私のヒーローアカデミア~わんほぉー、わんほぉーなんだってけかをお断りし続ける私の楽しい英雄物語~   作:はくびしん

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セェェェェェフ!!
毎日更新疲れたばい。
でもな、これ一回途切れたら癖になるからな。
きっと、段々次の更新が遅れてって、最後は更新しなくなるからな。

そんな気がするから、頑張るもん(*´ω`*)



で、ででで、でんでん!今日の舞台はとある山中。自然豊富な土地で食べ物も飲み物も豊富。ですがここ、魔獣とかいう危険動物がいるんです。今日はそんな魔獣達に囲まれた森で━━━あ、撮影の邪魔しないでよ!の巻き

紅蓮に燃える復讐心。

私の頑張りをノーカウントにした、憎き三十路達への止めどない怒り。

奈落の底に落とされた私は、心の中で復讐を誓い立ち上がった。

 

「この恨み晴らさでおくべきかぁぁぁぁぁ!!皆っ!復讐だ!!三十路達に復讐しにいくよぉ!!立ておらぁ!!」

 

私はまだ土に下半身埋まってるかっちゃんに往復ビンタをかまし発破をかけてあげる。するとかっちゃんは青筋立てながら土から這い出てくれた。

 

「よし!それでこそだ!!かっちゃん!爆豪勝己くぅん!!あの三十路達にっ!!あの結婚適齢期共にっ!目にもの━━━あだだだだだだだだだだだ!!?」

 

いつもなら怒鳴り声をあげるかっちゃんが無言でアイアンクローしてきた。頭が割れるように痛い。黙っているから大人しく私の言葉を受け入れたのかと思ったら、とんだ誤算だった。この野郎。

 

てか、やめてっ!痛い!脳みそ出ちゃう!!

 

「言いてぇ事は色々あるが・・・まぁ、取り敢えず置いとく。それよか先にやることあっからな・・・おい、クソ眼鏡!!さっさと全員纏めやがれ!!個性使用許可が降りた以上、何かあんぞ準備しろや!!」

 

「わ、分かった!!皆!集まってくれ!!状況を確認する!!」

 

きびきびと動き出した皆。

これまでの授業の成果か、事が起こると行動は割と早い。理想は事が起こる前に反応する事だけど、今これが出来れば上出来な気がする。

 

それはそうと━━━もう手を離してよぉぉぉぉ!!いったいんですけど!?超痛っいんですけどぉ!!?割れちゃう!美少女の可愛いお頭が、ぱっくりいっちゃうからぁ!!ああん!死ぬぅ!

 

私が苦しみもがいている間にも眼鏡達は行動を続けた。

これからの行動の為に状況を確認し合っているようだ。

ていうか、一人くらいはこっちを助けてよ!轟!眼鏡!「峰田くんがいない!」とかどうでも良いよ!ブドウならさっき森ん中に股間押さえて走ってったわ!ナニしにいったわ!

 

「うわぁぁぁ!!出たぁ!!」

 

ブドウの悲鳴が聞こえた。

視線をそこへと向ければブドウが土色の四足の獣みたいな奴に襲われそうになっていた。

 

「マジュウだーーーー!!?」

 

上鳴と瀬呂の息のあった叫びを聞きながら、私は掴む力が弱くなったかっちゃんの手から脱出しブドウと魔獣の観察をする。そして幾つかの事が分かった。

 

咄嗟に放った喋らないくんの声が効かなかった事。

生物にしては無機質過ぎる事。

殺気の類いを感じない事。

体格通りに遅い事。

 

股間あたりの色が変わった、ブドウのズボンの事。

 

「かっちゃん!」

「言われんでもやるわ!」

「違う!ブドウの股間の所!!」

「見てやんな!!」

 

かっちゃんは掌を構える。

爆速ターボの構えだ。

 

何をやるか分かった察した私は息を吸い込めるだけ吸い込み、かっちゃんのタイミングに合わせ魔獣に向け引き寄せる個性を発動させた。

 

「爆速ターボ!!」

 

高速で接近するかっちゃん。

続くように私も飛んだ━━━けど、それより早くかっちゃんの後に続いた二つの影が見えた。

眼鏡と轟の二人が。

 

「散れや!!」

 

かっちゃんの爆撃で魔獣の体が大きく削れる。

けれど本日最初の攻撃。汗が足りず威力がいまいち。

致命傷にならなかったようで、反対に迎撃の右足が振り上げられた。

 

「爆豪くん!!頭を下げてくれ!!」

 

その声にかっちゃんが膝を落とした。

直後かっちゃんの頭の上を眼鏡が通り抜ける。

 

「おおおっ!!」

 

加速した蹴りが魔獣の右足を付け根から抉り飛ばす。

魔獣はバランスを崩し大きくふらついた。

そこへ狙いすましたように氷の柱が襲う。氷はすぐにその規模を広げていき魔獣の動きを完全に押さえ込んだ。

 

ナイスだ轟ぃ!褒めてつかわす!

今息止めてるから碌に喋れないけど!!

 

「んぃんんぅ、んんんんぃー!!」

「何言ってるかわかんねぇな。いけ、緑谷」

 

限界まで溜め込み、時間をかけて練りあげた、必殺のそれを魔獣に向けて放った。

 

ニコちゃん108の必殺技。

ニコちゃんブレス派生『ニコちゃん砲』改━━━『ブルーキャノン』(かっちゃん命名)。

 

放たれたそれは灼熱、完全燃焼を指す蒼。蒼炎。

熱気を孕んだ蒼は空気を焼き進む。

そしてその蒼は魔獣の体に深く食い込み、その体を身の内から焼き尽くしていった。

 

ぐずぐすに焼け落ちていく魔獣を見て、私は自分の勘が当たっていた事を確信する。目の前の魔獣がなんらかの個性によって産み出された物で、ある程度のダメージを与えると自壊する類いの物である事を。

 

謎は全て解けたと、私は三人に向け渾身のガッツポーズを見せた。すると眼鏡がダッシュしてきた。

 

「緑谷くん!!森の中で炎を使うなんて、何を考えているんだい!!」

「うぇ!?まぁまぁ、落ち着いてよ。調整したし?それに━━━━」

「そういう問題ではない!!燃え広がる可能性も考慮したまえと言っているんだ!!だからこそ、轟くんは炎を使わなかったのだぞ!!幸い轟くんの氷結があるから消火も可能だが、だからと言って無闇に燃やしていいかというとそうではない!自然を悪戯に壊してはならない!そうだろ!それに何より、ここはプッシーキャッツの皆様の私有地!!幾ら個性使用の許可を受けていても多少なりとも配慮するべきだろう!違うかい!?」

 

肩を掴まれめちゃガクガクされた。

頭がくわんくわんする。

手加減ぷりーず。

 

気持ち悪くなってきた所で轟が眼鏡を止め、私はガクガク地獄からようやく解放された。気持ち悪いでござる。

おぇぇ。

 

いや、スーパーアイドルな私が夢もきぼーもない事をするわけない。そう、吐かないよ?吐けないし?仮に吐いたとしてもキラキラした何かだし?え?前に?体育祭で?なんのことだか分かりませんなぁ・・・。

 

「飯田、その辺にしてやってくれ」

「しかしだな!」

「緑谷が考えなしにやる訳ねぇ」

 

轟は流石に気づいたみたいで燻る魔獣の残骸を指差した。眼鏡はそれを見てハッとした顔をする。

 

「燃え広がっていない・・・?これだけ引火しやすい物が側にあるのに?」

「多分、体育祭の時、俺の炎にやった事の応用だ」

 

轟の言うとおり燃え広がらないように工夫はしていた。

体育祭の時に使った指定空間への炎の引き寄せ。今回は指定先が実体のある魔獣であった為、そこまで難易度は高くなかった。空間指定なんてワケわからん事さえしなければ、炎を引き寄せること自体そう難しくはない。感覚はもう覚えている。

 

眼鏡がびっくりしていると、無言のかっちゃんがこっちに来た。やや、あまりの私の進化っぷりに褒めちゃうのかな?崇めちゃうのかな?と思っていると、徐に頭ひっぱたかれた。痛い。

 

「何するのーいきなりー!」

「っせぇわ、馬鹿。出来る事増えたら言いやがれっつったろうが。時間がなかったなんざ言わさねぇぞ。昨日イタ電掛けた時もそうだが、幾らでも時間あったろうが。いつからだ」

「・・・昨日かっちゃんに電話掛けた後!━━━━じゃないです。ごめんなさい、嘘つきました。こ、この間、Iアイランドから帰ってから、やったら出来た?みたいな」

「なら時間はあった訳だな」

 

それだけ言うとかっちゃんは私の両方のこめかみに拳を当て━━━━グリグリしてきた。

 

「あだだだだだ!!やめへ、馬鹿力ぁぁぁ!!」

「っせぇぇぇわ!!突発の技だと連携出来ねぇから教えろっつったろうがぁ!!てめぇはいつになったら覚えんだ!!ああ!?」

「サプライズしたかったんだもん!!どやぁってやりたかったんだもん!!」

「だもんじゃねぇ!!!」

 

それから少しかっちゃんのお説教を受けた後、皆と合流した私達は森を進んだ。妨害の魔獣が多かった物の、連携して事に当たれば大した事のない雑魚だったのでサクサク進む。ただ森が思った以上に森々していた為、前に進めない進めない。

 

お昼前に着ける筈のゴールは、一向に見えてこなかった。

魔獣退治が一段落ついた頃、眼鏡が時間を確認し首を横に振る。

 

 

「皆っ!聞いてくれ!!たった今12時半を過ぎた!!お昼抜き決定だ!!」

 

 

無情の報告。

お腹ペコペコーな連中が膝から崩れ落ちる。

 

私?私は大丈夫。

こんな事もあろうかとお菓子ポーチも装備してる。

サバイバルするんじゃないかと思って、しっかり用意しているのだよ。ふふふ。

 

「ついては、手持ちに食料や飲料を持っている物がいれば皆の為に提出して欲しい。分配し分け合いたいと思う。勿論、きちんと記録をつけ、今回の合宿が終わりしだい返却する事を約束する!」

 

眼鏡の声にポーチに伸びた手が止まる。

ふと両隣を見ると右のかっちゃん、左のお茶子が私のポーチをガン見していた。

 

ちゃうねん。

 

「そういう事なら返却とか別にいいよ。助け合いは大事だもんね。ほい、●ッキーあるよー」

「私も飴ちゃんあるよー」

 

あしどんと葉隠が元気にお菓子を眼鏡に渡す。

それに続いて手持ちのあるものがどんどんと眼鏡に食べ物や飲み物を渡していった。

 

「ニコちゃん、それ」

「ちゃうねん」

 

「おい、双虎」

「ちゃうねんて」

 

ジリジリと歩み寄ってくる邪神の使い達。

私はポーチを抱えて後ろに下がる━━━が、直ぐに後ろに行けなくなった。木が邪魔していたのだ。

 

「いや、いやぁ!この子達は、私の大切な子達なのぉ!お金で買えない━━いや、買ったんだけど。そうじゃなくてお金で買えないプライスレスがあるのぉ!!」

 

頑張って抵抗したももの、二人によって全部取り上げられた。いやぁぁぁぁ!!やめてぇぇぇ!!その子を取らないでぇぇぇぇ!生きがいなの!!私の最後の希望なのぉ!!私のキャベツ●郎ーー!!

 

悲しみにくれていたら、後でかっちゃんがケーキバイキング連れていってくれると約束してくれた。

 

・・・・なら、いいや!

 

 

 

皆でお菓子を分けあった私達はほんの少し休憩を済ませ、合宿場に向けてまた歩き出した。

日暮れまでに着けば良いけどなぁ・・・。

 

 

 

 

◇◇◇

 

 

 

 

 

生徒達が森に入って少し、俺は今後の予定について改めてマンダレイさんに確認をとった。改めて予定の流れをみると厳しい日程。状況が逼迫してるからとはいえ、生徒達にはかなりの負担がかかってしまうのは何とも言えない。

 

そんな予定にマンダレイも眉を寄せた。

 

「しかし無茶苦茶なスケジュールだね、イレイザー」

 

その言葉に俺は同意せざるをえない。

納得するのは別として、無理をさせているのは承知の上だ。

 

「まぁ、通常2年前期から"修得予定のモノ"を前倒しで取らせるつもりで来たので、どうしても無茶は出ます」

 

それでも必要だった。

この状況では。

 

「緊急時における"個性"行使の限定許可証。ヒーロー活動認可資格。その"仮免"。ヴィランが活性化し始めた今、彼等にも自衛の術が必要だ」

 

今年の一年は何かと問題に巻き込まれる。

それが不運か不幸中の幸いなのかは判断に迷う所だが、未だに大きな怪我をした者なく事を終えている。しかし、このままではいずれ無力であったが為にヴィランの手に掛かる者も出てくるだろう。

特にA組きっての問題児は雄英を巡る問題に対し皆勤賞と来てる。この間のショッピングモールでは自ら首を突っ込む始末だ。もう遅かれ早かれというもの。

 

「見所は、あるんだがなぁ・・・」

 

如何せん癖が強すぎるからな、あいつは。

 

合宿先で色々と準備もある。

張り切るピクシーボブにこの場を任せ、俺はマンダレイ達と共に合宿先へと向かった。

 

合宿場に向かう途中、ふいに不貞腐れるように一番後ろの席に座った洸太くんが気になった。視線を送ればつまらなそうに外を眺めている。

 

「気になる?」

 

マンダレイの言葉に「いいえ」と答える方が良いのだろう。余計な事は言わぬ方が良いのは何処でも同じだ。

だが、あの目がどうしても気になっていた。

 

憎むようで、それでいて正反対な想いの乗った、子供が見せるにはあまりに複雑なその目が。

 

「聞いていた以上に、拗れてますね」

「流石に先生やってる奴は鋭いね。分かる?」

「良いことではないですが・・・恨むだけなら、多少は楽だったとは思いますが」

「そうだね」

 

あの目を見れば、ヒーローという存在を強く憎んでいる事は分かる。そしてそれ以上に、彼にとってヒーローという物がどれだけ特別なのかも。

 

両親がヴィランに害された子供が合宿に同伴するのは聞いていた。多少風当たりが強い事は覚悟していたが・・・。

 

「難しいですね」

 

思わず出た言葉にマンダレイが「難しくしたのは、私らなんだ」と悲しげに口にした。

 

「あの子にはさ、ただ純粋に悲しむ時間が必要だったんだと思う。現実を受け入れる為の、時間がさ。でも、周りが、あたしら大人が、あの子にその時間をあげなかったんだ」

 

「残されたあの子の気持ちも考えないで、皆があの子の両親を誉め称えた。無駄じゃなかって、立派だったんだって、悲しむような事じゃないんだって。私もさ、あの子を元気づけたくて、言っちゃった。━━━それは確かに思いやりだとか、優しさだったのかも知れないけど・・・違うんだよね。あの子にとってなんの慰めにもならない言葉なんだって、最近気づいた」

 

「あの子が望んでたのは英雄じゃない。たった二人の両親なんだから」

 

そう寂しげに語ったマンダレイに掛ける言葉は思いつかなかった。元より気の利いた台詞など吐ける人間ではない。

 

「━━━━ごめんね、辛気臭い話して。でもありがとう、少し気が楽になった」

「いえ、俺は何も」

「相変わらず、不真面目なのに真面目だねぇ。あんたは」

 

それから暫くバスの旅は続いた。

揺られながら少年の事をぼんやりと考えた。

別にどうこうしようと思った訳じゃない。

 

ただどうしようもなく、突き付けられた現実に、ヒーローの一人として歯痒さを覚えていた。

 

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