ただ、己の為に   作:天澄

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#17.Still, I resist.

 ―――走り続けて、どれほどの時が経っただろう。

 

 どことも知れぬ廃工場。崩れた天井からは、憎らしいほどに美しい星空が見える。

 

「ソーヤ……」

 

「………………」

 

 ルリに言葉を返す余裕がない。

 走り続けた疲れは、既にない。ただソールを失った痛みが、未だ逃げ切れたと確信できない現状が、自分の精神に負荷をかけ続けていた。

 

 現在地がどこか、分かりはしないがそれでもそれなりの距離を逃げてきた。

 普通であれば、十分なだけ逃げたように思う。それでも何故か、どうしても安心できなかった。

 

「―――こんなところにいたか」

 

 だから、そんな言葉が聞こえても、さほど驚くことはなかった。

 

「……ハハ、見つかっちまったかァ……」

 

「俺自身は斬るしか能がないがね、有能な探索個性持ちがいるのさ」

 

 つまり、ここまで逃げてきたのは無駄だった、ということだ。

 何だか自分がやったことがバカらしくなって、笑えてきてしまった。

 

「……他の連中は?」

 

「全員斬り捨ててやったぞ」

 

「有能な探索個性持ちがいるんじゃなかったのかよ」

 

「いやァ、俺、所謂人斬りってやつだからさ?ついつい全員斬りたくなっちゃったのよ」

 

「マジか……」

 

「おう、全員、確かに斬ったぜ。……ああ、でもあの爺だけは別な。ありゃ勝てねェわ。それ以外は綺麗に首落としてやったぜ」

 

「つーことはもう俺とルリだけか……」

 

 つまり、雷生さんも、ディティーも。偵察班の連中も、後衛部隊の連中も、爆破班の連中も。風の個性持ちも、ドMの個性持ちも、ヤク中も、接着の個性持ちも、発火の個性持ちも。店を開いていたやつも、マッドサイエンティストなやつも。そして、ソールも。

 バカ共が、自分たち以外皆、死んでしまったということだった。

 

 ああ、そうか、そうかよ―――

 

「―――テメェはブッ殺す!!」

 

「いい気迫だ―――斬り甲斐がある」

 

 言ってろ、と吐き捨て、個性を発動する。自重はしない、最初から自分が持つ、奥の手を切る。

 

「外装召喚〝血戦鎧(アーマー・オブ・マーダラス)〟ッ!!」

 

 刹那、自分の身を赤黒い鎧が包み込む。

 両手の籠手からはそれぞれ、両刃の剣が伸び、グリーブの前面には刃が取り付けられている。鎧の材質自体も、自分が知る限り最硬のものだ。

 硬く、鋭く―――それだけのシンプルな全身鎧。

 特殊なものは召喚できない自分が出せる、最大戦力がこれであった。

 

「―――――――」

 

 胸の中には、激情が渦巻いている。怒りも悲しみも、多くの感情がごちゃ混ぜとなって、目の前の男への殺意と化しているが……それでも頭だけは冷静に、一度呼吸を整える。

 敵は完全な格上、勝率は低い。だから、熱く熱く、けれど冷静に―――。

 

 そして感覚が研ぎ澄まされたその瞬間、加速。重心移動、歩法、そういった技術を以って一息で間合いを詰める。

 それと同時、相手の呼吸、瞬き、心臓の動き、そういったものからリズムを掴み、相手の意識の間隙へと潜り込む。それは意識の死角へと入る技術であり、その瞬間、相手はこちらを認識できなくなる。

 故に、接近の勢いを流すようにして、ステップでその指向性を変え、背後へと回り込み。

 

「ッ!?」

 

 逆に、意識の死角へと入り返されたのを理解する。

 この技術は基本的に、相手は知覚することができない。だが、同種の技術を持つ場合は別だ。同種の技術を持つ人間だけは、意識の死角へと入られたことを知覚し、そしてそのレベルによっては、入り返すことすらできる。

 

 だから自分も男がこちらの意識の死角へと入ったことを理解し、けれど既に攻撃のモーションへと入っていたために、そのカウンターを回避する動きへと切り替えることができないのを理解する。

 攻撃のための流れはもはや、途中で切ることはできない。

 

 ならば、()()()

 

 右下から、左上への切り上げ。それを振り切る。無論、こちらを既に知覚している相手は、それを姿勢を低くすることで回避する。

 そしてそのまま、同じく切り上げを返してくるのに対し、自分は攻撃の勢いを利用して、身体を流す。

 結果、敵の斬撃が通る位置から身体は逸れ―――回避し切れず、腹部が鎧ごと斬り裂かれる。

 

「がっ――ー」

 

 だがその痛みで動きを止めれば、間違いなく斬り殺される。それが分かっているため、身体に残る勢いのまま、後ろへと下がって距離を取る。

 それを相手は……なぜか、追ってこない。

 理由は不明だが、こちらとしては幸いのため、鎧の腹部のみ再召喚することで修復する。

 

 傷は―――浅い。回避へと動きを繋げたのが功を奏した。動けなくなるほどの傷じゃない。

 だけど、あまりにもあっさりと鎧が斬り裂かれた。自分が召喚できる、最も硬い鎧の中でも、厚さがある腹部がこうもあっさりと斬り裂かれたのだ。これは、防御してもその上から叩き斬られるな、と理解せざるを得ない。

 

 そうやって修復と、現状のチェックを済ませている間も、相手は攻撃を仕掛けてはこない。

 疑問に思っていると、それが表情に出ていたのか、男が笑みを浮かべて口を開く。

 

「折角そこそこ動けるやつと戦えるんだ、相手が全力を出せるように待ってやった方が楽しいだろう?」

 

「……気狂いめ」

 

 どうやら、本格的に理解できない思考をしているようだった。

 とはいえ、今はそれがありがたくもある。痛みを落ち着かせるように、呼吸を整えていく。

 

 そうやって戦う準備を整えていくうち、思考もまた、冷静になっていく。そして先ほどは殺意もあって斬りかかったが、ルリと二人生き延びるのを目的とするならば、戦いだけがその手段ではないと気づく。

 

「……なァあんた。そんだけ強いのに、何でルリを狙うんだ」

 

「ァん?」

 

「正直、超越者(オーヴァード)になる必要、なさそうなんだが」

 

「あー、ま、確かにそうだな」

 

 一縷の望みをかけて話しかければ、存外、男が応じてくれる。その内容も、意外と説得できそうなものだった。だから続いて言葉を発しようとして。

 

「―――だが生憎、俺は超越者になる必要がある」

 

「……何でだよ」

 

 あっさりと砕かれた希望に、思わず顔を顰めながら、問い返せば、いいか、と男が前置きをする。

 

「俺は、オールマイトを斬る」

 

「――――――」

 

「あいつは化物だ。それは個性や、肉体がじゃねェ。あいつが化物たる所以は、その精神だ。あいつは精神の化物だ。精神力だけで、個性を百パーセント以上に引き出し、状況を覆す」

 

「………………」

 

「だから到達者(リミテッド)の俺の〝斬る〟っつー個性でも斬れない。大抵のものを斬れる俺の個性で斬ろうとしても、精神力で間違いなく、それを凌駕してくる。だから―――俺は超越者になる必要がある」

 

 そう語る男の目は―――本気だ。どこまでも本気で、そう言っていた。

 理解するしかない。どれだけ言葉を尽くしても、こいつは引かないと。戦って勝つしか、自分には道は残されていなかった。

 

「そうか……よッ!」

 

 故に、前に出る。

 

 先ほどと同じ、技術を以ってその間合いを詰め、再び相手の意識の死角へ潜り込む。無論、先程同様、相手はそれに意識の死角へ入り返してくる。

 

 だからも自分も、意識の死角へと入り返した。

 

 同じ技術を使っているのだ、相手にできて自分にできない道理はない。だから同じことをした。

 そうして起きるのは、意識の死角への潜り合い。どちらが優位を取ることもなく―――互いが互いを正しく知覚できる状態になる。

 これで、真正面からの不意打ちは不可能。状況はイーブン。

 

 ―――手札を切るなら、ここだ。

 

「オォ!!」

 

 真正面から体当たりするように飛び込み―――そして鎧から飛び出すようにして、後ろへと跳躍する。

 結果、重量のある鎧のみが、相手へと向かう。

 

 それを確認しながら自分は、一振りの、何の変哲もない剣を召喚する。ただその剣は極限まで鋭くした一品であり、それの柄の先をつま先に乗せるようにして―――蹴り出す。

 

 真っ直ぐ、男へと射出されるようにして飛ぶ剣。完全に意表を突いたはずだ、と相手の目を見て。

 

「ッ」

 

 それが間違いだと理解した。

 

 ―――刹那、奔る斬撃。

 

 鎧が両断され、剣が斬り裂かれ。そして自分の身体が斬られた。

 

「が、ァ……!」

 

 熱い。斬られた箇所が、ただ熱い。

 先ほどの比ではない。完全に一撃を入れられた。これはもう、動けないレベルだった。

 

 ドサリ、と地面へとうつ伏せで倒れ込む。コンクリートであるため、地面は冷たいが……それ以上に傷口が熱い。

 これ、もしかしなくても詰んだな、と理解する。一応、このままであれば死にはしないが、身動きがとれないので相手が止めを刺しに来たらもう、抵抗できない。

 相手には止めを刺さない理由がないので、これは死ぬしかないだろう。

 

 ―――だけど、充分に時間は稼いだ。

 

 それほど、長い時間は戦っていない。それでも、ルリが逃げるだけの時間はあった。その間に、何とかヒーローとかその辺りに出会えていることを祈り。

 そのまま目を閉じようとして。

 

「……え」

 

 目の前に現れた背中に、言葉を失った。

 

「ほォ、そいつを庇うか」

 

「庇うよ、大切な人だもの」

 

 自分を庇うように立っていたのは、ルリだった。ルリが、逃げることもせず自分を守るために立っていた。

 てっきり逃げたと思っていたその姿に、驚愕で言葉が出ない。

 

 だけどそんなこちらを無視して、ルリと男の会話は進んでいく。

 

「私を自由にしていいから、ソーヤを殺さないで」

 

「別に、その男を殺してから、お前を無理矢理連れてけばいいだけだが?」

 

「ソーヤを殺したら、私自殺するよ。それは困るでしょ?」

 

「……くッ、ハハッ!」

 

 自分が関わることなく、とんとん拍子で話が進んでいく。それも、ルリが犠牲になる方向へと。

 

「なるほど、確かにそれは困る。困るなァ!」

 

「だったら……」

 

「別にそれに対処する術がないわけじゃねェが……だが、気に入った。いいぜ、その提案に乗ってやる」

 

 このまま、話を進ませちゃダメだ。守りたいものを犠牲にして、自分だけが生き残るなど、いいわけがない。

 それに知っているぞ、自分は、この光景を知っている。

 

「よかったな、坊主。嬢ちゃんのおかげで生き残れるぜ」

 

「………………」

 

「ついでに、俺から生き延びたやつも初めてだ。誇っていいぜ」

 

 自らを犠牲にして、大切な人を守り抜く。そんな光景を、自分は昔に見ている。

 

 ―――それを、もう一度繰り返すのか?

 

 ―――また失いたくないものに守られるのか?

 

 それは……ダメだ。ダメだろう。昔と何も、変わっていない。何も進歩していない。また悔しい思いをするだけだ。

 

 だから―――だから。

 

「―――アアアアァァァァ!!」

 

 立ち上がる。

 

 痛みも、何もかも無視して立ち上がる。

 あの時とは違う。痛い、痛いけど……まだ、身体は動く。だから立ち上がって、まだ戦える。大切なものを、守れる。

 

「……ソーヤ、もう、いいから―――」

 

「うるせェ、黙れ」

 

 こちらを止めようとするルリを振り払う。

 ああ、そうだ。分かっている。自分がこれ以上家族を失いたくないように、ルリだって失いたくないのだ。だから止めたいのは分かる。

 だけど、それでは自分が納得できない。そんな結末は、自分が認められない。

 だからこれはルリを守るためとかじゃなくて。ただ自分が、納得するためだけに。

 

「俺は、お前を犠牲にすることを、許容できない。だから」

 

 そう、だから己の為に、自分は戦うのだ。

 

 ―――刹那、理解する。いいや、理解させられる。自分の個性の神髄を。新たな領域に至ったことを。

 

 その感覚は途轍もなく唐突で、また不自然なものだった。だから、理解できる。これがルリの個性、覚醒誘因(ブーステッド)の力なのだろうと。

 

 それによって今、自分は到達者となったのだと。

 

「刀剣召喚―――〝紅蓮剣(ブレイジング)〟」

 

 左手で無理矢理、ルリを自分より後ろへと押し出す。同時、右手に呼び出した剣を振るう。

 そうして()()()()()()()。それが男へと襲い掛かり―――何事もなく、炎が斬り裂かれる。

 

「ハッ、どうした、スラム街で斬った光炎の方が手応えがあったぞ」

 

「チッ」

 

 その短い攻防で、足りないことを理解する。力も、経験も今の自分では足りていない。到達者となってもなお、目の前の男には届きはしなかった。

 

 ―――だから、その先へと踏み込む。

 

「まだ、まだァ!!」

 

 こちらの気合に呼応して、ルリの覚醒誘因が再び発動する。さきほど同様、無理矢理、理解させられる感覚。自らの個性をどう扱えば、どれだけのことができるか、それを理解させられる。

 

 そうして至る―――超越者へと。

 

「憑依召喚―――〝戦乙女(ヴァルキュリヤ)〟ァ!!」

 

 そして超越者と至ったことでできるようになった、新たな力を行使する。

 自らの肉体へと注ぎ込まれる力。同時、身体は白き純白の鎧に包まれ、右手には同じく純白のランスが現れ、左手には盾。

 何よりも、この新たな力の特徴は、召喚したものの経験、技量、そういったものまで自分の力として扱えるところにある。

 

 ―――故に、単純な速度のみで相手に知覚させず間合いへと踏み込む。

 

「―――ッ!!」

 

「おォっとォ!?」

 

 ランス故、攻撃手段は突きと、叩くことしかできない。刃がないのだ、他の槍とは違って薙ぎでの攻撃ができなかった。

 だからシンプルに―――突く。相手からの攻撃をランスで叩き、盾で弾きながら、その隙間を縫って突き込む。

 ステップで位置を小刻みに変え、右腕の高さを変え、突く位置をズラす。時に盾を押し出すことで視界を遮り、相手の行動を制限する。

 

 だが―――それでも足りない。

 

 技量も、経験も足りている。だが肉体が足りていない。

 憑依召喚は、あくまで対象を憑依するだけで、肉体の改造までは行えない。そのため、理想の動きに、肉体が付いていけていなかった。

 

 なれば、この間合いで戦う意味はない。

 

 ランスと盾を投げつけることで、無理矢理隙を作る。その隙に後ろへと下がって、超越者としての力を、更に発動する。

 

「従僕召喚―――〝死せる勇士達(エインヘリャル)〟ッ!!」

 

 瞬間、周囲に現れる純白の戦士達。全身鎧に身を包み、剣と盾を携えたその戦士達は、ざっと五人ほど。

 そう、自分の力で勝てないのなら、勝てる存在を呼べばいい。今の自分では、超越者として至ったばかりで、さほど強力ではない名も無き勇士を五人が精一杯だ。

 それでも、自分がヴァルキュリヤの力を振るうよりは強いのは、間違いない。

 

 だからエインヘリャル達に戦闘を任せ、その場に膝をつく。

 

 正直、いきなり強制的にパワーアップさせられた力を、即興で使っているために身体への負荷がデカい。

 それに超越者になったからといって、傷が治るわけじゃない。ずっと、斬られた箇所が痛みを訴えている。

 

 だけど、まだだ。まだ倒れるわけにはいかない。まだ相手は生きている。ルリが奪われる可能性は、まだあるのだ。まだ自分は、戦わなくちゃいけない。

 そうやって無理矢理、根性だけで意識を保つ。とうに限界など超えていた。それを根性で何とか保っているだけだった。

 

「―――ハハッ、ハァーハッハッハッハ!!」

 

 だからその笑い声には、正直絶望しかなかった。

 

 響き渡る笑い声に、思わず男へと視線を向ければ、エインヘリャル達に斬られ、その白い羽織を赤く染めながらも笑みを浮かべる姿が目に入る。

 勝っている。間違いなく、現状エインヘリャル達の方が勝っているというのに、それを気にした様子もなく男は笑っている。

 

「至ったな!?お前、超越者に至っただろう!!ハハッ、そうか、その少女の力は本物だったか!!」

 

 自分が超越者となったことが、あっさりと男に見破られる。まぁ、バレるだろう、とは思っていた。

 だが、バレるということは、ルリの力が本物だと証明されることだ。それはつまり、相手にとってルリは是が非でも欲しいものとなった、ということである。

 つまり、殺さなければ、今後また襲われる可能性がある、ということだ。

 

 故に、更に追加でエインヘリャルを召喚しようとして。

 

「……あ、れ……?」

 

 世界が揺れた。

 

 いいや、違う。これは……自分が倒れたのだ。

 

 そして倒れると同時、身に宿していたヴァルキュリヤの力と、エインヘリャル達が掻き消える。それは、要するに。

 

「限界、かよ……」

 

 あと少し、あと少しというところで、限界が訪れてしまった。

 超越者の力はあくまで、元々の自分の個性の発展形なのだ。だから当然の話ながら、召喚すればするほど、体力を使う。

 自分は既に、ここまで逃げるのに走って、さらに通常の召喚を何度も行っている。その上で強力な力を振るえば、ガス欠になるのは当然だった。

 

「チッ、何だよ盛り上がってきたっつーのに、もう終いか。つまんねー幕切れだな」

 

「うっせーよ……」

 

 もはや悪態にすら力が入らない。ここでこの男を殺さなければ、またルリが自分を庇うのは目に見えている。だから殺さなければならないのに……指先すら、もはや動きはしなかった。

 

「クソ……クソォ!!」

 

 あとちょっとだったというのに、負けてしまった。もはや逆転の目はない。悔しさから、涙が流れるのを止められない。

 どれだけ心は諦めていなくても、肉体が動くことはなく、自分の負けは確定してしまっていた。

 

 すまない、ソール、自分はルリすらも守れなかった―――

 

 ―――そしてその瞬間、その男は現れた。

 

 ドォォォン、という派手な音と共に、空から一人の男がクレーターを生み出しながら降り立つ。

 青を基調としたヒーロースーツ。筋骨隆々の肉体。特徴的なV字の髪型。

 そしてその男は笑みを浮かべながら、こう言うのだ。

 

「もう大丈夫だ―――私が来た」

 

 ああ、なるほど、これは確かに、格好いいわ―――

 

 そんな考えを最後に、自分の意識は暗転した。




我らがヒーローは、そこにいれば誰であれ救うだろう。
けれど、その場に間に合わなければ?

と、いうことで絶望と共に、次話で一区切り。
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