全地球防衛戦争―EDF戦記―   作:スピオトフォズ

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新章突入です!
ここからオリキャラもガンガン出していきます。
ついてこれるかな?


第二章 西関東防衛線戦
第十一話 再びEDFへ


――2023年1月16日神奈川県横須賀市 EDF軍病院(旧横須賀市立病院)side:仙崎誠――

 

「うん。検査結果は問題なしだ。退院を許可する、仙崎伍長。怪我をしたらいつでも戻って来ると良い。死体になる前にな?」

 カルテを手にし、私の主治医が満足げな顔で許可を出す。

  

「ぬぁはは、避けることに自信がある私だが、戦場では何が起こるか分からんのでな。その時はまたよろしく頼む」

 私は右手を出し、主治医が握る。

 その握手を最後に、私は一礼し、晴れて退院となった。

 

 病院を出て、極東本部(EDF極東方面第11軍司令本部基地)からの迎えを待つ。

 

「しかし、あれから約半年とは……。存外、長かったものだ」

 フォーリナーの強襲に巻き込まれ、銃を持ち、228基地で、横浜で、死闘を演じてから半年たった。

 あの激戦により、治癒剤の過剰投与と全身の負傷により、輸送船に拾われた私は気を失った。

 あの主治医の軍医殿には、死んでもおかしく無い程の重傷だったと言われたが、優秀な軍医殿達によって何とかこうして生きている。

 

 そして入院中、私の希望でEDFに再入隊させてもらった。

 というより、深刻な人員不足に陥ったEDF人事部からの半ば強制的勧誘だったが、まあ私としても意思は固まっていたので即復帰が決まった。

 

 元軍人という事で面倒な手続きを全て吹き飛ばし、退院後即配属という異例のスピード復帰という訳だ。

 

「そして私の所属は第88レンジャー中隊レンジャー2-1分隊、か。分隊長は大林浩二中尉……」

 

 今朝ようやく届いた私の配属先にはそう書いてあった。

 大林中尉とは……、確か228基地で出会っている。

 荒瀬軍曹の臨時の上官だったはず。

 それに中尉で分隊長とは……、よほど人員が足りていないのだろうか。

 

 それにしても、梶川大尉のフラウンダー中隊ではないようで安心した。

 

「彼の中隊のメンツはかなり濃い様子だからな……。私以上変人など、こちらが疲れるだけだ」

 

 変人としての自覚があるあたり、無い者よりは幾ばくかマシである筈だ。

 とは言え、私としても戦闘以外の時は平和的に過ごしたいと思っている。

 戦死した宗原少尉からうかがった話だと、かなりの脳筋豪快荒くれ集団との事だ。

 

 と、考え事をしていると、ようやく迎えのEDF製高機動車が現れ、私の前に停車した。

 

「お久しぶりっす仙崎さん。お迎えに上がりましたー」

 運転席から顔を出したのは、なんと水原だった。

 

「貴様は、水原!? あの阿呆の水原か!?」

「ちょ、そりゃあんまりっすよ仙崎さん!」

 心外、と言った顔をする水原の隣から、聞き覚えの無い豪快な笑い声が聞こえた。

 

「だぁーっはっはっは! 水原! そのまんまじゃねぇか! コイツぁ傑作だ! だはは、ひぃーっひっひ!」

 腹を抱えて笑う……いや笑いすぎではないか!?

 呼吸に苦しんでいるぞ!?

 

「あー……、気にしないでください、コイツ笑い上戸なんすよ。とりあえず、乗ってくださいっす」

「あ、ああ。お迎えご苦労」

 なかなかインパクトの強い初対面に顔を引き攣らせつつ、後部座席に座る。

 軽快な切り返しで、高機動車は道を引き返し、極東本部へ向かう。

 

「それにしても驚いたぞ。迎えに来たという事は、水原も私と同じ分隊という事か?」

「そーっすね。ええと、俺の元居た分隊、結局俺しか生き残らなかったんで、あの後新しく作られた中隊に編入されたんすよ。あ、荒瀬軍曹も同じ小隊で、分隊はレンジャー2-2にいるっすよ。ウチの分隊だと、多分仙崎さんが知ってるのは俺ぐらいっすね」

 

「なるほど。で、そちらのよく笑う青年は?」

 

「あー、同じ分隊の、新垣巌(あらがきいわお)兵長っす」

「どうも、新垣です。親しみを込めて、どうぞガッキーとお呼びくだされ。ふふっ」

 新垣、と名乗った青年は、まああれだ、ゴツい。

 ここからでは振り返った姿しか見えないが、軍人らしくガッシリとした体格で、腕っぷしは強そうである。

 

 反面と言うか、顔つきはやたらとにこやかで人懐っこさを感じさせる。

 いや、にこやかと言うか今ちょっと笑ってなかったか?

 

「なんで笑ったのか分からんが、その呼び方は何となくご遠慮させて貰おう」

「やっぱり駄目かぁ! だぁーっはっは!! 今のところ一人しか呼んでくれないのですよ! だぁーっはっはっは!!」

 

 なんだこいつ!

 うるさい事この上ないぞ!

 車内と言う密閉空間で馬鹿笑いするのではない!!

 

「水原、この男はいつもこうなのか?」

「いっつもこうっす。いやー、今日も平和っすねー」

 既に慣れたという事なのか、水原にとっては馬鹿笑いする新垣も、日常の一部らしい。

 

――30分後――

 

 極東本部――正式名称、EDF極東方面第11統合軍司令本部基地。

 東アジア、極東地域の中でも有数の規模を誇り、日本全体をカバーする第11軍の総本部だ。

 ちなみに、第11軍より上位編成部隊である極東方面軍司令部は中国北京に存在する為、”極東本部”に極東戦域全体を指揮する機関は存在せず、単なる略称である。

 その為この略称は海外では通用しない。

 素人が聞いたら誤解してしまう略称だ、なんとも紛らわしい。

 

 しかしとにかく”極東本部”の名に恥じぬ大規模な統合軍基地ではあった。

 統合軍とは、陸海空軍を統合的に運用する為の編成形式であり、EDFは基本的にこの方式を採用している。

 その為、従来問題であった陸軍と海軍の対立などの諸問題は存在しない。

 

 その象徴である巨大基地・極東本部の門を、私は今くぐった。

 正門周辺を見ると、滑走路や管制塔の他、巨大な通信用パラボラアンテナがあり、空軍基地に見える。

 ジェットエンジンの爆音に振り返ると、ちょうど何機かの戦闘機が離陸したところだった。

 

 そして、視界の奥には軍港も見え、数隻の軍艦の威容が伺える。

 

 それだけでも既に大規模な基地だが、その奥へ車輛を進めると無骨な建物が数棟現れる。

 ここからが陸軍基地のエリアらしい。

 水原の運転するこの車両はそのうちの一つ、地下格納庫へのスロープを降りてゆく。

 

「さ、仙崎さん、B棟はこっちっす」

 水原が案内する。

 私は言われた通り付いてゆくのだが。

 

「あ! ガッキーとスー! ってことはこの人が新人さん!? わ~初めまして! 桜感激!! 握手握手~!!」

 な、なんなのだこいつは!!

 こちらを発見したと思ったら眼にも止まらぬスピードで跳ねながら寄ってきて私の手を掴み高速で振り回すな!

 そして新垣は馬鹿笑いを止めろ!

 

「ええいやめんかぁ! いきなり何をする!! 貴様名を名乗れぃ!!」

 振り回される手を強引に振り払う。

 不意打ちで私の手を取るとは、なんという素早さ……!

 

 それもその筈、その女性は、少女と呼びたくなるほど小柄だった。

 ツナギ姿で全身油まみれにして居るところを見ると、整備兵だろうか。

 

「えっへへ~、照れない照れない! 私、結城桜! 君と同じ伍長なのです! えっへん!」

 体型の割にそこそこな胸を張るそこには、確かに伍長の階級章がある。

 

「だぁーっはっは! 仙崎殿! 彼女こそさっき私が話した、私をガッキーと呼んでくれる分隊の仲間です! しかしいきなり握手をされた仙崎殿の顔! 傑作でしたぞ!!」

 笑い転げる新垣の台詞に、私は引っかかりを覚える。

 

「待て、分隊の仲間だと? 彼女、整備兵ではないのか?」

 埒が明かんので水原に尋ねる。

 

「あー、まあ普通そう思うっすよね、その格好だと。あいつは紛れもないウチの分隊員っすよ。ここで整備兵の真似事してんのは」

「それは桜の趣味なんですっ! 桜、戦闘車両とか銃器とか大好きな、所謂ミリオタってヤツでして、グヘヘ! 非番の時はこうして鋼鉄達と触れ合ってるんです~! あ、まことんも来たし、この後基地見学でもしちゃう系? だったら桜もついてく! 待ってて~! すぐ着替えるから~!」

 風のように桜という女は去っていった。

 

「足速いな彼女……」

「着替えも早いっすよ。さあ、桜が来る前に急ぐっすよ仙崎さん!」

 逃げるように駆け出す我々だが直ぐに、

 

「だはは! 駄目だ水原! もう戻って来たぞ!」

「早っ!? どんだけ一緒に来たかったんすか!? だいたい基地見学なんてやる予定無いんすけど!?」

 我々はエレベーターに乗り込み、水原が閉まるボタンを連打する。

 そんなに連れて行きたくないのか!?

 

「桜も連れてって~!!」

 強引に入ってくる!

 

「だはは! 入れてやれ水原、お前の負けだ! しかしお前らはいつ見ても面白いなぁ! だぁーっはっは!」

「いつも笑ってるガッキー程じゃ無いです! そしてお互い面白いから桜達は夢の永久機関なのです! わーっはっは!」

「ええい! だから密室で馬鹿笑いするでない! だいたい桜! 貴様は笑い方がまるでなっとらん! やるならこうだ! ぬぁーっはっはっは!!」

 

「なーははははは! こうですか? ししょ~!」

「違うわ! もっと勢いを付けろ!」

「だぁーっはっはっは! お前ら俺を笑い殺す気か!?」

「全員、頼むから静かにしろぉぉーー!!」

 

――――

 

「「(つ、疲れた……)」」

 

「ん? どしたの?」

「笑いの勝負では、どうやら俺に軍配が上がったようだな! だはは!!」

 

 長いエレベーターから降りた私と水原は、なぜかゲッソリしていた。

 あの後、水原の制止を聞くことなく、暴走を繰り返した私だったが、

 

「いやなに、何も考えなしにあのような愚行に走った訳ではない。こと変人度に於いて、彼彼女が私を上回っている可能性があったのでな。初見で私に敵わぬという所を見せつけようと思ったのだが、どうやら敵は私が思っているより強大らしい……。判断を見誤ったようだ、クッ……!」

「ちょっと何言ってるか分かんないっす」

 

 ともあれ、我々はまた水原の先導で歩き出した。

 そもそも、私が向かっているところは中隊長室である。

 着任の挨拶、という奴だ。

 

「ん? よォおめぇら! ソイツか、病院から来たって新入りは」

 廊下に居た男が、気さくに笑って話しかけてくる。

 

「紹介するっすよ。俺達レンジャー2-1の分隊副長、鷲田篤(わしだあつし)少尉っす」

「お世話になります。私は、本日付で貴隊に配属となった仙崎誠伍長であります!」

 足を揃えて敬礼する。

 

「おォ、よろしくな! しっかし、ウチの隊にしては珍しく礼儀の出来たモンが入ったようだな! とはいえ……」

 鷲田少尉は気さくな目を一瞬細め、笑みを消す。

 

「……何か?」

「……いや。お前、かなり死線くぐってんな。それも、かなり前から……。紛争地域ででも育ったのか?」

 

 小声で呟かれたその言葉に驚く。

 一瞬で見透かされたことに、自然、心臓が高鳴った。

 

「いえ、そういう訳では」

 私が育ったのは平和な日本だ。

 私そのものは、とても平和とは言えなかったとしても。

 

「そうか。ま、過去の事はどうでもいい。だが未来の事は、期待してるぜ? 相手は人間じゃねぇ。思う存分暴れてくれや」

 そういうと彼は、歯を剥き出しにして、まるで猛獣のような迫力の顔で笑った。

 

「ね~何の話? 会って早々内緒話って、もしかしてまことん鷲田少尉と気が合った?」

「だぁーっはっは! 少尉と気が合うとは! 仙崎殿はかなり血の気が多いと見た!」

「ちょっと待て。そのまことんとか言うのはもしかして私の事なのか?」

 

「どォでもいいけど、確か仙崎連れて挨拶に行くの13時までじゃなかったか? そろそろ過ぎっぞー」

「やっべぇっす! 時間すっかり気にして無かったっす! 急ぐっすよ仙崎さん!」

「それを先に言わんか!! 随所で無駄な時間喰いまくりだったではないか!」 

 

 そんなこんなで、我々はこのフロアにある中隊長室へ駆け抜けた。

 

 

――第88レンジャー中隊長室――

 

 

「遅ォォいッ!! 水原ァ! 貴様時間厳守と何度言ったら分かる! EDFは時間を破らない! ここが戦場なら、貴様は陣地集合に後れ、戦闘中行方不明として処理されている事がなぜ分からん!!」

 入室した我らを襲ったのは、分隊長である大林浩二中尉の雷だった。

 

「すみません! 中尉が怖すぎて何を言っているのか分かりませんっす!」

 水原は直立不動で頭の悪すぎる発言をする。

 この男軍人として大丈夫なのか……。

 

「そうか。新垣、あとで分かりやすく教えてやれ」

「サー! イエッサー!」

 新垣が敬礼して受け応える。

 もしや、この部隊ではありふれたやりとりなのか……?

 

「ふぅ。中尉、もういいかな?」

「は。失礼いたしました」

 中隊長と分隊長がやりとりする。

 

「じゃ、始めよう。ゴホン。改めて、我が部隊、第88レンジャー中隊へようこそ。俺はここの中隊長、結城実大尉だ。よろしく、仙崎誠伍長」

 波乱万丈だったが、ようやく私は着任の挨拶までたどり着けた。

 

――――

 

 挨拶が終わると、私以外の分隊員は退室した。

 結城大尉の形式的な挨拶と簡素な説明が続き、私は隊の状況を知る。

 

 まず、中隊の定員は非戦闘員を含め役100数人程で成り立っているが、現在は何と60名程しかいない。

 これは激化する戦闘で補充要員が来ないのもあるが、あまりにも戦場が広域に発展しているため、何より部隊の頭数を増やしたいという方針かららしい。

 分かりやすく言うと、部隊を少人数にして広く浅く分配するという事だ。

 

 なので我がレンジャー2-1分隊は、現在9名で動いている。

 分隊長・大林浩二中尉(小隊長兼任)

 分隊副長・鷲田篤少尉

 分隊員・鈴城涼子軍曹

    ・二ノ宮沙月軍曹

    ・浦田和彦伍長

    ・仙崎誠伍長

    ・結城桜伍長

    ・水原亮介兵長

    ・新垣巌兵長

 

 このメンバーだ。

 このうち何名かはもう出会っているが、聞くところによると、皆個性的だが優秀なそうだ。

 

 そして。

 

「で、気になるところだろうが、ここ最近の戦況の説明を簡単にすると」

 結城大尉の補佐官がプロジェクターを起動させる。

 

「現在、大局的な戦況は膠着状態に陥っている。東京に建造された奴らの巣――インセクトハイヴは活動を続け、毎晩相当数の巨大生物が増殖を続けている。が、EDFも迎撃態勢が整ったことで、陸軍砲兵隊、空軍爆撃隊の面制圧、そして工兵隊が敷設した地雷や固定砲台のお陰で大半が歩兵が相手する前に制圧されている。それでも抜けてくる巨大生物は多いけど、問題はそこじゃない」

 

 結城大尉の表情が険しいものになる。

 

「厄介なのは奴らが地中を掘り進んで移動する事だ。地中侵攻警報……、”code:991”緊急警報が発令されたら直ちに装備を放棄して撤退しろ。そういう命令が自動的に出る程度には脅威さ。この強襲のせいで優勢も簡単に覆る。もう一つはテレポーションシップだ。厄介なことに、コイツの撃墜例はただの一度も無いらしい。一応砲撃を集中させて進路を誘導する事が出来るらしいけど、成功率は五分五分で、防衛線の内側に巨大生物を投下されることも度々ある。そんな惨事が各地で起こってるから、一見優勢に見えて、フォーリナーに制圧された地域を奪還することもままならない。マザーシップが太平洋上で微動だにしないお陰で、テレポーションアンカーが降ってこない事だけが幸いかな」

 

 なるほど、最初の一手で破滅的打撃を被った人類だが、その後の停滞に救われている訳か。

 フォーリナーは巨大生物の増殖に専念し、人類はそれを押しとどめるだけで精いっぱいで、攻勢に出る余裕がないと。

 弾薬や砲弾も無限ではない訳だしな。

 

「新聞で読みました。人類はこの半年間で、総人口の二割を失ったと。初手の三日間で一割を失ったことに比べれば、緩やかとも言えます。ですが、確実に人類は追い詰められている、そういう事ですか」

 

 感覚が麻痺しているが、つまり大規模な爆撃も無く巨大生物の食害だけで七億人、ひと月で一億人以上が世界で食い殺されているという事だ。

 そしてこの状況が続けば、五年も経てば人類は絶滅するという事を意味する。

 

「噂だが、空軍やココの開発部がテレポーテーションシップに抗する新型兵器を開発中って話だ。人類もやられたまんまじゃないさ」

 

 それはそうだが、同時にフォーリナーもこのままではないだろう。

 なにせ、敵の首魁には、一撃で大地ごと抉るジェノサイドキャノンとやらが備わっているのだ。

 奴が太平洋から動かないというのが、不気味だ。

 

「そんな訳で、俺達第88レンジャー中隊は、明後日から極東方面第11軍作戦指令本部の指揮の元、西関東絶対防衛線の一部、旧町田市で戦闘に参加する予定だ。皆にも伝えてあるが、明日1200より作戦ブリーフィングを行う。その時は、流石に遅刻は無いようにな。さて、何か質問はあるか?」

 

 つまり、明後日が私にとって半年ぶりの戦闘という事になるのか。

 横浜の活躍を知られているとは言え、ハードスケジュールもあったものだ。

 

 さて、質問と言えば一つ気になる事が。

 

「では一つだけ。あの、結城桜伍長のご関係は……」

「ああ、そうか、言ってなかったな! あいつは俺の妹だよ!」

 愉快そうに笑いだす結城大尉。

 なるほど……、能天気そうな雰囲気がやたらと似ていたが、やはりそういう事だったか。

 ……この中隊、大丈夫なのか?

 

 

 




人物紹介!

さあ新キャララッシュです!
覚えられるかな?

水原亮介(みずはらりょうすけ)(23)
 レンジャー2-1分隊所属、一等兵→兵長に昇進。
 軽い口調でしゃべる若い男性。
 個性的な分隊の面々のせいで度々突っ込み役をすることが多いものの、本人はかなり頭が悪いうえ、語彙力も無いし、記憶力も無い。

新垣巌(あらがきいわお)(28)
 同分隊所属、兵長。
 馬場以上の筋骨隆々ぶり。
 極度の笑い上戸で、ゴツい印象に似合わず常ににこやか。
 細かい事を気にせず、寛容で、人のいい性格だが、基本面白い事優先なので弄られている人間に対しては手を差し伸べない。

結城桜(ゆうきさくら)(24)
 同分隊員、伍長。
 明るく人懐っこい性格。
 人懐っこすぎて初対面の人間にも全く壁を作らない。
 背が低く、小柄ですばしこい為、何をするにも動作が早い。
 記憶力が良く、特に趣味である兵器関連の知識は豊富。

鷲田篤(わしだあつし)(36)
 同分隊副長、少尉。
 軍人らしくがっしりした体つきの男性。
 一見気さくな兄貴風だが、鋭く猛獣のような眼をしていて、オンとオフの切り替えが激しい。
 フォーリナー襲来以前から紛争地域で戦っているため、戦闘経験は豊富。

結城実(ゆうきみのる)(30)
 第88レンジャー中隊指揮官、大尉。
 半数を失った第45レンジャー中隊に変わり、新たに再編された中隊の指揮を執っている。
 朗らかで些か緊張感に欠ける優男だが、そこは部下がフォローしている。
 しかし中隊長としては戦略眼に長けており、若くして大尉にまで昇進する実力者。

大林浩二(おおばやしこうじ)(37)
 レンジャー2小隊指揮官、兼第一分隊指揮官。
 小隊長と分隊長を兼任しているが、第二分隊長、荒瀬軍曹が優秀なので苦労は少ない。
 EDFの精神を体現するかのような厳しい性格で、如何なる逆境においても部下を導く。
 中隊長の結城大尉より年上だが、平時も戦時も変わらぬテンションで指揮する結城大尉を尊敬しているとか。


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