったのだ。気付けば、互いの性を貪り合っていた。もう随分と前のことだが、忘れられない夜、と位置づけていいだろう。

 大佐は蹲踞すると転がった彼の髪を撫でた。表情は見えない。意識はあるようだが、その身はぐったりと絨毯に沈んでいる。

 

「大佐殿に気に入られてしまうと、さぞかし大変でしょうな」

 

「そのおかげで、この年になっても独り身だ。わたしが愛してやまない果実と太陽に勝る者が現れてくれることを願うよ」

 

 寝台に腰掛けるよう指示され、一人分の軋みが音を生む。暑くはないが汗が背筋を這い、酷く喉が渇いた。

 薔薇の花束で頬を撫でるが反応を示さない彼に飽いたのか、大佐は立ち上がりワインボトルを器用に開封する。目線を下に落とすと、彼と目が合った。縄で縛られているため、せめてもの抵抗と大佐の軍靴の先に歯を立てていた。羽織ったシャツから見える首筋は情事の痕が見える。大佐から凌辱まがいのことを受けているようだが、まだ正気は失っていないようだ。

 

「小官がここへ呼ばれた理由をお聞きしてもよろしいでしょうか」

 

 彼とは敵国同士だ。もちろん肉体関係が続いていると大佐が考えているわけはない。初物だと思い暴いたら手垢が付いていたのはそちらの情報不足だ。八つ当たりは困る。もしや、潔癖症の類いだろうか。

 私は初物だろうが傷物だろうが楽しめればそれでいい。若い頃はその考えが仇となり、寝台で戦傷以外の傷を女性からプレゼントされたが、それを知っている者はほとんど戦死してしまっている為、ド・ルーゴ将軍が口外しない限りは軍歴に傷はつかないだろう。

 寝台が二人分の重みで軋む。私の左横に大佐が座ったからだ。足を組みながら、彼がお気に召さなかった薔薇の花束が包み紙から解かれた。満開寸前を選んだのは意図的か、それとも偶然か。棘があるのも構わずに、大佐のてのひらで花弁がぐしゃりと散華した。赤い絨毯の上に数枚はらりと落ちるが、花弁も血潮の紅を帯びていた為、難なく同化してしまった。

 

「なに、単純なことだよ。共和国のワインの味に魅せられたままでは、我が国自慢の美味しいワインの味は堪能出来ないだろう。だが、貴官の味を忘れてしまっては彼が可哀そうだと思ってね」

 

 ワインボトルのコルクが大佐の手で抜かれ、芳純な赤の匂いが充満する。そのまま此方に手渡されたがこんな場所にワイングラスなど無い。仕方なく、ボトルに口つけてみたが、左横から直ぐにボトルを奪われた。舌上に余韻を少し残しながら、濃い甘さが喉を焼けつかせながら嚥下していく。確かに上質のワインだ。

 

「大佐殿自慢の味に染まる前に、最後に味合わせてやりたい、とお優しい大佐殿のご配慮と小官は愚考いたしましたが」

 

「ああ、少し違うね。だが、いい線だ。レルゲン大佐殿、昨夜から縛り上げられているんだ、さぞかし痛むだろう。縄は水分を含めばある程度は弛む。私とビアント中佐殿、どちらの手からワインが欲しいか、決めてくれないか」

 

 絨毯に転がる彼の肩が大佐の問いに大きく揺れる。大佐のてのひらに残った花弁が彼の髪へと落下し、藍色の髪に艶めかしい紅が交ざる。

 

 「抱いてやるたびに、誰かとわたしを比べて喚き散らし、私の目を見ようともしない。わたしにも、それなりにプライドという物があるのでね。彼からセヴラン・ビアントを払拭するべく、今日は貴官に来てもらったんだ」

 

 これはもうお前の物ではない、奪ってくれるなよ、と言いたげな大佐の笑顔が此方を向く。私はどうやら、嫉妬深くてやや潔癖症の変態紳士殿から職務を乱用しての個人的な牽制を受けているようだった。

 正直に言えば、失望した、の一言だ。ここまでしても目の前の参謀将校殿を落とせないようなら、今後もカランドロ大佐には期待が持てない。簡単だ。彼が愛する者の名を口にするだけで、彼は直ぐに股を開いてくれる。

 なぜかこのタイミングで、私のてのひらが彼の内太腿を掴んだ感触を思い出した。無駄な脂肪のない、筋肉質の、動脈がどくりどくりと絶え間なく迸っていたあの感触だ。

 

「彼には確か、恋人がいたはずですが」

 

 わざとらしく、ご存じないのか、という表情で大佐へ伺う。そこではじめて転がった男が口を開いて私と大佐の会話に水を差した。後ろ手に縛られている腕だと分かっていながらも、縄を解こうと身を捩らせる。

 

「黙れ、糞野郎、でまかせだっ、ぐぅああ」

 

 擦れた声音から下品な言葉が漏れ出したが、すかさず大佐の軍靴の先が彼の顎を絨毯に押しつける。凛々しい輪郭が台無しだ。せめて髭くらい剃ってやればいいものを。屈んで腕に食い込む縄を引っ張ってやれば悲鳴に近い声が三つの呼吸音が交わる地下牢に響く。痛いというのは本当らしい。

 

「それは初耳だな」

 

「ラインの悪魔、と言えばお分かりになりましょう」

 

「はっ、まさかあのガキと、いや、ありえんだろう」

 

 意外な反応だった。てっきり知っているのかと思い煽ってみたのだが、大佐は本当にご存じ無かったようだ。

 頬から離れた軍靴の先が彼の尻に回された縄を撫でていく。彼の荒い吐息で花弁が揺れた。額に浮かんだ汗が伝い落ち、絨毯に水滴の滲みを作る。

 

「お会いしたことがあるのですか」

 

「東部戦線に一度赴いたことがあってね、そこで会ったよ。ああ、これ以上は流石に言えんが」

 

 大佐がワインボトルに口をつける。初対面から一刻も経過していないが、大佐が苛立ちをワインで隠したのは分かった。

 まったく、大佐殿の無能ぶりに笑いが出そうだ。過去の私が散々に手垢をつけ、手ひどく抱いてやったのに、彼は壊れなかったのだ。いつ殺されてもおかしくない状況の中でだ。

 だが今は違う。水面下にせよ、ここは立派な友好国の地だ。殺されることは無い。彼が大佐の手に落ちる可能性は低いだろう。帝国には愛しいターニャ・フォン・デグレチャフが待っているのだから。

 それに、私と約束したじゃないか君は。今後一切ラインの悪魔に手を出さないと言った私と、終戦後お互いが生きていたならばまた会ってくれると。

 

「男を知る身でありながら、あんな幼女を懐に入れているとは、どうやらわたしは君を侮っていたよエーリッヒ・フォン・レルゲン殿。休暇が終わるまで、存分に楽しもうではないか」

 

 だから、早く私かビアント中佐、どちから選びたまえ。口には出さずとも大佐の笑顔はそう言っている。ここで彼が大佐を選べば事は上手く運ぶ。だが、そんな選択をするはずがない。

 露になっていた彼の項に触れたくなってしまい寝台を下りて絨毯に膝を落とす。左後ろから静止の声はかからなかった。優しく触れてやると、唇が、舌先が、彼の肌を覚えていた。それは、どろどろと朽ち果てる術しかない饐えた肉身の感触、匂い、味。直ぐに噛みついてやると、彼の匂いではない、大佐の香水らしきものを感じた。

 

「あれほど嫌がっていたというのに、次はイルドア男を咥え込んだのか君は」

 

「ぅ、ぅあ、ひぃ」

 

 ワインボトルを大佐から受けとり、もう一度飲む。美味であることは確かだが、やはり飲み慣れた自国のワインが一番だ。残りは、彼にくれてやろう。一気にボトルを逆さにして、彼へぶちまけた。

 

「ここを、私以外に開いたのかと、聞いているんだ」

 

 白いシャツ、縄、そして彼の躯体から伝って絨毯へワインが沁み込んでいく。薔薇の花弁も赤い水滴を浴びて綺麗だった。

 貞節たる細い背筋も、このような状況でさえも剥離しない帝国の参謀将校たる風貌も、何もかもが花弁に負けず綺麗だった。絶対に、彼は大佐の手には落ちない。そう確信し、私は立ち上がる。今度会う時こそは、本当の絶望の色に染まった目で私を睨んでくれたまえ。

 

「大佐、後はお好きどうぞ」

 

「なんだ、抱かんのか」

 

「ええ、それはまた、いつかの機会にでも。縄は弛めましたので」

 

 最後に彼が行く着く場所が私であるならば、どうでもいい。その時が来るまで、わたしは彼の愛おしい幼女とダンスを踊る計画でも立てておくとしよう。だから私を裏切らないでくれたまえ、私のてのひらでしか咲かない、可哀そうな薔薇よ。

 

終わり

 

 



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